有明アリーナ観戦記の続き。今回のブログはセミファイナルからです。
駐車場から一向に出られなさそうなので、車の中です。これはきつい。
↓第1試合〜第3試合の観戦記はこちら
9/3(火)有明アリーナ
WBO世界バンタム級タイトルマッチ
武居由樹(大橋)9勝(8KO)無敗
vs
比嘉大吾(志成)21勝(19KO)2敗1分
相変わらず武居由樹の人気は素晴らしいものですが、やっぱり比嘉も負けていません。
初回は静かな立ち上がり、比嘉が身体を振ってフェイント、一気に行く。武居のジャブは素晴らしいジャブですが、意外と比嘉はインサイドに入れています。
2R、両者とも前手のフックが決め手になりそう。比嘉が左フックではいる、入って来たところに武居が左ボディから右フック。武居のバックステップは良いですね。比嘉はもっと詰めたい。
3R、武居が前手のアッパー、武居が距離をつくれている感じ。比嘉も左フックから右ストレートを返すが、ほんの少し流れが武居に傾いたイメージ。武居のアッパーは後ろ手のイメージですが、今戦は前手のアッパーを器用に打っています。
対して比嘉はアッパーをほとんど打てていません。それだけ近寄れていないか。
4R、ロープに詰めて比嘉が連打。見せ場をつくります。会場も大盛り上がりです。
ただ、まだこれはKOチャンスになりません。武居が攻めた時に左フックを狙う比嘉。武居を前に出させる作戦なのでしょうか?
5R、一定の距離をおいてプレス、後の先を狙うかブロッキングで受けてから距離を潰そうとしている比嘉。この作戦は諸刃です。少しでも臆してしまうと、武居のパワーに飲み込まれてしまいそうです。ただ、いまのところはまずまずで、武居としてもかなり警戒せざるを得ません。
6R、武居の左アッパーの時にブロッキングで距離を詰めていく比嘉。これはきっとこのタイミングを練習してきたのでしょう。かなりの勇気と覚悟を必要とすると思いますが、良い距離でこれをもらうよりは全然良い。ただ、逆に右アッパーは喰らってるように見える。このラウンドは両者ともにロープに詰める場面があり、これまた難しいラウンドです。
7R、比嘉が左フックをヒット!武居は後退!比嘉がここはチャンスとばかりに追いますが、ここで武居が強い反撃をできるところはさすがのハートの強さ。
この後は比嘉のジャブが当たる場面も多く、武居はちょっと集中力が切れてきてるかもしれません。
8R、比嘉は相変わらずアッパーがでません。唯一出るのは揉み合いのときくらいでしょうか。後半、比嘉はボディから顔面へ左フック。押し込んでいくから非常に見栄えは良いですね。「大吾は頭を下げて入ります」そのままのボクシング。
9R、比嘉がチャージ、ロープにおしこんで連打!!武居も強打を打ち返します!!頭を下げる比嘉に対して武居のアッパーは非常に有効に見えます。しかし後半、武居の右に比嘉が右カウンター!ここは比嘉のラウンドでしょう。
10R、KO決着はなさそうな展開になってきています。武居は若干省エネスタイルになってきたかもしれません。前戦の反省を活かしているのでしょうか。それとも疲れてきたのか。
ちょっと反応も遅れているようにもみえ、比嘉のジャブをくらっています。コーナーに詰まる場面も余裕がないように見えます。
11R、序盤に比嘉の左フックで武居がぐらり!当然ここは逃さずラッシュする比嘉!比嘉の第チャンスですが、ここをやり過ごした武居は強い反撃!!
取り返そうと武居がでます!しかし武居の右フックの後に比嘉が左フックをリターン!!滑ってはいましたがちゃんとパンチが当たっており、武居がダウン!!これは武居にとって非常に痛い。
ラストラウンド。正直、ここまでどちらがとっているのかは全くわかりません。ただ、想像ですが、武居は倒さなければ勝てないぞと言って送り出されたのかもしれません。
武居はラッシュ、比嘉はエスケープという構図。
一体のどのパンチが効いたのか、比嘉はダメージを負ってダウン寸前まで陥ります!
