信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

Pici Up news!2024年、ボクシング界を揺るがしたビッグニュース!【海外編】

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

前回に引き続き、2024年で際立ったニュースをピックアップです。

何度かこのブログでも私個人のことに触れているのですが、私は記憶力が異常に悪い。

それは自分でも感じていたことなのですが、職場でやった適性検査でも明らかとなったので胸を張って「記憶力が悪い」と言っています。特に妻に対して言っています。ある種の開き直りです。

そんな記憶力の悪いわたくし(※不思議とボクサーの名前は覚えられる)が2024年を振り返って、どんなニュースがあったのかなと思い出しつつ羅列していくのが今回のブログで、前回の国内編に続き海外編です。

他にもあるだろ、というツッコミもあるかと思いますが、どうかお付き合いください。

 

 

 

ヘビー級の4団体王座統一

2024年の最も大きなニュース、というとやはりこのことに尽きるでしょう。当初は2月に開催予定だったオレクサンドル・ウシクvsタイソン・フューリー、世界ヘビー級4団体統一戦は、フューリーの怪我により5月に延期。

それでも問題なく開催できたことは素晴らしく、年内にリマッチも行われています。

そして結果は、2戦ともウシクの判定勝利、どちらもヘビー級らしからぬハイレベルな攻防でしたね。どっちかと言えば初戦の方が好き、どうしてもリマッチの展開というのは初戦のワクワク感を超えられないものです。

ともあれ、現代最強のヘビー級はオレクサンドル・ウシクに決定。

それでも、最も稼いでいるボクサーとならないところが大変に残念ですが、ボクシングもエンターテイメントの一環、仕方ありません。

2024年のファイター・オブ・ザ・イヤーはウシクで決まりだと思いますし、P4Pもウシクのままでしかあり得ません。

 

 

 

P4Pも「ヘビー級を外せ」という議論がちょくちょくありますが、たとえばリングマガジンの「P4P」というのは「全階級を通じて誰が最も優秀なボクサーであるか」ということが選定基準なので、よく言われる体重が同一であった場合〜云々というのとは異なります。

その優秀さを図るために、「試合でのパフォーマンス」と「レジュメ」という二つがあり、だからこそアクティブさも重要になってくる。

まあとにかく2024年、1戦しか戦わず、さほど良いパフォーマンスとは言えなかったクロフォード、2戦して東京ドームというレガシーを残した井上と比べて、ウシクの2024年の「2戦」は群を抜いている、と言えるでしょう。

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ついに激突、ベテルビエフvsビボル

そして、そのウシクの偉業に次ぐのはこの戦いでしょう。

思えば元々この戦いも6月が10月に延期になっているのですが、5月に東京ドーム決戦、ウシクvsフューリー1、6月のそれも1日にベテルビエフvsビボルがあったならば贅沢すぎですね。まあ、10月に移ってからも日本のボクシング界は1.5ヶ月で10世界タイトルマッチというバブルの最中だったので、とんでもないことに変わりはなかったのですが。

ウシクvsフューリーについても、このライトヘビー級の頂上決戦についても、こんなにもすんなりと決まったのはトゥルキ・アラルシクの功績と言って差し支えはありません。

この戦いもまた、両者が持ち味を発揮した素晴らしい戦いとなり、結果はベテルビエフの僅差判定勝利。

 

 

 

判定は物議を醸したのか?という感じですが、個人的にはベテルビエフの勝利は妥当のようにみえ、これでビボル勝利と言われれば「??」となっていたような感じがしましたね。

ビボルも再戦では「スタイルを変える」と公言しているように、勝利を手に入れたとは思えなかったのではないでしょうか。

それでも、2025年2月に行われる再戦でベテルビエフが有利か、というとそうでもありません。それがこの再戦が非常に興味深い理由ですね。

2/22(日本時間2/23)のリヤドシーズン→2/24にはアマプラ興行です。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

クロスプロモーションの開始

さて、そんなわけで2024年、ボクサー以外にボクシング界に貢献した人を選ぶとするならば、やっぱりトゥルキ・アラルシクの名前を外すことはできません。

特にアメリカで顕著だったプロモーション会社同士の鎖国政策をカネの力で打ち破ったアラルシクは、トップランクもマッチルームUSAもゴールデンボーイも、さらには最も鎖国的だったPBCボクサーまでも登場しています。

元々DAZNに出資→英マッチルームと仲良くなったという流れでしたが、結局そのマッチルームと犬猿の仲だったクイーンズベリー・プロモーションも陥落させ、マッチルームvsクイーンズベリーの5vs5という対抗戦までやってのけます。

英国ではBOXXERとも提携、そして米国では最も権威のあるボクシングメディアである「リングマガジン」を買収。もはやボクシング界はトゥルキ・アラルシクに牛耳られていると言っても過言ではありません。

このような独裁というのは危険を孕んでいますが、今のところは大きな問題は発生していないように思います。

 

 

 

ただ、時が進むにつれ、もう見たいカードがなくなる、たとえばトゥルキがボクシングに興味を示さなくなる、等の理由で撤退した時にどうなるのかという不安は少々残りますね。

ボクシング界には、試合やマッチメイクが公平に行われているのかを監査する法人なり団体が必要だと思うのですが、そういう役割を担ってくれればありがたい。まあ、カネ出すから無理なんでしょうけど。

いずれにしろ、高騰し続けるファイトマネーは今後のスポーツ業界に不安が募ります。それはボクシングだけではなく、サッカーなどのメジャースポーツも然り。ベースボールは所詮局地的人気にとどまっているスポーツのため、サウジアラビアの食指は伸びていないのかな?

