信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】エマヌエル・ロドリゲスvs西田凌佑!バンタム級カウンターパンチャー対決、オッズは拮抗!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

5月に入りました。

今月、特に前半は怒涛のボクシングデイズ。

あっという間にゴールデンウィークも過ぎてしまいそうな予感がしていますが、ともかくも非常に楽しみな日々がもうそこまで迫っています。

さて、このゴールデンウィーク、ルイス・ネリをはじめとしてジェイソン・マロニー、そしてエマヌエル・ロドリゲスといった王者、元王者が日本に集結。その中でもロドリゲスの初来日は最も注目に値すべきものではないでしょうか。

挑戦権を獲得した西田凌佑からしても、これは非常に幸運なこと。

ということで今回のブログは、IBF世界バンタム級タイトルマッチ、エマヌエル・ロドリゲスvs西田凌佑について。

 

 

 

5/4(土)LUSH BOMU

IBF世界バンタム級タイトルマッチ

エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)22勝(13KO)2敗

vs

西田凌佑(六島)8勝(1KO)無敗

中谷潤人(M.T)戴冠前は、バンタム級最強王者と呼ばれたエマヌエル・ロドリゲス。

もう5年も前になりますが、WBSS準決勝、「事実上の決勝戦」と呼ばれたグラスゴーでの戦い、井上尚弥とのヒリヒリした第一ラウンドはまだまだ記憶に新しいところ。

井上の初手のジャブにカウンターをあわせてきたこと、そして井上尚弥自身もこの1ラウンド目に対して《「おっ」と思った》と言っている分、日本人としては「ロドリゲス強し」を認識させられています。

結果は井上が2Rで圧倒的な左フックカウンターを決めてダウンを奪い、そこから一方的になってしまいましたが、これはロドリゲスがファイトしにきたからであり、早い決着だったからロドリゲスが弱いというのはナンセンス、井上を倒す気でくれば必然的にKOラウンドは早くなります。

 

 

 

さて、エマヌエル・ロドリゲスは2012年にプロデビュー、プエルトリコ、ドミニカ共和国で戦い2015年にアメリカ進出。このあたりのボクサーはアメリカ本土で戦い始めてからが本当のキャリアスタートの感じです。

2018年に体重超過したポール・バトラー(イギリス)を破ってIBF世界バンタム級王座を獲得、初防衛戦でジェイソン・マロニー(オーストラリア)を僅差のスプリット判定で退けての井上尚弥戦となるわけですから、世界戦の戦績としては3勝2敗、さほど奮っているわけでもありません。

ただ、この内訳を見てみると、井上尚弥戦後にチャンスを掴んだWBC世界バンタム級暫定王座決定戦ではレイマート・ガバリョ(フィリピン)をアウトボックスしていたにもかかわらず不可解な判定負け、ということもあり、実質は井上戦での1敗のみと捉えても良いくらいのもの。

ちなみにこのガバリョ戦は、井上尚弥戦直後ということもあり、非常にディフェンシブで、大きくステップワークを使っていたから見栄えは悪かったかもしれません。ロドリゲスにも何か恐怖めいたものが残っていたのか、大きく動き過ぎたためにガバリョに「攻勢点」を与えるという言い訳をジャッジに与えてしまったような印象。(判定結果を容認するものではありません)

 

 

 

その後もルイス・ネリ戦が決まるもネリの体重超過で流れ、ゲイリー・アントニオ・ラッセル(アメリカ)との試合はバッティングでノーコンテストととにかく運が悪いロドリゲスは、ある一定のレイオフ期間を経て完全復活。

ラッセルとの再戦を「ここまで差があるか」という内容で制し、前戦ではメルビン・ロペス(ニカラグア)を徹底的に痛めつけ、ラストラウンドTKO勝利で全く問題ないような状態での判定勝利。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

王座決定戦が破格の(安い)ファイトマネーであり、これに拗ねたロドリゲスはいっとき引退を表明したりしてかまってちゃんになりましたが、結局引退撤回(撤回する宣言すらなく、さらっと戻ってきてるかも)して日本で初防衛戦を行うことになっています。

さて、指名戦に厳格なIBF、この挑戦権を獲得したのが西田凌佑。

「長身サウスポー」という誰にも嫌われる体躯を持つ西田は、そのキャリアのほとんどを大阪で戦っています。なのでこの初となる世界タイトルマッチを、ホームとも言えるエディオンアリーナでできる、ということは大きなアドバンテージともなりえます。

2019年にプロデビューした西田が一気に有名になったのはわずか3戦目でタイトルチャレンジャー、大森将平を撃破した時。

 

