9/3(土)、AM。
非常に興味深い情報が流れてきました。
ついに情報が🥊 https://t.co/8l4Epxswsp
— Daisuke Sugiura 杉浦大介 (@daisukesugiura) 2022年9月2日
11/1、日本で計画されている、と伝えられた試合は以下の通りです。
WBAスーパー・WBC世界ライトフライ級王座統一戦
京口紘人(ワタナベ)vs寺地拳四朗(BMB)
WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)vs岩田翔吉(帝拳)
スーパーフライ級10回戦
中谷潤人(M.T)vsフランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)
これは、何という魅力的な興行でしょうか。
今回は、正式発表こそまだですが、今回リークされたこの興行について。
とうとう決まりそう、京口vs寺地
待ちに待った待望の一戦。京口はハワイへキャンプ、拳四朗はロスに出稽古、というそれぞれの情報がSNSで上がっていたために、そろそろか、との思い(ファンとしての心の準備)はありましたが、情報のソースは海外からのもの。正式発表ではなく、あくまでもリークされたものです。
リングマガジン王者であり、海外でも精力的に防衛をこなすWBA王者、京口紘人。Youtuberとしての影響力も相まって、国内でもメジャーなチャンピオンという部類に入り、海外でも「Kyoguchi」の名前を知るファンは多いと思われます。
前戦、2022年6月にエステバン・ベルムデス(メキシコ)との団体内統一戦をクリアした後、WBO王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)との統一戦が持ち上がりました。これはカネロvsGGG2のアンダーで、という話だったようですが、これは叶わず。実際は、ジェシー「バム」ロドリゲスに取って代わられた、というのが正しい話なのかもしれません。
現在、京口か、バムかで争われたと思われるこのカネロvsGGG3のアンダーカードの座には、バム・ロドリゲスvsイスラエル・ゴンサレス(メキシコ)が居座っています。
なので、このバムvsゴンサレスが発表された時点で、京口vs拳四朗という可能性は非常に高くなった、と思っていましたが、この2022年秋の開催は非常に嬉しい。
これは互いにリスクのある試合であり、両陣営に拍手を送らなければなりません。
寺地拳四朗は、2017年にWBC王座を獲得。具志堅用高の持つ世界王座防衛記録を更新することを目標としていましたが、2021年9月、矢吹正道(緑)に敗北して防衛記録は8度で途切れます。
しかし、半年後の再戦では、プレッシャーをかけるインファイトに勝機を見出し、圧巻の3RTKO勝利。矢吹が驚いてしまっているうちに、試合を終わらせてしまった印象です。
拳四朗はアマ時代、プレッシャーをかけるタイプのボクサーでした。(これは高校生には非常に多いです。どちらかというと、高校時代にボクシングをしている人たちは、もっともっと前からボクシングをやっている、と思います。)どちらかというと、我々がイメージする「拳四朗」のボクシングは、世界王座について以降、というもの。
その「拳四朗」のボクシングでは、圧倒的な強さを誇っていましたが、矢吹第一戦ではポイントが取れなかったということもあり、第二戦では変えてきたのでしょうが、これがまたドハマリしています。
この試合を経て、拳四朗はインもアウトもこなせる万能型ボクサー、という評価を手にしたと言って良いでしょう。
頭を振って、インサイドでコンパクトなコンビネーションを叩き込む、という京口、(おそらく今戦では)アウトボックスを主体とし、距離、カウンターを武器として、いざという時は力強いインファイトができる拳四朗。
ボクシングの幅は拳四朗、多分持って生まれたセンスも拳四朗。京口は非常にコツコツと積み上げてきた練習量から、緻密で乱れない、バランスの良いボクシングができます。
これはどちらに転ぶかは、両者がどう戦うか、という所による、50-50の戦い。
強い方が勝つ、ではなく、勝ったほうがその日、その時間に相手より強かった、という表現で良いでしょう。ベストなボクサーが、ベストにいるタイミングで、雌雄を決する。このことが、今のボクシング界においてどれくらい実現されているか、と問われると「非常に稀」と答えざるを得ません。しかし、今回はこの「非常に稀」なことが起こります。
日本人ボクサー同士の団体の垣根を超えた統一戦、これは井岡一翔vs八重樫東以来、となるのかもしれませんが、その時点での実績としては、両者は井岡vs八重樫を上回っているように思います。これは楽しみですね〜。
岩田翔吉が挑むのは、ジョナサン・ゴンサレス!!
