信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

もういくつ寝ると、興行再開。チャンピオンカーニバルのカードをおさらい。

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新型コロナウィルス、COVID-19の影響により試合枯れが続くボクシング界。

この収束はまだ先の話ですが、既に被害の少なかったニカラグアや韓国で興行が再開され、6月からはアメリカで、そして日本でも7月には興行が再開される見通しです。

そして、海外から選手を招聘できるか、というのが非常に不透明な状況でもあるため、否が応でも国内戦に注目が集まります。

国内戦で最上位に位置づけられる闘いとしてはチャンピオン・カーニバル。そのチャンカンをまとめて、7月以降の興行再開を楽しみに待ちたいと思います。

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既にチャンピオン・カーニバルが実施されている階級としては、ウェルター級とライト級。

ウェルター級

王者:永野祐樹(帝拳) 対 挑戦者:小原圭太(三迫)

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ライト級

王者:吉野修一郎(三迫) 対 挑戦者:富岡樹(REBOOT.IBA) 

boxingcafe.hatenablog.com

どちらも意地と意地がぶつかりあい、素晴らしいタイトルマッチでした!

昨年、最強挑戦者決定戦を勝ち上がってきた挑戦者が、王者に挑む注目の闘い。毎年、上半期の国内戦の話題はこのチャンピオン・カーニバルですが、今年はそのほとんどが後半に。

それでは、これから予定されているチャンピオン・カーニバル(以下C.C.)のカードを振り返っていきたいと思います。

フライ級

王者:ユーリ阿久井政悟(倉敷守安) 対 挑戦者:藤北誠也(三迫)

14勝(10KO)2敗1分という戦績の王者、その10KOのうち9つが1RKOという速攻型のハードパンチャー。中谷潤人が世界王座挑戦のために返上した王座を、決定戦で小坂駿(真正)を1RKOに屠って戴冠したユーリ。その王者に挑むのが、藤北誠也。もともとのランキングは11位で、1位の山内涼太と挑戦者決定戦の予定でしたが、山内が負傷を理由に早々に棄権。その他のランカーも名乗りを上げず、藤北は計量パスで挑戦権獲得。

順当にいけばユーリのKO勝利予想だと思いますが、藤北はとにかく序盤にユーリの猛攻をしのげるか、が鍵になりそうです。

スーパーフライ級

王者:中川健太(三迫) 対 挑戦者:ユータ松尾(ワールドスポーツ)

前戦で大阪に乗り込み、日本王者・奥本貴之(グリーンツダ)からタイトルを奪い取ってみせた中川。2016年に王座決定戦で日本王座を初戴冠も、初防衛戦で親友・船井龍一(ワタナベ)にその座を明け渡しているので、「今度こそ」の初防衛戦。ユータ松尾は前戦、歴戦の雄・久高寛之(仲里)との挑戦者決定戦で1-1のドローながら挑戦権を獲得しました。

スーパーフライ級の日本ランカー、ベテラン勢の実力はどの選手も拮抗しているとみます。なのでこの1戦も、勝敗の分からない非常に楽しみな1戦!ちなみにこちらの試合は今のところ7月22日に予定されています。

バンタム級

王者:鈴木悠介(三迫) 対 挑戦者:澤田京介(JBスポーツ)

鈴木は2017年の最強挑戦者決定戦を勝ち上がりながらも、王者の体調不良で試合が流れ、次は自身の怪我で試合が流れ、その後またも王者の体調不良で試合が流れました。「呪われたバンタム」とも呼ばれながらも昨年、ようやくMrタフネス・齋藤裕太からタイトルを奪取した「待たされた」鈴木。虎の子のタイトル初防衛戦に挑みます。澤田はデビュー2連敗(1試合目は勅使河原弘明、2試合目に鈴木悠介)ながらも這い上がり、昨年の最強挑戦者決定戦に勝ち、チャンスをつかみました。日本タイトル、そしてリベンジへ強い意欲を見せる澤田。

意地と意地のぶつかりあい、気持ちの勝負が予想される楽しみな一戦!

