本日、驚きのニュースが!
6/19(日本時間6/20)に行われる予定だった、世界統一ライト級王者、テオフィモ・ロペスがコロナ陽性反応で試合が延期、とのこと。
う〜ん、これは残念。アメリカではワクチン接種も進んでおり、考えもしなかったですね。
正直、アメリカではチャーロよりも、井上よりも、ムンギアよりも注目の一戦だったのではないかと思います。
テオフィモvsカンボソスJrが延期になっても、この日は井上vsダスマリナスのほか、WBC世界ミドル級王者のジャモール・チャーロ(アメリカ)、そして前WBO世界スーパーウェルター級王者で、次期ミドル級世界王者と名高いハイメ・ムンギア(メキシコ)と、人気階級の人気ボクサーたちがこぞって登場します。
この錚々たるメンバーの中で、井上尚弥が誰にも負けないインパクトをつくれれば素晴らしいですが、実際アメリカでは井上の試合の話題は他の興行に比べて少ないような気がします。BoxingSceneのHPをよく見ますが、記事の量は明らかに少ない。
これらすべての王者、元王者たちは、完全なAサイドであり、興味が「勝敗」でなく「パフォーマンス」(=つまりはどのように勝利するか)にあることは否めません。それでも尚、ボクシングはやってみないとわからない、アップセットが起こらないとも限りません。
上記3人の王者、元王者が敗れるようなことがあれば、そのニュースが最も話題を集めるニュースになるのかもしれませんね。
ともあれ、勝ち方を問われるこの3つの興行のうち、今回は最後にDAZNで生配信されるハイメ・ムンギア(メキシコ)vsカミル・シェルメタ(ポーランド)をメインにすえた、マッチルーム興行をプレビューしていきたいと思います。
6/19(日本時間6/20)
ハイメ・ムンギア(メキシコ)36勝(29KO)無敗
vs
カミル・シェルメタ(ポーランド)21勝(5KO)1敗
元WBO世界スーパーウェルター級王者、メキシコのスター候補であるムンギア。結構なキャリアを築いていると思いますが、まだ「スター候補」なのか?は置いておいて、この一戦は当初4/25にマシエ・スレッキと決まっていましたが、スレッキが負傷、一旦破談に。
その後ドミトリウス・バラードがスレッキの代わりにリングに上がるとアナウンスされるも、このバラードも負傷、またスレッキに戻ってリスケジュール。
しかし結局スレッキはムンギアとの一戦を辞退、シェルメタの名前が出てきたのは最近です。
このシェルメタは、2020年12月にIBF世界ミドル級王者、ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)挑戦を果たし、良いところなく敗れています。
しっかりとしたボクシングをするものの、ゴロフキン相手だと全く相手になりませんでした。
ミドル級での世界王者を目指すムンギアとしては、ここは不甲斐ない試合はできないところ。ゴロフキンと比べられると思うので、倒して勝つのは当たり前、あとは倒し方、というかなりハードルの高い試合ですね。
ムンギアは、GGGにラブコールを送っています。ムンギア自身は主要4団体ですべて上位にランクインしており、どこへでも挑戦できる状態です。今回のテストマッチのあと、ゴーサインが出るのかどうなのか。このミドル級でも、猛威を振るうことができるのかは、まだほんの少し、テストが必要な気もします。
もし最終テストがこのシェルメタであるのであれば何とも。。。それこそ、スレッキに明確に勝てれば名乗りを上げられたかもしれませんが。
元WBOスーパーウェルター級王者であるムンギアは、現在WBOとWBCのトップコンテンダーの位置にいます。
WBO王者はデメトリアス・アンドラーデ、WBC王者はジャモール・チャーロです。チャーロは同日、別会場での会場で共演、個人的に一番興味があるのはチャーロvsムンギア。
最も挑戦が容易なのは、きっとアンドラーデ。しかしあのスタイルから敬遠されがちであり、ムンギアもやりたいとは思わないでしょう。しかし、個人的に一番やってほしいのはアンドラーデvsムンギア。アンドラーデを王座から引きずり下ろす役目になってもらいたいですね。かなり厳しいかもしれませんが。
ともあれ、ハイメ・ムンギア。ここは良いノックアウトを見せて、王座挑戦へ前進してもらいたい。そしてもう一人くらい、元王者や王者に準ずる力を持つボクサーを倒して、2階級制覇を成し遂げてもらいたいですね。
セミファイナル
ベクテミル・メリクジエフ(ウズベキスタン)7勝(6KO)無敗
vs
ガブリエル・ロサド(アメリカ)25勝(14KO)13敗1分
リオ五輪銀メダリストで、ウズベキスタン期待のプロスペクト、メリクジエフ。ライトヘビー級で元王者、セルゲイ・コバレフ(ロシア)との一戦が決まりましたが、コバレフがドーピング検査に引っかかりこの一戦は露と消えました。
コバレフvsメリクジエフはコバレフがAサイドだったようですが、この試合のAサイドはメリクジエフでしょう。
ただ、このガブリエル・ロサドというボクサーは戦績以上に手強いボクサー。
負けも混んでいますが、前戦ではダニエル・ジェイコブス(アメリカ)を苦しめましたし、先日ジャレット・ハード(アメリカ)を破る殊勲を上げたルイス・アリアス(アメリカ)とは2018年に闘いドロー。
タフで、ベテランらしい試合巧者ぶりを持っているので、まだまだキャリアの浅いメリクジエフが、このロサドを倒せるかというとなかなか厳しい。
メリクジエフは素晴らしいパワーヒッターですが、まだまだディフェンス面での課題は多そうで、もみ合いの展開や、キレイでないボクシングに巻き込まれた時のちからはまだまだ未知数。メリクジエフにとって、かなり危険な相手に思います。
ロサドは、メリクジエフにボクシングレッスンを施す、と豪語していますが、「プロボクシング・レッスン」に巻き込まれたメリクジエフがどのような対応を見せるのかは見どころです。
ここもパワーで打ち負かしてしまうようであれば、尚、期待が持てますね。
ともあれ、この日(日本時間6/20)は、
井上尚弥vsマイケル・ダスマリナス
テオフィモ・ロペスvsジョージ・カンボソスJr
ジャモール・チャーロvsファン・マシアス・モンティエル
と、興行が目白押し。そのすべてを同日のうちに見るのはちょっと困難。。。
井上尚弥はWOWOWで生中継、そしてフジテレビでディレイ放送。
テオフィモはFITE.TVのPPVで、チャーロはShowtimeなので日本では見れません。今回プレビュー記事を書いたムンギアはDAZNで生配信。忙しい日になりそうですね。
そして今週末に続き、来週末も大変です。。。嬉しい悲鳴ではありますが、井上尚弥への注目度も薄くなってしまうので、もう少し、バラけてて良いんですが。
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