信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】世紀の一戦のアンダー!驚愕の中谷潤人と、吉野修一郎vs伊藤雅雪の激闘。

大興奮のうちに、とうとう終わってしまった4/9(土)の日本ボクシング史上、最大とも言えるイベント。

現地観戦に行かれた方、そしてアマプラで視聴された方、それぞれお疲れさまでした。

アマプラの放送枠には載ってきませんでしたが、第1試合から気持ちのこもった試合を見せてもらいましたね。

第1試合は互いにデビュー戦、雨木拓翔(T&T)vs加藤大河(DANGAN越谷)という一戦。

長身の加藤が巧さをみせて、試合をコントロールしていき、2Rには右アッパーでダウンを奪取。苦しい雨木でしたが、気持ちの強さを見せます。しつこく追い詰めるものの、その雨木の意地を振り切った加藤が、判定勝利。

第2試合は真正ジムのホープ、穴口一輝vs山本龍児(姫路木下)が対戦。

6勝(6KO)1敗というハードパンチャー山本を相手に、サウスポースタンスの穴口はまっすぐのジャブ、そして左ボディストレート。その左ボディストレートを見せてからの顔面への左。

その他にも多彩なアングルの奥手(左)で山本を攻めて、左アッパーで2Rにダウンを奪取。

最後は、穴口が攻めたところをステップでかわした山本、そこで一瞬集中の途切れたところに穴口が左ストレート!この左は、威力を殺せない方にダッキングした所に、追尾したような形で入った左ストレート。非常に嫌なタイミング、素晴らしく冷静な左。

 

この穴口は超注目です。プロキャリアで大きく上回る相手に、圧巻の勝利でした。

もっと待ち時間があるのかな?と思っていましたが、そうでもありませんでしたね。理由は、アマプラの放送のためのつなぎが多かったからだと思います。会場にいるとあまり聞こえません。こういうのはあまり好きではないです。お笑い芸人さんがどんなにボクシングを好きだろうとも、ボクサーの言葉には叶いませんから。もっとボクサーの聞き役に徹してもらいたい、と思うのみですね。

OPBF東洋太平洋・WBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチ

吉野修一郎(三迫)14勝(11KO)無敗

vs

伊藤雅雪(横浜光)27勝(15KO)3敗1分

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ということで、早くもメインイベント。メインイベント級の素晴らしい試合がスタート。アマプラの配信もスタートです。

両者ともに調子の良さが伝わっていたこの一戦。ともに負けられない理由が非常に大きい。

隣の方(知らない人)が吉野について、肌が白いから白人の血が入っているのでは?と言っているが、「フィリピンの血が入っているようですよ」と教えてあげた笑。まあ、置いておいて。

初回、まずはふたりとも非常に速い。私の中では、ややスロースターターに思える吉野でしたが、この日は立ち上がりから非常に素晴らしい動き。もはや、スロースターターは気の所為だったのかもしれません。

ジャブを打てばジャブが返ってくる、それに対して右ストレートが返ってくる。。。というリターンの奪い合い、これはアマチュアボクシングで練習でよくやるような条件マス(動きを決めて攻防の練習をやる)のような速さ。両者の集中力たるや素晴らしいし、反応も素晴らしい。

 

中間距離での攻防は、伊藤のスピードに、やや吉野が合わせているようにも感じます。

2R、吉野のジャブがより冴えてきたように感じます。伊藤はプレスをかけて距離を詰め、打撃戦の展開。吉野は少し距離を取ろうという展開ながら、下がりながらのカウンターもヒット。伊藤がちょっと出血を気にしているように見えます。どうやら、鼻血のようです。

3R、このラウンドは伊藤のプレスが結構効いてきたように見えます。回転力のあるコンビネーションを放っていく伊藤は右ストレートをヒット。ただ、吉野は非常に下がりながらのジャブ、前に出てのジャブがよく、伊藤の鼻血はちょっとひどくなってきています。

これは呼吸がきついか。

4Rも同じ展開、伊藤はプレスをかけて近めの距離で戦いたい。一発のパワーのある吉野は、時折思い切り振るスイング系のパンチも使い、譲りません。

このラウンドは吉野があまり下がらなかった、という印象です。

 