北米アマプラとNetflixの進出

トゥルキ・アラルシクが大々的にカネを使っているのでその影に隠れてしまていますが、2023年をもってShowtimeがボクシング放映から撤退したことにより、変わって北米Amazon Primeがボクシング界に参入。

これまでも北米Amazonはスポーツ中継をしていたようですが、もしかして今回のボクシング参入というのは日本Amazonの成功があったのかもしれません。そうだといいな、と思います。

 

 

 

しかし相変わらずのPPVファイトであり、Showtime時代と同様にジャーボンタ・デービスに頼り切ったものであり、Showtime時代とプラットフォームが変わっただけで何も変わらない。何も変わらない、は言い過ぎで、何だったら放送数が減っているのでいただけません。

北米アマプラは2月のデビッド・ベナビデスvsデビッド・モレルのように非常に魅力的なカードを提供してくれます。このようなPPVファイトこそ「ラスベガスがボクシング界の中心であり続ける」ためには最後の砦のようにも思いますが、今のままでは中心地はサウジアラビアに取られてしまいます。

Amazonにはやっぱり頑張ってもらいたい。そして新たに期待をしたいのはNetflixで、この11月、ジェイク・ポールvsマイク・タイソンという愚の骨頂の試合を放映、この興行はPPVではなかったこともあり、なんと1億2,000万人の視聴があったそうです。

私はNetflixに加入していませんが、どうやら世界で最も契約されている配信プラットフォームらしく、そのインパクトはやはり大きい。

3〜4ヶ月に1度でも良いので、ボクシングの試合を放送して欲しいものですね。

このNetflixでの放送こそありませんが、ジェイク・ポール率いるモスト・バリュアブル・プロモーション(MVP)は年に幾度かの興行を開催しています。小規模から中規模の興行で経験を積みつつ、2025年の終わり頃には大きな興行をNetflixで打ってもらいたいですね。その頃にはNetflixを契約したいと思います。

 

 

 

パリオリンピックがもたらしたもの

2024年はオリンピックイヤーでした。日本のボクシング界からは岡澤セオン、原田周大がパリオリンピックに参戦しましたが、メダル獲得とはなりませんでした。

しかしこのオリンピックは階級の減少とトーナメントの縮小(各階級で20名程度しか出場できなかった)があり、出場するだけでも非常に難しいオリンピックとなりました。なので出場した二人は本当に素晴らしいと思います。

さて、そんなパリオリンピックで強さを発揮したのは、ウズベキスタン。

男子7階級のうち5つの階級で金メダルを獲得するというとてつもない勢いを見せています。残り2つの階級は、ウクライナとキューバで1つずつ。

男子51kg級:ハサンボーイ・ダスマトフ(ウズベキスタン)

男子57kg級:アブドゥラマリク・ハロコフ(ウズベキスタン)

男子63.5kg級:エリスランディ・アルバレス(キューバ)

男子71kg級:アサドフヤ・ムイディンフジャエフ(ウズベキスタン)

男子80kg級:オレクサンドル・ヒズニャク(ウクライナ)

男子92kg級:ラジズベク・ムロジョノフ(ウズベキスタン)

男子92kg超級:バホディル・ジャロロフ(ウズベキスタン)

 

 

 

ウズベクボクサーたちを見てみると、ダスマトフはすでに当時WBAのトップコンテンダーの位置に上り詰めており、世界タイトルマッチの指名戦をオーダーされていた状態。それでもパリ五輪を優先して指名戦を断ったので、2025年中にはおそらくタイトルショットを迎えるのでしょう。

バホディル・ジャロロフも世界ランキングを手にしており、他にもハロコフ、ムロジョノフもプロデビュー済みです。

これらのゴールドメダリストたちは、プロに重きを置くのか、それともアマチュアボクシングでまだまだ戦うのかはわかりませんが、すでにこの国ではプロとアマの隔てなく戦っていくことが予想されます。

これは今後のボクシング界の勢力図が大きく変わるかもしれない出来事でしたね。

 

 

 

ライアン・ガルシアの堕落

選手個人のニュースとして、最もショッキングだったのはこのニュースです。

不安定なところが見られた「キング」ライアン・ガルシアは、デビン・ヘイニーとの対戦で3.2lbsものウェイトオーバー。試合自体は心震わせるファイトとなり、その前段を知らなければ素晴らしいと思わせるファイトでした。

