5月が終わり、6月。6月といえば梅雨ですが、今年は梅雨入りが遅いようですね。
今日は非常に疲れた1日でしたが、夜には家に帰れたのでU-NEXTでダイナミックグローブを視聴。当然、ディレイでの視聴です。
さて今回のダイナミックグローブはダブルタイトルマッチ。
メインイベントのOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチはKO決着濃厚の注目試合。そしてセミファイナル、WBOアジアパシフィックタイトルマッチでは藤田健児が初防衛戦に臨みます。
ということで今回のブログは、6/1に行われたダイナミックグローブの観戦記。
6/1(土)ダイナミックグローブ
WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ
藤田健児(帝拳)6勝(3KO)無敗
vs
ロデックス・ピアラ(フィリピン)10勝(1KO)無敗
さて、まずはロデックス・ピアラというボクサーのお手並み拝見というところからです。
初回、まずは藤田が前手で牽制、フェイントをかけて揺さぶり。ピアラはやや後ろ荷重のところから右ストレートを思いっきり伸ばしてきますね。
後ろ荷重で若干距離を遠くしてから、体を入れての右ストレートのため、藤田からするとかなり伸びてくるイメージでしょうか。とりわけ序盤、距離を誤らないようにしなければなりません。
藤田がプレスする展開、先手を取るのは藤田、これに合わせようとしているのがピアラ。
2R、ピアラが逆にプレスをかけ始めます。前ラウンドで藤田を前に出させると良くないと感じたか。
しかしこのラウンド、藤田が角度をつけて攻め入ったところで真正面からバッティングが起こり、藤田は倒れます。これは不運。
真正面から頭が当たっており、これは痛そう。引きずるダメージにならなければ良いですが。
少々の休憩時間ののち再開、攻めるのは藤田。素晴らしい左ボディの藤田、巻き込むような左フックでピアラが転がり、これがダウン判定。これは当たり損ないのラッキーなダウン、といえますが、藤田は今日しっかりと打っており、攻撃のテンポも含めて倒す気満々ですね。
3R、藤田の連続的な攻撃にピアラはついていけていません。ただ、ついていけないわりにはピアラは時折危険なタイミングでパンチを返していますね。
中盤、藤田の左ボディストレートで一瞬動きが止まったように見えたピアラ。藤田はその後も攻撃の手を緩めませんが、ピアラのロープ際でのディフェンスはなかなかのものです。
4R、手数は少ないながらもカウンターを狙い、怖さのあるピアラ。KO率10%ということですが、もっとパワーはありそうです。
しかしこのカウンターは藤田になかなか当たらず、藤田が上下に打ち分けるコンビネーション、それもポジショニングによりアングルをつけたものをヒットして優勢。
ピアラの頭の置き所が良いのか悪いのか、とにかく藤田が攻めたところにピアラの頭が当たるのは気になるところ。
5R、細かな動きでピアラを翻弄する藤田、ですがこのラウンドの中盤はピアラの右ストレートがヒット!想像以上に伸びてきたか、大きくのけぞった藤田でしたが、その後のダメージは感じさせず、左ボディ。
ピアラはこの長い右ストレートを狙ってきており、大きく踏み込むワンツー。
6R、序盤からロマチェンコばりの回転力あるコンビネーションの藤田。時折強いパンチを返すピアラのパンチはまだまだ鋭く、危険。ハンドスピードも非常に速いですね。
7R、ここも先手は藤田。ピアラは後手ながらも怖さがあるボクサーで、上体も柔らかくディフェンス勘も良い上、ブロッキングも固い。このボクサーを倒すのは容易ではないことは、ここまでの戦いで十二分にわかります。
8R、ここもプレスをかけた藤田、序盤に左ストレートを顔面にヒット。ピアラのパンチに対してダックしてかわし、細かな連打で反撃。
細かい軽打と強いパンチの打ち分けをしつつ攻める藤田ですが、やはりこのピアラの動きも落ちませんね。
9R、変わらずピアラは手数こそ多くないものの、そのディフェンスはよく、攻撃は鋭い。
ラウンド後半、自ら強く攻め入ったピアラは頭と同時の攻撃となり、バッティングが起こります。ここでピアラは左瞼をカット、結構な出血量。もう時間がないと感じたのか、ピアラが強いプレスをかけたところでラウンドが終了。
