さて、日本の格闘技界最大のイベント、東京ドームで行われた「THE MATCH」も終わりましたね。(見てないけど)
しかし、2022年上半期、ボクシングはまだまだ終わりません。
今週はDANGANのナンバリング興行で日本バンタム級タイトルマッチ、来週は田中恒成が出場するフェニックスバトル!しかもどちらも生中継があるので、会場にいかずともライブ視聴が可能です。
私はどちらも自宅での観戦ではありますが、非常に楽しみです。
ということで今回のブログは、6/23(木)に行われるDANGAN興行、日本バンタム級タイトルマッチにのプレビュー記事です!
6/23(木)DANGAN
日本バンタム級タイトルマッチ
澤田京介(JBスポーツ)15勝(6KO)2敗2分
vs
堤聖也(角海老宝石)5勝(4KO)無敗2分
長らく日本王者不在が続き、タイトルマッチが決まっても諸事情により王者が決まらない等々が重なり、いつしか「呪われた」バンタムと言われるようになった日本バンタム級王座。
この呪いに終止符を打ったのは、現王者、澤田京介。
この呪いを一身に受けた澤田は、2019年10月に挑戦者決定戦に勝って挑戦権を得て、最終的に日本王者となったのは2022年2月のことですから、その呪われっぷりが目に見えます。
そしてその澤田と日本王座決定戦を戦った大嶋剣心(帝拳)、今回の対戦相手の堤聖也(角海老宝石)にしても、そしてもちろん、他のランカーたちにとっても、表立っては見えないですがこの呪いを受けてしまったボクサーたち。
しかも、澤田の前戦、日本バンタム級王座決定戦も3Rにバッティングにより澤田がカット、結局5Rに試合がストップされてしまい、負傷判定という結果でした。
バンタムの呪いは、完全に払拭されているとは言い難い。
4Rが終了すれば試合は成立となり、勝敗がつくことになっていたこの一戦での5R開始早々のドクターストップは、見ていた当時から「少なくとも試合を成立させよう」との忖度を感じたものです。
↓観戦記
これで決まらなければ、他の挑戦者たちも一概に待たされてしまうことになるため、これはこれで良かったのかも知れません。大嶋は納得いかないかもしれませんが。
とにかく、澤田新王者の誕生は、完全に呪いが解けた、とは言えないものの、日本のバンタムがようやく前へ進むための「はじめの一歩」となりました。
澤田は、2013年にB級デビューしていますが、デビュー戦では日本バンタム級の前王者である鈴木悠介(当時八王子中屋)に敗北して黒星スタート、そして続く第二戦でも勅使河原弘晶(当時輪島功一スポーツ)にTKO負け、というプロキャリアのスタート。
そこから引き分けを挟んで15勝、見事に挽回し、現在は下位ながらも世界ランクまで手にしています。諦めないというのは素晴らしいことです。
対して堤は、プロキャリアとしてたった7戦。日本タイトル戦のリングに上がるボクサーとしては、圧倒的に少ない戦歴、と言って良いでしょう。
アマ101戦のキャリアを提げて2018年にB級デビューした堤は、その年4戦を戦います。
2019年に開催された「GOD`S LEFTバンタム級トーナメント」に出場し、初戦を不戦勝(山下賢哉の棄権)により勝ち上がると、決勝では優勝が確実視されていた中嶋一輝(大橋)との一戦。
この時の中嶋は神がかっており、初戦、準決勝をともに1R KOで決めて決勝進出を決めていました。対して堤はなんとトーナメント初戦が決勝戦。これは中嶋圧倒的優位、と見られてもおかしくない一戦でしたね。
しかし、堤は我々の想像を遥かに超えるほど上手く、強かった。
ワンパンチフィニッシャーである中嶋を相手に翻弄し、非常に上手く戦います。
互角の展開の試合は、個人的には堤がやや優勢か、と思いましたが、ここは0-1の判定でドロー、トーナメントの優勝は中嶋、となりました。ただ、堤はこの試合で大きく株を上げたと思いますし、ボクシングファンにも強く認知されたのではないでしょうか。私もファンになったのはこの試合を見てからです。
機動力のある戦い方で、スピードがあり、コンビネーションのある堤のボクシングは、見ていて非常に爽快です。
