信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

世界の中心は寺地拳四朗。新たに二人の王者が誕生した世界のライトフライ級は、2024年にどう動く?

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日本人のボクシングファンにとって、思い入れのある階級といえばやはり「バンタム級」と答える人が多いのかもしれません。

ファイティング原田に始まり、辰吉丈一郎というカリスマ、長谷川穂積、山中慎介という絶対王者、そして、井上尚弥。

そして今回話題に上げる階級も、具志堅用高から渡嘉敷勝男をはじめ、近年においても寺地拳四朗、京口紘人といったボクサーが世界タイトルを獲得した上、中長期で政権を築いているまさに「日本のお家芸」という階級です。

このライトフライ級には、世界が認める最強王者寺地拳四朗が君臨していますが、ここ1ヶ月ほどでも大きな動きが出てきています。

ということで今回のブログは、このライトフライ級の現状を整理していきます。

 

 

 

階級最強、寺地拳四朗!

もちろん戦ってみなければわからない、というのが本当のところです。ただ、ここまで見せてきたパフォーマンスを考慮すると、寺地拳四朗を上回るボクサーは、この階級には皆無でしょう。

間違いなく、その時代を代表する名王者という部類に入る拳四朗は、一つの大きな敗戦を経験することで、かつての「ステップとジャブで距離を支配する」というボクシングから大変貌。

現在では以前のボクシングを軸としつつも自ら積極的に攻めることも厭わない、打ってよし、離れてよしのボクシングを展開しています。攻撃的になることで被弾も少々増えているようにも感じていますが、戦いの中でハートの強さを示すことが多くなった拳四朗、自然と試合はエキサイティングになり、またドラマティックにもなっています。

その笑顔の裏に冷徹な顔を持っている、という感じだった拳四朗のボクシングは、いつしか喜怒哀楽をわかりやすくしたボクシングに。これはファンにとっても感情移入がしやすく、のめり込んでいくこともできます。

拳四朗が目指すところはライトフライ級4団体統一。

ここには幾多の苦難が待ち受けていますが、どうか実現してほしいものです。

↓拳四朗vsブドラー

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WBO王者、ジョナサン・ゴンサレスは?

さて、そんな拳四朗と一度は統一戦で相まみえることが決まっていたWBO王者、ジョナサン・ゴンサレス。

しかし当時のゴンサレスはマイコプラズマ肺炎に罹患し、試合をキャンセル。

これで代わってリングに上がったのがアンソニー・オラスクアガだったので、ファンにとっては結果オーライ、拳四朗にとっては非常に肝を冷やした試合でもありましたね。

ゴンサレスは10/27(日本時間10/28)にニカラグアでヘラルド・サパタを相手に防衛戦の予定を組んでいましたが、また今回もまた発熱と頭痛を訴えて欠場。コロナかインフルか、という感じでしたが、とにかく間の悪い王者です。

2度の病欠が続いたこのゴンサレスは。2022年11月に行われた岩田翔吉との2度目の防衛戦を最後にリングから遠ざかっています。

さて、今回のゴンサレスの欠場を受け、同興行のセミファイナルがWBO世界ライトフライ級暫定王座決定戦に繰り上がり。これに勝利したレネ・サンティアゴが暫定王者となりました。

これを受けて、つい先日(11/8)にWBOは正規王者ゴンサレスvs暫定王者サンティアゴの団体内王座統一戦をオーダーしています。

この交渉期間は30日なので、遅くとも12月上旬には決着が着こうかと思いますが、この試合に出場意思を示さなかった方は王座を剥奪される、とのこと。至極まともな措置ではありますが、拳四朗vsWBO王者の王座統一戦は来年の前半での開催すら不可能、ということになり、後半に望みを託すことになりそうですね。

↓WBO暫定王者誕生!

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IBFの大波乱、新王者が誕生

ジョナサン・ゴンサレスが10/27の試合に欠場が決まり、WBOに暫定王者が設けられる、となったときには、すでに次戦で拳四朗vsゴンサレスは無くなりました。

そうすると次に狙えるのはIBFのタイトルとなり、このIBF世界ライトフライ級王者、シベナチ・ノンシンガというボクサーは非常に危険な相手だと思っていました。

まさかWBO暫定王者の誕生から1週間後、IBFでも新王者誕生となるのはまさに「まさか」の出来事でしたね。

12勝中9KO(無敗)という破格のKO率を誇る王者、ノンシンガに対し、挑戦者のアドリアン・クリエルは23勝中4KO(4敗1分)。戦績だけ見ると「みなくても結果がわかる」レベルのものでしたが、蓋を開けてみればクリエルがメキシカンらしくしつこく前進、パワーレスを補うかのような手数を出し、2Rに値千金の右クロスを叩き込みます。

