10/3、ダイナミックグローブ。
帝拳、横浜光が仕切るこのダイナミックグローブですが、今回のメインイベントは栗原慶太(KOD)vs富施郁哉(ワタナベ)で、セミファイナルは武藤涼太(松田)vsバン・ハイ・グエン(ベトナム)というもの。
栗原のプロモート、についてはすでに名のあるボクサーなのでわからないでもないですが、武藤の防衛戦もプロモートというのは、藤田健児とのリマッチを見据えてのもの、もしくは他の帝拳フェザーが武藤に挑むためのものでしょうか。
さてさて、いずれにしろ両王者には良いパフォーマンスを見せてもらいたいものです。
ということで今回のブログは、10/3(土)に行われたダイナミックグローブの観戦記。

10/3(土)ダイナミックグローブ
WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ
武藤涼太(松田)10勝(6KO)1敗1分
vs
ヴァン・ハイ・グエン(ベトナム)9勝(3KO)3敗
前戦でWBOのトップコンテンダー、藤田を破って一気に世界戦線に名乗りを上げたシンデレラボーイ、武藤。
まだ21歳と若く、伸びしろが充分なボクサーです。
ヴァン・ハイ・グエンの実力がいかほどかはわかりませんが、ここは武藤の快勝を期待したいところです。
初回、比較的静かな立ち上がり。武藤がデカい。長い距離から踏み込んでワンツーを打つ武藤、グエンは武藤の長いジャブになかなかインサイドに入れないようです。武藤はまっすぐの左ストレートも良いですね。
後半にはいるとグエンはほとんど手を出せず、武藤がコンビネーションで攻め込みます。
2R、上下の打ち分けも、強弱も、アングルも素晴らしい武藤。初防衛戦は獲るよりも難しい、とも言われますが、まったくもって心配はいらなそう。グエンはまだ何もできません。
21歳、なんと冷静な。。。
近い距離でもうまく長い腕を折りたたんで打つ武藤、上手にアッパーも使っています。
かなり自信をもって攻める武藤、打ち終わりに若干パンチをもらう場面がありますが、グエンのスイングもそんなに鋭くはありません。
3R、頭を振ってプレスをかける武藤。もうフィニッシュへ向かっているか。
近い距離のボディが良い武藤、しっかりとしたプレス、力強いパンチ、フィジカルでグエンは必然的にロープ、コーナー際で何とか耐えるのみ。ほとんどパンチが出ません。
4R、引き続きプレスをかける武藤。グエンはとにかく耐えることしかできません。このディフェンシブすぎる相手を武藤が倒せるか、という展開になっていますが、そもそもグエンに戦意はあるのか。
ちょっともう時間の問題に感じます。武藤は亀のように固まるグエンに対して、うまく空いているところにパンチをコネクト。これはちょっと実力差がありそうで、正直もう止めてもいいんじゃないかレベル。
5R、プレスをかける武藤に対して、グエンはインサイドに入らなければいけないにもかかわらず、足を使ってエスケープ。状態の柔らかさこそあるものの、ここまでもらっていて、腹は効かされ、もうキツイんじゃないでしょうか。
武藤が誘ってもグエンは出てこない、それを見て取った武藤はまたボディを起点に攻め、グエンは逃げるのみ。
後半に武藤がパンチをまとめたところで、レフェリーはストップ。
まあ、これはグエンがサンドバッグ状態だったので、仕方のないところですね。
日本バンタム級タイトルマッチ
栗原慶太(KOD)21勝(18KO)9敗1分
vs
富施郁哉(ワタナベ)17勝(4KO)4敗1分
打たれ脆さ、不器用に見えるボクシング、いろいろと穴の多い王者、栗原慶太。
しかしながらこの強打こそは何よりも魅力的であり、やっぱり応援したくなるのはこちら。
しかし富施も確かな実力を持つボクサータイプ、現IBF世界スーパーバンタム級王者、サム・グッドマンからダウンを奪ったという経験も持っています。
栗原の強打が当たるか、それとも空転させられるか。
まず初回、相手に駆け寄った栗原、富施の動きがキレています。栗原の右に対して左、これはきっと用意してきたものなのでしょう。
プレスをかけるのは栗原、まっすぐは下がらずにその周りをうまく回る富施。富施はダックも、ひっかける右フックもよく使って上手く戦っています。
ちょっとずつ栗原のプレスが効いてきたでしょうか。
