信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

群雄割拠の国内フェザー級。日本フェザー級王者、佐川遼の防衛戦。【観戦記】

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本日のブログは、先週行われたダイヤモンドグローブの観戦記です。

注目のフェザー級王者、佐川遼が登場、前戦の苦戦をはねのけ、評価を上げられるかが焦点。対する竹本は9位というランキングながらも、キャリア初期に負けと引き分けを経験し、メキメキと力をつけてきている勢いのあるボクサー。

6名もの日本王者をかかえる三迫ジムの面子もかかる、ホープ佐川の防衛戦をメインとして、セミにはスーパーフェザー級のランカー対決!

 

スーパーフェザー級8回戦

日本16位 長谷川慎之介(ワールドスポーツ)11勝(8KO)2敗1分

vs

日本5位 三瓶数馬(協栄新宿)19勝(8KO)5敗

日本ランカー同士の激突!日本王座挑戦権を有しないランカー、長谷川はチャレンジマッチとも位置づけられる一戦です。

対する三瓶は、前戦、重厚な闘い方でそれいけ太一(湘南山神)を撃破。2戦連続でのランカー対決となりました。

↓前戦のそれいけ太一戦の観戦記

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ダイヤモンドグローブ、今回は残念ながらダイジェスト放送です。

↓ダイジェスト

 

サウスポー対決、両者ともにガードをきっちりと上げたスタイル。1R目からパンチが交錯し、長谷川が右フックを当て、優位に立ちます。

3R目にも長谷川が止まらない連打!三瓶はガードの空いたところに打ち込まれます。4Rもものすごい打ち合い!しかし長谷川の右フックが横から入り、かなり効果的。

5Rに入ると、三瓶が息を吹きかえしたかのように攻め込みます。しかし残り1分のところで長谷川がラッシュ!両者一進一退です。

そして6R、三瓶が偶然のバッティングで負った眉間の傷が原因による負傷判定。

長谷川慎之介が6R負傷判定勝利(3-0)

長谷川はダイジェストで見ただけでも手数がすごいです。ビッグパンチを持っていないと自身で語る長谷川は、その自身の「弱さ」を客観的に知り、手数で圧倒スタイルにしていったのかもしれません。自分でどう闘うか、考えられるボクサーは強いと思います。

 

ただ、どうしても打ち気にはやり、打つ時のガードがなくなってしまうのが、これからより上を目指す上では致命傷になりかねません。その分迫力はあるのかもしれませんが、現在の日本王者はハードパンチャー、坂晃典(仲里)。一発もらえば命取りになります。

しかしこの長谷川のハートの強さ(三瓶もですが)はより上の舞台でも通用すると思うので、次戦も楽しみです。

これできっとランキングもあがると思いますが、まだまだ精進していってほしいですね。

 

メインイベント 日本フェザー級タイトルマッチ

王者 佐川遼(三迫)9勝(4KO)1敗

vs

9位 竹本雄利(クラトキ)8勝(4KO)2敗1分

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試合前に流れるダイジェスト映像。佐川の右ストレートは本当に美しい。タイミング的には、相手の右ストレートに合わせる右が得意なのかもしれません。ということは、どちらかというとオーソドックスの選手の方が闘い易いでしょうね。

阿部、日野、そして今回の竹本と、3戦連続サウスポー、苦手、ということはないかもしれませんが、少し闘いづらいサウスポーとの3連戦はもしかしたら佐川を更に成長させる結果となったかもしれません。

↓フルファイト

 

1R目は両者ともにステップを踏み、距離の探り合いのラウンド。

2R、どちらかというと佐川がプレッシャーをかけ、竹本がサークリングという展開。佐川のひっかけるような左フック、ボディへの右ストレート。竹本は時折踏み込んで打つパンチはパワフルです。しかし、やや下がり気味。

3R。佐川がプレッシャーをかけ、耐えられなくなった竹本が踏み込むという展開。そこにカウンターをあわせるという作戦かもしれません。ただ、竹本は踏み込みは早く、タイミングはまだ合いません。ここで佐川が鼻から出血。佐川少し呼吸が苦しいのか、攻め込まれる場面もあります。

竹本は前ラウンドで少し自信をつけたのか、4R序盤は上体の動きも思い切りの良い連打も出ます。しかしこのラウンド、佐川の右がまだ浅いですが入ります。相手の左ストレートをぎりぎりで外し、右を決める。素晴らしいカウンターです。タイミングが合ってきました。

 

5R、竹本の連打は迫力があります。しかし佐川も怯みません。そしてよく見えています。

佐川は左を出して、相手が反応してきたところに対応するパターンが非常に上手い。相手の反応を見切っていなければできない芸当ですね。竹本はこのラウンド、挑戦者らしくガンガン前に出ます。このラウンド終了後の公開採点は、3者ともに佐川。

6R、公開採点を聴いた佐川は余裕を持って闘えます。竹本はサークリングする佐川に対し、左ストレートから入るパターンがヒットします。

距離が近くなったこのラウンド、中間距離での打ち合いで佐川が打ち勝ち、竹本はかなり効いている!佐川はスピードもキレも充分、強烈な狙いすました右ボディ!身体がくの字に曲がる竹本ですが、それでもパンチを返します。しかしまたも右ボディが入ると、とうとう竹本がダウン。立ち上がりますが、ここでテンカウント。

おそらく上も効かされ、上を警戒したところで右ストレートを打つタイミングでの右ボディ。見えなかったかもしれません。

佐川遼の6RKO勝利

 

素晴らしい佐川のKO勝利でした。右もストレートだけではなく、アッパーやボディアッパー等のバリエーションに優れ、相手としてはどこに飛んでくるかわからなくなるのは非常に有効。右ストレートを見せておいてからの多彩なパンチは、佐川の攻撃力をより高めてくれるのでしょう。

そしてそのお膳立てをするための左の使い方も素晴らしかったですね。カウンターパンチャーらしく、左で招き入れておいての右、というのは良いパターンですが、相手が出てきてくれなければ凡戦になりがちなのも確か。更に自分から崩せるようになるともっともっと試合がおもしろくなりそうで、これからにも期待大です。

そして敗れはしましたが竹本も素晴らしいボクサーでした。迫力ある左右のスイング、佐川相手に右フックのカウンターやいきなりの左ストレートはよく当たっていました。ただ、佐川と比べるとやはりリード(右ジャブ他)の使い方がまだ甘かったかもしれません。

いずれにしろまた再起してタイトルマッチを見てみたいボクサーです。

 

雑感

フェザー級はOPBF東洋太平洋王者に清水聡(大橋)、WBOアジア・パシフィック王者に森武蔵(薬師寺)、そしてその両者は激突するという噂も。

そこにこの佐川と、そして次戦で闘うであろう丸田陽七太(森岡)が加わって、トーナメント的に戦っていけば文句なしに日本代表として世界へ挑めますね。

コロナショックで国外の交流ができないこの時期、この上へ登るためのマッチメイクはやってみれば非常に面白いと思いますし、実現の可能性も非常に高い気がします。是非是非、日本人本当のナンバーワン決定戦を開催してもらいたいものです。

さて、このダイヤモンドグローブ、良い試合だったな、と思うのですが、できればやはりこれを結果を知る前に見たい。試合日の深夜に放送、ということであればなんとかネット断ちできそうですが、3日後の深夜ともなるとそれは難しい。というか無理。

以前はインターネットがあっても自分から情報を取りに行かなければ大丈夫でしたが、今はもう何かを開けば流れてきてしまう時代。

できればネット生配信、せめて当日の深夜の放送、というのを切に願います。あと関東ローカルじゃなくて全国で。

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