先週末、9/27はボクシングファンにとって至高の一日でした。ここまで興味深い試合が次々と行われた事も記憶にありません。
↓以下、観戦記!
そして10月に入り、国内外でまだまだ注目試合が続きます。
今回のブログでは、今週末から来週末にかけて行われる日本国内の注目試合をピックアップしていきたいと思います。
10/2(金)ダイナミックグローブ
スーパーフェザー級10回戦
尾川堅一(帝拳)27戦24勝(18KO)1敗1分1NC
vs
西谷和宏(VADY)26戦21勝(12KO)4敗1分
32歳の尾川、33歳の西谷、世界を目指すなら後のない年齢となった世界ランカー同士の対決!
この一戦は、もともと9/5に予定されていたものでした。しかし、帝拳ジム所属のホルヘ・リナレスのコロナ陽性反応を受け、帝拳ジムは一時閉鎖。そのあおりをくらい、試合自体が一ヶ月ずれ込んだ経緯がありました。
尾川堅一はデビューが2010年、東日本新人王、全日本新人王のMVPに輝き、当時から抜きん出た存在でした。その後日本スーパーフェザー級タイトルを内藤律樹(E&Jカシアス)から負傷判定で獲得。その後5度の防衛、IBF世界同級王座決定戦へと駒を進めました。
この試合では、一度勝者としてコールを受けるも、尾川から禁止薬物が検出されたことを受けノーコンテストに。ブランクもつくりました。
サスペンド明けから2連勝を飾りましたが、2019年12月のWBOアジア・パシフィック同級タイトルマッチでは王者、ジョー・ノイナイとのバッティング合戦で負傷ドロー。
ノイナイ戦での動きは悪くなかったように思いますが、西谷戦でサスペンド明けの真価が問われると言っても過言ではありません。
対する西谷和宏は2009年プロデビュー、新人王戦には挑まず独自のキャリアを積み上げていきます。VADYジム立ち上げ時からのボクサーで、小國以載(現・角海老宝石)と同期だったと記憶しています。
この独特なキャリアの持ち主は、22戦目で初めてライト級の日本タイトルに挑戦します。当時の日本王者は、キックあがりのハードパンチャー、土屋修平(当時・角海老宝石)。絶対不利予想の中、ダウン応酬の激闘を制して番狂わせで日本王者に。
しかしそのタイトルは防衛をセずに返上。世界への照準をあわせ、という事でしたがその後は外国人ボクサーを相手に4連勝、調整試合の域を出ません。
西谷というボクサーは不思議なボクサーです。主に関西でキャリアを積んでいることから、日本タイトル返上後の試合は何戦しているか、等知りませんでした。
サスペンド明けから真価を発揮できていないように感じる尾川と、個人的には謎のキャリアを歩んでいると感じる西谷。
これまでの実績から言えば尾川ですが、西谷も過去にアップセットを起こしている気持ちの強い元王者、侮れません。
勝った方は世界に一歩近づくでしょうし、負ければ世界は大きく遠のく、そんな一戦。
この試合は日テレG+(ボクシング | CS放送 日テレジータス(日テレG+) 日テレがお届けするCSスポーツチャンネル)で10/5にディレイ放送のようです。
尚、セミファイナルではデビュー以来14連勝(9KO)を記録している梶颯(帝拳)が登場、その他にも波田大和や岩田翔吉といった帝拳ジムの誇るホープたちが次々登場する、見ごたえのある興行となっています。
10/3(土)ダイナミックグローブ
日本スーパーウェルター級タイトルマッチ
松永宏信(横浜光)17戦16勝(10KO)1敗
vs
清水優人(木更津グリーンベイ)20戦14勝(5KO)4敗2分
チャンピオン・カーニバル、王者松永の防衛戦です。2日連続のダイナミックグローブ。こちらはG+(ボクシング | CS放送 日テレジータス(日テレG+) 日テレがお届けするCSスポーツチャンネル)で久々の生中継。
松永宏信は2012年プロデビュー、東日本新人王決勝に勝って全日本新人王決定戦に駒を進めますが、そこで別府優樹(当時・久留米櫛間)にKO負けを喫してしまいます。
