10月も下旬に入りました。
一気に寒くなり、私の住んでいる地域はヒトケタ度。とにかく寒いですね。みなさん体調にはくれぐれもお気をつけください。
季節関係なく楽しめるのがボクシングの良いところで、とにかく今週も楽しみなファイトがいくつもあります。
ということで今回のブログは、今週に起こるファイトをプレビュー。

10/26(日本時間10/27)イギリス・マンチェスター
ジャック・カテラル(イギリス)29勝(13KO)1敗
vs
レジス・プログレイス(アメリカ)29勝(24KO)無敗
私はあまりボクサーを「気に食わない」と思うことは少ないと思うのですが、このジャック・カテラルというボクサーはあまり好きではありません。
頭から突っ込んで相手を困らせるというスタイルは、見ていて美しくはありません。それが偶然の産物、必死さの現れであるならば十二分に許容できるものですが、このボクサーはその戦い方を生業としているように見受けられます。
2012年にプロデビュー、2018年にタイロン・マッキーナ(アイルランド)、オハラ・デイビス(イギリス)といった当時のプロスペクトたちを撃破したカテラルは、アンダードッグとして当時の4団体統一王者、ジョシュ・テイラー(イギリス)へ挑戦します。
2022年2月、スコットランドはエディンバラ出身のテイラーの凱旋試合というものはスコットランドのグラスゴーで行われ、これは間違いなくジョシュ・テイラーのための試合でした。
しかし試合は泥沼のような試合であり、バッティング、ホールド、ゴング後の加撃が横行する、世界最高峰とは思えないファイトが展開。※ちなみにゴング後の加撃、といっても、ラウンド終了のゴングが鳴って、テイラーがグローブタッチよろしくカテラルの腹をポンと叩いた程度。ダーティな試合にレフェリーも苛立っていたのかもしれません。
結果、テイラーが2-1のスプリット判定を制しましたが、世間はカテラルを支持する声が非常に多かったようです。個人的には、目くじらを立ててカテラルの絶対的勝利、判定を盗まれた、などとは思えない試合内容だったと思います。
そこから因縁が勃発したこの両者は、2024年5月に再戦し、今度はカテラルがしっかりと勝利。テイラーは4団体を統一後、モチベーション面に課題を抱えているのでしょう。これはたとえばパワーやスピード、目に見えるものではないだけにパフォーマンス低下に気づきづらいものですが、明らかに最近のテイラーは良くありません。
ともあれ、テイラーの前はホルへ・リナレスを退けているカテラル、リナレス→テイラーと来てプログレイス、この連戦だけは評価したい。
さて、レジス・プログレイスです。
前戦はデビン・ヘイニー(アメリカ)からダウンを奪われ、3者共に120-107という大差をつけられての判定負け。その前はダニエリト・ゾリラ(プエルトリコ)という無名のボクサーにスプリットの判定勝利。
これが今のプログレイスだ、というのは現実なのでしょうし、35歳となった「ルーガルー」(狼男)はすでにプライムタイムを過ぎた存在なのかもしれません。
それでもこのボクサーにはもう一度輝いてほしいと思いますし、アメリカのニューオリンズで生まれたメジャーなボクサーが、わざわざイギリスまで行って戦うという心意気を買いたい。
ちなみにこのゾリラ戦の前、WBC世界スーパーライト級王者にカムバックした時の試合はホセ・セペダ(メキシコ)が相手で、勢いはセペダにあったと思いますが、11RTKO勝利という素晴らしい勝利を挙げています。
プログレイスもすでに2度、世界王者になっており、すでに夢を叶えたボクサーです。1度も世界のベルトを腰に巻いていない、カテラルとはモチベーションの差もあるでしょう。
プログレイスは、KO率が示す通りのパワーパンチャーであり、そしてサウスポー(プログレイスもサウスポーですが)を苦手としていないところは良いところ。
ホセ・セペダの他、テリー・フラナガン、タイロン・マッキーナ、イワン・レドカッチ、様々なサウスポーを降して来ています。
もちろん、それらの「ボクサー」と一線を画すのがカテラルの「ボクシング?」であり、彼が得意なのはタックルです。本当はひらりひらりとかわせるボクサーの方が、対カテラルとしては相性が良いのでしょう。プログレイスも足がないわけではないが、どのような作戦でいくのかは見ものです。
