信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

Undesired Fight!!シャクール・スティーブンソン、ジャロン・エニス、アメリカの未来はどこへ行く。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

Undesired=望ましくない、期待に反する。

期待されるファイトというのはベストなタイミングで起こることがほとんどない、というのがボクシング界の常であり、だからこそ人々は期待をしてしまうものなのです。

とはいえ、今の時代は昔に比べれば王者同士の統一戦も盛んであるし、プロモーターやプラットフォームの垣根を越えることもしばしばで、そのハードルは低くはなっていると思いますね。

さて、タイトルに書いた通りなんですが、USAのトップボクサー、未来のPFP候補であるジャロン・エニス、そして現代最高峰の塩ボクサーであるシャクール・スティーブンソン、二人の次戦が流れてきました。

そのどちらも、Undesired Fightです。

ということで今回のブログは、二人のトップボクサーの次戦の対戦相手について。

 

 

 

ジャロン・エニス(アメリカ)

ジャロン「ブーツ」エニス、32勝(29KO)無敗という怪物級の戦績と強さを持つこのボクサーは、未来のパウンド・フォー・パウンド候補です。

リングマガジンが発表した2029年のPFPリストには、2位のジェシー・ロドリゲス、3位の中谷潤人を抑えて1位に君臨しています。(ただの妄想)

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

さて、エニスが期待された対戦相手とはもちろんテレンス・クロフォード(アメリカ)ですが、この二人が交わる未来はあまり想像することができません。

クロフォードはすでにスーパーウェルター級の王座を獲得しており、さらにスーパーミドル級でカネロ・アルバレスとの対戦を画策していることから、彼がウェルター級に戻ってくることはないでしょう。たとえエニスがスーパーウェルター級でクロフォードと戦う、と言ったとしても、クロフォードにとってはエニスですらもまだまだ実績不足であり、さらにリスクが高いともなれば戦う理由がありません。

そんなエニスの次戦の対戦相手は、カレン・チュハジャン(ウクライナ)との指名戦となる見込みのようです。

 

 

 

チュハジャンは前戦でIBFの指名挑戦試合に勝利したため、これは当然の権利行使であるといえますし、指名戦に厳格なIBFなので、エニスとしてもこれを断るとタイトル剥奪の憂き目に遭うことは明白。なのでこの試合は既定路線となる一戦です。

しかし、期待外れであることには変わりがありません。

チュハジャンとエニスは2023年1月、IBF世界ウェルター級暫定王座決定戦を戦っており、ジャッジ3者全員がフルマークという採点をエニスに与えています。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

チュハジャンは機動力が豊かなボクサーであり、スキルもあり、本当に素晴らしいボクサーではありますが、エニスに対して何もできずに完敗。あのボクシングが通用しなかった、ということは再選としても結果は同じでしょう。

エニスとしてはこのよく動くチュハジャンを完璧に捉え、ストップできるかというのが見どころになりそうですね。

このチュハジャンは非常に強いボクサーなのですが、ちょっと時代が悪かったかもしれませんね。

しかもこの戦いはエニスの地元であるフィラデルフィアで行われ、凱旋試合でも固さのないエニスのことを考えるとチュハジャンにとってはマイナス要素しかありません。

時期は11月、この指名戦をクリアした先に、エニスは2025年にビッグマッチにたどり着けるか。

 

 

 

シャクール・スティーブンソン(アメリカ)

シャクール・スティーブンソンの望まれている相手というのは、ジャーボンタ「タンク」デービス(アメリカ)。

タンクvsワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が一時期話し合われましたが、ロマチェンコは今年いっぱい休養すると宣言、この戦いは一瞬で消滅。その次に上がったのが、タンクvsシャクールというアフロ・アメリカン同士のビッグマッチでした。

だがしかし、です。

WBC王者のシャクールは、そろそろ待たされ続けているトップコンテンダー、ウィリアム・セペダ(メキシコ)と指名戦を戦わなければなりません。セペダは全ての団体で1位に位置しており、さらに前戦はシャクールと同じ日に別の場所でリングに上がり、勝利したリング上でシャクールにラブコール。

 

 

 

その後、WBCはシャクールvsセペダをオーダー、全てのお膳立てが整いました。かに、見えました。

だがしかし、です。

シャクールの対戦相手として発表されたのは、ジョー・コルディナ(イギリス)です。

これも突然降って湧いたような話でもなく、コルディナは以前からシャクール戦に強い興味を持っていたことも事実。

そしてフリーエージェントとなったシャクールにとって、ベテルビエフvsビボルのアンダーカード、つまりはトゥルキ・アラルシクの興行に組み込まれるというのは非常に良い話だったのでしょう。

コルディナはマッチルームであり、前戦もアラルシク殿下の元、サウジアラビアのリングに立っています。

 

 

 

ウェールズの魔法使い、ジョー・コルディナは前戦でアンソニー・カカス(アイルランド)との「cats & dogs」ファイトでまさかの8RTKO負けを喫して王座陥落。ただし、この試合は大いにいわく付きの一戦であり、ゴング後の加撃によりコルディナがダメージを負わなければ、どうなっていたかは分かりません。(たらればはダメかもしれませんが、個人的には間違いなくコルディナが勝利していたと言えます。)

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

負けたから気兼ねなくライト級に上げるのか?とも捉えられますが、コルディナはライト級初戦でいきなりシャクール。そもそも中間距離のボクシングでシャクールを上回れる姿は想像できず、コルディナにとってはかなり厳しい戦いになるでしょうね。

これまで幾度も厳しいと言われる試合を勝ち抜いてきたコルディナですが、今回ばかりは格が違います。そして、スタイル的にもシャクール優位は動きません。

大好きなボクサーなのでなんとか頑張って欲しいところですが、やはりシャクールを倒すには一発のパンチングパワー、もしくはしつこすぎるほどの連打が必要であり、中間距離で戦うボクサーではないと思います。

ということでシャクールがコルディナをこれまたつまらない試合で退けた後は、シャクールに対して光明を見出せるウィリアム・セペダを待ちたいところです。

 

 

 

平常運転

これがボクシング界の平常運転です。

エニスの次戦がチュハジャンであることにはさほど落胆もないし、シャクールの相手がセペダでなくコルディナだったというのは若干残念な話ではあるものの、こういったものこそがボクシングの日常です。ある種安心します。

あまりに目ん玉が飛び出るほどのマッチアップだらけだと、見ているこっちが疲弊してしまいます。

こうしてめぐり合わないボクサーは数多いるし、彼らが引退した後に「もし戦わば」で議論になったりするのもまた楽しいものなのです。

 

 

 

おそらく、エニスとクロフォードは交わらないだろう、というのは結局のところ多くのファンの一致するところではないでしょうか。

シャクールとタンクは交わる可能性がまだまだ残っており、それはPBCの庭を出ては闘わないタンクに対して、シャクールはトップランクを飛び出て自由の翼を手に入れており、さらに今回の試合もマッチルームとの契約は1試合のみ、単発の仕事です。

シャクールvsコルディナは10月、エニスvsチュハジャンは11月。そしてこの2人のトップボクサーの2024年は、これにて終幕です。

そして見据える2025年には、きっとビッグマッチが待っているはず。こうしてワクワクする時間が楽しみで、試合がなくとも楽しめるボクシングの良いところですね。

 

 

【宣伝】

ストック品(在庫があるもので即納できるもの)のセールやってます!

珍しいボクシンググローブが揃うBoxingCafe、ぜひ見てみてください。

▼【注目】RIVAL社のウシクグラフィックTシャツも取り扱い開始!(残りはMのみ)

 

boxingcafe.base.shop

 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