信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

週末海外興行をプレビュー。デビッド・べナビデスはカネロの相手になりうるのか。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

週末はDAZNがなかなかアツいです。

日本時間で11/14(日)、イギリスではIBF世界フェザー級タイトルマッチ、王者キッド・ガラハッド(イギリス)に、かつて長谷川穂積と戦ったキコ・マルティネス(スペイン)が挑みます。

そして同日、アメリカでは元WBO世界スーパーウェルター級王者、ハイメ・ムンギア(メキシコ)が激闘王、ガブリエル・ロサド(アメリカ)を迎えてWBOインターコンチネンタル・ミドル級王座の防衛戦。

非常に堅実な王者であるガラハッドは、フェザー級という階級であるが故に日本人ボクサーと絡む機会もあるのかもしれませんし、ムンギアvsロサドは世界タイトル戦ではないにしろ非常に興味深い。

 

そして同じくアメリカでは、元スーパーミドル級王者、デビッド・べナビデスが登場です。

当初、ホセ・ウステカギ戦という素晴らしいマッチアップが組まれていましたが、ウステカギがドーピング陽性反応(バカ!!)、対戦相手はカイロン・デービスに変更。

ちょっと残念ですが、現在スーパーミドル級で唯一、カネロの相手をできそうなのはこのべナビデスくらいなので、ここはつまずいてほしくはありません。

ということで今回のブログでは、11/13(日本時間11/14)に予定されるイギリスとアメリカ、3つの興行のメインイベントをプレビューです。

 

11/13(日本時間11/14)イギリス

IBF世界フェザー級タイトルマッチ

キッド・ガラハッド(イギリス)28勝(17KO)1敗

vs

キコ・マルティネス(スペイン)42勝(29KO)10敗2分

2009年にプロデビューし、じっくりとキャリアを積んだ上で2019年にジョシュ・ウォーリントンの持つIBF世界フェザー級タイトルへ挑戦したガラハッド。しかしここをスプリット判定で落として初黒星を喫します。

ただ、これはかなりの大接戦、どちらが勝っていてもおかしくないような内容でしたね。

その復帰戦でエリミネーターを勝ったガラハッドはまたも指名挑戦権を獲得、しかしやっかいなガラハッド戦を回避したともみられるウォーリントンの王座返上がありました。

 

その後、ウォーリントンの返上した王座を巡ってジェームス・ディケンズと王座決定戦を争い、見事初戴冠。今回は初防衛戦を迎えます。

基本スタンスはオーソドックスながら、頻繁にスイッチを繰り返す、どちらかというとストレートパンチャー。安全圏でボクシングをするタイプのボクサーで、エキサイティングではありませんが非常に堅実で、距離感が巧み。そして空いているところを打つというパンチのセレクトにも長けています。

対するは日本で長谷川穂積とも戦った、キコ・マルティネス。それが2014年4月の話なので、もう7年以上になりますね。

世界的強豪相手にいくつもの敗北を喫し、ときに若手の踏み台となりながらも今回のチャンスが舞い込んできました。

35歳、既に全盛期とは言い難いキコ・マルティネス。

 

最後の挑戦となるのか、まだ戦い続けるのかはわかりませんが、おそらく予想は大きく不利と出るのでしょう。マルティネスには頑張りを見せてもらいたいですね。

日本人ボクサーも絡む可能性が大いにある、フェザー級タイトルの行方は気になるものです。

11/13(日本時間11/14)アメリカ・カリフォルニア

ハイメ・ムンギア(メキシコ)37勝(30KO)無敗

vs

ガブリエル・ロサド(アメリカ)26勝(15KO)13敗1分

 

2013年にプロデビューし、破竹の快進撃を続けたムンギアは、ポストカネロのスター候補。

2018年、レジェンド、ミゲール・コットを破って戴冠を果たしたサダム・アリを4Rで倒し、WBO世界スーパーウェルター級王座を戴冠。

そのタイトルを5度防衛しますが、その中には井上岳志戦が含まれています。

2019年の5度目の防衛戦から、現在まで4連続TKO勝利中、ミドル級にあげてからはすべてTKO(又は棄権勝ち)で進んでいます。

前戦はGGGに挑戦したカミル・シェルメタ戦。GGGに7R終了時棄権で敗れましたが、ムンギアは6R終了でストップ勝ち。GGGよりも早いラウンドでストップしているところについては期待が持てるかもしれませんが、GGGが何度も何度もシェルメタをマットに這わせたのに対し、シェルメタはムンギア戦では圧倒されながらもダウンはしていません。

 

ただ、現在25歳の若きムンギアは、やはり試合のたびに成長を感じさせます。

そんなムンギアに挑むのが、前戦でリオ五輪銀メダリストのウズベキスタンのホープ、ベクテミル・メリクジエフに圧倒されながらも、3Rに起死回生の右を入れての大逆転KO勝利をしたガブリエル・ロサド。

メリクジエフとロサドがもう一度やれば、ロサドはまた分が悪いでしょう。

ロサドはベテランで、味のあるボクサーではありますが、一級戦とは言い難い。

 

