信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】至高のサバイバル、中嶋一輝vs和氣慎吾!セミに奈良井翼vs福井貫太、大注目のフェニックスバトルで鳳凰の如く飛翔するのは?

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油断していたわけでも何でもないのですが、とにかく明日は早くもフェニックスバトル。

これこそが真のサバイバルマッチ、素晴らしいボクサー同士の戦いながらも、もしかしたら負けた方はグローブを吊るす可能性すらある、そんな闘いです。

中嶋一耀vs和氣慎吾。

今回のブログは、中嶋vs和氣をメインに据えた、フェニックスバトルのプレビュー記事です。

 

 

 

8/27(火)フェニックスバトル

OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ

中嶋一輝(大橋)15勝(12KO)2敗1分

vs

和氣慎吾(FLARE山上)31勝(22KO)8敗2分

OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者、中嶋一輝。

元アマエリートで、国体優勝の実績を持ち、プロでもこれまで獲得した王座はOPBF東洋太平洋バンタム級王座、WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座、そして現在保持するOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座です。

もちろん、6回戦でのデビュー時からその強さは際立っていたものの、その強さを世に知らしめたのはGOD'S LEFT バンタム級トーナメントであり、そのトーナメントの1回戦で渡辺健一(当時ドリーム)を、そして続く準決勝で南出仁(当時セレス)を、それぞれ1Rでノックアウトしています。

迎えた決勝戦では、のちの日本王者、世界タイトルチャレンジャーとなる堤聖也(角海老宝石)を相手にドロー、これは当時としては中嶋優位ではあったものの、結果的に見れば堤の方が格上だったのかもしれません。

 

 

 

その後、1戦を挟んで千葉開(当時横浜光)とOPBF王座決定戦を争い、判定勝ちでタイトル初戴冠。しかしこのタイトルは初防衛戦で栗原慶太(一力)を迎え、3RTKOで完敗、タイトルを奪われてしまいます。

その後は3連続KO勝利でWBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦に出場、8RTKOで王座を奪取。しかしこのタイトルも、初防衛戦でTJドヘニー(アイルランド)に4RTKO負けを喫し、タイトルを奪われています。

再起戦で中川麦茶(当時一力)との王座決定戦で現在保持するOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルを獲得、今回が初防衛戦です。

ここまでのキャリアを振り返ってみると、中嶋は王座決定戦での戴冠が3度であり、過去の2冠は初防衛戦をクリアしていないのです。王者に挑戦してタイトルを獲得したわけではなく、さらに初防衛に成功していない、となると、王者としての証明はできていない、と考える人もいるかもしれません。

 

 

 

中嶋の魅力はサウスポーの長身から繰り出されるその強打。そしてディフェンスの甘さ、打たれて脆いところというのもある種魅力の一つではありました。

しかし、前戦の中川麦茶戦では、かなり冷静で、そして慎重な戦いぶりが目立ち、破格の強打はややその勢いが翳り、その分、隙がなくなったという印象もあります。おそらくこれは常には冷静に戦いながら、いくべきところはいく、という戦いができるようになったということで、これはかなり怖いボクサーでないでしょうか。

対して和氣慎吾、こちらも長身のサウスポーです。

長身から放たれるカウンターはカミソリのような鋭い切れ味をもち、手も足も速い、そんなイメージですね。

2006年にプロデビューなので、驚くべきことに後2年もすればデビュー20周年を迎える計算になります。これはとてつもないことです。

 

 

 

まだ無名だった2013年、当時の東洋太平洋スーパーバンタム級王者、小國以載(当時VADY)をビッグアップセットで下してOPBFのベルトを戴冠した和氣は、5度の防衛を果たします。

世界戦のウェイティングサークルに入った和氣は、その王座を返上、IBFの挑戦者決定戦に勝利すると調整試合を1試合はさみ、IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦へと駒を進めます。

この王座決定戦の相手は、当時21勝(21KO)無敗という怪物のコンテンダーでしたね。

2016年7月、ジョナタン・グスマン(ドミニカ共和国)との戦いに11RTKOで敗れ、戴冠ならず。ここから幾度もの試練を浴びることになります。

和氣はまず、再起戦で瀬藤幹人(協栄)戦。このサバイバルマッチを5RTKOで飾り、復活をアピール。その後も外国人選手を相手に3連続KO勝利を飾ると、当時の日本王者、久我勇作(当時ワタナベ)との一戦に臨みます。

これは当時のスーパーバンタム級、日本最強決定戦の試合でしたし、勝った方が世界へ行く、という触れ込みだったと思います。確かワタナベジムの会長も舞台を用意する、みたいなことを言っていたような気がしますが、結局それは実現しませんでしたね。そもそも、この頃からすでにワタナベジムはプロモートを諦めていたのかもしれません。

 

 

 

この戦いに10RTKOで勝利した和氣は、世界戦のチャンスを待つためにこの王座を返上、世界上位のランカーとして戦います。

しかしここでアンダードッグと思われたジュンリエル・ラモナル(フィリピン)にまさかの3RTKO負け、グスマンに敗戦後、コツコツと積み上げてきたランキングを全て失ってしまいます。

リスタートした和氣に巡ってきたチャンスは、井上拓真(大橋)戦。井上拓真はノルディーヌ・ウバーリ(フランス)に敗北を喫した後、苦行のように強者と戦っており、その2戦目に選ばれたのが和氣慎吾でした。

この戦いで、和氣はダウンを奪われ敗北、そして水谷直人(当時KG大和)を7RTKOで破って再起するも、中川麦茶(一力)との戦いでは右肩を脱臼し、TKO負けを経験しています。

