信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ユーリ阿久井政悟、世界前哨戦!2/4(土)ダイナミックグローブ観戦記!!

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2/4(土)、行ってきました後楽園ホール。

最近のダイナミックグローブは外国人ボクサーの招聘が多く、なかなか魅力的なマッチアップとはいきませんね。そして生中継かと思っていましたら、一週間後のディレイ放送。。。情報伝達が非常に早いこの時代、果たしてこのマッチアップを一週間情報遮断して楽しむ人がいるか、というといないんじゃないかと思います。

子供の頃、ど深夜に流れていたダイナミックグローブは私のボクシングの原体験の一つでもあります。どうにか頑張ってほしいものです。

ということで、今回のブログは2月4日に行われたダイナミックグローブの観戦記。

 

ライト級6回戦

宮田彪我(帝拳)vsエルネスト・カガンバン(フィリピン)

アマキャリア豊富な宮田のプロデビュー戦。対戦相手は4勝(4KO)2敗1分のフィリピン人。

初回からかなりバチバチに出てきたカガンバン。宮田も応じて力強いパンチを返します。カガンバンも結構力強い。

2R、序盤にカガンバンの思い切りのいい右オーバーハンドを幾度か食らってしまう宮田。これはちょっと危険なパンチ。カガンバンはその右パンチを後半にはアッパーに変えてヒット。これはなかなかやる。さすがのKO率。

3R、序盤、宮田はかわして打つ事をはじめ、これは良い感じ。中盤には宮田の左フックでガガンバンもぐらついたように見えました。後半にかけてはともに同じタイミング、非常に危険なタイミングで撃ち合い。

 

4R、ボクシングをしようとする宮田ですが、ガガンバンはもみ合いの展開に持ってきます。ガガンバンは非常に手数が多いのと、少し離れるとアッパーが危険。

5R、このラウンドは序盤から宮田がボディを叩き、ガガンバンは苦しそう。中盤以降顔面に返し、これがヒットしますがガガンバンもまだまだ強いパンチを返してきます。これは判定になっても非常に微妙。

ラストラウンド、ここもバチバチの打ち合い。中盤に宮田がワンツーを決めると、ガガンバンもアッパーをヒット。両者譲らず、最後の最後までしっかりと撃ち合いました。

勝負は判定となり、3-0の判定で宮田。ちょっと足を痛めているようです。

もっと競っていて良いかと思いますが、地元なので。。。というある種残念ともいえる勝ち方。ともあれ、これをばねに飛躍してもらいたいですね。

 

ミニマム級6回戦

松本流星(帝拳)vsエルソン・トリニダード(フィリピン)

アマ4冠、帝拳期待のコンバーテッド・サウスポー、松本流星のプロデビュー戦。相手は5勝(3KO)1敗1分のフィリピン人。結構でかい。

初回、落ち着いた序盤、そこから鋭い踏み込みを見せる松本。トリニダードの攻めに対してはバックステップで対応して被弾なく、その後もボディを交えた攻勢をかけて完璧な試合運び。

2R、松本、とてもミニマムとは思えない左ボディの破裂音。トリニダードも松本の左に必ず右を返してくる、怖さのあるボクサーです。

3R、1分頃、狙いすましたワンツーでダウンを奪取した松本。その後も冷静かつ盤石な試合運びで、後半にはトリニダードの打ち終わりにワンツーをリターン、これでトリニダードは2度目のダウン。

このダウンから立ち上がったトリニダードでしたが、レフェリーは試合をストップ。

松本流星、3RTKO勝利!!

