信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】アレクシス・ロチャvsブレア・コブス!繰り上げメインは、予想以上の好試合!

3/19(土)、矢吹正道vs寺地拳四朗のWBC世界ライトフライ級タイトルマッチは、この興行のみで燃え尽きるのに十分な素晴らしい興行でしたね。

その翌日、日本時間3/20(日)にも海外での興行がありましたが、やはりその熱量や試合内容において前日の矢吹vs拳四朗を上回るものは当然なし。日本人対決だったことや、かかるタイトル、これまでの経緯等々、諸々とあるので仕方のないことですが。

前情報、試合内容、そして試合が終わってからの云々。すべてを考えれば、この矢吹vs寺地が最も注目で、最も素晴らしい試合だったのは言うまでもありませんが、その他にも好試合はありました。

ということで、今回の記事は3/19(日本時間3/20)に行われたDAZN興行、素晴らしい好試合となったメイン、アレクシス・ロチャvsブレア・コブス及びそのアンダーカードの観戦記です。

 

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

↓それでも最も素晴らしかったのは京都興行。

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3/19(日本時間3/20)カリフォルニア

メインイベントに登場予定だった、ウェルター級プロスペクト、バージル・オルティスJr(アメリカ)は試合の数日前に戦線離脱。

横紋筋融解症(薬や怪我等が原因で、筋肉が崩れてしまう病気)という難病だそうで、恒久的な障害を伴うとも言われる病気だそうです。コロナの方が幾分もマシな病気。。。

これにより、オルティスは長期離脱を余儀なくされた上、復帰できるかどうかもわかりません。

あんなにも情熱的で、破壊的なパンチャー、オルティスの試合をもし見れなくなるとすれば本当に悲しい。。。回復してくれることを祈るばかりです。

 

ということで、注目のメインが消えてしまい、セミファイナルがメインに繰り上がった興行。元々セミだったのは、アレクシス・ロチャvsブレアー・コブスの一戦で、こちらはプロスペクト同士の勝敗予想不明の一戦だっただけに、まだ救われた思いです。

ということで今回は、注目試合をピックアップして視聴。

ベクテミル・メリクジエフ(ウズベキスタン)8勝(6KO)1敗

vs

デビッド・サガラ(ペルー)34勝(21KO)7敗

2021年6月、ガブリエル・ロサド(アメリカ)を圧倒しながらも、3Rにワンパンチで逆転されてしまったメリクジエフ。しかしこのボクサーの技術力は高く、パンチングパワーは驚異です。25歳、まだまだ期待のプロスペクトは、その敗戦から同年12月に再起し、今回の一戦を迎えます。

初回、フェイントをかけつつプレスするメリクジエフ。サガラも警戒し、ステップをしつつ距離を保つ立ち上がり、1分が経つ頃には両者の手数の少なさから会場ではややブーイングが飛んでいます。

アメリカ人から見れば、「外国人」同士の試合ということでいたし方ないかもしれません。

リング中央に陣取るメリクジエフのまわりをサークリングするサガラは、より手が出ません。メリクジエフはじっくりとプレスを与えたところからフェイント、時折速いジャブを放ちます。対して大きなアクションはないまま、初回は終了。

2R、今度はサガラがプレス。メリクジエフは少し下がりながら対応します。

 

軽い左ストレートをヒットしたメリクジエフは、その直後、攻め入ろうとしたサガラに対して左ボディをカウンター!このボディで一拍置いて倒れたサガラ、このボディでたてず、テンカウント!

いや〜、見事なタイミング。やっぱりこのボクサーは只者ではありません。最初見すぎじゃないか?と思いましたが、ワンパンチノックアウト。初回は様子見だったとしても、もう少し攻撃的なメリクジエフが見たいですね。

マイケル・マッキンソン(イギリス)21勝(2KO)無敗

vs

アレックス・マーティン(アメリカ)17勝(6KO)3敗

本来オルティスの対戦相手だったマッキンソンは、代役のアレックス・マーティンと10回戦となりました。

このマーティンはサウスポーですね。マッキンソンもサウスポーですが、当初オーソドックスのオルティス戦だったマッキンソンは大丈夫でしょうか。マーティンがどういう経緯でこの試合にピックアップされたかは良く知りません。

初回、マッキンソンのハンドスピードは速い。コンビネーションのつなぎも良いですね。ちょっと突っ込み過ぎの感はありますが、想像していたよりも良いボクサー。オルティス相手にもちゃんと勝つつもりでトレーニングをしてきた様が伺えます。