主要4団体で上位にランクされる、岩田翔吉。前戦の堀川謙一戦でも見事な勝利、この岩田vs堀川というのは、地域タイトル界隈でのある種の最強決定戦的な意味合いもあり、ここに勝った方が「世界挑戦」というのは非常に納得のいく流れでもありました。
ここにジョナサン・ゴンサレスが登場する、ということは、可能性としてはここで京口vsゴンサレスがあり、拳四朗vs岩田という世界線もあったのかもしれません。もしくは、当時、「年内にすでに2試合の計画がある」としていたことから、すでに日本での一戦は組み込まれていたのかもしれません。
ともあれ、この極上のアウトボクサー、ジョナサン・ゴンサレス。岩田は攻めに攻めて、この牙城を崩せるかどうか、というところ。
ゴンサレスは、かつて日本に来て田中恒成(畑中)に破れてはいますが、あの時はフライ級戦。ライトフライでは、より一層そのアウトボックスが機能しているイメージで、強敵です。非常にパワフルなメキシカン、エルウィン・ソト(メキシコ)は、自分よりも数センチ小さいゴンサレスを捕まえる事ができませんでした。
岩田がやることは一つ、ゴンサレスを捕まえる事です。この辺りは帝拳陣営として抜かり無くやってくると思いますので、ここは岩田の戴冠に期待です。
もし、岩田がここで戴冠、となるのならば、京口vs拳四朗の勝者vs岩田の3団体統一戦もあり得るのでしょうか。
中谷潤人はスーパーフライ!!
さて、実は一番のビッグニュースはこれです。
京口vs拳四朗、ジョナゴンvs岩田についてはある種の規定路線であり、あとは「同じ日程でやる」というのがサプライズだったということ。ただ、この中谷潤人の次戦については、フライ級での防衛戦なのか、スーパーフライ級でのテストマッチなのか、この辺りが非常に難しいところでした。
中谷が選んだ(もしくは選ばざるをえなかった)のはスーパーフライ級でのテストマッチ。
WBO世界フライ級王座の防衛戦では、クリスチャン・ゴンサレス(メキシコ)が相手になるだろう(統一戦はちょっと希望薄だったため)と思っていましたが、スーパーフライ級だとなかなか対戦相手が思い浮かばない状況でした。
これが、あの井岡一翔にも挑戦経験のあるフランシスコ「チワワ」ロドリゲスというのは非常に興味深い。
中谷はWBO王座を返上し、スーパーフライ級への転級を申し出れば、WBOの規定によりWBO世界スーパーフライ級1位にランクインされる事が確実な状況です。
なので、ここでこの凶暴なチワワをどのような形で退けるか、により、すぐさま返上し、井岡戦を目指す、というのは当たり前に考えられる事でしょう。日本の誇る4階級制覇王者と、日本の誇るネクストモンスターのマッチアップは、楽しみなようなもったいないような。
いずれにしろ、もし中谷が負けてしまわない場合、もしくは明らかにパフォーマンスが落ちてしまわない限り、中谷は王座返上するでしょう。いや、むしろもうすぐにでも返上してもらって、このアンダーでクリスチャン・ゴンサレスvsユーリ阿久井政悟(倉敷守安)の王座決定戦でも個人的に全く問題ありません。
どうなる放送媒体
この超豪華カード目白押しの興行は、おそらくアマゾンプライムビデオでの放送が濃厚でしょう。そして、海外ではやっぱりDAZNか?
メインに登場する京口はエディ・レイノソを通してマッチルームとの契約選手みたいなものですし、中谷潤人も過去にDAZN登場。岩田の所属する帝拳プロモーションは、トップランクとの関係はありますが、いずれにしろ日本国内の興行にトップランクは関与しないはず。この辺りはGGGvs村田が海外ではDAZN放映だったことを考えると、トップランク契約選手でない岩田にとっては問題のないことでしょう。
日本という国だからこそ、プラットフォームを選ぶ事ができ、ビッグマッチも決まりやすい、という感じかもしれません。
なので現状を考えると、おそらく国内ではアマゾンプライム、その他の国々ではDAZNというのが一般的な見方のような気がしますね。
もう一戦、ファン垂涎の好カード!
もう1試合、ファン垂涎の好カードが組み込まれるとの話も。順調に正式発表に至れば、海外の熱狂的ファンからも注目される興行になりそうですね。寺地拳四朗チャンピオンは今日、大谷翔平選手が出場するエンゼルス戦のスタジアムに来ているようです。 https://t.co/t5RcYOlK9b
— Daisuke Sugiura 杉浦大介 (@daisukesugiura) 2022年9月2日
もうお腹いっぱいなのに、更にもう一戦、あるようです。
「日本のボクシングファン垂涎」のカードということであれば、これは日本人対決、ということになるのでしょうかね。
とにかく2022年という年は、日本のボクシング界にとって素晴らしい転換期になりました。
コロナで打撃を受けたボクシング界でしたが、春以降、GGG、ドネア、ニエテスといったレジェンドボクサーが相次いで来日。そして、秋には日本人同士の統一戦、そして日本人初の4団体統一戦が開催の予定。
個人的にはチケット代がもう少し安い方が助かりますが、アマゾンプライムビデオの参入、ABEMAの参入により、昨年、一昨年よりは興味のある人には届きやすくなったという印象。
今後のボクシング界にも期待、大!!ですね。
まず、ボクシングファンがやるべきことは、11/1、12/13に向けてお金を貯める事か。貯める程の日程もありませんが。。。
まずは正式発表を待ちましょう!!
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