 

 

この誰もが驚くアップセットを起こした西田は、続く4戦目で元世界王者、比嘉大吾(志成)をも撃破し、その後も安定的な戦いをこなして挑戦者決定戦まで辿り着いています。

2023年8月に行われたクリスチャン・メディナ(メキシコ)との試合は極上のものでした。

素晴らしくキレるカウンター、絶妙なステップワークでメディナをほとんど寄せ付けず、ほとんどパワーヒットを許さない完勝。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

西田としては攻めてくる相手に対して相性が良さそうで、比嘉戦もそのような感じでした。

常に冷静、非常に安定的なボクシングを展開する西田凌佑は、王者となれば安定政権を築けそうなボクサーです。

同じく天才的カウンターセンスを持つロドリゲスとは、極上の技術戦、中間距離でのヒリヒリとした駆け引き、そしてカウンターにカウンターを合わせるみたいなとんでもない展開になりそうです。

 

 

 

西田の幸運

エマヌエル・ロドリゲスは、日本での評価はものすごく高い。

プエルトリコという国の出身のボクサーは、比較的アメリカでの人気が出やすいのですが、それは体の柔らかさや反射神経を活かしたカウンターパンチャーが多く、その前手のフックが強烈なボクサーが多いからで、えてしてそういうボクサーはノックアウトパンチャーです。

ロドリゲスはそれとは若干異なり、どちらかというとストレート系のカウンターが得意なようにも思います。

ただ、かつてガバリョと戦った頃と比べ、前戦のロペス戦では強いプレスを与えつつのカウンターを見せており、ガバリョ戦を経て(その反省からか)かなり攻撃的になっているように見受けられます。

そして西田はというと「つまらない試合をする」ということを公言しており、これは策士・武市トレーナーの作戦のもと、なりふり構わず自分の領域に入ってくれるまで待ち続ける、というような印象を受けます。ロドリゲスが攻めていかなければ、もしかすると本当につまらない試合になる可能性があります。

 

 

 

「敵地」というバイアスがかかっている、と考えると、攻めるのはロドリゲスの方でしょう。おそらくロドリゲスもどちらかと言えば待つ方が得意なボクサーですが、そのバイアスのおかげで攻めなければならない、となりそう。これが、亀田プロモーターがこの試合を大阪に持ってきたという効果であり、冒頭、「西田が幸運」と思ったのはそういうところに由来します。

世界的評価

それでも、世界王者としての実績を残してきたエマヌエル・ロドリゲスと、元世界王者を撃破しているとはいえ島国で戦う西田では、世界的評価はずいぶん違うはず。

しかし、この西田の評価は非常に高く、Ring誌のバンタム級ランキングでも9位にランクイン、3位のロドリゲス(王者不在で1位に中谷潤人、2位にマロニー。)と比べても遜色はなく、大配信時代の恩恵に預かってなのか実はオッズもロドリゲス-200程度、西田が+200程度とロドリゲスが若干優位ながらもかなり拮抗しています。

当然オッズが全てではない(全てではないどころか別に何の根拠もない)のですが、こうしてみると西田の王座奪取という芽は大いにありそうです。

 

 

 

ただし、というか何というか、個人的にはバンタム級王座を日本だけに留めてほしくない、というのが正直なところ。

なので個人的理想は、ロドリゲスが西田に勝ち、マロニーが武居に勝ち、井上が石田に勝ち、そしてここに中谷を交えて4人でトーナメントを戦い、4団体制覇者を決めてもらいたい。

ここに中谷が優勝すれば満を持して井上尚弥に挑戦状を叩きつければ良いし、それを阻まれるようでもまた良い。

いずれにしろ、5/4と5/6、たった2日のうちに大きく勢力図が入れ替わるかもしれないバンタム級。これは楽しみで仕方がありませんね。

 

 

 

配信情報

このLUSH BOMU興行は、ABEMAがライブ配信!

ライブ配信は無料なのですが、このLUSH BOMUは3150FIGHT同様に無駄な時間が非常に多く、一体いつ試合が始まるのかが見づらい興行です。

ボクシングを見ていてストレスが溜まる、というのは良くない傾向だと思うので、個人的にはABEMAプレミアムに入り、アーカイブでいつでも見れるようにしておくのが吉、と思っています。

ABEMAプレミアムに入っておけば、夕方頃にお目当ての試合が始まっているか、を確認しながら見れば良い。もし始まっていても、若干のディレイ視聴(追っかけ再生)をしてインターバルを飛ばせばすぐに追いつきます。

そんなわけで、GWのボクシングはストレスなく楽しみましょう。

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