ヘリングvsオケンドの観戦記を書こうと思っていたのですが、その内容からやる気があまりなく、今日になってしまいました。
とはいえ、このブログの観戦記は自分の見た試合を後々にでも思い出せるためのものでもあるので、とりあえずアップしておきます。
↓プレビューはこちら
WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
ジャメル・ヘリングvsジョナサン・オケンド
↓ハイライト動画
伊藤雅雪から奪った王座の2度目の防衛戦となるヘリング。本国アメリカでは人気があるようですが、それは彼のボクシングというよりも海兵隊出身であることが人気の理由かと思います。
長身サウスポーのヘリングは相手にとって非常にやりづらいボクサーで、もしヘリングが距離を取り出したらアメリカ人が嫌う、いわゆる塩試合になってしまう可能性を孕んだ選手。ただし、ヘリングはどちらかというと元々は好戦的なボクサー。
さて、この試合は開始早々、オケンドが距離を詰めすぎ、クリンチだらけ。2Rに入ると若干ヘリングのジャブとステップが機能してきます。オケンドは中に入って振り回すだけのスタイル。しかし、頭が低すぎてヘリングは闘いづらそう。
3Rにヘリングのパンチのタイミングが合ってきた、と思ったところで左アッパーでオケンドからダウンを奪います。これは美しい左アッパー。
オケンドはダウンを奪われたからか踏み込みが甘くなり、ヘリングは懐に入ってくるオケンド似たいし右フックでまわし、左ストレートを打ちます。
5Rには心配していたバッティング。ヘリングは右目上を出血、これは流れが変わるかもしれません。。。ここぞとばかりにオケンドはチャージ。このラウンド終了後にオケンドは減点。かなり低く入るオケンドは頭が怖いです。もみあいが多く、ヘリングは怒りのローブロー?結局接近戦で顔がすれて出血してきたヘリング。
8R終了後のドクターチェックで試合続行不可となり、負傷判定かと思いきや、バッティングを故意とみなされたオケンドの反則負け。
ヘリングのコロナ陽性反応で、2度も延期され、待ちに待った(人もいたであろう)タイトルマッチは散々たる結果に。オケンドの距離詰めすぎ&クリンチ多すぎ&ヘッドバットはヘリング人気を考えると観客が入っていればブーイングが起きていたと思います。
ジャメル・ヘリングの8R終了失格勝ち(2度目の防衛に成功)
WBA世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
エリスランディ・ララvsグレグ・ベンデティ
↓ハイライト動画
確かな技術、まごうことなき世界のトップであるララ。しかし人気は相変わらず出ません。挑戦者のベンデティは亀海の現役最後の相手を務めたボクサー。
初回からベンデティはその小さな体躯をララにぶつけていきます。小さい分、身体の厚みはすごいですね。ガードをかためたベンデティはなかなか簡単には倒れなそうですが、ララのジャブが冴えます。
ベンデティはやや強引にでるものの、ララのかわし方はさすが、ベンデティの突進をいなし、回ったところで単発ながらパンチを当てます。
入り際のフェイントもお見事、いつものララの闘い方ながらやはり盛り上がりに欠けます。
それでも中盤にララは手数を増やし、確実にポイントを奪いにきました。ミスをおかさないララに対し、ベンデティは少し単調。中に入らないと何もできないのはキツイですね。
そして後半は安全運転に徹するララ。ベンデティが距離をつめても上手くガード、くるりとまわして、もしくは自ら回って距離をつくります。
完全に大ブーイングパターンですが、無観客なのでブーイングも起きない。これはララにとっては非常に戦いやすいのかもしれません。(もともと気にしていないかもしれませんが。)
最終12Rまでベンデティはガードをガッチリと固めて前進しますが、それ以上のことはできず。
エリスランディ・ララの12R判定勝利(初防衛に成功)
WBA世界ウェルター級王座決定戦
ヨルデニス・ウガスvsアベル・ラモス
↓ハイライト動画
ショーン・ポーターと好勝負を演じ、オマール・フィゲロアを退けたウガス。世が世なら。。。と無冠でキャリアを閉じる可能性もあったものの、WBAの世界王座乱立の恩恵を受けることとなりました。
ウガス絶対有利の中、開始ゴング。
プレッシャーをかけるウガス。ラモスは大きく動き、サイドから攻撃をしかけます。ラモスも良いボクサーです。ただ、ウガスのほうが1枚も2枚も上手な気がします。
しかしウガスのペースで進んでいた3R、ラモスの左フックでウガスは効いたか??意外な展開です。
それでもやはりウガスはペースを渡さず、ラモスのパンチはなかなかヒットしません。
ともにガードはしっかりしていて、技術の高さを感じさせる打ち合い。それでもやはりウガスはフィジカルモンスター、ショーン・ポーターがアウトボクシングしてしまうほどのフィジカル「スーパー」モンスター。中間距離の打ち合いではウガスに分があります。
ラモスも最後まで力強いパンチを放っていきますが、ウガスのガードに阻まれます。
ウガスのほぼフルマークの判定か、と思いましたが判定は割れ、2-1のスプリット。
しかも1者は117-111でラモスにつけています。(残りの2者は115-113でウガス)
もっと差がついてもおかしくないですし、6Pt差でラモスは明らかにおかしい気がします。。。有観客だったら絶対ブーイングが起きているレベルです。
まあ、これでラモスの勝利とならなくてよかったです。
ヨルデニス・ウガスがとうとう世界王座獲得。
そしてこれからは暫定王者、ジャマル・ジェームスとの統一戦か、ショーン・ポーターとの再戦か。。。既に年齢は34歳、残りのキャリアをどう輝かせるか楽しみです!
番外編!
ということで、今回の観戦記は3試合ともどこかでブーイングが起きそう。。。だったけど、無観客のためにブーイングが起きなかった観戦記でした。
アメリカではブーイングは日常茶飯事なので気にすることもないかもしれませんが。。。
日本の試合でブーイングを聴いたのは後にも先にもネリvs山中第二戦くらいだな、と思い出しました。
さて、海外試合ではありませんが、9月8日に後楽園ホールで行われた「OVER HEAT BOXING NIGHT」。こちらのメインイベントはジロリアン陸本人のツイッターアカウントで中継という変わった形。しかもPayPay投げ銭という新しい試みも。ボクシング界にもたくさんの新しい波がきています。取り残されないようにしなければ。
キン肉マンのテーマで、ラーメンマンの被り物をして入場するジロリアン陸。エンターテイナーですね。
1R、ジロリアンは左フック、ジャブをヒットしますが竹中も負けじと右をヒットします。非常に緊張感のある距離の取り合いです。
そして竹中が入ろうとしたところで、ジロリアンの渾身の右スイングがヒット!竹中は崩れ落ち、レフェリーはストップ。
ジロリアンが1RTKO勝利。
ツイッターの動画は非常に見づらかったですが、最後のカウンターは本当に見事でした。試合前からしっかりと配信してくれていたジロリアン、自ら発信のドキュメンタリーをみているようでおもしろかったです。
ノンタイトル戦でも、こうして興味を引いてくれると見やすいですね!
そしてこれからは国内外で注目試合が目白押し!楽しみです!!