信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】WBA世界フェザー級タイトルマッチ、ニック・ボールvsロニー・リオス!on UーNEXT!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

10/5、ビートルズの故郷、港町リバプールで行われたボクシング興行。

WBA世界フェザー級タイトルマッチという日本のボクシングファンにとっても非常に興味深い戦いは、U-NEXTが生配信してくれました。

しかし、この興行のプレビュー記事を書いた1週間前にはその情報は上がっていなかったと思います。せめて2週間くらい前には情報流してもらいたいですが、それは贅沢なことでしょうか。

ともあれ、やっぱりU-NEXTはボクシングファンに必須のサービス。今後もダイナミックグローブだけでなく、海外ファイト、特に北米アマプラ興行や英国のTNT、あとはオーストラリアのKayoスポーツあたりをフォローしてくれるとありがたい。

ということで、今回のブログはニック・ボールの凱旋試合、vsロニー・リオスの観戦記。

 

 

 

10/5(日本時間10/6)イギリス・リバプール

アンダーカードをざっと見

アンダーカードに出場したアンドリュー・ケイン(イギリス)。身長163cmのバンタムなので、小さい方ではないですが、非常に胴回りがしっかりとした寸胴な体型からプレスをかけて鋭い踏み込み、からの回転力があるタイプのボクサー。

今回のラザロ・カセレス(コロンビア)戦を2Rで片付け、戦績は13勝(12KO)1敗に。唯一の敗戦はイオヌト・バルタ(ルーマニア)戦ですが、これは120lbsの契約ウェイトだったかもしれませんね。バンタム級のボクサーだけに、当然日本人とも絡む可能性が非常に高いボクサー。要チェックです。

ライト級プロスペクト、キューバ出身のハディエル・ヘレラ。22歳のプロスペクトはアメリカではなくドバイを本拠にしているようです。ベテラン、オリバー・フローレス(ニカラグア)を寄せ付けず、3RでTKO勝利。当たり前のように強い、みたいなボクサーですね。

 

 

 

ウォルター・フューリー(イギリス)という1勝無敗のボクサーが登場。タイソン・フューリーのカズン(いとこ)だと紹介されています。デール・アロウスミス(イギリス)という6勝114敗5分という日本では考えられないボクサーとの4回戦を戦い、判定勝利で2勝目を挙げています。本人も一生懸命やっているでしょうから、ちゃんと最初の方に組み込んであげれば良いのに。

ジャック・ターナー(イギリス)もバンタム級のボクサーのようです。こちらも22歳と若く、今回初回TKO勝利を挙げて9勝(8KO)無敗と負けなし。まあ、しっかりした相手との対戦はこれからというところですね。

ヘンリー・ターナー(イギリス/ジャック・ターナーとは兄弟とかではないらしい)はジャック・ラファティ(イギリス)とランカー対決。全勝同士のこの戦いは、終始プレスをかけていくラファティ、サウスポースタンスからジャブとステップワークでボックスを試みるヘンリー・ターナーという構図。ラファティは攻め込む時にちょっと単発すぎて、ターナーが上手くカウンターを取りながら動いている、という印象でした。

しかし動かされていた、という表現が正しいのでしょう、ターナーは疲れが見え、ラファティはマイペースでのプレスを続けます。とりわけラファティのボディショットが奏功したイメージで、ちょっと足が止まりかけるターナー。

 

 

 

そして9R、かなり疲れているターナー、攻撃も左オーバーハンドのみと単調になったところでラファティはターナーのボディを打ちまくり、とうとうヘンリー・ターナーはダウン。立ち上がり、ゴングに救われましたが、このラウンド中のインターバル中に棄権を決め、ジャック・ラファティの9RTKO勝利が確定。

ターナーはちょっとオーバーペースで、ラファティはエンジンがかかるまでに少し時間のかかるスロースターターか。スーパーライト級の英国ライバル対決はジャック「デモリションマン」ラファティに凱歌。

 

 

 

WBA世界フェザー級タイトルマッチ

ニック・ボール(イギリス)20勝(11KO)無敗1分

vs

ロニー・リオス(アメリカ)34勝(17KO)4敗

「The Beatles」はリバプールで生まれましたが、その人気が出たのはドイツのハンブルク。ハンブルクでのライブが成功してリバプールに凱旋。その後にレコードデビュー、一気に時代の寵児となります。

このレコードデビューの直前にピーター・ベストが去り、リンゴ・スターが加入するわけですが、ニック・ボールのチームに何か違和感を覚えるものはいないか。この試合がニック・ボールにとっての「Love Me Do」になるのかならないのか。

ロニー・リオスは強敵ですが、そのスタイルはおそらくボールと噛み合い、ボールとしても得意なタイプであるでしょう。ボールはリオスをはっきりと倒してアピールする必要があろうかと思います。

⇩プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

さて、ゴング。

まず早々にワンツーを放っていくのはニック・ボール。様子見は全くなく、惜しげもなく右を使い、左フックを振り抜きます。ここは流石の回転力、ハンドスピードも非常に速いですね。

