信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

匂わせからの電撃発表、井上拓真vs和氣慎吾!今後も大充実のフェニックスバトル。

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7/15(木)、正式発表された4ヶ月後の国内ビッグマッチ!

第一報は、7/10(土)、FLARE山上ジム赤井代表のツイートでした。

その後、対戦相手の予想として名前が上がったのは赤穂亮(横浜光)、小國以載(角海老宝石)、勅使河原弘晶(三迫)、亀田和毅(3150)等々か。岩佐亮介(セレス)という線もあったかもしれません。

しかし、7/14(水)、和氣慎吾のYoutubeチャンネルを見ると、その面々でないことがわかります。(少し下にリンクあります)

 

斜め上から来たオファーだった、と赤井代表が語っている通り、おそらく予想できるスーパーバンタム級トップのボクサーではない。そして、前日にあるボクサーから気になるツイートも。

そして他にも、「タイトルマッチになる」という事から、ランキング表を見ると、WBOアジアパシフィック王者、ジュンリエル・ラモナル(フィリピン)の名前がなく、井上拓真(大橋)が1位になっていました。

↓ここで私の予想。でももう確信がありました。

 

そしてその翌日、早くも正式発表!!

11/11(木)後楽園ホール

WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦

井上拓真(大橋)14勝(3KO)1敗

vs

和氣慎吾(FLARE山上)27勝(19KO)6敗2分

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↑こんな素敵な写真を見つけました。

Takuma Inoue spars with Shingo Wake to prepare for Petch!より

 

↓今からでも見たほうが良いめちゃくちゃおもしろい動画。

これはどちらを応援すれば良いのか、今の所わかりません。応援しているボクサー同士の対戦は、その素晴らしいマッチアップに感動するとともに、微妙な感情にもなります。

井上拓真(大橋)は、誰もが知るモンスター、井上尚弥(大橋)の実弟。

前戦ではOPBF東洋太平洋バンタム級王者、栗原慶太(一力)へ挑戦、負傷判定ながらほぼフルマークの判定勝利を収めています。

↓栗原慶太vs井上拓真の観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

そのタイトルはすぐに返上、同門の中嶋一輝(大橋)に後を譲ることになりましたが、一階級上げて、テストマッチなしで世界挑戦経験者、和氣慎吾との一戦を迎えます。

実際、この井上拓真というボクサーは、モンスターな兄の影に隠れてはいるものの、国内の強豪を次々と退けている事は事実。兄に比べて物足りない部分はあるかもしれませんが、まぎれもなく、日本最高峰のボクサーです。

デビュー戦で、のちの世界王者、福原辰弥(本田フィットネス)に判定勝利したことを皮切りに、日本人ボクサーとの対戦というだけでも久高寛之(仲里)、益田健太郎(新日本木村)といった国内トップレベルを次々と撃破し、2018年9月11日に世界初挑戦。

 

暫定王座ながらWBC世界バンタム級タイトルを獲得し、正規王者、ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)との団体内統一戦に挑んだのが伝説の2019年11月7日、ドラマ・イン・サイタマのセミファイナルでのこと。

そこから1年以上のブランクをつくったのち、2021年1月に栗原を相手に復帰した井上拓真は、完全に吹っ切れたような印象を受けました。

「倒そう」とか、「インパクトを」とか、おそらく「兄と比べて云々」というような雑音を一切無視したかのような、アウトボクシング。

非常にディフェンシブであり、ポイントをピックアップするためだけと言ってもよいやや単発気味な、しかし非常にテクニカルなパンチセレクト。ステップワークとともに、踏み込みも非常に鋭く、単発ながら確実にポイントをピックアップしていきました。

 

