今週末〜来週にかけての国内ボクシング!
週末は日テレG+で生中継のあるダイナミックグローブ興行、来週のウィークデイは日本タイトルマッチを含む色とりどりの注目試合がたくさんです。
ボクシング興行が、こうして切れ目なく開催されるのは嬉しいですね。結果しか見れない興行もまだまだ多いですが、毎日が楽しみです。
では、本日のブログでは、今週末〜来週にかけての国内興行をプレビューしていきます。
*今週のウィークデイ興行はこちらでプレビュー
12/5(土)ダイナミックグローブ
メインイベント 58.5kg契約8回戦
中野幹士(帝拳)vs佐伯瑠壱斗(岐阜ヨコゼキ)
注目の帝拳ホープ、中野は、4戦全勝全KO。アマ時代は高校、大学を通じて活躍したトップアマであり、選抜、国体、インターハイ、そして国際大会でも優勝経験があります。
2018年にプロデビューした、「鉄の拳」と呼ばれるこのサウスポーは、圧倒的なKO劇を繰り広げてきました。
今回は初めての日本人ボクサーとの対戦、そして5戦目にしてメインイベントへの抜擢。
ここでも圧倒的なKO劇を演じ、プロスペクトとしての地位を確固たるものにするのか、それとも思わぬ苦戦をするのか。中野にとっては、苦戦の許されない、勝ち方が問われるという一戦。
対する佐伯は7勝(1KO)3敗1分という戦績で、その戦績を見ると怖さが少ないボクサー。元王者である大橋健典(角海老宝石)、タイトル挑戦経験者である大里拳(大鵬)、河村真吾(ミツキ)といった強豪との対戦経験がありますが、勝ち星はなし。
ランカークラスに次ぐ力を持っていると思われる佐伯ですが、ハードパンチャーである中野と打ち合うには危険すぎると思います。
佐伯が、何か中野を上回るものを持っているのか。引き出しの多そうな中野の戦い方次第ではありますが、佐伯は自身初のKO負けを喫してしまう可能性が高そうです。
帝拳のフェザー級は、オリンピック出場が叶わなかった元トップアマが揃っており、ジム内のサバイバルがかなり厳しそうな雰囲気です。
先にプロデビューして、一歩抜きん出ている中野が、ここで貫禄を見せられるか、というのがジム内、そして今後の試合の組み方の上でも非常に重要かと思います。
セミファイナル、ウェルター級8回戦では前日本ウェルター級王者の永野祐樹(帝拳)が登場。相手は高崎ジムの安藤暢文。
こちらも現在2連敗中の安藤に対して、永野が力の差を見せつけられるかというのが焦点です。
※この興行は日テレG+で生中継!
12/8(火)ザ・グレイテストボクシング
メインイベント フライ級8回戦
薮崎賢人(セレス)vs小野心(ワタナベ)
元OPBF東洋太平洋ライトフライ級王者、元日本ミニマム級王者であり、世界挑戦経験もある小野の復帰第二戦。前々戦、日本タイトルマッチで田中教仁(三迫)に挑むも完敗の内容でした。
薮崎は7勝(5KO)4敗1分という戦績ながら、23歳と若く、まだまだ伸び代の期待される選手でもあります。
ベテラン、小野はもう37歳、年末には38歳となります。
ここでランクを失うわけにはいかない小野、再浮上なるか。
そして現在2連敗中の薮崎にとっても、落とせない一戦。前回のランカー挑戦は善戦止まり、国内ビッグネームに勝利すればランキングとともに名をあげるチャンスでもあります。
両者の意地がぶつかり合う一戦となりそうです。
12/9(水)A-SIGN.Bee
ジロリアン陸(フラッシュ赤羽)vs太田卓矢(とよはし)
11勝(10KO)3敗という高いKO率を誇り、その豪快なKOと、ラーメン二郎をこよなく愛するキャラで各テレビ番組への出演で大人気のジロリアン。
対する太田も8勝(6KO)3敗1分と高いKO率を誇ります。前戦では中国でWBCの地域王座に挑戦しますが、5RTKO負け。そこからの復帰戦となります。
2017年の東日本新人王であるジロリアンと、2018年の中日本新人王で西軍代表である太田の興味深いマッチメークは、KO決着必至の一戦です。
12/10(木)ダイヤモンド・グローブ
メインイベント 日本スーパーライト級タイトルマッチ
永田大士(三迫)vs近藤明広(一力)
前戦で日本タイトルを奪取した永田。世界を伺うに足るボクサーと見受けられた、井上浩樹(大橋)を見事なボクシングで打ち倒した永田の初防衛戦。
ここで元日本ライト級王者、元WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者で、世界挑戦経験もある近藤を迎えます。
初防衛戦という事を考えると、非常に勇気あるマッチメイク。
デビュー戦を井上岳志(ワールドスポーツ)と引き分けてから、遠回りした道のりでしが、これまでも強豪相手に(敗北も経験しつつ)力をつけた永田。アマ上がりのテクニックに加え、ハートの強さとフィジカルの強さがあります。
対して近藤は、経験があり、こちらもハート・フィジカルは強く、テクニックもあります。
中間距離から近距離での打撃戦となりそうな一戦ですが、近藤はIBF世界挑戦者決定戦でアピヌン・コーンソーンに痛烈なKO負け、平岡アンディにも敗北し、連敗。
前戦、接戦を制し再起には成功したものの、衰えはいかほどか。
近藤を倒したコーンソーンが、あっという間にジョシュ・テイラーに倒されてしまったところを見ると、この階級の頂はまだまだ遠いように思います。
勢いやフィジカルの強さは間違いなく永田にありながらも、戦いの幅は近藤に分がありそうです。近藤がどのように戦うのか、序盤から打ち合うのか、後半に勝負をかけるのか、でも展開は違ってきそうです。
勝利した方が、世界への階段を一歩登る、そんな試合となりそうですね。
ただ、個人的には、まだまだ井上浩樹の復帰を待っています。
この一戦はフジボクシングでディレイ放送。12/12(土)26:45〜、勿論関東ローカル。
ちなみにセミファイナルには駿河男児ジムのホープ、木村蓮太朗が登場、平仲ボクシングスクール所属のサンダー照屋と60.0kg契約8回戦。
セミセミには同じく駿河男児ジムのホープ、村地翼が登場します。
前座も含めて注目の興行ですね!
という事で、若手ホープからベテラン、そしてタイトルマッチまでを網羅した今週末〜来週にかけてのボクシング!
コロナのせいで、ボクシング興行を催す事自体が日に日に厳しくなってはいきますが、どうか無事に、全試合行われる事を願ってやみません。