ここはムンギアは問題なく勝利を収めなければなりませんが、こういう大きな試合はロサドとしても気合が入り、気合の入ったロサドは前戦の通り、怖さがあります。

↓同日興行に登場したムンギアと、ロサド。

boxingcafe.hatenablog.com

ミドル級世界王座に挑戦間近、というムンギアは、ここでこけてはいられません。対してロサドは、簡単に踏み台になるわけにはいきません。

若手vsベテランという構図は、非常に興味をかきたてられる一戦ですね。

ムンギアには是非、このミドル級でもトップ戦線にあがってきてもらいたいので、ここは快勝を期待しつつ、なにかを起こしてくれるかもしれないロサドのファイトにも期待。好試合を期待します。

DAZNで配信

ガラハッドvsマルティネスのイギリス興行、そしてムンギアvsロサドのアメリカ興行は、DAZNで生配信です。

イギリス興行の方が日本時間で11/14(日)4:00配信開始(従来ならメインは6:00〜7:00頃開始でしょうか)、アメリカ興行が同日11:00配信開始(メインは12:00〜13:00頃開始?)となっています。

↓DAZNへの加入はこちらから

DAZN

 

11/13(日本時間11/14)アメリカ・アリゾナ

デビッド・べナビデス(アメリカ)24勝(21KO)無敗

vs

カイロン・デービス(アメリカ)16勝(6KO)2敗1分

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べナビデスは無敗ながら、すでに2度、WBC世界スーパーミドル級王座を獲得しているボクサーです。

1度目は2017年にロナルド・ガブリルとの王座決定戦。若きノックアウトパンチャーとして評価を高めていたべナビデスですが、このガブリルに大苦戦、最終回にダウンを奪われるという内容ながらもスプリットの判定で初戴冠。

議論を呼ぶ判定となりましたが、再戦ではしっかりと判定勝利を得ました。

弱冠20歳での戴冠は、その将来を大いに期待させるものでしたが、初防衛のあと、べナビデスは抜き打ちのドーピングテストで陽性反応を受け、休養王者に。なぜ剥奪されなかったのかはよくわかりませんが、サスペンドを食らったことで別に正規王者が設けられ、その王者が先日カネロのアンダーカードに登場して、素晴らしいノックアウトを見せてくれたアンソニー・ディレル。

 

正規王者、ディレルの王座にべナビデスが挑戦するかたちで挙行された一戦で、べナビデスは9RTKO勝利を挙げ、見事王座返り咲き、2度目の戴冠を果たすこととなりました。

そして今度こそ、このべナビデスに明るい未来が待っていると思った初防衛戦で、今度はべナビデスは体重超過、秤の上で王座を失うという大失態。コロナで体重調整がうまく行きませんでした、的な言い訳。それ、君だけじゃないからね。

それでもチャンスをもらえるべナビデスは、2021年3月、ロナルド・エリスとWBC王座への挑戦権をかけて激突、11RTKOで見事勝利、カネロへの挑戦権を獲得。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

ただ、このWBCの緩めな指名挑戦権がいつ行使されるのかは不明ですし、先日4団体統一王者となったカネロは、いずれかの王座を手放すかもしれません。そうでなくとも、暴走気味のWBCは、指名戦の義務のない謎のフランチャイズ王座に格上げ(格下げとも言う)する可能性も残っていますね。

まあそんな訳で、過去を遡ればドーピング×体重超過というフルコンボのデビッド・べナビデス、これが現在のスーパーミドル級、vsカネロ最後の砦。べナビデスがカネロに勝てる可能性はもちろんかなり低いですが、ここは是非実現してもらいたい戦いです。

そして相手のカイロン・デービス、2021年2月にはアンソニー・ディレルと引き分けているボクサーですね。映像を見ていませんが、ディレルと引き分けならある程度の実力を有しています。2敗していますが、そのうち1敗は、村田諒太のスパーリングパートナーで、チャールズ・コンウェルとの一戦で亡くなってしまったパトリック・デイとの一戦によるものです。

 

ともあれ、べナビデスはここを勝って、できればカネロ戦を決めてもらいたい。ここは圧勝、どころかスペクタクルなKOを見せてもらい、自ずとカネロ戦がクローズアップされるような勝ち方を期待したいものです。

ちなみにセミファイナルにはデビッド・べナビデスの実兄、ホセ・べナビデスが登場。2018年10月にテレンス・クロフォードに挑戦(12RTKO負け)を喫して以来の再起戦に臨みます。なんと3年ぶりのリング。クロフォードとの試合で思い出すのは、試合内容ではなくてフェイス・オフ時の攻防。あれを見た限り、クロフォードに敗れたとはいえこのべナビデス兄も只者ではありません。

放送・配信

この興行は、アメリカではShowtimeで放送・配信が決まっています。日本での放送・配信はありません。

↓どうしても見たい場合は下記を参照

boxingcafe.hatenablog.com

 

ということで、週末の興行、大注目のビッグマッチはないながらも、今後を考えると興味深いマッチアップですね。

この3つのメインイベントは、Aサイドが難なく勝利を手にする、という構図ではありますが、今後の展開を考えると、そのパフォーマンスに注目が集まります。

ということで、今週末も楽しんでいきましょう。

 

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