2R、マーティンはやや後ろ荷重のスタンスでサークリングから少し待ちのボクシング。こちらのマーティンもなかなかスピードのあるボクサーです。ともに反応も良いので、互いに攻め手を欠き、ちょっと見る時間が長くなっています。が、マッキンソンの方がアグレッシブで、プレッシャーを与え続けて試合を作っています。

 

3R、ワンツーからの攻撃を見せるマッキンソンですが、マーティンのダッキングやステップワークによりさほどヒットは多くありません。そしてここでも距離が詰まりすぎる場面は多く、後続打は少ない。4Rもやはり攻め入るのはマッキンソン、マーティンは前ラウンドあたりからステップワークが機能し始め、マッキンソンのパンチに対する反応は良いものの相手の攻めに対してディフェンスかジャブカウンター以外の選択肢がほぼありません。

5R、右手を下げてカウンターを狙うマーティンに攻め入るマッキンソン。この「かわして打つ」カウンターを信条としたボクサーに対して、一発で当てるのは容易ではありません。マッキンソンが数発のコンビネーションを打っていく時は、浅めながらヒットを奪えています。

6Rも展開自体は変わらず、ですが、マーティンが先に攻める場面も出てきたイメージ。このマーティンは、ディフェンス勘が良く、これまた想像以上に良いボクサー。もっと準備期間があれば、より良いパフォーマンスを見せれたのかもしれませんね。

7R、とはいえ、全体的な印象としてはやはりマッキンソンがこの試合展開を作っている分、ポイントはマッキンそんに流れているでしょう。このマッキンソンも素早いバックステップを持っており、距離を作ってのディフェンスに優れます。なので、マーティンは打とうとしてパンチを止める、というのが非常に多い。

マッキンソンが打ち、それをディフェンスなりしてマーティンが打とうとする頃には、マッキンソンはすでに体勢を整えているためですね。この辺りの打ち終わりのケアは素晴らしいもので、非常に隙が少ない。

8R、このラウンドは非常に力強く、パンチを振っていくマッキンソン。しかしKO率が示す通り、パワーがあるとは言えないでしょう。そしてパンチの的中率も良いとはいえませんが、これはもしかするとマーティンのディフェンステクニックによるものかもしれません。

 

9R、DAZNの独自の採点が出ます。ここまで、3R、4Rをマーティンに与え、その他はマッキンソン。3R、4Rというのはマーティンのステップワーク、アウトボックスが一番機能したラウンドですね。

これは「リングジェネラルシップ」のみが採点に影響していそうです。それほど、クリーンヒット自体は互いに少ないと思います。このラウンド、マーティンはガードを固めて前にダックするシーンも作りますが、攻撃には繋がらず。

ラストラウンドは、マーティンのミスブローに対して、マッキンソンが飛び込み右フックをヒットしたのが一番のハイライト。ともにアグレッシブになるも、決定的な場面は作り出せないまま規定の10ラウンドを終了しました。

判定は3−0でマッキンソンを支持。マッキンソンは問題なく勝利を手にしましたが、やはりその攻撃力については疑問が残りますし、細かなバックステップは非常に速かったですが、あれでオルティスの突進を躱せるかというと不可能に近い。

ただ、マッキンソンもマーティンも思った以上に良いボクサーでした。個人的には結構面白い試合でしたね。万人受けはしないでしょうが。

アレクシス・ロチャ(アメリカ)18勝(12KO)1敗

vs

ブレアー・コブス(アメリカ)15勝(10KO)無敗1分

メインに繰り上げられたロチャvsコブス。一気に注目度が下がってしまったDAZN興行ですが、事前にこの二人のボクサーの映像はチェックしていたので不幸中の幸い。

これは結構楽しみな試合であり、若きプロスペクト、ロチャと、32歳で無敗のコブス、同じサウスポーでもなかなか好対照なボクサーです。どこかの海外サイトでも50-50だと紹介されていましたね。

さて、初回のゴング。

 

想像通り、プレスをかけるのはロチャ。しかしコブスもサークリングしつつも機を伺い、鋭い攻撃を見せます。ショートパンチに勝機を見出すロチャと、ワイルドなロングのパンチが力強いコブス、初回からバチバチです。これは好試合を期待できる立ち上がり。

後半、大きくサークリングするコブスですが、ロチャはリング中央を陣取り、落ち着いています。

2R、動き回ってワンツーを放つコブス、この少し外側から回す左ストレートは非常に効果的。リーチはそんなに変わらなく見えますが、コブスのジャブは肩を入れている分非常に良く伸びますね。対してやはり内に入ると強いロチャ、ロチャが攻めれば会場が湧くのも少しは影響がありそうです。

このラウンドは終盤にロチャがワンツーをクリーンヒット!