2R、変わらず富施の足はよく動き、ジャブが良く、左のボディストレートも良い。
栗原の左フックの後に打つ右フックもタイミングが良いですね。
栗原のプレスは変わらず強いですが、富施は退くばかりではなくボディを叩いて回る等しています。
後半、富施の左ストレート、そして続いて左アッパーがヒット!これで栗原はダメージを受けたか、クリンチ!その後も距離をとります。
3R、富施はチャンスのラウンド、ストレート系で攻め入ります。栗原は強引さを増し、ちょっとバランスを崩す場面も。
近い距離ではボディの打ち合い、パワーは栗原が上でしょうが、富施も近い位置でも踏みとどまってパンチをまとめ、その後距離をとる、という戦法。
4R、プレスをかける栗原に対して、富施も安易には下がらず、応戦。その後しっかりと当たらないところまで距離をとるので、乱打戦とはなりません。
富施は栗原が打っても必ず打ち返してくるので、ちょっと栗原も攻め切れません。
これは結構、ポイント的にはキツイか。
そのうえ、中盤に富施の左がヒット、一瞬動きの止まった栗原!足の速い富施をなかなかとらえられない栗原、富施は非常に良いペースで戦えています。
5R、思いっきり踏み込む栗原!ポイント劣勢を意識してのことでしょう、より強引に攻め入ろうというところでしょうか。
歩くようなプレス、そして強打を打ち込む栗原、この強打に対して近い距離では手数で対抗する富施、そのあと距離をとるのも見事。
ただ、近い距離で戦うと富施もかなり消耗はするでしょう。
途中採点は、49-46、50-45×2、3-0で富施!
6R、苦しい栗原、ですがとにかくポイントはどうあれ、栗原は倒すしかありません。
ここから何とか巻き返してほしいですし、巻き返せる力は持っています。接近戦をしかける栗原、富施もここは迎撃、足を使った方が良いとは思いますが、ここはチャレンジャーとして逃げない選択肢!
前半は比較的栗原のパンチがヒット、しかし後半にかけては富施が足を使ってコンビネーションをヒット。
7R、栗原の強いプレス、それを受け止める富施ですが、この富施は近い距離でも非常にダッキングが上手く、また足も素晴らしいのでロープに詰まることがありません。
栗原のプレスに、どれぐらい富施が消耗しているのか。そこがキモです。
富施も左の目じりあたりをカット、大激闘です。栗原のしつこいプレスはずいぶんと効いていると思いますが、本当によく頑張ります。
8R、富施は大きく足を使います。おそらく、これが正解なのでしょう。近い距離は富施にとって大きな危険。
栗原はブン回してきます。栗原にとってもこれは正解でしょう。
栗原の右がヒット、一瞬富施の動きが止まったか。
富施の左目の腫れがひどいか、とにかく右を警戒して富施はサイドステップを多用。ここは栗原、左フックで止めたいところですね。
9R、ここで富施のカットに対してドクターチェック。ここは再開です。
富施はとにかく足を使ってのエスケープ、そしてコンビネーション。とにかく栗原の右をもらわないようにしている動き。
栗原はちょっと右を狙いすぎか、右のマン振りの前に何かその右を当てるための何かが欲しい。
右はボディに持ってってほしい。
ラストラウンド、富施は大きな足使い。栗原はとにかく強いプレスと強振。
序盤に近い距離で右をヒットした栗原、中盤にも右をヒットして富施の顔面を跳ね上げます。
しかし富施も打たれ強く、そしてハートも強い。一向に衰える気配もなく、よく足と上体を動かしています。
最後の最後まで、両者ともに自らの持ち味を出し続けた10Rはこれで終了、勝負は判定へ。
判定は、96-94×3、富施郁哉!!
もう96-94、という時点で富施、でしたね。。良くてドロー、という状態だった栗原、これは残念。
いずれにしろ、とんでもない大激闘。前半、富施が大きくリードしましたが、そこからものすごい巻き返しをした栗原。これは残念。
そして富施は王座返り咲き、前回は王座決定戦での戴冠で初防衛戦をクリアできず、でしたが、今回は王者からの奪取。王者としての証明、とみて良いでしょう。
素晴らしい戦いを見せてくれた両者に拍手。
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