 

さすがとしか言いようがない勝利、松本流星。

はっきり言って相手も良いボクサーでしたね。今日のフィリピン人ボクサーたちはガチ勢か。。

スーパーウェルター級8回戦

辻本純兵(帝拳)vsチョ・ヨンイ(韓国)

2018年の全日本新人王、辻本は2020年、ワチュク・ナァツ(マーベラス)に痛烈なKO負けを喫したあと、再起2連続KO勝利中。対戦相手は10勝(2KO)5敗2分、韓国のチョ・ヨンイというボクサーです。

初回、ちょっと距離が近いような気がしますが辻本のジャブが結構深めにヒット。その後も辻本は力強いコンビネーションで攻め込み、ヨンイも稀にフック、アッパーを返して反撃。

 

2R、ここも辻本が良いジャブからコンビネーション。ヨンイは結構ゴリゴリのファイタースタイル、かつての韓国ボクシングをほんの少し、思い起こすスタイルです。

3R、序盤に辻本はボディで効かせます。しかしヨンイも力強いフックで反撃、辻本はアッパーをヒットしてヨンイのあごを跳ね上げますが、後半になるとヨンイの馬力が勝ったというイメージ。

4R、互いにパンチを当てあう展開。ヨンイの右クロス、アッパーは非常に危険なパンチですね。

5R、辻本は良い距離でジャブが当たり始めると良い。そのまままっすぐのストレートも当てられます。終盤にも右ストレート、右ボディをヒットした辻本、この流れでストップ勝利なるか。

 

6R、しかし思いのほかタフなヨンイ。ぐいぐいと前進、そこに辻本はジャブで対応。このジャブが良いが、少し右が少ないのはもったいないか。

7R、右と右の危険な相打ち、よりダメージを受けたのはヨンイ。その後はチャージできないのかしないのか、という辻本だが、中盤にも良い右ボディをヒット。

ラストラウンド、最後まで攻めた辻本でしたが、ヨンイを倒す事は叶わず。もう少し、ここぞというときの爆発力が欲しいですね。

判定は、3-0で辻本の勝利を支持。

ヨンイも良く頑張りました。最近の韓国ボクシング界は、どん底からは少し復活してきているのかな?

 

110lbs契約8回戦

高見亨介(帝拳)vsレイマーク・アリカバ(フィリピン)

デビュー戦を初回、デビュー第二戦を2RTKO勝利で飾った高見がプロ3戦目。

パリ五輪への期待の星ともいわれた高見は、切れ味鋭いカウンターが大きな武器です。

対戦相手のフィリピン人は8勝(6KO)3敗という戦績。

高見はレッド・ホット・チリ・ペッパーズのCan’t stopで入場。

初回、積極的に出てくるのはアリカバ。高見のジャブは非常に速いが、このアリカバもかなりのもの。高見のミスブローのあとのリターンの数が多く、またそれが鋭く、これは明らかに強いボクサーと言えます。

2R、高見はじりじりプレスをかけますが、やっぱりアリカバは強い。高見の攻撃は非常に効果がありますが、大振りになってしまうとその後のリターンが非常に怖いですね。それがあるから強引にはいけない高見。

 

3R、このラウンドもジリジリプレスをかける高見。そこから速くて鋭いコンビネーションで攻め込みますが、時に打ち終わりが荒くなってしまいます。そこをアリカバは見逃さず、強いパンチをリターン。いくつかの危ないタイミングもあります。

全体的には高見が完全に押していますが、油断はできません。

4R、ここまで効いたそぶりをみせなかったアリカバですが、このラウンド後半の高見のボディで動きが止まります。ここをチャンスとみるや、高見は猛チャージ、ダウンを奪取。このまま仕留めきれるか、と思いましたが、残り時間は30秒、アリカバは自陣のコーナーで何とかサバイブ。止めても良かったかもしれません。

5R、開始早々高見がラッシュ、そしてレフェリーがストップ。

高見亨介、5RTKO勝利。

やっぱり強い。

 

ライト級8回戦

浦川大将(帝拳)vs齋藤眞之助(石川)