リオスもしっかりと打ち返しますが、ボールの攻撃と比べると迫力が全く違います。元々のパワー、フィジカルの違いがあるのでしょう。

ラウンド後半にはリオスは早くもロープを背にする場面も出てきています。

2R、いきなりチャージのボール。途中カウンターを放つリオスですが、そのカウンターを放つ隙すらも少ない、このボールの嵐のような手数。

ボールは意外と距離感もよく、ブロッキングだけではなくスウェーやバックステップも駆使しつつ、とにかく攻め続け、亀のように固まるリオスにアッパーでその顔面を起こすなどしてアングルにも優れた攻撃を見せています。

打ちながら自然にスイッチする様は、当代きってのボリュームパンチャー、ウィリアム・セペダに通じるものがあります。このラウンドでボールは鼻から出血しますが、その影響は全く感じません。

 

 

 

3Rも早々に左フックをヒット、そこからラッシュを仕掛けるボール。アッパーを交えた、コンビネーションと呼ぶには非常に無骨な連打でリオスはダウン。立ち上がったリオスに猛然とラッシュするボール!

ここで意地を見せたリオスは左右のフックで反撃、しかしそれが済めばまたボールのターンで、激しい攻撃にさらされます。ガードを固めて頭を振ってなんとか凌いだリオス、なんとかサバイブ。

4R、このラウンドも先に攻める、主に攻めるのはニック・ボールです。リオスも時折反撃、このリオスのパンチにもまだまだ力が残っているイメージですが、この曲面をひっくり返せそうにはありません。ボールのガードはかなり固く、びくともしません。

5R、リオスは前ラウンドからちょっとボールの攻撃に慣れてきたのかもしれません。反撃の時間が少しずつ伸びてきており、攻撃のタイミングも良くなっているように見えます。

相変わらずボールが攻撃すると固まりますが、その後に反撃はできており、このラウンドでもボールは再度鼻からでしょうか、出血があります。

6Rも打撃戦の展開です。ほんの少しずつリオスの時間ができていきているのはリオスにとって朗報ですが、特にボールが衰えた、疲れたわけでもないでしょう。そして終盤、ボールは攻め入り、やはり印象的な場面で言えばボールに分がありそうです。

 

 

 

ボールは毎ラウンドのインターバル、結構肩で大きく息をしています。鼻血で鼻が詰まっているのかもしれませんが。その状態でもラウンドが始まればよく動けるのですから、回復力がすごいのでしょう。

7R、ともあれ、もう半分が過ぎました。このままのポイントではリオスの勝利がなく、リオスは勝負を仕掛けなければなりません。

しかし開始30秒ほどでボールの左フックを受けて仰向けに倒れれるダウン。立ち上がったリオスに対してボールは無慈悲なチャージ、リオスもダメージはあるのでしょうけど一向に諦めません。

このラウンドの後半もボールが常に手を出し続けてリオスはブロッキングで劣勢、しかしこれ以上倒れることはありませんでした。

8R、この展開のまま、フルラウンド行くのでしょうか。いつ止められてもおかしくない、とも感じるリオスですが、意外にもまだその反撃には大きく力は残っています。

とにかく手数、どのような体勢からでもパンチを打ってくるボール、そのパンチに対してはまずはディフェンスを意識しつつ、即刻のリターンで大逆転を狙うリオス。しかしリオスも素晴らしいスタミナ、タフネスを見せています。

 

 

 

9R、ボールがちょっと気を抜く場面もあり、集中力が切れてきているのかもしれません。これはちょっと危ない傾向で、もう自分の勝ちが確定したきたことから慢心のようにも思います。ただ、この姿を見せたのは一瞬であり、その後は序盤にくらべると手数こそ減っているものの、しっかりと負けないボクシングを展開しています。

後半、アッパーカットから攻め入ったボール、ガードを固めるリオスにまたもアッパーで顔面を起こします。

10R、ジャブからジャブワンツー、中間距離で当てるニック・ボール。リオスは流石にダメージを溜めてきているのか、ちょっとパンチがスローに、右を打つと体が流れるようになってきているようなイメージです。

中盤、ボールがリオスをコーナーに詰めてジャブから徐々にスピードアップする連打、リオスが固まるとアッパーをダブル、最後はリオスをリングから叩き出すような連打!

リオスはロープの外、エプロン部分でダウン!!リオスは立ち上がりましたが、陣営の棄権でしょうか、試合は終了!

 

 

 

ニック・ボール、10RTKOの快勝でWBA王座を初防衛!

ロニー・リオスを相手にほとんど何もさせずに快勝のニック・ボール。ハイライトシーンになりそうなノックダウンシーンを何度も演出する素晴らしい勝ち方でした。

ではこのボールのパフォーマンスが、即刻フェザー級最強と取られるか、というとそうは思えません。ロニー・リオスは強豪ではありますが、これまでにもノックアウト負けを喫しており、さらにそれはスーパーバンタム級での出来事だったからです。

このフェザー級で「最強の証明」にはまだ時間がかかりそう。それだけこのフェザー級という階級は激戦区であり、今後、どの王者がどの王者、コンテンダーとぶつかるのか、非常に楽しみな階級でもありますね。

⇩フェザー級について書いた記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

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