2024年のボクシング界は世界ヘビー級の4団体統一、国内では34年ぶりとなる東京ドーム興行というのが大きなトピックでしたが、多くのプロスペクトたちが台頭してきた年でもありました。
すでに完成されたボクサー同士がビッグマッチを戦うのも楽しみな事柄ではありますが、まだまだ不完全なボクサーたちがベテランを降したり、大きく評価をあげたりするのもボクシングの楽しみの一つです。
さて、2025年はどんな年になるのでしょうか。
今回のブログでは、BoxingSceneが発表した、2025年に注目すべきプロスペクトたちを見ていきます。

25位ー15位
25位タイ:チャーリー・シーヒー(10勝5KO無敗)ライト級、26歳
25位タイ:ガエル・カブレラ(6勝4KO無敗)スーパーバンタム級、20歳
24位:タイガー・ジョンソン(14勝6KO無敗)スーパーライト級、26歳
23位:ジョージ・リダード(10勝6KO無敗)ミドル級、22歳
22位:ネイサン・ルーゴ(3勝3KO無敗)スーパーミドル級、20歳
21位:ジャイ・タッカー(13勝6KO1敗1分)ミドル級、21歳
20位:カラム・ウォルシュ(12勝10KO無敗)スーパーウェルター級、23歳
19位:テレモアナ・ジュニア(5勝5KO無敗)ヘビー級、26歳
18位:カツマ・アキツギ(12勝3KO無敗)バンタム級、27歳
17位:サム・ノークス(16勝14KO無敗)ライト級、27歳
16位:ロハン・ポランコ(14勝9KO無敗)ウェルター級、26歳
15位:デビッド・ロペス(7勝5KO無敗)スーパーライト級、20歳
20位以下はまだまだキャリアの形成期にあるか、というボクサーが多い印象でしょうか。その中でもデランテ「タイガー」ジョンソンやカラム・ウォルシュ、チャーリー・シーヒーなんかはかなり期待されているボクサーですね。
気になるのは19位のテレモアナ・ジュニアというオーストラリアのヘビー級で、パリ五輪に出場したオリンピアン。準決勝でジャロロフに敗れています。
そして18位にカツマ・アキツギ、こちらはもう2025年にタイトルショットを迎えてもおかしくないボクサーで、最近はProBoxTVのリングに上がり、マッチメイクも非常に上手くいっているようです。サム・ノークスもいつチャンスが来てもおかしくない位置に来ていますが、とにかくライト級という階級はタイトル戦を組むのにも非常に難しい。
14位ー10位
14位:ジョエル・イリアルテ(5勝5KO無敗)ウェルター級、21歳
13位:カーメル・モートン(6勝5KO無敗)ウェルター級、18歳
12位:アルベルト・ゴンサレス(12勝7KO無敗)フェザー級、22歳
11位:スティーブン・ナバロ(5勝4KO無敗)スーパーフライ級、20歳
10位:アマリ・ジョーンズ(13勝12KO無敗)ミドル級、22歳
ここでカーメル・モートンが登場。特例で17歳デビューしたモートンはこれまで順調にキャリアを積みましたが、先日約6.8kgの計量オーバー。非常に残念でしたね。そのうちに適正階級で再起をするのでしょうが、まだ18歳でここまで体が出来上がってしまっていることに少々不安です。
さて、このモートンも注目ですが、もっと注目すべきはスティーブン・ナバロです。言ってしまえばこのBoxingSceneのランキングは、かなりのバイアスがかかっているのですが、彼はスーパーフライ級にも関わらず、ここでランクインしています。プロデビューからまだ8ヶ月、その期待は非常に大きい。
9位ー5位
9位:ヤンキエル・リベラ(7勝3KO無敗)フライ級、27歳
8位:トロイ・アイズリー(14勝5KO無敗)ミドル級、26歳
7位:ケイン・サンドバル(14勝12KO無敗)スーパーライト級、22歳
6位:エルネスト・メルカド(16勝15KO無敗)スーパーライト級、23歳
5位:ダニエル・ペロ(10勝8KO無敗)ヘビー級、25歳
スーパーフライ級のナバロはまだ実績を積んでいませんが、ヤンキエル・リベラはすでに大層なレジュメを獲得しています。7戦中3人が当時8〜14戦ほどして無敗のボクサーであり、まだ苦戦もしていません。
フライ級という階級を考えると、すぐにあがってきそうですね。
トロイ・アイズリー、エルネスト・メルカドはすでに有名と言えるプロスペクトです。
