信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】シャクールの裏のライト級戦!大注目、ウィリアム・セペダvsジョバンニ・カブレラ!!

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シャクール・スティーブンソン(アメリカ)vsアルテム・ハルチュニャン(ドイツ)。

シャクール・スティーブンソンは3階級制覇のビッグネームであり、アフロ・アメリカンの典型(のうちの一つ)であるボクシングスタイルは、やはり崩しにくい。

ハルチュニャンがこのシャクールに勝てるイメージというのはなかなか湧きません。

別にここでハルチュニャンを応援している、というわけではないので、ここはシャクールにスカッと勝ってもらって、その次の試合を楽しみにしたい、と思います。

シャクールの次、というのは、誰でしょうか。

それは、同じ日にカリフォルニアでリングに立つ、WBA、WBC、IBF、WBO世界ライト級トップコンテンダー、ウィリアム・セペダであるべきです。

ということで今回のブログは、シャクールvsハルチュニャンの裏で行われる、ウィリアム・セペダvsジョバンニ・カブレラのプレビュー記事です。

 

 

 

7/6(日本時間7/7)アメリカ・カルフォルニア

ウィリアム・セペダ(メキシコ)30勝(26KO)無敗

vs

ジョバンニ・カブレラ(アメリカ)22勝(7KO)無敗

この戦いはウィリアム・セペダにとって世界前哨戦とも言える試合。

セペダは前述の通り、WBA、WBC、IBF、そしてWBOのランキングでトップコンテンダー、1位という座にいる、世界が認めるトップコンテンダーです。

WBAとIBFでは指名挑戦資格を得てはいますが、一体どの王者に挑戦するのかはまだわかりません。

ただ、誰が試合を組みやすいのか、というとWBCかWBOになりそうな予感はありますね。

セペダはオスカー・デ・ラ・ホーヤ率いるゴールデンボーイ・プロモーションでプラットフォームはDAZN。タンク・デービス(PBC系/Amazon)、ロマチェンコ(TR/ESPN)は交渉が難しそうで、デニス・ベリンチク(K2/ESPN)はプラットフォームこそ違えど比較的交渉は容易に思え、シャクール・スティーブンソンに至っては今後フリーエージェントとなり、うってつけではないでしょうか。かなりの報酬をせがむでしょうが、そこはDAZNパワーでなんとかしてほしいところですね。

 

 

 

もう長くトップコンテンダーの位置にいるセペダには、この次こそは世界タイトルマッチであってほしいと思いますし、願わくばシャクールに挑戦してほしい。

このような状況のセペダが、「世界前哨戦」として安牌な相手を選び、少なくとも試合勘が鈍らないように試合を組む、これは十二分にわかるムーブメント。

しかし、この「カマロン」(=エビ。どういうニックネーム??)というニックネームのボリュームパンチャーは本当の戦士であり、この段階においても調整試合なんていうものとは全くの無縁であることがわかるマッチアップです。

2015年のプロデビュー以来、メキシカンホープらしく短期間でキャリアを形成してきたセペダは、2020年頃からメキシコを飛び出してアメリカのリングへ。そこでロベルト・ラミレス(メキシコ)やヘクター・タナハラ(アメリカ)といった当時のプロスペクトたちを次々とノックアウト、2022年には元王者のレネ・アルバラード(ニカラグア)をクリア。

続いて同じく元王者のジョセフ・ディアス(アメリカ)を退けると、ハイメ・アルボレダ(パナマ)、メルシト・ゲスタ(フィリピン)をノックアウト、前戦ではジョージ・カンボソスJr(オーストラリア)と互角の戦いを演じたマキシ・ヒューズ(イギリス)をたった4Rで「ノー・マス」。

 

 

 

前に出て、とにかく旺盛な手数で攻め続ける。そのパンチは見た目にはパワフルには見えませんが、このKO率を見ればそのパワーは一目瞭然、ノックアウトアーティストとは呼べませんがとにかく倒す術を知っている、ノックアウト職人です。

彼を形容する言葉に「ボリュームパンチャー」という言葉がありますが、この言葉はセペダにぴったりの言葉です。

そんなボリュームパンチャー、ウィリアム・セペダから全てを奪わんとするのが、ジョバンニ・カブレラ。

このカブレラは、名前からしてもちろんヒスパニック・アメリカンで、その戦い方はなかなかに独創的です。

真正面に立つことも多いですが、どっしりとした構えでパンチを振り抜くタイプではなく、どちらかというとコンビネーションの部類。

ステップワークが上手いとは言えないドタバタのフットワークですが、リーチがあり、非常に勘が良いのとわかりづらいですがおそらく距離感がよく、相手にとっては非常にやりにくいタイプのボクサーだと思われます。こういうのは実際に向かい合ってみないとわかりづらいものです。

 

 

 

キャリア最大の勝利はガブリエル・フローレスJr(アメリカ)とのプロスペクト対決でしょう。私自身も3度のダウンを奪っての廃帝勝利を挙げたこの戦いでこのカブレラの存在を知りました。

その後、このカブレラはイサック「ピットブル」クルス(メキシコ)と激突。

クルスの強打を浴びながらもコンビネーションで反撃する、という展開で、獰猛なピットブルを相手にフルラウンドを戦い抜きスプリットの判定負けで初黒星。タンク・デービス戦での敗戦後、クルスはこのカブレラだけはノックアウトできませんでした。