まるで前戦の武居を見ているようです。。。!!
前戦はマロニーがんばれ、倒せと思っていましたが、今回は比嘉耐えろ、です。決して武居のことが嫌いなわけでも応援していないわけでもないのですが、こうなってしまっています。
比嘉大吾はなんとか耐えて、ゴング。
KO決着必至と言われた名勝負は、判定へともつれ込みました。
判定は、115-112、114-113×2でSTILL!!武居由樹が防衛!!
本当に素晴らしいファイトでした。どっちも勝者にして欲しいほど。
毎ラウンドのように見せ場が変わるシーソーゲーム、比嘉の勝ちでもなんらおかしくない内容でもあったと思います。
比嘉大吾のここまでの道のりを思えば、言葉がありません。
まだ続けて欲しいけど、どうでしょうか。。。
西田凌佑が来ていますね。試合はまだでしょうか。
世界スーパーバンタム級4団体統一タイトルマッチ
井上尚弥(大橋)27勝(24KO)無敗
vs
TJドヘニー(アイルランド)26勝(20KO)4敗
スターが登場する、メインイベントらしい入場。
井上拓真も大変です、自身が強敵を迎えて1ヶ月後にリングに上がるにも関わらず、ベルトを持ってリングイン。
初回のゴング。
ドヘニーがいかない。逆に井上がプレス。ドヘニーのフェイントにもバッグステップのそぶりもなく、受け止める心づもりなのかもしれません。どちらかというとちょっとドヘニーが見ている感じで、井上も強引にはいきません。
2R、「パワー」TJドヘニーは今回岩佐戦のような「やりにくさ」で勝負するようです。
こういう戦い方もできるのはベテランドヘニーの強みではありますね。時折思い出したかのように鋭い左を振ってくる怖さはありますが、1Rに1,2発か。井上はボディを起点に攻めていきます。
3R、的を絞らせない作戦のドヘニー、井上のプレスはやはり巧い。ドヘニーが打つ場面もありますが、ここで井上は威力を確かめるかのようにブロッキング。その後はプレスして追い詰め、ワンツーを強く打つストロング戦法。
ドヘニーを相手に、自らのフィジカルを試しているかのようですね。
4R、強気でプレスをかけていく井上、ドヘニーは要所で軽めのカウンターを取るなど上手い。
これはいわゆる「タパレス戦法」ですね。タパレスが井上を多少は苦しめた風だったこと、長いラウンドを耐え抜いたことを考えればこの戦法はある程度実証されている戦法です。
ただし、この戦法で勝利を手繰り寄せることは非常に難しい。ほとんどの時間をディフェンスに費やすドヘニー、こうなっては井上も時間がかかりそう。
5R、アクションが増えて来たドヘニー。井上の攻撃にも弱気にならず、ブロッキングも良い。ふとした瞬間に強い左右が、しかも単発でなくとんできます。当然井上からポイントを奪うには至りませんが、やはりこのボクサーは技術もありますね。
勝つための最善の準備をしてきたことも見て取れます。
6R、井上がギアアップ。明らかに強く振り、手数も増えます。これはもうフィニッシュを見据えているか。
確かにこの戦い方のドヘニーを相手にすれば、打ち終わりこそ怖さはあるものの、そこだけを気をつけていれば良い、とも言えます。もはや井上の独壇場で、終盤にはとんでもない的中率のコンビネーション。すごいを通り越して怖い。
7R、ここももちろん強くいく井上!するとドヘニーが腰を抑えてギブアップ、ここで試合がストップ!
井上尚弥、7RTKOで防衛成功!
ドヘニー、どうしちゃったんでしょうか。腰を痛めてしまったようですね。
残念ながら、パッとしない終わり方だった井上vsドヘニー。
ただ、ドヘニーが情けない姿だったか、というとそういうわけでもなく、ある一定の力はみせられたと思います。それにしたって、4団体統一王者の壁は高かったですね。
インタビューでは12月にもう一戦、来年ラスベガス。ラスベガスはきっとリヤドシーズンでしょうね。
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