特にメルかどは、1月にホセ・ペドラサを相手に戦うことが決定しており、これは非常に大きな資金石となります。これに勝てば、やはり世界タイトルへ大きく近づくことになるでしょう。
ダニエル・ペロはレジュメが大したことないはずですが、関係者の評価が異常なまでに高いボクサー。25歳と若いキューバ人、今後に期待ですね。
BEST4
4位:オスレイス・イグレシアス(13勝12KO無敗)スーパーミドル級、27歳
ここにイグレシアス。2024年は4戦して、マルセロ・コセレス、エフゲニー・シェフデンコ、セナ・アグベコ、そしてペトロ・イワノフを全てノックアウトで退け、IBOの世界タイトルを獲得しています。もはやプロスペクトというのも憚られる存在で、ちゃんと認知されればスーパーミドル級を引っ掻き回す存在になり得ます。
ただ、この階級はある意味「絶対」の王者であるカネロが統べる階級であり、イグレシアスにチャンスが回ってくるのはまだ先になるかもしれません。
3位:アンディ・クルス(4勝2KO無敗)ライト級、29歳
2023年にプロデビューした東京五輪金メダリスト、アンディ・クルス。このクルスに最後まで勝てなかったキーショーン・デービスは2月にタイトルショットを控えるまでに上り詰めていますから、次はこのクルスです。
2025年、きっとキーショーンは世界王者になるでしょうから、そこでこのライバル対決が見たい。ちなみに次戦は1/25、パチェコvsネルソンのアンダーカードでオマール・サルシドと対戦予定、エルネスト・メルカドと競演ですね。
2位:アブドゥラ・メイソン(16勝14KO無敗)ライト級、20歳
このBoxingSceneがピックアップした25人のプロスペクトの中に、ライト級のボクサーは4人も入っています。現在のライト級のトップ戦線も激戦区ですが、その次に控えるプロスペクトたちも豊作です。
弱冠20歳の倒し屋、アブドゥラ・メイソンは個人的に最も注目しているプロスペクトで、2024年は5戦して全てをKO勝利でクリアしています。
2021年に4回戦でプロデビューし、2024年に入ってようやく8回戦を戦っていますが、前戦では初回に2度ダウンを喫するという危うさを見せもしました。
これは素晴らしいパワーと打たれ脆さを併せ持つ、非常にスリリングなボクサーかもしれません。おそらくディフェンス面での修正は急務ですが、まだまだ伸び代がある、ということで、今年はきっと何らかの地域タイトルに絡んでくるはず。
大きな飛躍は2026年以降でしょうか。
1位:モーゼス・イタウマ(11勝9KO無敗)ヘビー級、20歳
2023年のベテルビエフvsヤーデのアンダーカードでプロデビューしたモーゼス・イタウマ、スロバキアの生まれで現在の国籍はイギリス。
2024年は4戦して4KO勝利、2戦は初回KO、2戦は2RKOと即効型のパンチャーです。
特に前戦のデムジー・マッキーン戦が評価を定めた、と言えるのでしょう、このマッキーンはフィリップ・フルゴビッチに敗れたとはいえ最終ラウンドまで粘っており、このマッキーンを初回KOというのは非常にインパクトのある勝利でした。
まだ弱冠20歳と若く、しかもヘビー級大国のイギリス人とあっては期待しない方がおかしいかもしれません。今後、どのようなキャリアを歩むのかは分かりませんが、ヘビー級の英国人が次々と出てくるこの状況においては、アメリカの復権はまだまだ先の話でしょう。
総評
さて、ということでBoxingSceneのピックアップした25人(25位がタイなので、結局26人)を見てみました。
非常に大きな偏りがあるように見えますが、英米、特に中量級〜重量級のプロスペクトたちを紹介してくれるのは嬉しいことですね。軽量級のプロスペクトたちを調べるのは、我々日本のボクシングファンにとって難しいことではありません。
▼元の記事
さて、ちゃんとキューバ人たちが入っている、ということは暁光で、アメリカのプロモーターたちには、海を渡って勝負をかけにきたこれらのボクサーたちにリングに上がるチャンスを作ってあげてほしいものです。
ということで2025年、ビッグマッチだけではなくプロスペクトたちの台頭も楽しみにしましょう。
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