3R、ガッチリとしたファイティングポーズのロチャに対して、状態を前後左右に大きく動かすコブスでは、パンチを打たれた際の「もらい方」に大きく差が出ます。

前半、ロチャの右フックで大きく体勢をを崩したコブス、見栄えはあまり良くありません。

幾度かコブスの左ストレートはロチャを捉えていますが、ロチャはしっかりと受け止め、ダメージを感じさせません。

4R、早々に近い距離での打撃戦ですが、ここはインでの回転力に優れたロチャが優位。しかしこのコブスはめちゃくちゃ気が強い。後半にも打ち合いに応じます。

 

5R、前半にロチャがチャンスを作ります。ロチャのジャブでダッキングしたコブスに、左ストレートを追尾させてヒット!この後また左をフォロー、コブスはロープからロープへエスケープ!

残り時間は2分ほどの中、ダメージを感じさせるコブスでしたが、前に出てボディ!

その後はディフェンステクニックを駆使してエスケープするコブスですが、こうなるとロチャは本領を発揮します。コブスを攻め立て、幾度も左右をヒットします。

6R、一気に戦いやすくなったロチャはコブスを追い回します。何度も左ストレートをヒットしますが、これはコブスの右ガードが元々低く、そしてステップワークが機能しなくなったから、ですね。

それでも尚、コブスは諦めず、ダメージの回復を図りつつサークリング。中盤以降はしっかり足も動いてきましたね。ちょっと持ち直してきました。

7R、コブスは非常に回復力がありますね。しっかりと足を動かし、フィニッシュを狙ってかやや単調になってしまったロチャの攻撃を空転させます。

後は力強い攻めができれば。。。というところでしたが、このラウンド後半、ロチャの攻撃を躱しての左カウンター!効いてないアピールをしたロチャでしたが、こういうアピールをするということは少なからずダメージはあるのかもしれません。

 

8R、とはいえ、ポイント面ではおそらくビハインドのコブス、ここは前で戦います。ロチャとの接近戦は分が悪いまでも、左右のボディを叩いて良く頑張っていますね。

コブスも攻撃的になっているので、ロチャとしては非常にやりやすい。ロチャが攻めても、受け止めてリターンを返してくる場面が多くなり、そうなると打撃戦に持ち込みやすいからです。

ハーフタイム頃、攻め入ったロチャに対してロープに後退させられたコブス、上体を大きく使ってディフェンス!構わず攻め入るロチャの右フックがコブスの顔面にヒット!この右でコブスはダウン!!

痛烈なノックダウンからカウント8で立ち上がったコブス、ちょっと危険に見えましたが再開です!

大きくサークリングするコブスをロチャは仕留め切れるか。

かなりのダメージを抱えているコブスは、よろめく場面もありながらもロチャに掴まり、ダウンを免れる等意地を見せ、終盤にもコーナーに詰められてラッシュを受けるも上体を大きく早く動かし、なんとかこのラウンドをエスケープ!これはものすごい執念!

9R、自信満々で攻めるロチャ、ダメージありありですが何とかエスケープとカウンターを試みるコブス!

コブスは距離が詰まるとクリンチ、しかしそのクリンチ際にロチャに打たれて後退!左フックを何発も打たれた上でガードが空いたところに、ロチャの渾身の右フック!

ロープに詰められたコブスは一方的に打ちまくられ、ロチャが左ストレートをヒットしたところでレフェリーがストップを宣告!

 

アレクシス・ロチャ、9RTKO勝利!!!

いや〜、これは素晴らしい試合でした。もっともっと注目度が高かったら、多くのところで話題になっていた試合だったのではないでしょうか。

もしオルティス欠場になって、興味がなくなったから見ていない、なんて人がいたら是非見てもらいたいですね。

ともにストロングポイントを発揮しあった好試合、まさに期待通りの一戦でしたね。私も含めて、実力が拮抗している、という向きも多かったですが、蓋を開けてみればアレクシス・ロチャが総合力で上回った印象。

このロチャの攻撃的なボクシングは、非常に人気がありそうですね。

アレクシス・ロチャ、ブレア・コブス。この二人の戦士に最大の拍手を送り、今後も注目していきたいと思います。

 

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