ここまで互角の印象でしたが、途中採点は1-0で吉野。ふたりはドロー、ひとりは39-37のようです。

こうなると伊藤にとっては次の5R目が非常に大切になってきますが、このラウンドは吉野が非常に良い。やっぱりスロースターターなのか、かなり吉野の体の使い方が整ってきたように感じます。ボディ攻撃が良く、バランスが良くなり、非常にパワフルな攻撃を見せる吉野。

6R、前半よりも明らかにアグレッシブになってきた吉野!伊藤は苦しいか?と思いましたが、左フックカウンターをヒット!ちょっと効いたようにも見えた吉野でしたが、ここはボディを中心に打ち返して譲らず。互角の打撃戦を展開します。

7Rも8Rも打撃戦が続き、我慢比べの様相。ボディを打ち合い、打たれれば打ち、打てば打たれるという非常に疲れる展開。見ている方も力が入ります。

これは現地観戦組はまだアンダーカードがあったことで温まっていますが、アマプラ配信の方はいきなりこの試合で血圧とか大丈夫?となる試合。

8Rに伊藤はバッティングで左目尻をカット。これは初回からですが、ちょっと吉野の頭は低い。但し、バッティングはもらう方が悪い、という(確かロイヤル小林さんの教えを石井会長が言っていた)言葉が私の脳内をよぎります。

 

伊藤の顔は、かなり傷だらけです。

9R、どちらも大きく展開を変えられません。ともにパンチをコネクトしているものの、決定打は生み出せず。しかしここまでダメージは伊藤の方がある分、伊藤にとってはどこかでダウン奪取が必要な展開です。

吉野は体が非常に柔らかく、伊藤の回転力あるコンビネーションに対してもブロッキングと体をいなしてダメージを逃しているように見えますね。

どちらかの一方的な展開になる、というふうにはいかず、「盛り返し合い」という展開でどちらも譲りませんでしたが、10Rに伊藤の傷のチェック(左目尻、バッティングの傷の方)が入り、ともすれば負傷判定か、という予感が漂います。

続く11R、会場に大きく響き渡った「ゴツン」という音とともに、試合はストップ。

私が見ていた角度的に、どちらかのパンチがあたったのかと思いましたが、これはバッティング。会場モニターにもバッティングシーンが流れましたが、これは思いっきり当たっています。

このバッティングにより試合はストップ、負傷判定により吉野の勝利となりました。

ポイントは3〜5ポイント開いていました。

 

ただ、これは積み重ねの話であり、ラウンドごとに「ほんの少し」吉野が勝ったラウンドが多かった、という雰囲気。基本的には全くの互角、10ポイントマストでなければドローもあり得た試合でしたね。

伊藤雅雪は残念でしたが、ライト級に完全にフィットしていたこと、吉野と互角に打ち合った事を考えると、まだまだ未来は明るいようにも思います。果たしてどのような覚悟を持ってこの一戦に臨んだのか、今後が気になります。

そして勝利した吉野修一郎、お見事でした。伊藤雅雪という元世界王者、国内ビッグネームを破り、次はアメリカのリングでしょうか。

三迫ジムのプロモート力、というのは、やや不安な部分があるということが事実。吉野には、まずはアンダードッグでも良いと思うので、アメリカでの「まずは一戦」を成し遂げてもらいたいですね!もしだめなら、今度こそvs三代大訓戦でお願いしたい。

WBO世界フライ級タイトルマッチ

中谷潤人(M.T)22勝(17KO)無敗

vs

山内涼太(角海老宝石)8勝(7KO)1敗

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圧倒的中谷優位の一戦。ただ、山内はアップセットを起こせるパンチ力を持っています。

但し、テクニック勝負になるとおそらく分が悪く、山内は自身の殻を破る必要がありそうですね。170cmの中谷、165cmの山内とデータ上の体格差は実際はあまりありません。しかし、中谷は体の使い方も上手く、データ上の体格差以上のものを感じますね。

初回、低い姿勢からジャブの差し合いでスタート。サウスポー、距離の長い中谷のジャブが先に当たります。山内としてはやはり距離を詰めたいところでしょうか。

しかし全くと行って良いほど近寄らせない中谷のリードの使い方はさすがで、スタンスも広めのことから山内からは非常に遠く感じている事でしょう。終盤、中谷の変態的な右アッパー。なんじゃこれは、これは見えません。

