信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

2024年の始まり、日本人世界王者は6人!それぞれの王者たちに期待する、2024年のマッチアップ!

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比較的暖かく、なんだか落ち着いた正月を迎えています。

個人的には2023年はそれはそれはバタバタしていた年なので、2024年は平穏に過ごしたいなと思うわけですが、これがなかなかそうもいきそうにありません。

まあ、なるようにしかなりませんから、今を目一杯楽しんでいきましょう。

さて、そんなわけで年があけた2024年、まずは前年を振り返ったFOTY記事なんですが、自分でも驚くほど順当すぎて何の捻りもありませんでしたね。

↓何の捻りもないけど振り返りには時間がかかった記事

boxingcafe.hatenablog.com

ということで今回からは、毎年恒例、日本人ボクサーたちの展望記事。

まずはもちろん、世界王者たちからです。

 

 

 

2024年初頭、世界王者は6人!

さて、現在の日本人世界王者は6人。もちろん、軽量級に偏っています。

ミニマム級に重岡兄弟、そして寺地拳四朗と井岡一翔、井上拓真と井上尚弥です。

ちなみに2023年初頭は谷口将隆、寺司健四郎、井岡一翔、井上尚弥という4人。

そこから谷口がタイトルを奪われ、重岡兄弟が暫定→正規王座を獲得、井上拓真が返り咲き、というタイトル奪取が多かったとも言える2023年。

だとしても、重岡兄弟にしろ井上拓真にしろ、挑戦者という立場ながらも「獲って当然」という感じもあり、「感動の世界タイトル奪取」とはいきませんでしたね。

すでに発表されている世界戦でいうとやっぱりアルテム・ダラキアンに挑戦するユーリ阿久井政悟、ここで王座奪取してくれればエディオンアリーナは揺れるでしょうね。

 

 

 

WBC世界ミニマム級王者

重岡優大(ワタナベ)8勝(5KO)無敗

IBF世界ミニマム級王者

重岡銀次朗(ワタナベ)10勝(8KO)無敗

2023年4月、色々とあって二人それぞれで暫定王座決定戦に臨み、これをKOで獲得。その後10月には正規王座を獲得していますね。

間違いのない逸材であり、共にミニマム級を統一してしまえるポテンシャルを秘めているものの、同じ階級で同じ時期に世界王者となっているため、どちらかが階級を上げなければ4団体統一は叶いません。

もしかするとそこに目標を定めていない可能性もありますが、ともかくもう2024年には戦う相手がいなくなってしまうのではないか、ということを危惧してしまいますね。

元々ミニマム級は選手層が薄く、さらに重岡は兄弟で戦っているイメージなので、年間2試合だとしても4人のランカーを退けた、みたいな計算になります。(少なくとも私の中ではそうなります。)

重岡優大がパンヤ・プラダブスリを退けた試合はお見事でしたが、その後のライバル探しには非常に苦労しそうなイメージ。

ライバルといえば、やはり対抗王者のノックアウト・CPフレッシュマート、そしてオスカー・コラーゾ。

 

 

 

ノックアウトに関してはまたタイから呼び寄せるという ミラクルを起こさなければなりませんが、パンヤが外国でタイトルを失っている関係上、タイ国側もパンヤ以上にゴネそうです。できればタイに行って王座を剥ぎ取ってきてもらえるのが一番良いですが、これは相応のリスクを伴うものでもあります。

そしてオスカー・コラーゾ、こちらはアメリカでも名のしれたボクサーだけに非常に美味しい相手でもあります。当然強さを伴っているボクサーではありますが、重岡兄弟のいずれかがこのコラーゾを倒せれば知名度はぐんと上がるでしょうね。

ノックアウトがWBAスーパー、コラーゾはWBOのタイトルを持っており、一応昔なつかしWBAレギュラーの王者もいます。エリック・ロサです。ただ、ロサは2023年にノンタイトル戦のリングに上がっただけであり、キャリアも6勝(2KO)無敗。重岡兄弟のライバルと呼ぶには、いささか力不足かもしれません。

あともう一人を強いてあげるならば、ハサンボーイ・ドゥスマトフでしょう。

ハサンボーイは世界ランキング上位につけているウズベキスタン・ボクサーであり、プロ戦績は6勝(5KO)無敗。しかしどちらかというとアマ大会に熱心に出ており、2023年はタシュケントで開催された世界選手権で優勝、同じくアジア大会でも優勝し、パリ五輪への切符を手にしています。アジア大会の準決勝では我らがトリックスター、坪井智也に勝利しています。

 

 

 

ただ、このドゥスマトフvs坪井というのは大いに議論を呼ぶ判定だったというのが関係者の間では周知の事実であり、開催地(中国)が悪かった、という人がいればそう聞こえるぐらいのもの。いずれにしろ、世界最強選手であるドゥスマトフに対して、坪井が全く引けをとっていなかった、というのは事実なので、パリ五輪は期待しましょう。

