信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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谷口将隆、石澤開、重岡兄弟、小浦翼。ニッポンのミニマム級は最盛期を迎える。

ボクシングファンに、最も興味の薄い階級を聞けば、日本人からは重量級が、そしてアメリカのボクシングファンからは最軽量級であるミニマム級が上がるのかもしれません。

それでも、今、ミニマム級が面白い。いや、「日本のミニマム級」が非常に面白い。

2021年11月、重岡優大(ワタナベ)が元OPBF王者、小浦翼(E&J)との決定戦で勝利、WBOアジア・パシフィック王座を獲得。

同年12月、谷口将隆(ワタナベ)がウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)からWBO世界ミニマム級王座を強奪。

2022年1月には日本ミニマム級王座決定戦、素晴らしい激闘を見せて石澤開(M.T)が日本王座初戴冠。

↓石澤vs森の日本ミニマム級王座決定戦

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かねてから、日本における「ストロー級」、現在の「ミニマム級」はお家芸と言っても良い階級でした。

105ポンド(47.627kg)を上限としたこの階級は、およそ一般的な成人男性が踏み入ることのできる階級ではありません。ヘビー級のように「体が大きい」ということと同様に、この47kg少々までウェイトを落とせる、ということも、大きな才能を必要とすることだと思います。

階級性の競技だからこそ注目される、小さなアスリートたち。今回のブログでは、ミニマム級に焦点を当て、現在の日本人ボクサーの可能性を探っていきたいと思います。

ミニマム級の日本人世界王者たち

1986年に創設された階級で、比較的新しい。まだ40年に満たない歴史の中で、多くの日本人世界王者が誕生しています。

井岡弘樹、大橋秀行、星野敬太郎、新井田豊、イーグル京和、高山勝成、井岡一翔、八重樫東、宮崎亮、田中恒成、福原辰弥、京口紘人、山中竜也、谷口将隆。

 

このうち、井岡一翔、宮崎亮、田中恒成、京口紘人、山中竜也、谷口将隆が(復帰組を含めて)現役なのも凄いですね。これは、「ミニマム級」という階級が、ずっとそこにとどまる階級ではなく、ミニマム級を通って順々に階級を上げていく、という特性を持っているともいえます。

クルーザー級を獲ったらヘビー級にあげる、みたいなものかもしれません。

ただ、だからといってチャンスが転がっているのか、というと全くそんなことはありません。

現在の世界王者たちを見ていきましょう。

 

現在のミニマム級世界王者たち

WBAスーパー王者

ノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)23勝(9KO)無敗

本名はサマヌーン・ニヨムトロング。2014年にWBAの暫定王座を獲得、2016年に王座統一戦を経て正規王者に昇格、2019年にスーパー王者に認定されています。

暫定王者時代から数えると既に14度の防衛に成功しており、その中には日本人チャレンジャーも多く含まれています。

本人やタイ国内ではわかりませんが、個人的にはワンヘンとの王座統一戦を期待していました。ただ、ワンヘンの敗北により潰えてしまいましたね。

ともかく、王座保持7年超はやばいですね。

 

WBAレギュラー王者

エリック・ロサ(ドミニカ共和国)5勝(1KO)無敗

若干21歳(3月に22歳)となる王者は、デビューが2020年10月、4戦目の2021年7月にWBA暫定王座を獲得しました。

この暫定王座は、WBAの王座削減改革により無効となり、指名挑戦者となって2021年12月にビック・サルダール(フィリピン)に挑戦、これを獲得しました。

しかし、この一戦は超がつくほどのいわくつき。

ドミニカ共和国で行われたこの試合は、2R、9Rにロサがダウンを奪い、8Rにサルダールがダウンを奪うという展開。しかし、ジャッジ2名が到着しなかったことでドミニカ人ジャッジを起用しなければならなかったこと、9Rのサルダールのダウンは明らかにパンチによるものではなく、ロサが抱えて投げ飛ばしたものだったこと、更にはロサは逃げ回っているだけに見えて終始プレスをかけていたのはサルダール。(ともに手数は少なかったです)

 