次の戦いを非常に楽しみにしていたのですが、次戦の相手があの比嘉大吾(現・志成)といわれると、楽しみが半分、不安が半分に。どちらも応援しているボクサーが、ここで潰し合いというのはちょっといただけない。
↓観戦記
それでもボクシングファンとしては見届けなければいけない一戦は、ドロー。個人的には、このドローに納得してはいるものの、より「勝ちたい」という気持ち、そしてハートの強さを発揮したのは堤聖也の方だったと思っています。
その後、堤はデカナルド闘凛生(六島)との一戦が2021年3月に決まりますが、ここも闘凛生が棄権して流れてしまっています。ちなみに闘凛生はすでにこの時から2戦を消化していますが、堤はリングに上がっていません。
ということで、堤は2020年10月以来、実に1年8ヶ月ぶりのリングとなります。
比嘉戦の時、下位だった日本ランクは、様々な出来事が重なり、いつの間にやらトップコンテンダー。一戦もせずに、です。
このボクサーは、きっと何かを持っているボクサーです。
これまでのキャリアの不遇は、「呪われたバンタム」の中での「最も呪われている」のか、それとも戦わずして日本タイトル戦への切符を手に入れた、何か大きな力に祝福を受けたボクサーなのか。
私はこの堤聖也というボクサーを応援しています(本当は現地に行きたかったけれど日程的に行けないので、Tシャツを購入しました笑)。是非ともここは一発で獲ってもらいたい。
どうかバッティングには気をつけて、10ラウンズを戦い抜いてもらいたい、と切に願います。
スーパーバンタム級8回戦
水谷直人(KG大和)9勝(3KO)7敗2分
vs
和氣慎吾(FLARE山上)27勝(19KO)7敗2分
セミファイナルも大注目、和氣慎吾のカムバック戦!
2021年11月、井上拓真(大橋)に完敗を喫した和氣が、リングに戻ってきます。
あの時の和氣は、戦略面で井上拓真を崩すことこそ叶いませんでしたが(これについてはトレーナー不在の影響が大きいという気がしています)、そのスピードはまだ健在で、「衰え」を指摘するような声はないような気がします。
↓観戦記
出直しを期す和氣の相手は、KG大和ジムの水谷。ここ最近は2連勝してはいるものの、和氣としては力の差を見せつけ、圧倒的な勝利を挙げたいところでしょう。
そしてその可能性は高い、と思っていますが、ボクシングは何が起こるかわかりません。
KG大和ジムといえば、つい先日、阿部麗也が下馬評を覆して日本フェザー級王座についたばかり。それに続けと、ジム内は活力がみなぎっていることでしょう。
そして水谷のモチベーションはおそらく過去最大に高く、ここで国内ビッグネームの和氣を降す事ができれば、タイトル挑戦への大きな道が開けます。
油断はならない相手ながら、和氣の快勝を期待したい。
アンダーカード!
その他のアンダーカードは、日本スーパーバンタム級のランカー、花森成吾(JBスポーツ)が古橋岳也(川崎新田)戦からの再起戦に臨みます。
そしてその前の試合では全日本新人王、7勝(6KO)無敗の梅津奨利(三谷大和)が東大河(平仲)との一戦。これも大変興味深い一戦ですね。
その他スーパーフライ級6回戦が一試合、東日本バンタム級トーナメントが一試合、という全6試合で行われます。
放送・配信
この興行は、BoxingRaiseが生配信!!
やってくれるとは思っていましたが、今回はPPVでもなく、月額料金の中で見せてくれます。あんまり無理しなくて良いんですが。。。
録画配信と生配信だと、コストがものすごく違う、とインタビューで読んだような気がします。こういう「興味がある人が見たい」試合については、PPVでも良いような気もします。
私は絶えずBoxingRaiseには入っているので、問題なく見れます!
ただ、この日も部活があって、それが終わってからの視聴になるので、果たして何試合目から見れるかはわかりません。セミには間に合いたいですが、何せ試合開始が18:00からで、6試合しかないですからね。。。
おそらくアーカイブは当日の深夜にメインが上がり、その後セミファイナル→アンダーカードという順番で上がっていくと思うので、ライブ配信に間に合わない場合は情報遮断で行きたいと思います。
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