幾度も敗れ、その敗れた数と同等の数、立ち上がってきた和氣慎吾。

この敗戦からも立ち上がり、再起2戦目で過去ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に挑戦経験のある当時のWBOの下位ランカー、ホセ・ベラスケス(チリ)を撃破。最新の試合ではタイ人を2RTKOで破っています。

 

 

 

どこか大事なところで星を落としてきた、とも言えるのは、中嶋一輝も和氣慎吾も同じです。

どちらも打たれて強いとは言えず、どちらも倒せるパンチを持っています。

スピードとタイミング、反射が必要な和氣のボクシングは、年齢とともに衰えるはずのものであり、和氣はもう37歳です。こう考えると、中嶋優位は動かないところでしょう。

それでも、和氣にチャンスがないわけではありません。個人的には、和氣慎吾が起こす奇跡を見たい。

両者ともに世界ランクを持っていない、お互いの相手は危険極まりない相手であるものの、勝利して得るものは大きくありません。しかし、お互いに絶対に負けられません。

これこそが正真正銘のサバイバルマッチ、勝ってフェニックスのような飛翔をするのはどちらか。

 

 

 

日本スーパーフェザー級タイトルマッチ

奈良井翼(RK蒲田)13勝(10KO)2敗

vs

福井貫太(石田)12勝(8KO)5敗2分

2019年のスーパーバンタム級新人王トーナメント、順当に勝ち上がっていた奈良井は、準決勝を前にして計量を失敗して棄権。そこから2階級上のスーパーフェザー級に一気に上げ、2020年の新人王トーナメントを破格の強さで制しました。

東日本新人王トーナメントから全日本新人王決定戦まで、全てをノックアウトで決めた奈良井を見れば、このボクサーはすぐにタイトルに絡むのだろう、というのは容易に想像できました。

全日本新人王獲得後、初戦で日本ユース・フェザー級王座決定戦に出場。ここで亀田京之介(当時ハラダ)にまさかの2RKO負け、初黒星を喫します。

その後、長谷川慎之介(当時ワールドスポーツ)を破り、2022年9月、日本スーパーフェザー級タイトルマッチへと駒を進めます。

 

 

 

ここで当時の王者、坂晃典(仲里)と倒し倒されの大激闘を演じた末、6RTKO負けを喫して王座獲得ならず、2敗目。

その後3連勝して日本王座挑戦者決定戦へと進みますが、この頃の奈良井はその思い切りの良さ、強打に翳りが見えたようにも思いました。

しかし、挑戦者決定戦でそれいけ太一(KG大和)を初回TKOで退けると、続く日本タイトルマッチでは坂を破って王者となっていた原優奈(真正)を5RTKOで破り、タイトル初戴冠。

この戦いで、奈良井は非常に慎重かつクレバーな戦いを見せ、作戦遂行能力を示し、強いフィジカルを活かしたブロッキングでの戦法を見せてくれました。

勢いよく倒しに行っていた頃よりも、強さの凄みが一段増したようにも感じます。

これで驕らなければ、非常に穴が少なく、さらに決定力があるというボクサーに成長していきそうです。

さて、挑戦者の福井貫太はタイトル初挑戦です。

ただ、このボクサーのキャリアは非常に骨太で、5敗という敗北の数は全くもって恥じるものではありません。

 

 

 

新人王トーナメント以降、のちの日本王者仲里周磨(ナカザト)、齊藤陽二(角海老宝石)、保坂剛(三迫)、湯川成美(駿河男児)といった強敵を相手にキャリアを積み、そのマッチアップは過酷そのもの。

2023年10月には元日本王者、佐川遼(三迫)を下して大きく名を上げています。

初のタイトルショット、その決意は並々ならぬものがあるはずです。挑戦者の実力はタイトルマッチにおいては3割増し、過去最高の福井貫太が奈良井に挑んでくるものと思われます。

王者奈良井は、挑戦者福井のその意地ごとキャンバスにたたき伏せることができるか。

これもまた、非常に楽しみな一戦ですね。

 

 

 

アンダーカードと配信情報

このほか、日本ウェルター級王座決定戦としてセムジュ・デビッド(中日)vs石脇麻生(石田)も興味深い一戦です。

デビッドはウガンダ代表として東京五輪にも出場したオリンピアンで、東京五輪ではベスト8という成績のようです。その実績をもとに母国でプロデビュー、現在は活動拠点を日本に移し、2024年3月の日本でのデビュー戦では能嶋宏弥(薬師寺)を降しています。

しかし6月、中国で行われた興行でウズベキスタン人ボクサーに判定負け、初黒星。しかし日本ランキング自体はほとんど落ちることはなく、豊嶋亮太(帝拳)が返上した王座決定戦のチャンスを掴みました。

セムジュ・デビッド、果たして試合を見たことがないのでどんなボクサーなのかもわかりません。

 

 

 

石脇も負けに負けない、素晴らしい骨太キャリアを歩んできたボクサーで、前戦で湯場海樹(ワタナベ)との日本上位ランカー対決に勝利しています。

ともに初の日本タイトル戦となり、もちろん勝った方がタイトル初戴冠です。熱い戦いになりそうですね。

他にも、安達陸虎(大橋)の登場や田村亮一(JBスポーツ)vs杉本太一(勝輝)のサバイバル戦があります。

配信はLemino、無料でも見られますがLeminoプレミアムに登録しておけば期間の縛りもなくアーカイブが視聴可能です。

配信日時は8/27(火)17:45〜、全試合の中継です。

↓Leminoはこちらから

 

 

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