しかしその後は地力を蓄えながら連戦連勝、2018年の挑戦者決定戦に勝ち、翌2019年に新藤寛之(宮田)を破って日本タイトル初戴冠。
初防衛戦ではセレスジム期待の越川孝紀を倒して地力の高さを見せつけました。
対する清水優人は2007年にデビュー、日本王座には2度目の挑戦となります。(1度目は2016年に野中悠樹(当時・井岡弘樹)に判定負け)
2019年には一度敗れているチャールズ・ベラミーにダイレクトリマッチでリベンジを果たし、その勢いを駆って前王者の新藤寛之を挑戦者決定戦で降し、挑戦権を獲得しています。
強豪相手に連勝し、勢いに乗る清水が、既に安定王者の匂いを漂わせる松永に挑む一戦。
松永としてはここは難なく勝って、より上のタイトル、もしくは国外での試合を掴み取っていかなければいけないでしょう。
対する清水はおそらく自信もつけ、初タイトルなるかという大事な一戦。
この階級は日本王者挑戦資格を有するランカーが少なく、松永が圧勝するようであれば国内戦は頭打ちとなりそうです。個人的には、松永に圧勝してもらって、海外での挑戦をしてもらいたいです。
セミファイナルには松永の同門、横浜光ジム所属で世界挑戦経験者、高橋竜平も出場します。
この試合は前述の通りG+で生中継ですが、A-SIGN.BOXING.COM - YouTubeでも10/20から配信される模様です。
10/8(木)ダイヤモンドグローブ
OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ
勅使河原弘晶(三迫)25戦21勝(14KO)2敗2分
vs
河村真吾(ミツキ)25戦15勝(8KO)6敗4分
今年中に世界王者になる予定だった勅使河原弘晶でしたが、コロナのパンデミックにより世界戦が組めなくなってしまいました。
それでも腐らず、立派に王者としての務めを果たします。
↓てっしーについてはこちら(2020年2月のブログです。)
現在、勅使河原弘晶は2018年に獲得したOPBF王座を3度防衛。その全てが日本人ボクサーを相手にした防衛戦であり、3戦ともにKO防衛。国内敵なしを証明しています。
対する河村真吾は敗れはしたものの現日本フェザー級王者、佐川遼(三迫)や現OPBFフェザー級王者、清水聡(大橋)との対戦をはじめ、強豪との対戦を避けずにキャリアを積んできたボクサーです。ここ3戦は引分けが続いていますが、侮れないボクサー。
しかしここは勅使河原にキッチリ倒して力の差を見せつけてもらいたいです。
この試合は私は現地観戦予定です!そしてこの試合はいつものように関東ローカル、フジテレビで放送されると思われます。(現時点では情報なし)
スーパーバンタム級の世界王者をおさらい!
WBAスーパー・IBF統一王者
ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)8戦全勝(6KO)
WBAレギュラー王者
ブランドン・フィゲロア(アメリカ)22戦21勝(16KO)1分
WBC王者
ルイス・ネリ(メキシコ)31戦全勝(24KO)
WBC休養王者
レイ・バルガス(メキシコ)34戦全勝(22KO)
IBF暫定王者
岩佐亮佑(日本/セレス)30戦27勝(17KO)3敗
WBO王者
アンジェロ・レオ(アメリカ)20戦全勝(9KO)
個性的な王者揃いですね。IBF王者であるアフマダリエフは岩佐との団体内統一戦が既定路線。
そしてWBO王者のレオは本来王座決定戦に出場するはずだった(コロナで陽性反応が出たために出場停止になった)ステファン・フルトン(アメリカ)戦を優先しなければならないかもしれませんね。
そうすると、残るは。。。?
個人的には岩佐戦を見たいのもありますが、それよりも海外奪取にも夢が膨らみます。きっと勅使河原のあのボクシングは海外でもうけると思います。
国内でやるなら絶対見に行きます。楽しみです!