そんなわけで大きく話が逸れてしまいましたが、いずれにしろこのハサンボーイ・ドゥスマトフは要注意。ただ、2024年のパリ五輪に出場ということであるならば、2024年のプロの試合は多くて1試合。プロとアマとを行き来する戦い方、なんてものはなかな成立しづらく、どちらかに支障をきたしそうなものです。

ということで2024年、重岡兄弟に期待することは、それぞれが王座統一戦に臨み、ノックアウト、コラーゾと戦うこと。そこからエリック・ロサ、そして年末にドゥスマトフを迎えられればもうミニマム級は完成ですね。

まあこれはなかなかうまくいきそうにありませんが、ミニマム級で戦っていくのであればやっぱり強者を総なめにして、リカルド・ロペス以来の評価を得てほしい。

 

 

 

WBA・WBC世界ライトフライ級王者

寺地拳四朗(BMB)22勝(14KO)1敗

なかなか決まらない統一戦にうんざりしながらも、次は強敵、カルロス・カニサレス。

こういう場合、モチベーションの問題とかが起こりそうでもありますが、寺地拳四朗はそのモチベーション問題はすでに超越しているようですね。

それはヘッキー・ブドラー戦でも感じましたが、とにかく目の前の試合に勝ち続けていれば望む試合がやってくる、という、ある種刹那的な考え方をしている、というふうに思います。

カニサレスは強敵ですが、拳四朗が普段通りの力を発揮すれば、きっと問題はないのでしょう。

さて、そんな中で一つの問題は、やはりウェイト面。

以前よりもおそらく普段のウェイトが大きくなっているであろう拳四朗は、減量がかなりきついでしょう。

聞けば絶食の期間まである、とう健四郎は、あとどれくらい、ライトフライ級のウェイトを作れるのでしょうか。こればかりは、正直本人しかわからないところ。あとは時間との戦いなので、可能であれば2024年のうちに4団体統一戦が実現することを願います。

さて、対抗王者はどうなっているのでしょうか。

 

 

 

WBO王者はジョナサン・ゴンサレス。ただ、このゴンサレスは日本で行われた岩田戦以降、リングに上がっていない状況で、WBOは暫定王者にレネ・サンティアゴを配置しています。暫定王座戦は、2023年10月に行われており、この試合から半年以内にゴンサレスvsサンティアゴの団体内王座統一戦が行われなければいけない状況。

この状況下にあって、ゴンサレスはフライ級転向も示唆しており、この王座統一戦は行われない可能性が高くなってきています。

そしてIBF王者だったシベナチ・ノンシンガは、2023年11月にアドリアン・クリエルにまさかの敗戦を喫し、王座を奪われてしまっています。この再戦は2024年2月に行われる予定だそうで、両者ともに一戦も挟まないダイレクトリマッチとなりますね。

王者が定まれば拳四朗側としても交渉ができるので、いずれにしろ春を待つより他、ありません。やや早そうなのは2月のクリエルvsノンシンガ2の勝者にアタックする方ですね。

うまくいけば、5月か6月にIBF王者との統一戦、そして11月か12月にWBO王者との統一戦を経て、フライ級へ上がっていける可能性がありますね。

 

 

 

WBA世界スーパーフライ級王者

井岡一翔(志成)31勝(16KO)2敗1分

井岡一翔の目指す道は、明確です。これはすでに数年前から同じ、ファン・フランシス・エストラーダ戦。

リングマガジンのランキングでは、エストラーダがリングマガジン王者であり、1位に井岡一翔。すでに十分過ぎるほどの資格を得ている井岡、あとはエストラーダが首を縦に振るだけ、という状況です。

しかし、ことはそう簡単にうまくは運ばず、エストラーダとしてはロマゴンとの戦いを経て「最強の証明」を済ませた心づもりでおり、あとは報酬とリスクを天秤にかけたマッチメイクをしていこうという段階に来ているためです。

井岡としては次戦でエストラーダと戦いたい、と目論んでいるようですが、ABEMAを後ろ盾にして、大晦日興行というビッグマネーが動きそうな興行ですら、エストラーダを呼ぶことはできませんでした。これはかなり、厳しい戦いなのかもしれません。

ただ、今回の井岡のパフォーマンス、特にKOで終わらせたことはボクシングファンだけでなく、多くの視聴者の目に留まったのではないか、とも思います。次の戦いで今回以上にABEMAがお金を出してくれる可能性は高まった、と言って良いでしょう。

 

 

 

さて、問題となるのはWBAの指名戦です。

WBAの指名挑戦者は、かのジョン「スクラッピー」ラミレス。

本場アメリカですでに有名になっているこのラミレスが井岡の前に立ちはだかる、と考えると、かなりハイリスクでそしてハイリターンな戦い。

↓スクラッピーが井岡への挑戦権を獲得した試合の観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

このボクサーはパワフルで、かつ、後ろ荷重でアメリカンなボクシングをする非常に危険な相手。4階級を制覇し、キャリア豊富な井岡ですら、この本場感あふれるボクサーと同じタイプとの対戦はないのではないでしょうか。