10R、ピアラが先に仕掛けます。藤田はやや待ちのボクシングであり、カウンター狙いは良いのですが、これまでのような自ら攻める連続的なコンビネーションは鳴りを潜めます。
11R、藤田が攻め込んだところでピアラの左フック、これで藤田はバランスを崩してグローブをリングにタッチ。これはスリップ裁定ながらも、かなり危険なタイミング。
このピアラというボクサーは、このカウンターというのも素晴らしいですが、自ら責めても非常に鋭く速い踏み込みを持っており、かなり警戒した藤田はこのラウンドほとんど手が出ず。ピアラはかなりリズムにのって来ており、終盤ながらも嫌な展開。
ラストラウンド、歩きながら振ってくるロデックス・ピアラ、かなり危険なボクサーだということは十分にわかりました。この試合自体はおそらく藤田の勝利で落ち着くのでしょうが、序盤からこの余裕を見せたボクシングをされていたら勝負はわからなかったかもしれません。
最後の最後まで一切の油断はできなかった藤田ですが、ラストラウンドはディフェンスに専念してゴール。
114-113、115-112、116-111、3-0で藤田。
かなりギリギリの薄氷の勝利、ながらもやはり支配したラウンドは藤田が多かった、ということは事実でしょう。
ただ、もともと怖さのあったロデックス・ピアラ、特に後半の怖さは半端なかった。あれは藤田のタイミングを掴んだ、ということだったのかもしれません。
もしかするとこのピアラ、また日本に呼ばれることがあればまだ化ける可能性がありますね。
勝利者インタビュー、藤田は左手首を骨折とのこと。骨折かどうかはわかりませんが、左を強く打てなかった、というのはあるようですね。細かな連打を出し始めたのがそのラウンドであり、奥の手を出せなかったからこそピアラが藤田に対する怖さを感じず、余裕を持って戦えたのかもしれませんね。
OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ
坂晃典(仲里)23勝(20KO)7敗
vs
波田大和(帝拳)14勝(13KO)2敗1分
さて、メインイベントです。
ともにハードパンチャー、というだけでなく、非常に好戦的であり、この試合においてポイント計算はほぼ無意味でしょう。
さらに一方に流れが傾いたとしても、一瞬で勝敗が入れ替わる可能性もあります。
KO決着必至、OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ。
初回、まずはリング中央で互いにリズムをとりつつ、坂がプレス。波田はサークリングしつつも一気に押し返す、という展開で、想像通り。
波田の左ストレートが入る!坂の顎が上がりますが、一切引かないところが怖い坂。波田は左ストレートに続く右フックもヒット、ガツンガツンとかなり力強いパンチが入ります。
まずは波田が良いスタート。
2R、坂が強いプレス。波田は動きつつも強打、ここもタイミング、アングルよくパンチをヒットするのは波田です。
ただし、もらいながらも学習しているであろう坂、このボクサーが強いのは劣勢に立たされてから、とも言えるので、優勢の波田でも全く油断がなりません。
3R、波田は左ストレート、右フックをヒット。しかしプレッシャーを感じているのか下がる場面は多く、ちょっとロープを背にしがち。
パンチをいくつも当てながらも一気にひっくり返される可能性を感じながらも、このままいけるか波田。
プレスをかけるだけでなく徐々に手数を増やしてきた坂、これが仇になったか坂の右に対して波田は内側から右フックカウンター!これでダメージを負った坂はクリンチに逃げようとするも失敗、波田の攻撃にロープまで飛ばされ、ロープダウン!
再開したところで波田がチャージ!ここで左右のボディから入った波田はお見事の一言に尽きます!そこから上へ返し、坂の体が大きく泳ぎ、さらに波田が詰めたところでレフェリーがストップ!!
波田大和、3RTKO勝利でOPBF東洋太平洋王座を初戴冠!!
これは素晴らしい勝利、波田大和!
やはりこのパワー、そしてタイミング、チャンスを逃さない獰猛さ、どれをとっても非常に魅力的なボクサーです。
前半のKOとはいえ、やはり坂には怖さがあったことも事実であり、完全に噛み合った結果。非常に冷静に戦った波田、その非常に魅力的な人柄も含め、これはまた今後にも期待したいですね。
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