この右一発でノンシンガはダウン、ロープに後頭部を打ち付け、そのまま試合がストップするという衝撃的なノックアウトでした。

この戦いでIBF王座は政権交代、新王者となったのはアドリアン・クリエル。正直、このクリエルには対戦要求が多く送られるのではないか、と思っています。王者を破ったクリエルとしては、次回は選択防衛戦となるので、戦う相手は選べます。

対戦相手を選ぶ際の重要事項としては、まず自分が勝てる相手なのか、というところを見るでしょうし、もう一つはどれくらいの報酬が見込めるか、というところ。拳四朗との戦いは、バックにAmazonジャパンが控えているので、報酬だけは見込めますね。

あとはクリエルが勝ち目が少ないにも関わらず日本に乗り込んできてくれること、そしてIBFが統一戦を承認してくれること、この2点です。これは今後の進展に期待しましょう。

↓IBF新王者誕生!

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日本人世界ランカーたち

現在、この階級は寺地拳四朗を中心に回っており、拳四朗の4団体統一を心待ちにしているファンも多いと思います。

一方で、拳四朗も長くこの階級で戦っていること、この階級では比較的良い体格をしていることから、減量との戦いも以前から始まっている、ということも予想されます。つまりは、4団体統一が先か、階級アップが先なのか、という時間との戦いであり、拳四朗が4団体統一に固執しすぎることはあまり良くないことなのかもしれません。

いずれにしろ、この「日本のお家芸」の階級であるライトフライ級には、拳四朗の他にも多くの日本人ボクサーが世界ランクに入っているので、仮に拳四朗が去った後でも大いに期待できるのです。

まずはIBF王座への次期指名挑戦権を持っている矢吹正道。IBFランキングで2位に付けていますが、半年ほど前に練習中にアキレス腱断裂という大怪我を負っています。すでにトレーニング再開まで漕ぎ着けており、来年の前半には復帰戦、世界タイトル戦があるとすれば来年の後半以降、というところでしょう。

一度は絶対王者、拳四朗に勝利している矢吹正道は、この階級で拳四朗の次に評価を得ているボクサーですね。

 

 

 

矢吹は肩書としては元ライトフライ級王者、となりますが、この階級の日本人ランカーは、その他にも元世界王者が揃います。

その一人が山中竜也、元WBO世界ミニマム級王者です。

山中はビック・サルダールに敗れて陥落後、4年の月日を経て復帰。硬膜下血腫からの復帰は前例がありませんでしたが、復帰後は非常に安定的なボクシングで元世界挑戦経験者を撃破、前戦ではWBOアジアパシフィックタイトルを獲得しています。

WBOの下位タイトルを獲得しており、現在のWBOランクも3位となっているので、WBO王座狙いが一番理にかなっているかもしれません。

もう一人の元世界王者は谷口将隆。こちらも元WBO世界ミニマム級王者ですね。

今年の1月、メルビン・ジェルサエムにまさかの2RTKO負けを喫した谷口は、ライトフライ級に転級して復帰。復帰戦は古豪、堀川謙一との戦いで、初のライトフライ級戦でこの強豪相手というのはかなり肝の据わったマッチメイクだと話題にもなりましたね。

堀川を相手に、顎を砕かれながらもなんとか判定勝利を挙げていますが、まだライトフライ級では一戦をクリアしたのみ、もう少し時間がかかりそうですね。狙うは拳四朗後のタイトルでしょうか。

 

 

 

そして最後は元世界挑戦経験者、岩田翔吉。岩田はジョナサン・ゴンサレスに挑戦するも届かず、今年は復帰戦を2戦戦い、KO勝利を挙げています。

どちらも強豪とは言えないボクサーではありましたが、岩田はWBAでもWBCでも2位、WBOで1位といつでも世界挑戦できるランキングを保持していることもあり、危険なマッチメイクは避けたいところでしょうか。

ともあれ、岩田は「いつでも挑戦可能」な反面、ここ最近の拳四朗のマッチメイクを帝拳プロモーションが行なっていることから、2度目の世界挑戦は「拳四朗後」となる見通し。拳四朗が4団体王座を統一するか、もしくは途中で進路を変更しフライ級挑戦となるような場合、つまりはライトフライ級王座に空きが出た場合には、岩田翔吉には優先的にチャンスが訪れるのでしょう。

ということで、寺地拳四朗を中心として回るライトフライ級のタイトル戦線。

今年はもうタイトルの動きはないでしょうから、また来年、どんな戦いが見れるのか非常に楽しみですね。

 

 

 

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