この井岡vsラミレスが組まれることに、一切の不満はありません。個人的にはむしろ、大歓迎です。

ここの勝者がエストラーダ戦を迎えるということは非常に道理があり、本当に楽しみな戦いにもなるし、井岡のキャリアをさらに輝かせる結果ともなり得ます。

もし井岡が、6月くらいにラミレスを、そして大晦日にエストラーダを連破するのであれば、再度のPFPリスト入りは十分にありえるレジュメ。2024年は井岡にとって非常に大きな1年となり、そして迎えた2025年に、王者となっているはずの田中恒成との再戦、王座統一戦を迎えられるのであれば、日本のボクシングファンにとってこんなにも嬉しいことはありません。

 

 

 

WBA世界バンタム級王者

井上拓真(大橋)18勝(4KO)1敗

楽しみだらけの階級ばかりですが、なんだかんだ言ってバンタム級の2024年というのが最も楽しみであり、最も怖い。

1度でもコケると世界戦線に舞い戻ることが非常に困難となってしまうこの階級は、現時点において日本人としては井上拓真のみが世界王座を保持していますが、来年の今頃にどうなっているのか全く想像がつかない階級です。

井上尚弥が焼け野原にした後のバンタム級は、ほぼ1年をかけてようやく王者たちが出揃い、それとともに突き上げてくるようにプロスペクトたちが駆け上がってきて、混戦模様。それは日本のボクシング界において非常に顕著であり、来年の今頃に日本人ボクサーがこのバンタムを独占していたとしても驚くべきことではないかもしれません。

さて、井上拓真は尚弥の返上した王座をいち早く獲得するも、2023年はその1戦のみ。

ジェルウィン・アンカハスとの防衛戦が決まるも、拓真の拳の怪我で延期、アンカハスとは2月に激突の予定です。

 

 

 

ここは拓真にとって大一番、間違いなく過去最高に評価の高い相手との戦いです。

と、同時に、王者の証明をしなければならない大切な戦いでもあります。

どんな形であれアンカハスに勝利することができれば、前戦のパフォーマンスを払拭することができるはず。もちろんそれを願っているし、2024年初戦が2月ということであれば年に3戦はできるペース、とも言えます。

アンカハス撃退後は、WBAの指名戦に進まなければいけないでしょう。WBAの指名挑戦者は、石田匠、これまた強敵ですね。

全くもって気を抜けない試合の連続、というのは今に始まったことではありませんが、アンカハスも石田も強いのが当たり前。そしてもう1試合は「統一戦」などと欲を欠かず、しっかりと防衛して2024年を締め括ってもらいたいですね。

おそらく2024年は王座交代劇も出てくるであろうバンタム級、2025年からはまた相互に様子を見ながら王座統一戦に向かってぶつかっていけば非常に面白い。

なので井上拓真の2024年は、しっかりとタイトルを守り、その地位を不動のものとするとともに、リングマガジンのバンタム級ランキングをチャンピオンに近い順位まであげて、統一戦を楽しみにされる存在になってもらいたいですね。おそらくアンカハス、石田を連破すれば可能なことだと思います。

 

 

 

世界スーパーバンタム級王者

井上尚弥(大橋)26勝(23KO)無敗

2022年に世界バンタム級4団体制覇を成し遂げると、2023は7月にスティーブン・フルトン、12月にマーロン・タパレスをいずれもノックアウトで破り、スーパーバンタム級でも4団体制覇を成し遂げています。

2023年は「統一王者としか戦っていない」というとんでもない年で、雌伏の時もありましたが、ここにきて井上のキャリアは華が開いていると言って良いですね。

さて、大きな期待もかかる2024年、世界最高のボクサー、井上尚弥はどのような戦いを見せてくれるのでしょうか。

すでに議論の余地のない王者として君臨する井上尚弥に、今年以上に大きな戦いを、というのはこの階級では不可能なことです。

 

 

 

なのでこうなってくるとどちらかというと前に進むための戦いというよりは、より磐石な足場を作り、フェザー級へ上がるためのジャンプ台を作る、みたいなイメージですね。

なのでもちろん、スーパーバンタム級では圧巻の強さを見せつつ、ウェイトを上げるためのトレーニングをする、みたいな1年になっていくのでしょう。ともあれ、早くもファンが見たいのは「フェザー級の井上尚弥」となっています。できれば早めに、2025年あたりにはフェザーでの戦いを見せてもらいたいものですね。

井上尚弥の2024年の展望としてはすでに他記事で書いています。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

個人的には、5月にルイス・ネリ、8月末か9月頭くらいにサム・グッドマン、そして12月にムロジョン・アフマダリエフ、というのが希望です。

そんなに上手くはいかないだろう、というのがボクシング興行の妙、な訳ですが、今現在の井上尚弥と戦ってもし勝利することができれば、富も、名誉も、ボクシングで手に入れられるものは全て手に入るというような状況です。そうです、スーパーバンタム級のボクサーたちにとっての「ひとつなぎの大秘宝ワンピース」そのものなのです。

引退年齢ももう少し伸ばしてくれそうなので、まだまだ楽しめる井上尚弥のボクシング。ぜひこの井上ブーストが起こり、ボクシングが注目されているうちに、次なるスターの登場を待ちたいですね。

 

 

 

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