7/28(日)3150FIGHT。
メインイベントは重岡銀次朗のIBF世界ミニマム級タイトルマッチです。
本日は日帰り出張、自宅に着いたのは23時でしたが、無事に(?)情報遮断をしてディレイ視聴です。
ということで今回のブログは、重岡銀次朗vsペドロ・タドウランの観戦記。
↓プレビュー記事
7/28(日)3150FIGHT
IBF世界ミニマム級タイトルマッチ
重岡銀次朗(ワタナベ)11勝(9KO)無敗
vs
ペドロ・タドゥラン(フィリピン)16勝(12KO)4敗1分
ABEMAで「タドゥラン」となっていたので、それに合わせて表記を変更しています。
ここは重岡の圧勝を予想して、重岡にはこの後の統一戦ロードを期待したいところですね。
さて、ゴング。
銀次朗はシルバーの髪色、そしてグローブもシルバー。
しっかりとしたファイティングポーズから軽やかなステップでボックス。タドゥランは近くで戦いたいようで、左右のフック。これはなかなかキレがあって良い。
結構リーチは長く見えますね。
近い距離での回転力も非常に良いタドゥラン、思いの外銀次朗は圧倒できずにいます。もっと差があるかと思っていました。
重岡の左ボディストレート、タドゥランの左ボディストレート。それぞれがヒットしています。
2R、重岡が攻め込むと、タドゥランはしっかりとブロッキング。そこからのリターンは回転力があり、非常に怖いですね。
重岡はタドゥランの左の打ち終わりに右フックをリターン、これは初回から出しているパンチですが良いカウンター。しかしこれにもタドゥランは全く動じることがありません。
後半に入ろうかというところでタドゥランの左ストレートがカウンターでヒット、これで重岡は少し腰が落ちたようにも見えました。その後左にダックしたのでそう見えただけなら良いですが。
残り30秒ほどのところでもタドゥランがボディを叩いてチャージ、ちょっと重岡にいつものパワーが感じられない気がするのは気のせいでしょうか。
3R、グイグイと出てくるタドゥラン。タドゥランの左を大警戒して右ガードを思い切りあげる重岡。ただこの右手の位置は明らかにジャブを出しづらい。
このラウンドは打撃戦、どちらかというと体勢を崩されているのは重岡の方ではないでしょうか。タドゥランの右ボディは外側から回ってくるボディであり、これはその炸裂音も含めて非常に効果的に見えます。
重岡は鼻血を流し、この打ち合いの最中で明らかに押されてしまっています。この距離、特に序盤においては非常に分が悪い展開であり、これは今更アウトボックスに切り替えられないものか。
4R、相変わらずタドゥランは非常に勢いがあります。重岡はリードを突いてアウトボックス、現時点においては正解のように思います。
しかしここでタドゥランの鋭い踏み込みからの左ストレート!やや大きくバランスを崩す重岡!
この後はショートの距離でいることも多く、その距離ではタドゥランの打ち下ろし気味の左をもらってしまっています。ボディの叩き合いでもタドゥランの方がパワーがあるように見えますね。
後半に入ろうかというところでタドゥランが入ってきたところに重岡の左!これは良いタイミングでしたがタドゥランはダメージを感じさせません。そして後半にはタドゥランに攻められる重岡!
しかしその後、重岡の左がヒット!今度はタドゥランが若干腰を折る場面が訪れ、一気に重岡にチャンスが到来!!しかしここでちょっと思ったほどは手がでない重岡、タドゥランも強い反撃。
5R、もう右目が見えないのか、片目で戦っている重岡。これはタドゥランの左を浴びすぎたためなのでしょうから、致し方のないことなのかもしれません。
これはもうフルラウンドいけないでしょうから、もはや重岡は勝負をかけるべきではないでしょうか。
ちょっとボックスをしようとしても難しい重岡、タドゥランに攻勢を許しています。
対してタドゥランはかなり戦いやすくなっている雰囲気で、ジリジリとプレスをかけて強打。自分のペースで戦えているという雰囲気で、これは重岡にとってかなりキツい展開です。
6R、もうちょっと勝負をかけた方が良いであろう重岡、しかしここを勝負と見ているかタドゥランは大きくパワフルなパンチを振ってきています。
このタドゥランのフィジカル、パンチングパワーに押されてしまう重岡。
重岡のパンチはタドゥランのブロッキングに阻まれ、ロープに詰まった状態でのタドゥランのパンチセレクトも良い。これは傍目に見て逆転の芽を感じにくいように感じる流れです。
まさかこんな展開になろうとは。。
7R、かなり余裕が出てきたように見えるタドゥラン。しかしちょっと余裕を持ちすぎたのか、攻め込んだところに重岡のカウンター。
ただ、今のタドゥランに対して、重岡のパンチで大きなダメージを与えることができていないかもしれません。
このラウンドは重岡の右フックカウンター、左ボディストレートがヒットしていることも多いですが、やはり近い距離では明らかにタドゥランに押されてしまいます。
後半、タドゥランは重岡をロープに詰めて左右のボディを乱打。重岡も離れてはカウンターで対抗、ただし両者のダメージの差は明らか。
8R、足を使う重岡、このタイミングでのアウトボクシングはどうしても悪手に思えます。離れるにも中途半端すぎる距離で、タドゥランのパンチは届くところ。
タドゥランはロープに重岡を詰めてラッシュ、重岡は右フックカウンター。この右フックカウンターはヒットするものの、それで止まらないタドゥランはそこから中途半端に距離を取る重岡を追撃、ダメージを与えていっています。
右目が見えづらいならくっつくしかない重岡ですが、接近戦での我慢比べとはならず、重岡が先に距離を取ってしまいます。
中盤にタドゥランの乱打、重岡の顔面が右へ左へ揺れますが、レフェリーは見ているのみ。重岡のパンチには力を感じず、単発の右ボディはアングルこそ良いですが倒せるパンチには感じません。
後半はもはやダウン寸前とも見える重岡。これは。。。右目もほぼ完全に塞がっているかもしれません。
9R、ジャブで組み立てる重岡。しかしこの後に左のクロスを合わせるタドゥラン。タドゥランのヒット率はかなり高い。重岡がダックするとタドゥランはアッパーを選択、かなりのダメージを感じる重岡はスリップダウン。
この再開後、タドゥランはチャージ。重岡はこれをなんとか凌ぐことしかできず、かなり危険な状態にも見えます。そして後半、タドゥランがロープ際に重岡を詰め、ラッシュを仕掛けたところでレフェリーがストップ。
ペドロ・タドゥラン、9RTKO勝利!!IBF世界ミニマム級王座に返り咲き!!
予想だにしない結末になってしまった、IBF世界ミニマム級世界タイトルマッチ。
試合後の重岡は担架で退場したところを見ると、これはちょっと陣営が棄権した方が良かったのではないでしょうか。あの戦い方では、希望があったかというとかなり厳しかったとも思うので、ここはレフェリーのストップを待つよりもタオル投入の方が良かったような気もします。
いずれにしろ、この負けはまさかのビッグアップセットと言えます。
すでに盛りを過ぎたと思われた元王者の復活、具志堅の記録を超えるかと思われたホープの初黒星、日本ボクシング界にとってはなんとも切ない幕切れでしたね。
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