オッズはカテラル-350、プログレイス+310でカテラルが優位。ここはプログレイス絶対応援の立場です。
ちなみにこの試合のアンダーカードには東京五輪の銀メダリスト、決勝でロニエル・イグレシアスに敗れたパット・マコーマックが登場。まだプロ6戦目、キャリアの形成期ですね。
他にも前戦でジェームス・フリント(イギリス)に初黒星を喫した人気者、キャンベル・ハットン(イギリス)も登場、こちらはダイレクトリマッチに臨みます。
放送はDAZN、放送開始は日本時間10/27(日)AM3:00から。おそらくメインはAM7:00頃でしょう。
⇩DAZNはこちらから
10/23(日本時間10/24)アメリカ・ニューヨーク
IBF世界女子バンタム級タイトルマッチ
吉田実代(日本)17勝4敗
vs
シュレッタ・メットカフ(アメリカ)13勝(2KO)4敗1分
日本を飛び出し、アメリカのニューヨークを拠点として活動する吉田。
前戦、当地の人気ボクサー、エバニー・ブリッジズ(アメリカ)にビッグアップセット勝利、大感動の戴冠を果たしてからもう10ヶ月の月日が流れています。
ブリッジズ挑戦のわずか1ヶ月前、今回戦うシュレッタ・メットカフとIBFインターコンチネンタル王座を争い、判定負けを喫しています。なので本来であれば、吉田があの世界タイトル戦の舞台に上がれるはずはなかったのですが、本来挑戦するはずだったアブリル・マティエが怪我でキャンセル、試合の2週間前にも関わらず二つ返事でOKしての戴冠劇、まさに奇跡そのものでした。
この戦いはデビン・ヘイニーvsレジス・プログレイスのアンダーカードであり、多くの人の目にも留まった戦いであったため、今回、吉田の防衛戦もアメリカのニュースでしっかりと取り上げられるほど注目されています。
さて、つまりは再戦です。
約1年ぶりの再戦となりますが、メットカフにとってはダイレクトでのリマッチです。
手の内がわかった両者、前戦がどのような試合だったのかは見ていませんが、このアメリカンドリームを離さぬよう頑張ってほしいですね。
こちらはProBoxTVで配信される予定で、アプリでもYoutubeでも無料で視聴可能。配信日時は日本時間10/24(木)8:30からで、メインはお昼頃でしょうか。
⇩試合の視聴はこちらから可能です
Wednesday Night Fights | LIVE *women's* BOXING | Yoshida vs Metcalf | ProBoxTV - YouTube
ウィークデイのDAZN
そのほか、DAZNでは平日の小規模興行が(いつも通り)非常に豊かです。
10/24(日本時間10/25)、マヌエル・フローレスvsビクトル・オリボ。カリフォルニア州インディオで行われるこの興行は、当然の如くメキシコ系アメリカ人が多く登場する興行で、これもまた当然の如くプロモーターはGBP、オスカー・デ・ラ・ホーヤです。
マヌエル・フローレスはスーパーバンタム級のプロスペクトで、2023年6月にウォルター・サンティバネスに初黒星を喫していますが、その後は3連続2RKO勝利で持ち直してきています。この階級であれば、いつか日本人と当たる可能性もあるので、要チェックですね。
翌日10/25(日本時間10/26、ウィークデイでは無くなってしまった。。。)はラシディ・エリスvsブライアン・チャベス。
ウェルター級のプロスペクトであるエリスは、2020年にアレクシス・ロチャに初黒星を与えて大きく評価を上げますが、その後試合枯れ。それでも世界タイトルショットは間近か、と思われた昨年、ロイマン・ビラに判定負けを喫して、1歩後退。ここまで試合が組まれないボクサーなので、1歩どころではないかもしれません。その初黒星から1年と9ヵ月後となってしまった復帰戦は、8回戦の試合であり、相手は4連敗中のアルゼンチンボクサーです。
才能のあるボクサーですが、大事な時期にレイオフ期間を過ごしてしまい、もう31歳。ここから巻き返せるのでしょうか。
ということで、DAZNはほぼ毎日ボクシング。
DAZNはこちらから。
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