兄と比べても仕方がない、自分にできるボクシングをする、とでも言いたげな見事なボクシングだったと感じました。

特に、栗原戦は、前に出てくる栗原を、まるでマタドールのように捌き切った試合でもあり、これには相性というものも大きく関係していたように感じましたね。

一つ垢抜けた、井上拓真が、和氣相手にどのようなボクシングをするのかは非常に楽しみです。

元々、離れても前に出ても戦える、オールラウンダータイプのボクサー。総合的に技術が高く、おそらくパンチもある。倒せないのはタイミングの問題、倒すコツの部分だと思います。

非常にポテンシャルも高く、現在の闘い方もまとまってはいるものの、不安がないかといえばそうでもありません。

栗原戦後、週刊誌からの攻撃を受けたということも少なからず影響があるかもしれませんし、何といっても初のスーパーバンタム級戦で、強豪・和氣慎吾とやりあうのはいささか危険な感じもします。

 

そして、拓真はどちらかというとダウンをしやすい傾向にあり、和氣のように一瞬の隙をついて倒せるボクサーにとっては、比較的やりやすいかもしれません。和氣のキレのある左ストレートがまっすぐ顔面を捉えれば、拓真が耐えられる保証はどこにもありません。

ノルディーヌ・ウバーリ戦でも、ダウンを奪われたのはサウスポー、ウバーリの左ストレート。今回、和氣としてはできるだけ早いラウンドでまずは一つ、左ストレートを当てられるかどうかが勝利へのキーポイントとなりそうです。

さて、そんな和氣慎吾のキャリアは、以前のブログで少々書きました。

boxingcafe.hatenablog.com

 

↑こちらは、和氣慎吾と小國以載(角海老宝石)の一戦が決まった時のブログ。この一戦は、小國の怪我により残念ながら流れてしまったものの、小國としては何としても和氣にリベンジしたい、と思っているようですので、今後の実現には期待です。

話を戻すと、和氣はステップワーク、距離感が良く、倒せるパンチを持っています。

ただ、そのパンチがディフェンス能力の高い拓真相手に当たるか、というところが勝敗の論点となってくるのではないでしょうか。

パンチが当たるか否か、これはどちらがより距離を制するか、というところです。ジャブの差し合い、というところと、あとはポジショニング。

正直、現段階での評価としては、おそらく井上拓真が優位となるでしょう。総合的にいうと、井上拓真の方がボクサーの能力としては上だと思います。

 

ただ、それだけで決まらないのがボクシングの勝敗であり、和氣は拓真を倒せるパンチを持っているとも思いますし、拓真は身長163cm、和氣は175cmということで、サイズにかなりの差があります。

これほどの差、しかもサウスポーとくれば、拓真からみると距離は非常に遠い。スーパーバンタム初戦ということに加え、ここまでのサイズ差はキャリア初だと思います。これは拓真のマススパーリングのパートナーとして井上浩樹氏(8/11に漫画本を出版するのでここはもう既に先生と呼ぶべきか。)が駆り出される事請け合いですね。

和氣も打たれ強い方ではありませんが、拓真は思い切りパンチを振ってくるボクサーではなく、かなりオーソドックス、オーセンティックとも言うべきスタイルなので、和氣としてはどちらかというとやりやすい。

総合力としては拓真の方が上でも、相性としては和氣に分があるのではないでしょうか。

 

と、和氣本人が言っているから、というわけではなく、私個人はあまり試合予想というのはしません。

どちらかというと、両者の勝ち筋を探すという方に楽しみを見出している人間です。

そしてこうして、両者ともに勝ち筋を見いだせた試合というのは、非常に楽しみ。

そして今回は、先にも書きましたが、両方とも応援しているボクサーだけに、非常に複雑な思いもあります。

2018年2月28日、ダニエル・ローマンvs松本亮の応援に来ていた井上拓真と、敵情視察に来ていた和氣慎吾。それぞれ写真を撮ってもらいました。

 

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好試合をしていただいて、どちらも評価を上げるような試合になってくれれば嬉しいです。そしてあと4ヶ月のうちに、どちらを応援するか、決めようと思います。でも、決まらないかもしれません。

 

 

 

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