 

スーパーバンタム級

王者:久我勇作(ワタナベ) 対 挑戦者:古橋岳也(川崎新田)

前戦、久我はジュンリエル・ラモナル(フィリピン)の持つWBOアジアパシフィック王座に挑み、番狂わせの1RKOで敗れました。2冠王者となってくれると思っていただけに、何が起こるかわからないボクシングの怖さを思い知った試合でした。あの痛烈なKO負けから復活できるか。挑戦者、古橋は挑戦者決定戦で前王者となった田村亮一を退け、堂々の挑戦。3度目の挑戦となる今回(1度目は小國以載と引き分け、2戦目は石本康隆にTKO負け)は、きっと背水の陣で臨むはずです。田村戦で見せた気持ちの強さで、3度目の正直を狙います。

久我有利の予想ではありますが、前戦の心理的ダメージは如何に。そして古橋の、おそらくラストチャンスにかける意気込みは。楽しみな一戦です!

フェザー級

王者:佐川遼(三迫) 対 挑戦者:丸田陽七太(森岡)

松本亮(大橋)に快勝して一気に名を上げ、阿部麗也(KG大和)を判定で下し王者となった佐川。終始探り合いに徹したようなイメージの阿部戦よりも、初防衛戦で前半は苦戦したものの後半に巻き返したことは佐川のキャリアにとって大きかったような気がします。アマ経験豊富なボクサーですが、まだ伸びる感じがあるボクサーです。そして挑戦者丸田は元WBC世界バンタム級ユース王者という肩書の持ち主で、ベテラン大竹秀典(金子)に破れたものの、溜田剛士(大橋)とのホープ対決を制し、前戦の挑戦者決定戦では元日本フェザー級王者、大橋健典(角海老宝石)をTKOで下しました。

26歳の佐川と23歳の丸田というホープ対決!勝った方が先に上にあがる、ある種のサバイバルマッチ。予想は難しいですが、序盤からのペース争いに注目です。

スーパーフェザー級

王者:坂晃典(仲里) 対 挑戦者:渡邊卓也(Reason大貴)

元日本フェザー級王者である坂晃典は、(拍子木をゴングと勘違いした事による?)フェザー級王座陥落後、清水聡(大橋)を屠ったWBOアジアパシフィックスーパーフェザー級王者、ジョー・ノイナイ(フィリピン)に挑むも2RKO負け。しかしそこから再起、前戦で世界を嘱望された末吉大(帝拳)を破り、日本王座2階級制覇。とはいえ、末吉のいた位置に登るには、日本最強を証明しなければなりません。あの勝利がフロックでなかった事を証明する闘いです。対するは歴戦の雄、渡邊卓也。渡邊は挑戦者決定戦で前日本フェザー級王者、源大輝(ワタナベ)を破り挑戦権を獲得しています。31歳の渡邊は、既に46戦、ただ戦歴を重ねただけでなく、様々な国で、様々な相手と闘い、獲得したタイトルも多岐にわたります。

渡邊卓也という実力者を初防衛戦で相手にする坂。渡邊が距離をキープできるのか、坂がプレスをかけて渡邊の懐に入るか、下がらせる事ができるのか。興味深い一戦です!

スーパーライト級

王者:井上浩樹(大橋) 対 挑戦者:永田大士(三迫)

井上家の最終兵器、井上浩樹。細川バレンタイン(角海老宝石)に勝利し、日本タイトルを獲得、ジェリッツ・チャベス(フィリピン)との決定戦を制し、WBOアジアパシフィック王座も獲得した無敗の王者。同門の平岡アンディと並び、スーパーライト級の期待の星といってもいいです。挑戦者、永田は内藤律樹(E&Jカシアス)に肉薄、前戦ではアオキ・クリスチャーノを下して挑戦権を手に入れた、気持ちの強いファイタータイプです。

現時点での評価としては井上の方が上手でしょう。試合運びも冷静で、穴が少ない王者です。その部分を乱す事ができれば、永田にも活路が見いだせるのではないかと思います。こちらの試合は7月16日に無観客試合(が濃厚)とのことですが、決定しています!