先にこのカブレラの特徴を「やりづらい」と挙げましたが、これはメキシコにたまに現れるヘタウマな感じに近く、ただそこまで変則的ではありません。真正面に立つからこそ被弾も多いのですが、何といってもクルスのあの獰猛なパンチをフルラウンド受け続けたにもかかわらず、倒されなかったという無類のタフネスを保持しています。

クルス戦後、復帰戦をクリアして今回のセペダ戦。勝てば、一気に世界挑戦が見えます。ここは気合が入るところでしょう。

ウィリアム・セペダ、なんという強敵を世界一歩手前で選んだのか。

 

 

普通に考えれば待っていれば世界タイトル戦を迎えられるにも関わらず、やはり彼に流れるアステカの血がそうさせるのならば、彼は本物の戦士であり、応援せざるを得ません。

そしてのちにシャクールと戦い、勝利し、メキシカンによく似合うWBCのベルトを巻く姿を見たい。

シャクール・スティーブンソンが故郷のニューアークに登場するその日、裏で行われるこの試合には、そういう意味もあってほしい。

ちなみに気になって調べたら、セペダの「カマロン」(=エビ)というニックネームは、子供の頃すぐに日焼けして、茹でたエビのように見えたかららしい。リングに上がっても子供の頃のニックネームでそのまま呼ばれ続けるのは、カネロらと一緒ですね。

 

 

 

リカルド・サンドバル(アメリカ)24勝(17KO)2敗

vs

アンヘル・アコスタ(プエルトリコ)24勝(22KO)4敗

この素晴らしいメインイベントをサポートするセミファイナルは、これまた非常に興味深い一線です。

非常に珍しいアメリカのフライ級は、もちろんヒスパニック・アメリカン。

リカルド・サンドバルはまだ25歳という若さですが、早くから世界ランクに顔を出しており、きっとそのうちに日本人ボクサーと絡むことがあるのだろう、と思っていたボクサーです。

プロデビュー5戦目で初黒星を喫しますが、その後は連戦して連勝、近場では軽量級の産地であるメキシコでキャリアを積んでいます。

2021年、元タイトルチャレンジャーのジェイ・ハリス(イギリス)を8Rでノックアウトし、次戦では通算6度もタイトルに挑戦したカルロス・ブイトラゴ(ニカラグア)に7RTKO勝利。

その勢いを駆ってWBO世界フライ級の挑戦者決定戦に出場、ここでデビッド・ヒメネス(コスタリカ)に惜敗しています。

 

 

 

このヒメネス戦はどっちが勝ってもおかしくないような試合であり、アメリカ開催の地の利を考えればサンドバル勝利か、と思えた試合でした。このヒメネスが結局WBA王座に挑み、アルテム・ダラキアン(ウクライナ)を相手に好勝負を演じ、さらにのちにはジョン「スクラッピー」ラミレス(アメリカ)を破ってWBA世界スーパーフライ級暫定王座についているから、やはりこのサンドバルは世界トップクラスで間違いがありません。

その後4連勝したサンドバルは、世界王座への最後の資金石とも言えるアンヘル「ティト」アコスタ戦を迎えます。

アコスタについてはもう全く説明が不要で、この階級でとんでもないKO率を誇る怪物パンチャー。

2017年、全勝全KOの戦績を提げての田中恒成(畑中)挑戦は失敗に終わるも、その田中が返上した王座を決定戦で獲得。王座獲得試合も含めて3度の防衛戦はいずれもノックアウト防衛でしたが、4度目の防衛戦でエルウィン・ソト(メキシコ)に敗れます。これはいまだに信じられないことですが。

 

 

 

その後は中谷潤人(M.T)の持つWBO世界フライ級タイトルに挑戦するも4RTKOで敗北、再起戦を挟んでアンジェリーノ・コルドバ(ベネズエラ)にも惜敗。コルドバはその後フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)を相手に善戦したボクサーですね。

コルドバ戦は見ていませんが、ポイント差は2人のジャッジが1ポイント差、ほぼ互角の戦いだったのでしょう。

詰まるところ、まだまだ力を有しているであろう元世界王者、ここをクリアして世界挑戦することがこのサンドバルに課された使命です。

WBAで3位、WBC、WBOで6位、IBFで14位。

すでに上位の世界ランクを持つリカルド・サンドバルは、次戦が世界朝鮮でも全く驚きません。

この戦いには、WBCのシルバータイトルが掛けられるとのことなので、現在空位となっているWBC王座が埋まった後、挑戦できるのかもしれません。

 

 

WBCの空位の王座は、まだ正式発表こそありませんが寺地拳四朗vsフランシスコ・ロドリゲスJrとなる予定。この王座に挑戦するなら、勝者は日本に来る可能性がありますね!

アンダーカード、配信情報!

このアンダーカードで注目に値するボクサーは、マヌエル・フローレス(アメリカ)。25歳、17勝(13KO)1敗という好戦績のプロスペクトの相手は、ノエル・アランブレット(ベネズエラ)というボクサーです。もちろんあのアランブレットとは別人。なんだかやけに懐かしい名前ですね。

そのほかにもゴールデンボーイが力を入れている?「エル・アメリカーノ」というニックネームを持つジョシュア・ガルシア(アメリカ)という21歳のボクサーも登場。日本でもお馴染みのジェイソン・ブエナオブラ(フィリピン)との6回戦ですね。

配信はDAZNで生配信、配信時間は7/7(日)9:00から、メインイベントはお昼頃でしょう。

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DAZN

 

 

 

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