更に更に、サルダールは約束の報酬の一部が支払われていない、ともう踏んだり蹴ったり。

以上のことから決して評価のできないロサ、今後はどうなるのでしょうか。

WBC王者

ペッマニー・CPフレッシュマート(タイ)37勝(23KO)1敗

本名はパンヤ・プラダブスリ。日本人と戦う時にどういう表記になるのかわからないので両方とも載せておきますが、このペッマニーは2020年11月に12度連続防衛中の超安定王者、ワンヘン・ミナヨーティン(タイ)相手にアップセットを起こし、戴冠したボクサーです。

2021年11月に初防衛に成功し、次戦は1/25にワンヘンとの再戦が控えています。

IBF王者

レネ・マーク・クアルト(フィリピン)19勝(11KO)2敗2分

2021年2月、同国人のペドロ・タデュランを攻略してIBF王者となったクアルト。結果(ポイント)的にはプレッシャーファイターのタデュランを捌いた、という展開でしたが、結局どっちに転んでもおかしくない内容の試合でした。

この王者はさほど怖さはありません。タデュランの方が怖さがあったような気がします。

1/29にタデュランと再戦の予定、また接戦となりそうです。

 

WBO王者

谷口将隆(ワタナベ)15勝(10KO)3敗

ミニマム級で最も新しい王者は谷口。長身のテクニシャン、ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)を見事な11RTKO勝利で破り、とうとう世界初戴冠。

ビック・サルダール戦の敗戦以降、リングに登場する度に評価を高め、ついにその拳が世界の頂点に届きました。あの試合は本当に感動しましたね。

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ミニマム級王座の行方

ミニマム級王座戦のいくつかを見返してみましたが、どこも非常に会場が小さく、盛り上がりに欠けます。

そして同国人同士の対決が多い、というのも特徴かもしれません。

あまりお金の動かないミニマム級タイトル戦については、時国のチャレンジャーを迎える方が簡単なのかもしれませんね。もの悲しいですが。

 

ともあれ、谷口には外国人ボクサーを相手に防衛を重ねてもらいたいものです。

この階級で一番評価が高いのは、おそらくノックアウト。やはり防衛回数が違います。

個人的にはその次か、同等に谷口ですが、絶対王者、ワンヘンを攻略したペッマニーも(再戦の結果次第ではありますが)評価は高いかもしれません。

ロサはまだ未知数、クアルトについてもよくわかりませんね。

日本のトップボクサーたちの、付け入る隙はいくらでもあるのではないでしょうか。

日本のトップボクサーたち

重岡優大(ワタナベ)、小浦翼(E&Jカシアス)の試合はほぼ互角でした。二人の力の差は、殆どないと言っても良いと思います。

どちらも世界に手が届きそうですが、結果的に重岡に負けてしまった小浦は、再起するにしても世界まではまだ時間がかかりそうです。

 

優大の弟、重岡銀次朗(ワタナベ)は4団体すべての上位にランクインしており、世界戦は秒読み段階に来ています。今回、銀次朗が日本王座決定戦に出場しなかった、ということは、もしかすると世界戦のアテがあるのかもしれません。

そして、見事なTKO勝利で日本王座を奪取した石澤開(M.T)。この石澤は、ミニマム級らしくないボクシングで、この階級を引っ掻き回してくれそうなボクサーです。この石澤が重岡兄弟と戦うのであれば非常に面白いですし、小浦の挑戦を受けるならまた面白い。

ただ、個人的にはここで潰し合うよりも、世界の上の方で雌雄を決してもらいたいと思ってしまいます。

敗れた森且貴(大橋)も、まだ今年22歳という若さなので大いに期待が持てるボクサーです。

他にはベテランの世界挑戦経験者、田中教仁(三迫)も、試合枯れが気になるところではありますが、まだ世界ランクに名を残しています。

 

この中の誰が、世界王座にたどりつくのでしょうか。

タイ、ドミニカ共和国、このあたりの地域で敵地で挑戦するとすればどう考えても「倒すしかない」という状態であり、かといってフィリピンでの挑戦というのもあまり考えられません。

なので、ここはやはり日本のボクシング界が中心となって、このミニマム級の世界タイトルをどんどんと動かしていくべきではないか、と思います。

一度日本にミニマム級の王座を揃えて、そしてアメリカの試合のアンダーカードに組み込んでくれれば、重量級のワイルドな魅力とはまた違った、緻密な、スピード感溢れるボクシングも観客に響くと思うのです。

すべてはコロナ次第。是非とも王者を日本に呼び、また日本人ボクサーの戴冠劇をこの目で見れる日を心待ちにしています。

 

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