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結果ガルシアが2-0の判定で勝利。

しかしその後ガルシアはドーピングテストで陽性反応を示し、試合はノーコンテスト、そしてガルシアは1年間の出場停止処分。

PED×ウェイトオーバーというこの最低な行為は、もはやボクサーと言うべきではなく、当然アスリートとも言えません。

個人的にはもはやライアン・ガルシアに期待することは何一つありませんし、ボクシング界に戻ってきて欲しくないと思っています。非常に魅力的なボクサーだっただけに非常に残念です。好きだったからこそ、もう見たくはありません。

 

 

 

そんななか、日本のなんちゃって格闘技団体がライアン・ガルシアにオファーする、と言う胸糞事案もありましたが、ガルシアは怪我によりキャンセル。おそらく怪我するほどのトレーニングはしていないでしょう。元々ガルシアはボクシングへの献身が希薄だと言われており、それはすなわち集中してトレーニングに励んでいないことを意味しているからです。(集中していないからこそ怪我をした、という可能性は否定できませんが)

さらばライアン・ガルシア。きっとまた戻ってはくるのでしょうが、もう魅力的なボクサーには映らないでしょう。

そして本当に不憫なのはデビン・ヘイニー。止められてもおかしくないほどのダメージを被りながらもなんとかサバイブしましたが、結果的には止められていた方がよかった。かなりのダメージとレイオフの期間が必要でしたが、次戦はかなり慎重な戦いになることでしょう。

 

 

エストラーダの王座陥落

ライアン・ガルシアの堕落というのは2024年のサプライズでしたが、ファン・フランシス・エストラーダの王座陥落については十分予想できたことでした。

そしてその相手がジェシー「バム」ロドリゲスである、というのは、言い方が悪いかもしれませんが「良いニュース」であると言えるのです。

これはよくわからないボクサーに敗北するよりはよほど良い。

エストラーダはスーパーフライ級を率いてきたボクサーとして、非常に潔く次世代のボクサーにそのバトンを渡したと言えます。

このような新旧交代劇というのは非常に切ない反面、未来への期待に溢れています。

たとえばフリオ・セサール・チャベスはオスカー・デ・ラ・ホーヤにバトンを渡したように、来るべき時が来たのです。このマッチアップは本当に素晴らしいと思います。まさにカネロにも見習ってほしい。

 

 

 

エストラーダのここ最近の動きはあまり好きにはなれませんでしたが、ここでバム戦を選んだ勇気は賞賛に値するものであったと思います。その役目を終え、まだ自らの伝説を強固にしようとバンタム級へ進出。(前戦で負けているのに1位にランクインはちょっといただけないですが、これはWBCが忖度しすぎなのでしょう)

中谷潤人との対戦が期待されましたが、とりあえず2月はなさそうで、夏くらいに日本に来てもらえれば御の字ですね。

暫定王座がこっそり復活

約4年前、WBAが承認料欲しさに暫定王座決定戦を打ちまくったことで、ABC(The Association of Boxing Commissions)に叱られたということがありました。

それまでもWBAは暫定王座を連発しており、「なくすなくす詐欺」を働いていたわけですが、アメリカの出禁は困るということで珍しくWBAは有言実行して暫定王座を一気に撤廃。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

当時の暫定王者は「指名挑戦者」となり、それがあらかた片付いたのかもしれません。

上記ブログの中で結果的に正規王者になったボクサーは。。。なんと、ダニエル・デュボアのみ。そのデュボアはWBAスーパー王者のウシクに敗れてタイトルを失い、その後ジョシュアに勝利して現在はIBFの王者となっています。

アルベルト・プエジョはアフメドフに勝利して正規王者となりましたが、ここでドーピングの陽性反応が発覚、しかしその後WBCの世界暫定王座決定戦でアントワン・ラッセルに勝利してWBC暫定王者となっています。(その後、正規王者に昇格)

そして現在、スーパーフライ級でデビッド・ヒメネス、バンタム級でアントニオ・バルガス、スーパーバンタム級でムロジョン・アフマダリエフ、スーパーフェザー級でアルベルト・バティルガシエフ、スーパーミドル級でケイレブ・プラント。抜け漏れがあるかもしれませんが、今現在確認できただけでも5名の暫定王者が存在します。

そもそも「スーパー王者」がいる階級には「レギュラー王者」がいるわけで、両方いる、もしくはスーパー王者がいない階級で暫定王者を作っているのだからもう一体WBAの世界王者が何人いるのかよくわかりません。

これはまた誰かに諌められるまで、増え続けていくのでしょう。

現役ボクサーにとってはある意味、世界王座を獲得するチャンスでもあります。が、果たして価値があるのかないのか。

これはトゥルキに一回シメてもらわないといけません。そしたら、WBAもすぐに言う事を聞くでしょう。

さて、2025年の年末にはどれくらいになっているのか。。。覚えていれば数えてみますね。(多分忘れます。)

 

 

 

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