信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

カネロvsプラントは決裂。カネロはドミトリー・ビボルと戦うのか?ウェイトはどうなる。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

ボクシングファンに、世界で最も有名なボクシングアイコンは、と問えば、大方はサウル「カネロ」アルバレスと答えるでしょう。

残念ながら、そのボクシングのみで魅せ続けてくれる品行方正な井上尚弥ではなく、齢42にして現役を貫き、更に強敵を目指して戦うマニー・パッキャオでもありません。

キャッチウェイト等の有利な戦い、疑惑の判定、ドーピング疑惑、カネロ自身に非のあるものからないものまで含めて、ファンも多いがアンチも多い、そんなカネロが当代最大のボクシングアイコン。

その大きな理由の一つは、カネロが最も大金を稼ぐボクサーだから、ということでしょう。

 

カネロのファイトマネーは高額であり、相対的に対戦するボクサーの報酬も上がります。カネロと対戦するボクサーの多くは、それまでで最も大金を稼げるはずなのです。

なので、勝てる勝てないは別にして、多くのボクサーがカネロと「対戦すること」に手を挙げます。

カネロvsプラントは決裂!

カネロは、前戦でビリー・ジョー・サンダース(イギリス)の持つWBO世界スーパーミドル級タイトルを吸収、WBAスーパー・WBC・WBO世界統一スーパーミドル級王者となりました。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

そしてかねてからスーパーミドル級において4団体統一を野望とするカネロの狙うその先は、IBF同級王者のカレブ・プラント(アメリカ)。

プラントももちろん、この対戦に乗り気な報道は出ていた記憶があります。

すぐさま締結か、とも思われましたがそこには大人の駆け引きが。

カレブ・プラントはPBC所属。アル・ヘイモン率いるプロモーション会社です。

このプラントvsカネロが締結して、プラントが負けてしまった場合、PBCからはチャンピオンがいなくなる、という現実が待っています。

スター選手がいなくなっては興行の目玉に困るので、それならばカネロが勝利した場合、カネロと数戦の契約を結ぶということを条件にプラントをカネロ側に差し出す、という条件を提示したという報道がなされていました。

 

ビジネスとして、気持ちはわからないでもありませんが、ファンとしては御免被りたい理由。

カネロは、GBPから離れてフリー・エージェントの立場。ただ、マッチルームと密接な関係にあり、GBP(DAZNで放映)から離れても引き続き試合はDAZNで放映されていますし、プロモーション会社に所属していなくても結局のところ試合枯れせず、コンスタントに試合をこなせている様子を見れば、マッチルームとは良好な関係を存続していることは明らかです。

それこそ、今や世界中に影響力を持つこのマッチルームをここで裏切るようなことをすれば、カネロの今後のキャリアにも影響を与えかねません。

この大人の事情のほかで言えば、やはりプラントが報酬面で不満を示した、ということ以外にありません。プラントにとっても、非常に大きなリスクを背負うカネロ戦、生半可な金額でオファーを受ける事はないでしょう。

いずれの理由にしろ、カネロvsプラントという4団体統一戦の交渉は決裂。

 

カネロが向かった先

カネロは別の場所へ向かいます。

カネロの次戦の希望日程は、現地時間の9/11か9/18。

これは、メキシコの独立記念日(9/16)に近い土曜日であり、カネロは、というかメキシコにゆかりのあるスター選手は、常にこの日程の近くで大きな試合を行ってきました。

近年、カネロは5/5のシンコ・デ・マヨ(メキシコの祝日)、9/16の独立記念日の付近で必ずと言っても良いほど、試合をしています。

 

↓5/5にアップした記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

このプラント戦が合意に達しなかった、と報道されたのは数日前ですが、その前から不穏な空気は流れていました。そのニュースを横目で見て、結局やるんだろうな、と思っていましたが破談のニュース。

