信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

バンタムだけではない。ニッポンはフライ級の中心地!10月中旬が過ぎた後のフライ級戦線はどうなる。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

今月、日本で行われる試合のうち、大注目なのはバンタム級。

WBA王者の井上拓真が堤聖也を迎える防衛戦と、WBC王者の中谷潤人がペッチ・ソー・チットパッタナを相手に迎える防衛戦があり、これが1日違いの同じ興行内で開催されることは、その後にこの二人の激突することを暗示するものであると思います。

しかし、実はそれ以上に思わせぶりで、かつ、実現可能性の高いマッチアップがフライ級にある、というのは言い過ぎではないでしょう。

今回のブログは、10月13日と14日、それを過ぎた後のフライ級戦線について。

⇩井上拓真vs堤聖也のプレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

⇩中谷潤人vsペッチのプレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

フライ級の本場

フライ級という階級の本場は、昔から日本です。

元々最軽量級だったこの階級は、まだ日本人が体格に恵まれない頃から常連で、日本人初の世界王者となった白井義男、2人目のファイティング原田、そして3人目の海老原博幸までがこの世界フライ級の王者です。

日本人の体格が大きくなった今も、小さなアスリートたちはこの階級で切磋琢磨し、現在WBA王者としてユーリ阿久井政悟が君臨しています。

そしてこの階級は10月13日〜14日に、3つの世界タイトルマッチが開催されることになっています。

その一つは、WBA世界フライ級タイトルマッチであるユーリ阿久井政悟vsタナンチャイ・チャルンパック、そして同日にはWBC世界フライ級王座決定戦として、寺地拳四朗vsクリストファー・ロサレスも行われます。

 

 

 

さらに翌日、アンソニー・オラスクアガvsジョナサン・ゴンサレスのWBO世界フライ級タイトルマッチが行われ、4つのタイトルのうち3つが日本に揃うことになります。

この3つのタイトルショットのうち、最も拮抗している可能性があるのはオラスクアガvsゴンサレスであり、最も安定的に王者が勝利しそうなのはユーリ阿久井vsタナンチャイだと思っています。

そして拳四朗vsロサレスに関しては、拳の痛みも回復し、しっかりと休んでダメージを抜き、さらにここ最近の激闘の反省を活かしてボクシングをする拳四朗が圧倒的に優位となる戦い。ライトフライ級でのパフォーマンスをそのまま持ってくることができれば、おそらくロサレスに負けることはないだろう、というのが大方の、特に日本のボクシングファンの見方であるように思いますし、2階級制覇して当然、と思われても無理はありません。

ただし、個人的にはこのライトフライ級〜フライ級の間の壁は比較的大きいと感じており、それにはおそらくかつて井岡一翔がアムナット・ルエンロンにはぐらかされ、初黒星を喫したことに起因しているのだと思います。あの試合、挑戦者井岡一翔の方がオッズでは優位だったはずですから、そのショックは非常に大きかったのを覚えています。

 

 

 

階級アップというのは、一つ下の階級で絶対王者として君臨していたボクサーにとっても容易ではないことでしょうが、拳四朗はライトフライ級で大きく、フライ級でもきっと大丈夫だと期待したい。

納得のいかないリングマガジンランキング

さて、3つのタイトルが一気に日本のリングに上がるわけですが、リングマガジンが考える「フライ級最強」は別のところにあるようです。

それは、もう一人のタイトルホルダーであるIBF王者のアンヘル・アヤラ・ラージザバル(メキシコ)でもなく、元王者のサニー「ショータイム」エドワーズ。このエドワーズは確かに崩しにくく、負けづらいボクシングをしますが、前戦は下の階級から上がってきたアドリアン・クリエル(メキシコ)に苦戦、その前の試合はジェシー「バム」ロドリゲスにTKO負けを喫しており、この最近のパフォーマンスを見る限りでは最強とは言えないのではないか、と思います。

さらに、リングマガジンでは以下の通りの序列。

 

 

 

百歩譲ってエドワーズの1位を許したとして、2位は本当にアヤラで良いのか。そのアヤラと互角の戦いをしたフェリックス・アルバラードは7位、この両者には12ラウンズを戦って1ポイントの差しかなく、どちらが勝っていてもおかしくない内容。戦う場所がメキシコでなければ、アヤラにとって厳しい結果が下されたのではないかと思っています。

3位にユーリ阿久井、これに次いで阿久井から王座を奪われたアルテム・ダラキアン(ウクライナ)が続きます。海外では疑惑の判定めいたことを言われていますが、会場で見ている感じでいうと阿久井はやりたいことができていたし、阿久井の勝利にケチをつけることはできない戦いでしたね。

そのダラキアンに肉薄したデビッド・ヒメネス(コスタリカ)、そのヒメネスに敗れたリカルド・サンドバル(アメリカ)と続き、フェリックス・アルバラード(ニカラグア)です。

 

 

 

そして8位まできてようやく世界王者、アンソニー・オラスクアガ(アメリカ)。確かに王座決定戦の相手は加納陸という世界的には無名のボクサーが相手でしたが、その前にはジーメル・マグラモ(フィリピン)をノックアウトしているし、その前にはライトフライ級で拳四朗と好勝負を演じています。王座決定戦の相手が無名だったから、と言えばアンヘル・アヤラもそうで、正直デイブ・アポリナリオにタイトル戦の資格があったかどうかはよくわかりません。