 

スーパーウェルター級

王者:松永宏信(横浜光) 対 挑戦者:清水優人(木更津グリーンベイ)

元WBOアジアパシフィックスーパーウェルター級王者である松永。このタイトルは獲得後、怪我のため返上しましたが、2018年の最強挑戦者決定戦を制し、当時の王者・新藤寛之(宮田)に挑戦し、戴冠。初防衛戦では、セレスジム期待の越川孝紀に快勝し、2度目の防衛戦を迎えます。その元王者・新藤寛之を最強挑戦者決定戦で破り、2度目のタイトル挑戦にこぎつけた清水優人。

スーパーウェルター級の現在のランキングをみると、、1位の清水のほか、2位の新藤、3位に川崎真琴(RK蒲田)が入り、4位が越川。その他のランカーは挑戦資格を有さず。松永は順当に勝って、本場で勝負といきたいところですが、清水が粘りをみせられるか。

ミドル級

王者:竹迫司登(ワールドスポーツ) 対 国本陸(六島)

竹迫が圧倒的な強さで日本王者となってはや2年。2度目の防衛戦で加藤収二(中野サイトウ)に大苦戦(引き分け防衛)するも、次戦で決着をつけ、前戦では細川チャーリー忍(金子)の持つOPBF東洋太平洋ミドル級王座も吸収。スーパーウェルター級同様、挑戦資格のあるランカーが少ないこのクラスでは、挑戦者決定戦は開催されず、名乗りを上げた国本が日本タイトル初挑戦。

4戦全勝(2KO)というキャリアで挑む23歳の国本は番狂わせを起こせるか。それとも竹迫が圧勝で日本を卒業するのか。いずれにせよ日本の最重量級、日本で闘っているだけではチャンスは来ません。竹迫には同門の井上岳志とともに世界に打って出てほしい。

決定戦

ミニマム級

リト・ダンテ(フィリピン) 対 谷口将隆(ワタナベ)

ミニマム級は王者、田中教仁(三迫)が世界王座挑戦のために返上。そのため、最強挑戦者決定戦に勝利した谷口が、OPBF東洋太平洋ミニマム級王座に挑む形で決定戦が開催されるそうです。谷口が勝てば一気に2冠王者に、ダンテが勝てばOPBF王座の防衛。

谷口は7戦目で小西伶弥(真正)との日本王座決定戦に臨み、0-2の判定で惜敗。10戦目で小浦翼(E&Jカシアス)とのOPBF東洋太平洋王座の決定戦に臨み、こちらも0-2の判定で惜敗。13戦目でWBOアジア・パシフィック王座を獲得、その勢いを駆ってWBO世界王座に挑みますが、ビック・サルダール(フィリピン)の壁を打ち破れず。出直しを誓い、最強挑戦者決定戦では無敗のホープ、石澤開(M.T)を迎え、ピンチもあったもののキャリアの差を見せて判定勝利。

リト・ダンテは小浦翼の持つOPBF王座に挑戦、番狂わせで王座を獲得しました。しかしその後、谷口の同門である重岡優大(ワタナベ)に6回戦で判定負け。

濃密なキャリアを歩んでいるといえる谷口の、まさに正念場の一戦です。ここでダンテに勝利し、世界戦線に戻り、更に駆け上がってほしいものです。

ライトフライ級

矢吹正道(緑)対 佐藤剛(角海老宝石)

勝ち星全てがKO(13戦10勝3敗)という矢吹、前戦で芝力人(RK蒲田)を5度倒し、挑戦権を獲得します。しかし、王者の高橋悠斗が引退。変わって佐藤剛との決定戦となりました。12戦10勝(5KO)1敗1分という好戦績で、前戦はタイトル挑戦経験もある多田雅(TI山形)に判定勝利した試合です。好戦的な選手らしいので、矢吹のカウンターをおそれず前に出られるか、ですね。両者ともに初の日本タイトル、こちらは今のところ7月26日に決定しています。

 

 

7月に入ると、当面は無観客試合となる予定ではありますが、7月16日のフェニックスバトルを皮切りにいくつかの興行が再開される予定です。

今回のチャンピオンカーニバル(のみ)の日程をまとめると、

7/16 日本スーパーライト級タイトルマッチ

7/22 日本スーパーフライ級タイトルマッチ

7/26 日本ライトフライ級王座決定戦

となっています。

ボクシング興行再開まで、あと2ヶ月弱です!無観客というのは非常に残念ではありますが、これ以上ボクサーたちのキャリアを停滞させる訳にもいきません。どうか無事に、開催できますように!

 

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