ただ、カネロ陣営としては、この9月に確実に試合を組むために、プラント戦の交渉と並行して幾人かのボクサーにオファーを出し、それも交渉していたことも明確でした。

1階級上、ライトヘビー級のWBC・IBF王者、アルツール・ベテルビエフ(ロシア)の名前も見かけました。

しかし、白羽の矢がたった、というか、乗り気な声明を出しているのは、同級のWBAスーパー王者、ドミトリー・ビボル(ロシア)。

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Eddie Hearn: Dimitry Bivol “Frontrunner” for Canelo Alvarez Next - EssentiallySports

 

ビボルは、18勝(11KO)無敗の王者で、コロナで長いブランクをつくりながらも5月に防衛戦を行い、リング復帰。

これで9月にカネロ戦、といえば絶好のタイミングかもしれません。

ビボルのライトヘビー級王座に、カネロが挑戦する、となれば不確定要素も多く、いよいよカネロも敗北か、とも思うのですが、交渉のテーブルには、ビボルがウェイトを下げ、カネロの3団体統一王座に挑戦するという選択肢もあるとか。

(ちなみに、ビボルはもう2〜3年前からこのようなことを言い続けています。今更ビボルが此の試合を断る理由はありません。)

そんな余計なことは言わないでもいいのに。。。と思いますが、そちらの方がより現実的だからこそ、そんな話を前もってしたのかもしれません。(ビボル陣営はスーパーミドルに落とす事は厭わず、その場合は早めに言ってくれぐらいしか言っていません。9月に試合をするとなればあと1ヶ月半、これは間に合うのか?)

 

カネロは2019年、ライトヘビー級でセルゲイ・コバレフ(ロシア)を相手にTKO勝利を飾っており、ライトヘビー級での実績もあります。

カネロが本当にその強さを証明するのであれば、「ライトヘビー級で」ビボルと戦うべきでしょう。

もしスーパーミドル級で、となった場合、ビボルがまともに動けるかどうかもわからず、たとえ勝ったとしてもケチがついてしまいそうな感じもします。これは、アンチカネロ、カネロの嫌いな人たちにとっては、たとえ勝利したとしても格好の的。

ちなみに個人的には、カネロは(昔は好きではありませんでしたが)好きでも嫌いでもありません。今は、ニュートラルです。いや、非常に気になるあたりは若干好きよりか。。。?

 

カネロのボクシングはそのディフェンスにおいて美しく、そのパワフルな攻撃は常にノックアウト、とんでもない倒し方をするのではないか、という意味で一秒たりとも目が離せません。要は、どんな試合になろうがおもしろいのです。

圧倒的なパワーで、いつ倒してもおかしくない攻撃ができて、さらに引いては素晴らしいダック、ヘッドスリップ、フットワークでパンチを当てさせない。純粋にそのボクシングを見れば、これぞPFPキングで違和感は全くありません。

それでも尚、黒い影を落とすのは数々の疑惑であり、まわり(興行主やジャッジも含めて)のカネロの持ち上げっぷり。

だからこそ、今回は心から公平なルールで、コバレフ戦のときのようにリカバリーの制限などを設けず、ライトヘビー級でビボルに挑んでもらいたい。

 

そしてここで、厳しいとは思いますが、もし、ビボルを倒すような事があれば、これはまたカネロを認めざるを得ない、という人が増えると思います。(もちろんドーピング検査はしていただきたい。双方に。)

そして何よりも、私個人としては、私を納得させてもらいたい笑

カネロが損をしている所は、人気がありすぎて、真っ向勝負を挑んでいるように見えない所だと思っています。数々の疑惑も何が本当で何が嘘なのかはわかりませんが、判定を見るとカネロが贔屓されていることは見ればわかります。

とはいえ、勿論世界最高峰のボクサーであることは疑いもありませんし、とりわけここ最近のカネロの充実ぶりたるや、筆舌に尽くしがたい。

ここで、カレブ・プラントなんかよりも(失礼)、「ライトヘビー級で」評価の高い、ドミトリー・ビボルと戦ってもらいたい。その方がカネロにとっても、きっと、良い。ベテルビエフに行かないあたりは奥ゆかしい(笑)ですが、まあ、普通に考えたらそこに行かない。

9月にやるなら、正式発表は近日中。

楽しみに待ちたいと思います。

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