信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

大注目の日本W級タイトルマッチ、小原佳太vs坂井祥紀、ダイヤモンドグローブを視聴!

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もう4月も第3週に入りましたね。

この春から働きはじめた新入社員の方々は少々疲れも溜まってきた頃でしょうし、学生さんたちはそろそろ本格的に始まった頃でしょうか。

さて、私は某弱小大学でボクシング指導をしているのですが、いよいよ部活も始まりました。

「ボクシング好き?好きなボクサーは?」と聞いてもなかなか期待どおりの答えは帰ってきませんが、これを機にボクシングにハマってもらいたいものです。

さて、今回は「関東ローカル」という悪しき風習からようやく解き放たれ、全国のボクシングファンに届くフジボクシング、4/8に行われたダイヤモンドグローブの観戦記です。

 

4/8(木)ダイヤモンドグローブ

日本ウェルター級タイトルマッチ

小原佳太(三迫)28戦23勝(21KO)4敗1分

vs

坂井祥紀(横浜光)38戦25勝(13KO)11敗1分

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2010年に日本、メキシコそれぞれでデビューして濃密なキャリアを歩み、ベテランといわれるまでになった二人のボクサー。

そのふたりが日本タイトルをかけて激突します。

小原はデビュー戦で黒星スタートも、その後は国内では圧倒的な力を誇示。アジア圏ではいわゆる「ポカ負け」をやらかしたこともありますが、このウェルター級において世界と戦える史上でも数少ないボクサーのひとりだと思います。

前戦では当時の王者、永野祐樹(帝拳)に完勝、やはり国内では頭ひとつふたつ抜け出している姿を披露してくれました。

 

対して坂井はメキシコでデビュー、アメリカへ進出したという経歴を持つ異色のボクサー。本場で戦ってきたボクサーは、コロナショック前に帰国、今回は日本デビュー3戦目。

激闘型ながら、前に出ながらのガード、上体の動きを主体としたディフェンスがよく、パワーにあふれたフィジカルで、日本人ボクサーには真似のできないようなボクシングはまさにマッチョ・ボクシング。

非常に楽しみな一戦です。

黒いリングマット、かっこいい。海外の興行みたいですね。

初回、小原がスタンスを広く取っての鋭いジャブ。坂井は高いガードからジリジリとプレス、入る隙を伺っています。

小原はジャブと遠い距離からのコンビネーションが良く、坂井は右ボディから入るパターンが機能しています。両者が持ち味を出しつつある1Rが終了。

 

2R、ジャブ起点の小原が速いコンビネーションを使って攻め込みます。小原は上下の打ち分けもよく、近い距離でのクリンチワークも冴えますね。

後半、坂井がパワーパンチと強いフィジカルで攻め込む場面も作りますが、このラウンドも多くの時間をストレートの距離=小原の距離で戦います。

3R、坂井は手数が少ないものの、小原の打ち終わりに左フックを浅くヒット。その後も右ボディから入り上に左フックを返して、これがクリーンヒット!顎の跳ね上がった小原でしたが、その後は自らの距離で冷静に対処。

坂井が出てくるところに出すジャブ、右ボディストレートは素晴らしいですね。

 

4R、ほぼ全弾フルスイングの坂井、速いパンチが良く出る小原。

中盤に小原のアッパーがヒットしますが、真ん中の空いている坂井のガードに対してはアッパーは有効かもしれません。

そのほか、このラウンドに小原の右ボディストレートが何度かヒット。そのボディを全く意に介さない坂井は、顎だけでなく腹も強い。腹を叩いて上が空く、ということはなさそうですね。

5R、これまでよりも近い距離で戦い始めた小原。坂井のプレスをいなしきれないとの判断かもしれません。

小原もハードパンチを持っていますが、坂井はハードパンチ&体の強さを持ち、ジャブの相打ちでは小原の顎が跳ね上がります。

そして近い距離では坂井も手数が出るようになります。

 

途中採点は、48-47×2、47-48の2-1で小原。互角の展開です。

6R、ジャブの距離では小原は良いボクシングができますが、思い切り振ってくる坂井のパンチが小原にヒット。遠い距離、中間距離では相手をしっかりとみて、近い距離で一気にギアアップする坂井の戦い方は、まったく迷いがない。

小原は遠い距離でちょこちょこ当てていけばポイントアウトできそうな雰囲気もありますが、あえてある程度は近い距離で戦うことを選択しているようにも見えますね。

7R、非常に貫通力のある坂井のジャブ。この体ごと突進していくジャブは脅威ですね。小原は右ボディストレートが何度もヒットしていますが、坂井はびくともしません。

 

ともに好打しつつも、完全にペースを掴み切れないラウンドが進みます。

8R、序盤に坂井の右オーバーがヒット。このラウンドはバチバチの打ち合いに発展、小原の右で坂井がやや後退か。

すぐに立て直した坂井は、ワイルドなパンチを振るっていきます。

見ているほうも握った拳を緩められない、そんなラウンド。坂井は非常に楽しそうな笑顔を浮かべます。

ボクシングをやったことのある人ならわかると思いますが、バチバチの打ち合いほど楽しいものはありませんよね。

9R、ここが勝負所のラウンド、開始早々に坂井がチャージ。小原も負けじとストレートで対抗。フィジカルの強さでは坂井に分がある分、小原としては距離をキープしてストレートを当てて突き放したいところでしょう。

 

小原の右ボディはこのラウンドも再三ヒット、坂井も近づいての右オーバー、強いジャブをヒット。終盤に小原は右ストレートを顔面にヒット、坂井も左をヒット、歓声を上げて良い状態であれば後楽園ホールは熱狂の渦でしょう。

ラストラウンド、小原はジャブ、ストレートと距離をつくってのボクシング。坂井は最後まで近くで戦おうとプレスをかけ続けます。

やや疲れの見える小原ですが、まだまだパンチは切れていますし、坂井の身体のパワーは一向に衰えを見せません。

すべてのラウンドにおいて、甲乙つけがたい10Rが終了。

両者の意地と意地がぶつかり合ったこの一戦は、判定へともつれ込みました。

どちらが勝利してもおかしくない内容のこのタイトルマッチは、3者ともに96-94、3-0の判定で小原が勝利!

 

小原の素晴らしいボクシング、特にストレート系のパンチが光った小原。何度も何度も坂井の腹をとらえたあの右ボディは、坂井でなければどこかで倒せていたでしょう。

坂井はフィジカルの強さ、パンチの強さ、ハートの強さを存分に見せつけた一戦。和製ショーン・ポーターともいえる闘志あふれるファイトに魅了されました。

このふたりが戦いつづけるウェルター級の壁は、果てしなく高く、そして遠い。これからもこの高い壁に挑み続けるであろうふたりのボクサーの、その健闘を心から祈っています。

素晴らしい試合を見せてくれた両雄に、心から感謝です。

 

 

 

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そして今回からは、フジボクシングのダイヤモンドグローブはTVer、FODで観賞可能となりました!!これまで「関東ローカル」という言葉に泣かされ続けてきた地方民としては、本当に本当にありがたいです!

↓リンク

https://tver.jp

FOD | フジテレビの人気ドラマ・アニメ・映画が見放題

どちらも登録不要で見れます。

どうやら放映されたものそのまま(CMは違うようです)なので、欲を言えば、アンダーカードもフルラウンドみたいです。せっかく録っているなら。。。

まあ、まずはネットで流してくれる事に感謝です。フジテレビさん、ありがとうございます。

 

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