井上vsドネア2の開催と、その結果を受けて抜け殻になりそうですが、抜け殻になっている場合ではありません。
世界で、日本でボクシングはずっと進んでいきます。
ボクサーは、井上尚弥だけではありません。
今週末は、その井上尚弥に続くべく、京口紘人(ワタナベ)が敵地メキシコでWBA王座の団体内統一戦に臨みます。随分少なくなってきたWBAレギュラータイトルですが、これを機にまた一つ減ります。
オッズは京口が圧倒的優位、世界のボクシングファンはよく分かっています。
ただ、試合会場が敵地メキシコ、一抹の不安を抱えざるを得ません。
とはいえ、京口ならやってくれるでしょうから、楽しみに待ちたいと思います。
そして尾川から始まった日本人世界王者3連戦はこれにて終了、そして来週からは国内に目を向けるべきファイトが続々です。
ということで今回は、その一発目、6/13(月)に行われるダイナミックグローブのプレビュー記事です。
6/13(月)ダイナミックグローブ
帝拳主催、日テレG+で生放送のダイナミックグローブといえば、おおよそ第一土曜日が主流だと思います。が、今回は月曜日。
ただ単に会場が抑えられなかったのか(おそらく随分先まで抑えていると思うので、それはあまり考えられませんg)、それともビッグマッチと日程が被りそうだったから若干ずらしたのか。
いずれにしろ、私はこの日、リアルタイム視聴は厳しそうです。
137lbs契約10回戦
中谷正義(帝拳)19勝(13KO)2敗
vs
ハルモニート・デラ・トーレ(フィリピン)22勝(14KO)3敗
2021年6月、あのワシル・ロマチェンコに挑み、技術の差を見せつけられて9RTKOで敗北した中谷正義。その中谷が、久々の日本のリングです。
ロマチェンコ敗戦の前は大方の予想を覆し、当時かつての調子を取り戻してきていたフェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)を衝撃的な9RTKOで破った中谷。その前がテオフィモ・ロペス(アメリカ)戦であり、そこから一度引退をしているため、日本のリング登場は2018年12月以来、実に3年半ぶりとなります。
後楽園ホール登場、となると記憶にありませんが、調べてみれば2014年の加藤善孝(角海老宝石)以来となりますね。
ハルモニー・デラ・トーレは2019年10月に吉野修一郎(三迫)とWBOアジアパシフィック&OPBF東洋太平洋王座決定戦を戦ったボクサーで、その時は初回KO負け。真価を発揮する前の敗戦となってしまいましたが、強く振ってくる怖さのあるボクサーだったというイメージ。
吉野戦後は2連続KO勝利、対戦相手の質としてはともに負け越しのボクサーなので何ともいえません。ただ、アップセットを起こす可能性を持っているフィリピン人だと思うので、中谷には冷静に、丁寧に戦ってもらいたいですね。
ただやはり、ここは圧倒してもらいたい。
日本ウェルター級暫定王座決定戦
永野祐樹(帝拳)19勝(15KO)3敗
vs
小畑武尊(ダッシュ東保)11勝(4KO)5敗1分
元日本ウェルター級王者である永野は2021年9月に別府優樹(久留米櫛間)との挑戦者決定戦を経て挑戦権を獲得、2022年4月に日本ウェルター級タイトルマッチに出場予定でしたが、王者小原佳太(三迫)の負傷により延期。
そして組まれた今回の暫定王座決定戦。
小原としては、永野との対戦はあまりモチベーションが上がらないと思いますが、永野にとってはベルトを取り返すチャンスであり、リベンジのチャンスでもある、非常にモチベーションの高い一戦だったと思います。
小原の負傷の治療には一定の時間が必要、との判断での暫定王座決定戦となったと思うのですが、その相手が小畑武尊。
小畑は坂井祥紀(横浜光)の日本第二戦を務め話題となったボクサーですが、その坂井戦での敗戦後、3連勝。
その間に日本ユース・ウェルター級王座決定戦を安達陸虎(大橋)と争い、初回TKO勝利でアップセットで戴冠しています。
坂井戦でも非常に良いボクサーだと感じましたが、ここのところの躍進が非常に著しいボクサー。
11勝5敗1分と、たくさん悔しい思いもしてきたようですがまだ23歳。伸び代十分な若武者は、また今回もアップセットを起こしてしまうかもしれません。
過去の実績を見れば永野の圧倒的優位、となりますが、左の一発に頼りがちな永野に対し、秘策を持って臨めば世間を驚かせる可能性があります。
フェザー級8回戦
中野幹士(帝拳)5勝(4KO)無敗
vs
ファニト・パレデス(フィリピン)9勝(4KO)7敗1分
「鉄の拳」中野幹士のプロ6戦目がようやく決定。前戦は2020年12月なので、実に1年半ぶりの試合となります。
警戒されて、なかなか試合が決まらない中で、アメリカでの試合を模索するも結局無くなったり、さまざまを経験したと思われます。
対戦相手のことはわかりませんが、ここは良い勝ち方をしてもらいたいものです。
そしてその他にも、帝拳ホープたちが続々と登場。
スーパーバンタム級8回戦
福井勝也(帝拳)vsジェイソン・ブエナオブラ(フィリピン)
バンタム級6回戦
村田昴(帝拳)vsジョン・マーク・ティフ(フィリピン)
フェザー級6回戦
金子虎旦(帝拳)vsパシス・ウィセッソ(タイ)
他に東日本新人王スーパーフライ級4回戦を加えた、全7試合が開催されます。コロナが世間を騒がせて以降、帝拳ジムには続々とフェザー級近辺のホープたちが入りました。
しかし、日本人ではおそらく対戦相手が現れず、結果的には試合枯れ。
ここにきてようやく、外国人ボクサーの招聘が可能になってきたこともあり、今回のダイナミックグローブには軒並みフィリピン人(とタイ人)の名前がずらりと並んでいます。
賛否はあるのかもしれませんが、私個人としてはこういう試合も必要だと思います。
ホープたちにキャリアを積ませる試合。
正直、アマで実績を残したボクサーや強いと噂に上がるようなボクサーは、現状日本人との対戦が組みにくい。日本のプロモーターたちはジムの会長であり、大切に大切に選手を育てています。おいそれと捨て駒にはできないはずです。中には一発逆転を狙っているボクサー、ジムもありますが、毎回そういうわけにもいきません。
だからこそ、海外ボクサーを招聘することは必要ですし、この事がまた以前のように行われるようになれば、試合数も増えていくはずです。
とはいえ、可能であればこの「外国人招聘」の試合をまとめず、適度にバラしていってもらいたいものではあります。(1興行に1〜2試合とか)まあ、滞在費用の関係とかでなかなか難しいのでしょうけど。
↓一応、福井と対戦するブエナオブラは来日経験ありですね。
放送・配信
このダイナミック・グローブの興行は、6/13(月)17:45〜日テレG+で生中継。
私は時間に間に合わないので、録画して当日の夜か翌日に見ます。
↓日テレG+はスカパー!で。
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私がセレクトしたグローブを並べていますので、是非とも覗いて見て下さい!