いよいよ楽しみなデービスvsガルシアが迫ってくる4月後半。
しかし、日本時間4/23(日)はデービスvsガルシアだけではありません。
未明から明け方にかけては、イギリスはウェールズ、カーディフでのマッチルーム興行も大注目。同日開催ではありますが、全く時間と場所がかぶっていない事は本当にありがたい。
このラヒモフvsコルディナだって、デービスvsガルシアと同じく、立派な無敗対決です。
尾川堅一(帝拳)をKOオブ・ザ・イヤー級の素晴らしいワンツーで屠ったジョー・コルディナが(イギリス)が、前戦で王者となったシャフカッツ・ラヒモフ(タジキスタン)に挑むという一戦。
ということで今回のブログは、朝からクロスファイトが展開されそうな、ラヒモフvsコルディなのIBF世界スーパーフェザー級タイトルマッチをプレビューです。
4/22(日本時間4/23)イギリス・ウェールズ
IBF世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
シャフカッツ・ラヒモフ(タジキスタン)17勝(14KO)無敗1分
vs
ジョー・コルディナ(イギリス)15勝(9KO)無敗
シャフカッツ・ラヒモフは旧ソ連、タジキスタンの出身であり、やはりほかの旧ソ連系ボクサーの系譜を組み、強いフィジカルパンチャー。
しかしその出自から、そのキャリアは恵まれているとは言えません。
2019年9月にアジンガ・フジレ(南アフリカ)とのIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦を8RTKOで勝ち抜きますが、コロナ禍もあって王座に挑戦できたのは2021年2月。
しかも当時の王者、ジョセフ・ディアス(アメリカ)はウェイトオーバーにより秤の上で王座を剥奪、変則タイトルマッチとなった試合で無常のドロー。タイトル獲得はなりませんでした。
その後も挑戦権を有していたはずのラヒモフでしたが、怪我もあり王座決定戦への出場は叶わず。このラヒモフ不在の王座決定戦を戦ったのが尾川堅一とアジンガ・フジレであり、ここで尾川は見事王座を射止めています。
その後、初防衛戦がラヒモフか、と思われましたが、新王者尾川の初防衛戦の相手はジョー・コルディナ(イギリス)に決定。これは尾川がマッチルームと契約した(コルディナはもともとマッチルーム)ことも大いに関係していることなのでしょう。
そして行われたラヒモフ無視の防衛戦でコルディナが新王者に。
さて、ここでようやく挑戦権がまわってきたラヒモフでしたが、ここでコルディナが負傷、試合が流れてしまいます。またラヒモフは待たされるのか、とも思いましたが、ここでIBFが英断、即刻コルディナの王座を剥奪し、新たにラヒモフとゼルファ・バレット(イギリス)のIBF王座決定戦をオーダーしたのです。
コルディナにとってはたまったものではないですね。
通常は怪我をしての延期であれば、暫定王座戦でも良い様な気がしますが。
そんなわけで、ようやく正式な世界王座戦にでれる事になったラヒモフ。この試合は倒し倒されの素晴らしい大激闘の末、9RTKOでラヒモフが世界初戴冠を果たしました。
↓観戦記
序盤からプレスをかけたラヒモフ、バレットを捉えようかというところでカウンターを受けてダウンを奪われ、劣勢に。そこからチャンスを掴んで巻き返したさまは、地力の高さを伺えるものです。このラヒモフは、並ではありません。
さて、ジョー・コルディナ。尾川戦での鮮烈KO劇のおかげなのか、このラヒモフを相手にオッズは優位と出ています。
コルディナは非常にオーセンティックなボクサーファイターのように思え、総合力の高いボクサー。ただ、尾川戦でみせたようなワンパンチ・フィニッシュを見せるボクサーとは違い、スピードもゼルファ・バレットよりも劣るように思います。
おそらくコルディナがやりたいのは打って離れてのボクシングであり、近接戦闘においてラヒモフと張れる物は持っていないはず。バレットはかなりハイペースで飛ばした感じがありましたが、コルディナはあまりハイペースにならないよう、ラヒモフを近づけないように戦えるかどうかです。
果たして、マッチルームがやりたいのはジョー・コルディナvsゼルファ・バレットという英国内で超盛り上がる、ウェールズ(コルディナ)vsイングランド(バレット)ということは明白です。
そのエディ・ハーンの思惑を、タジキスタン人が跳ね返す事ができるのでしょうか。
これはどちらを応援するか迷うところですね。
心情的には、ラヒモフ勝利を願うのですが、コルディナも王座剥奪の経緯を考えると不憫であり、更にコルディナは私のショップ「Boxing Cafe」で(たぶん日本唯一)扱っているFLYのコントラクト・プレイヤーです。つまり今回もこの世界戦でFLYのグローブを握って戦ってくれるのだと思います。
ということでどちらも応援したいので、とにかく好試合を期待、ということにしておきます。
アンダーカード
試合順はよくわかりませんが、アンダーカードでは前述のゼルファ・バレットが復帰戦を戦います。対戦相手はジェイソン・サンチェス(アメリカ)、オスカル・バルデス(メキシコ)にも挑んだことのあるボクサーです。ここ数戦は負けがこんではいますが、戦った相手はバルデスのほか、クリストファー・ディアス(プエルトリコ)、アダム・ロペス(アメリカ)といったなかなかの強豪たち。
キャリアを通しての敗戦はこの3敗のみなので、ここでバレットに勝利することができればスーパーフェザー級でもそれなりの地位を築けるかもしれません。
復帰戦をクリアしたあと、ラヒモフとコルディナの勝者に挑みたい、と語るバレットは、ここでつまずくわけにはいきません。果たしてエディ・ハーンの期待通り、ここを勝ってまたタイトル戦線に名乗りを挙げられるか。
ほか、前戦が引き分けとなったギャビン・グウィン(イギリス)vsクレイグ・ウッドルフ(イギリス)のBBBofCライト級タイトル戦、WBO世界女子ウェルター級王座決定戦のサンディ・ライアン(イギリス)vsマリー・ピエール・ホール(カナダ)。
注目の14勝(11KO)無敗のプロスペクト、ジョーダン・トンプソン(イギリス)も登場しますね。かなり長そうな興行ですが、DAZNはどこから放送するのでしょうかね。
放送・配信
この興行は、日本時間4/23(日)AM3:00〜の生配信。おそらくメインの開始時間はいつもどおり同AM6:00以降くらいになると思います。
DAZNはGlobalプランに加入すればボクシングは視聴可能なので、月額980円は非常にコスパが良い。
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