そんなこともあり全体的に納得のいかないこのランキングでは、9位に拳四朗と王座を争うクリストファー・ロサレス(ニカラグア)が入り、10位には東京五輪金メダリスト、ガラル・ヤファイ(イギリス)がランクインしています。

 

 

 

今後のフライ級戦線

10月中旬に望む結末は、ユーリ阿久井のノックアウト防衛と、寺地拳四朗の2階級制覇と、オラスクアガの初防衛であることは言うまでもありません。

8月に王座についたばかりのIBF王者、アンヘル・アヤラは今年中の防衛戦はあるのでしょうか。王座決定戦での戴冠ということで指名挑戦者を迎えるわけですが、IBFは1位と2位は空位、3位はサニー・エドワーズです。サニーは11/30、ガラル・ヤファイとのWBC世界フライ級暫定王座決定戦に臨む予定。そうすると4位のフェリックス・アルバラードにお鉢が回ってくるのでしょうか。

アヤラvsアルバラードとなれば再戦となります。前戦はドローでも良いレベルの試合をアヤラが制した格好ですが、再戦となると年齢的なものを考慮してもう少し差がついてのアヤラの勝利となる可能性が高いような気がしますね。

 

 

 

このアンヘル・アヤラの動向こそがフライ級の統一戦線の岐路であり、これまでメキシコを出たことがないアヤラが日本に来るなら非常に喜ばしい王座統一戦が開催されそうです。

ただもちろん、アルバラードは伊達ではなく、2022年にもサニー・エドワーズを大いに苦しめているし、アヤラとは互角の戦いで35歳となった今も健在。アルバラードが勝てば日本に飛んできてくれると思いますが、どうでしょうか。

ユーリ阿久井はインタビューを聞く限りは王座統一戦にめちゃくちゃ乗り気、という感じではありません。当然、それを目指していくのでしょうし、このまま勝ち続ければファンも帝拳プロモーションも放っておきません。何せ、フライ級で拳四朗を止められる日本人ファイターがいるとすれば、ユーリ阿久井政悟しかいませんから。

今回の興行というのは、まさにそこを期待させるものだと思いたいのですが、何せ1日違いで登場するWBO王者、アンソニー・オラスクアガとの対戦もまた、非常に魅力的です。

フライ級で抜群のフィジカルを誇るユーリ阿久井、同じく抜群の攻撃力を誇るオラスクアガ、そして抜群の距離感を誇る寺地拳四朗。みんな違って、みんな素晴らしい。

 

 

 

この三つ巴(アヤラはよくわからん)の中に割って入ってくるのがサニー・エドワーズvsガラル・ヤファイの勝者であって、WBCの暫定王座決定戦ということは自ずとWBC王者、拳四朗vsロサレスの勝者との対戦が義務付けられるはずです。

この元王者「ショータイム」エドワーズと、東京五輪ゴールドメダリスト・ヤファイの一戦は、オッズはほぼ50-50という注目ファイト。エドワーズの「リングマガジン1位」という評価を考えると、必然的にこの戦いの後に起こる拳四朗との戦いは、「フライ級頂上決戦」となるはずです。

あ、拳四朗って言ってしまいましたが、厳密には拳四朗vsロサレスの勝者。とはいえ、ロサレスがフライ級の「頂上決戦」に相応しいかどうかは。。。

ともあれ、その楽しみなファイトが来年前半ぐらいに起こるのではないか、起こるべき戦いです。これがWBCじゃなければ「起こる戦い」と書きますが。

とにかく正規王者と暫定王者をそのままに放っておくWBC、ここは是非実現させてほしいところです。

 

 

 

最後にWBO王者のオラスクアガ、ここは試練の初防衛戦を迎えます。

相手は元ライトフライ級王者のジョナサン・ゴンサレス、不活動ではありますが、負けないボクシングをする、非常に長けたアウトボクサーです。

罷り間違ってゴンサレスが前戦のように前に出てくるようなら、オラスクアガが一気に倒し切ってしまうでしょうが、さすがにそうはならないはずです。ゴンサレスとしては必殺ののらりくらり戦法で、vs岩田翔吉戦のようなボクシングが理想でしょう。

フライ級は「初戦」ではないゴンサレスは、フライ級でどのように動けば良いかはわかっているはず。そのキャリアに誤魔化されず、オラスクアガが強さを見せつけ、世界王者に見合った評価を獲得することを願って止みません。

 

 

 

注目ファイトはアマプラ!!

10/13、10/14のフライ級タイトル戦は、Amazon Prime Videoでライブ配信です。

お見逃しなく!

Amazon Prime Videoはこちらから

そういえばもうすぐプライム感謝祭、せっかくの特典なので使用しない手はないでしょう。プライム感謝祭は10/17(木)先行スタート、感謝祭は10/19(土)、10/20(日)です。

amzn.to

 

 

【宣伝】

ストック品(在庫があるもので即納できるもの)のセールやってます!

ダニエル・デュボアも愛用の「FLY」は日本唯一の正規取扱代理店です。是非、お試しください。

boxingcafe.base.shop

▼最新情報はInstagramをご覧ください

www.instagram.com

 

 

 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