8勝(5KO)1敗、2020年度の全日本新人王、浦川。日本ランカーとなってからも前戦はB級戦だったので、今回がA級初戦となりますね。唯一の敗戦は、2019年の新人王トーナメントで齋藤眞之助に判定負けを喫したものです。その斎藤は2019年の全日本新人王で、10勝(2KO)4敗という戦績。全日本新人王になってから徐々にランクを上げ、現在では日本ランキング5位と上位に位置しています。

1年違いの新人王、そして再戦という因縁浅からぬ一戦です。

初回、思い期入りプレスをかけて行くのは浦川。齋藤は良い距離感でステップ、ジャブからコンビネーション。齋藤のジャブは良く伸びて良いですね。浦川としてはもっと頭を振っていかなければいけないかもしれません。

しかしラウンド後半、浦川が右クロスから右アッパーをヒット、すると齋藤はダウン!すでにダメージもある齋藤は何とかこのラウンドをサバイブ。

これはちょっとびっくりです。齋藤が打たれ弱いのか?序盤のダウンは結構固くなっているところにもらってのダウンとかはあると思いますが、充分ほぐれていたようにも見えましたが。

 

2R、浦川はガードを固めて前進。齋藤もコンビネーションで攻め込み、先ほどのダメージは感じさせません。

しかし傍から見るよりも浦川のプレスが強いのか、ちょっと下がらされている印象。浦川は的が動かないので、打てば当たると思うのですが。。。

中盤、齋藤が打って出たところをがっちりと受け止め、強い右を返した浦川。この右で齋藤はまたダウン。

立ち上がった齋藤は気持ちを見せてチャージ。それをしっかりとガードで受け止めた浦川は、腰の入った右ストレートをリターン!!腰がガクッと落ちた齋藤をみて、レフェリーはストップ!

浦川大将、2RTKO勝利!!

 

お見事、リベンジ。この浦川大将というボクサーが今日披露したボクシングは、村田諒太ばりのストロングスタイルでしたね。ガードを固めて前進、相手の攻撃をブロッキングで受け止めてからパンチを返すというスタイル。

これは最近の帝拳スタイルに根付いてきているボクシングかもしれませんが、身体が強くなければできず、またガードの上からでもダメージがたまりそうなので、できる人は限られるかもしれませんね。

 

フライ級10回戦

ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)17勝(11KO)2敗1分

vs

ジェイソン・バイソン(フィリピン)10勝(5KO)無敗1分

先日発表のWBAフライ級ランキングでは堂々の1位に躍り出たユーリ阿久井。この試合は「世界前哨戦」とうたわれていますが、メジャー4団体で上位にランクされるユーリ阿久井には2023年の世界挑戦が期待されますね。

(っていうのをもうずいぶん長いこと言っている気がする)

boxingcafe.hatenablog.com

 

帝拳主催のダイナミックグローブに登場したことで、世界戦はもしかすると帝拳プロモーションのリングに立つのか?とも噂されていますが、果たしてユーリ阿久井の挑む王者はWBA王者のアルテム・ダラキアン(ウクライナ)なのか、それともWBO王者となる見込みの(なおかつ帝拳が共同プロモートする)ジェシー・ロドリゲス(アメリカ)なのか。

そして当然、IBF王者のサニー・エドワーズ(イギリス)、WBC王者のフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)もその候補としてあがります。

対戦相手のジェイソン・バイソンはさほど目立った実績はありませんが、2019年にのちのミニマム級世界王者、レネ・マーク・クアルト(フィリピン)と6回戦を戦い、ドロー。主にライトフライ級で戦っているボクサーですね。

ここは圧勝し、世界を確信させてもらいたいところです。

 

初回、じっくりとプレスをかけるユーリ阿久井。バイソンも非常に動きはよく、下の階級ながらも右のオーバーハンドには威力を秘めています。さらには回転力もありますね。

ただ、阿久井はバイソンの攻撃をしっかりとブロッキング、そこに右のリターンを返します。しかしバイソンは被攻撃的だ。阿久井ほどのフィジカル、どっしり感がなければちょっと不安になるレベルの攻撃力です。

