みなさんDAZN PPVは買いましたか?
オレクサンドル・ウシクvsタイソン・フューリーは少なくとも2000万人が違法ストリーミングで試合を視聴した、とのことですが、そんなことをしてはいけません。
ボクシング界にお金を落とさなければ、配信も廃れてしまうし、それは間違いなくマッチメイクにも影響するのです。ひいてはボクサーたちの収入にも。
さて、ということで今回のブログは6/1サウジ興行のプレビュー記事の続き。
↓メインとヘビー級の二戦はこちら
ウィリー・ハッチンソン(イギリス)17勝(13KO)1敗
vs
クレイグ・リチャーズ(イギリス)18勝(11KO)3敗1分
25歳のプロスペクト、ウィリー・ハッチンソン。はっきり言って初めて見るボクサーですが、なかなかパワフルなコンビネーションを放つボクサーで、回転力がありますね。
クレイグ・リチャーズはドミトリー・ビボルへの挑戦経験もあるボクサーであり、ジョシュア・ブアツィとも良い勝負をしているのだから、間違いのない実力者です。
ハッチンソンは2021年3月にレノックス・クラークというボクサーに5RTKO負けをしていますが、そこから4連勝中。これは本当の実力が試される戦いですね。もしここでハッチンソンという若きプロスペクトがリチャーズを喰うようなことがあれば、ライトヘビー級の勢力図は結構変わるんじゃないか、と思っています。
しかし、意外とオッズは競っており、リチャーズが若干優位もその差はほとんどありません。
ハッチンソンってそんなに良いボクサーなのか。これまでキャリアの形成期を過ごしてきたウィリー・ハッチンソン、この戦いは相手のレベルが一気に上がる戦いになるのではないでしょうか。ただ、これはちょっとハッチンソンのパフォーマンスが楽しみになるオッズです。
ハムザ・シーラズ(イギリス)19勝(15KO)無敗
vs
オースティン・ウィリアムス(アメリカ)16勝(11KO)無敗
ハッチンソンと同じく25歳のプロスペクト、ハムザ・シーラズ。
ムスリム系の英国人のシーラズは、すでに名のしれたプロスペクトとなっています。
何せ前戦で初回TKO勝ちした相手は、リアム・ウィリアムス。
長い手足を持つシーラズは、身長191cmと長身のミドル級であるだけでなく、その異様なほど長い手足を器用に操り、素晴らしいコンビネーションを放ちます。
力一杯パンチを放つようなスタイルではなく、スッと出したジャブでダウンを奪う。
リアム・ウィリアムスはデメトリアス・アンドラーデとフルラウンド戦っている(これは当然といえば当然)ボクサーであり、クリス・ユーバンクともフルラウンド戦っているボクサーです。その歴戦の雄から2度のダウンを奪って相手陣営を棄権させた圧倒的な破壊力は、ミドル級随一の英国プロスペクトと呼ぶに相応しい。
魅力的な英米対決となるこの戦い、シーラズの相手は米国プロスペクト、オースティン「アンモ」ウィリアムス。2戦連続ウィリアムスですね。
このアンモ・ウィリアムスはガッチリとした体躯、183cmのミドル級であり、上半身がかなりゴツいサウスポー。
KO率はシーラズですが、パワーはこのウィリアムスの方がありそうに見えるのは私だけではないはずです。
ヒョロ長く見えるシーラズは、その見た目的には耐久力に問題がありそうに見えますが、ウィリアムスはハンドスピードも速く、体全体のスピードもあり、かなり危険な相手と言えるのではないでしょうか。
このアンモ・ウィリアムス、現在のミドル級アメリカンプロスペクトとしてはイライジャ・ガルシアと双璧をなすくらいのところでしょうか。
いずれにしろ、ミドル級において米英のトッププロスペクト同士の戦い。次の世代を担うミドル級は、どちらなのか。ともかく双方ともにこのタイミングでぶつかる相手ではないということを認識しつつ、やはりサウジアラビアの力を感じますね。
WBA世界フェザー級タイトルマッチ
レイモンド・フォード(アメリカ)15勝(8KO)無敗1分
vs
ニック・ボール(イギリス)19勝(11KO)無敗1分
この試合がオープニングバウトになるのでしょうか。
はっきり言ってしまえば、このレイモンド・フォードvsニック・ボールという試合は、この興行の中で最も興味深い試合になっています。
それは我々日本人にとって届きそうで届かないフェザー級という階級のタイトルショットであること、そしてオタベク・ホルマトフを相手に素晴らしい勝利をあげたレイモンド・フォードという苦労人が王者として登場することと、誰しもが好意的な眼差しを向けるであろう小兵、ニック・ボールの戦いであるからです。
肉球、間違えたニック・ボールは前戦でレイ・バルガスのもつWBC世界フェザー級タイトルに挑戦、2度のダウンを奪いながらもまさかのドロー。ここで再戦に向かうかと思われましたが、何の因果なのか別のタイトルに挑戦することになっています。
ボールが挑む王者、レイモンド・フォードは前戦でオタベク・ホルマトフにリードを許しながらもまさかの大逆転KO勝利を挙げ、評価を高めています。ちなみにKOタイムは12R2分53秒というもので、あと7秒戦いが続いていたならばホルマトフが2-1で勝利をしていました。
ホルマトフ戦後、減量苦から階級アップを示唆していましたが、サウジマネーに抗えなかったのかボールの挑戦を受けることになっています。
↓多くの日本人ファンも見た大逆転劇
↓素晴らしかった肉球の奮闘
これは本来、どちらも負けてほしくない戦いです。
ドローで良いのか、というともっと良くない。
ここは肚を据えてニック・ボールを応援といきましょう。
本当はボールがバルガスと再戦をやって、バルガスが陥落するという流れが最も好ましかったわけですが、そればかりはタイミングや大人の思惑もあるので致し方ありません。
ザ・アフロアメリカンの王者、レイモンド・フォード。このフォードのボクシングにはぐらかされないように戦わなければならない、身長157cmのフェザー級、ニック・ボール。
身長差をものともしない、というのはレイ・バルガス戦で証明済みながらも、フォードには非常に真っ当なスキルがあります。
その特異性を十分に活かし、インサイドで立ち回りができるかがカギとなるボール。
この戦いは非常に楽しみだし、この勝者がどんな戦いを繰り広げていくのかも非常に楽しみ。ともあれ、フォードはこれがフェザー級最後の戦いとなるかもしれないので、しっかりと仕上げてきて欲しいところですね。
【宣伝】
ストック品(在庫があるもので即納できるもの)のセールやってます!
珍しいボクシンググローブが揃うBoxingCafe、ぜひ見てみてください。
▼【注目】RIVAL社のウシクグラフィックTシャツも取り扱い開始!