2R、距離を詰めたい山内ですが、それを見越したような中谷は、アコスタを倒したあの左オーバーハンドをヒット。その後、まっすぐな左ストレート、前手だけではなくて奥手のバリエーションを見せて、もはや一方的。

早々に、KO決着の雰囲気が漂い始めました。

インターバル中、モニターに映った山内の顔面は、すでに変形しています。中谷の左によるものでしょう。

3R、山内は覚悟を決めたか、このラウンドは距離を詰めて手数が出て、非常に良い。ここから盛り返す事ができる意地、気持ちの強さ、これは本当に素晴らしい。

 

しかしそれをねじ伏せるかのような中谷のアッパー、左オーバー、左右のボディ。中谷が巧すぎる。

山内がプレスを強めた事で、中谷が下がりながら闘う場面が出てきた事は、ほんの少し、山内にとって良い戦い方ができている証拠かもしれません。

4R、山内のハートの強さには感心します。この一方的な展開でも、全く心折れません。回りながら闘う中谷は巧く、とにかく距離が長い。決して無理をしない冷静さすらも持ち合わせてしまっているネクストモンスターは、「力強い打ち方」から、「軽めで多彩なアングルのコンビネーション」へとパンチの打ち方をシフトしているように見えます。

これにより、山内の顎は幾度となく跳ね上げられ、山内は左目をヒッティングによりカット。

5R、ここまで本当によく粘っている山内。ここで、中谷は接近戦を選択、重心をぐっと低くしてショートアッパー。これは山内の土俵に近い部分で闘う事になりますが、やはり自信があるのでしょうし、やはりこの距離でも巧い。色々試しているのかもしれません。

接近戦でも打ってはサイドに回る中谷はやはり化け物ですが、山内も強いパンチを打ち返し、距離が近い分クリーンヒットこそ少ないもののその体には届きます。山内は体も強く、中谷に押し負けないことも良い。

山内の応援者にとっては、期待を抱かせる展開となってきたかもしれません。

6R、中谷は軽めのコンビネーションで、引き続き接近戦を選択。奥手、左ショートアッパーのダブル、やや遠い距離からはまるでナバレッテのような右アッパー、左ストレートや左オーバーハンド。このボクサーの多彩さはとどまる事を知りません。

 

山内は何とか中谷の攻撃に反応し、強いパンチを打ち返していくものの、中谷はしっかりとガード。まれに中谷を捉える事もありますが、中谷は全くと言って良いほど効いた素振りを見せませんし、顔面を見ても全くダメージを感じさせません。

7R、中谷は今度は中間距離での戦いを選択、ジャブから左ストレート、そして右ストレートへとつなげると、山内は中に入れません。

その後、接近戦も交えつつの軽いコンビネーションから強めのパンチを強振するなど自由自在に戦います。

8R、かなりダメージを溜めている山内ですが、強引に中谷を詰めていきます。しかし中谷はポンポンポンポンとスムーズに手が出て、ステップも巧みで、はっきり言って隙が全くありません。

山内の立場になってみると、絶望に絶望が重なってきた所でした。

中谷が左ストレートで山内を下がらせ、そこからラッシュ。下がりながら体を動かし、何とか立て直しを図る山内でしたが、防戦一方となってしまい、レフェリーはストップ。

中谷潤人、8RTKO勝利!

圧巻の強さ。ちょっとやっぱり引く。

 

まだまだ引き出しがありそうで、まだまだ追い詰められる事がない中谷潤人は、本当に底が知れません。

正直、中盤頃、接近戦を挑んだ時には、もしかすると減量の影響で足が動かない、ということなのか?接近戦でちょっと楽をしようとしているのか?とも思いましたが、後半の動きを見るとそんな訳でもなさそうです。あれは、ただ接近戦を試していただけなのか。

山内の体の強さがわかると、また中間距離でのボクシングに切り替えていた当たりもさすがとしか言いようがありません。

とにかく「強い」という言葉しか出てこない中谷は、これにてフライ級を卒業してもらいたい。

そういえば、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)は紹介されたのみ。ロマゴンvs井岡なんていう夢カードの噂もありましたが、やっぱり井岡はニエテスとなんでしょうかね?続報を待ちましょう。

↓そしていよいよのメインイベントの観戦記はこちら。

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