2R、非常に柔らかなバイソンの動き。フィリピン人によくいるタイプで、鞭のようにしなる右オーバーハンドはもらえば危ない。こただ、阿久井のガードは固く、右ストレートや左ボディを強く振るったあともそのリカバリーが速い。

バイソンはちょっと押されて下がったか、と思ったらがむしゃらに出てきたりとなかなか戦い方がわかっています。一方的になるのを防いでいます。

 

3R、バイソンはかなりユーリ阿久井のプレスにやられているか。バイソンの打ち終わりに阿久井が攻め込むと、大逃げ。これはこの圧力に対して、できることが少しずつ少なくなっているのかもしれません。

相変わらずここぞというときの回転力は侮れないバイソンですが、阿久井のブロッキングはびくともせず、近い距離でのバイソンの乱打の間隙をついてアッパーをヒット、プレスをかけ続けてラウンドが終了。

4R、阿久井がプレスから左ボディ。バイソンは相変わらず連打、そして時に渾身のパンチを返してきます。バイソンのワイルドなスイングパンチに比べ、阿久井のパンチは非常にコンパクトながら、ゴツンゴツンという音には硬質さを感じます。

後半、リング中央から左ボディ、右のショートの打ちおろしをヒットした阿久井、終盤に右でぐらつかせたところでラウンドが終了。バイソンは限界が近いのではないでしょうか。。。

 

5R、頭を付けての打ち合い。バイソンは最後の力を振り絞っているのかもしれません。ハーフ、明らかにボディが効いているとみえるバイソンですが、非常によく頑張ります。阿久井は全く変わらず、この攻撃をやり続けられる事、この安定感、やはりフライ級日本最強はこのボクサーですね。

6Rも展開は変わらず。プレスをかける阿久井は相手の動きを完全に予測してガードを動かしているし、一分経過と叫ぶ守安会長も変わらず。

ダメージをため込んできたバイソンはかなり限界が近いようにも見え、ノーガードで歩き回ったりとしますが、これはちょっと何が待っているかわかりません。さらにバイソンはマウスピースを吐き出して休憩、ちょっとサバイバルモードか。

7R、プレスをかえkる阿久井に対して、バイソンは突き放すようなジャブを多用、体を柔らかく使ってエスケープ。時に連打を繰り出すものの、これはどちらかというと阿久井を倒そうというものではないように見えます。

中盤、右カウンターをヒットした阿久井は、クリンチ状態からも体をまわして右をヒット。

 

8R、プレスをかける阿久井、あとはもう倒せるのか、倒せないのか。それでも焦ってはいけません。まだバイソンのパンチは生きているものもあります。

バイソンは軽い連打を繰り出して防戦一方になるのを防ぎます。後半、阿久井がワンツーで攻め込んだところでもこの軽打を連打、後続打を阻止したうえ、ストップのタイミングを与えません。

9R、バイソンは本当によく頑張ります。根性がありますね。

体のやわらかいバイソンを仕留めるのはなかなか至難の業、ですがジリジリとプレスをかける阿久井は終盤にはラッシュを仕掛けてしっかりと見せ場を作ります。

ずっと攻め続ける阿久井はちょっと疲れているかもしれません。

ラストラウンド、ここまでくるとちょっと元気になってしまうジェイソン・バイソン。最後の力を振り絞って前に出てきます。しかし阿久井はプレスをかけ続けボディを打ち、最後まで乱れる事なく規定の10ラウンズを終了。

 

判定は三者ともにフルマークで阿久井。バイソンはかなりタフ、という事もありましたが、阿久井は非常に堅実で、全然危なげがなかったという印象。

今日は勝利する事が大切で、間違っても負けは許されない日。そしてこのユーリ阿久井に関しては、リスクをとって勝負もできるボクサーだという事は皆知っているはず。

今日は電車だったので、勝利者インタビューは聞かずに失礼しましたが、次は世界戦となるのでしょうか?

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