2024年が始まった時、日本人世界王者は6人でした。
当時からの変更を見ると、重岡兄弟が二人揃って陥落、そして井岡一翔も陥落。バンタム級では全団体で王者が誕生、フライ級でユーリ阿久井が王者になり、拳四朗はライトフライ級からスライド。そのライトフライ級では矢吹正道、岩田翔吉という2人の王者が誕生し、井上尚弥だけは変わらずでした。
そして2024年が終わったところで、世界王者は9人。
2023年初頭に4人、2024年初頭に6人、そして2025年初頭に9人と右肩上がりですね。
↓2024年初頭の記事
ということで今回のブログは、9人の日本人世界王者たちの2025年に期待することを書いていきたいと思います。

ライトフライ級
・IBF王者:矢吹正道(LUSH緑)
・WBO王者:岩田翔吉(帝拳)
2024年、この階級は非常に大きく動いた年だったと思います。
WBA・WBCの統一王者だった寺地拳四朗は王座統一戦の機会を待ち続けるも、それは訪れずタイトルを返上。時を同じくして、(統一戦が実現しなかった元凶とも言える)WBO王者、ジョナサン・ゴンサレスも返上しています。
そしてIBF王座はいっときアドリアン・クリエルに移った王座をシベナチ・ノンシンガが取り戻し、そのタイトルを矢吹正道が10月に奪取、世界王座返り咲きを果たしています。
岩田もゴンサレスの返上した王座を決定戦で手に入れており、ライトフライ級には2人の日本人王者が君臨することになりました。
WBA王者は微妙な試合で戴冠のエリック・ロサ、WBC王者はもっと微妙な試合で戴冠のパンヤ・プラダブスリ。
WBCはおそらくダイレクトリマッチが必至であり、それは今年の前半に行われるはずです。
さて、まだ誰も初防衛戦を果たしていない新米王者ですが、時勢は早くも統一戦です。
そもそも岩田がタイトルを獲得した時、矢吹への呼びかけを行なっており、矢吹としても普通の防衛戦よりも統一戦の方が望ましいでしょう。パンヤはこの統一戦線にまだ入って来れないと思うので、矢吹の相手はエリック・ロサか岩田。
岩田は個人的に矢吹とやりたい気持ちが強いように思いますが、果たして王座決定戦での戴冠+初防衛もせずに統一戦、というのは帝拳陣営的にはどんなもんでしょうか。
矢吹の減量限界説も分かりますが、王座決定戦での戴冠→指名戦の流れは崩してほしくはないので、規程で言えばやっぱりトップコンテンダー、レジー・スガノフとやって実力を証明してほしいところですね。どうしても、ハイロ・ノリエガは決定戦に出る力が不足しているように見えました。
そんなわけで、矢吹はまず今年前半、ロサを日本に呼びつけて撃破、その後に岩田との3団体統一戦に臨んでほしいところ。そして岩田はまず指名戦をクリアして、そして王座統一戦に進んでほしい。いずれにしろ、2025年中に矢吹vs岩田は見れる気がしています。放送はアマプラが良いな。
フライ級
・WBA王者:ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
・WBC王者:寺地拳四朗(BMB)
・WBO王者:アンソニー・オラスクアガ(アメリカ)
こちらもライトフライ級と同じく非常に大きな動きがあった階級で、2024年は1月にユーリ阿久井がアルテム・ダラキアンを破ってWBA王者となり、2度の防衛に成功。そして7月にアンソニー・オラスクアガが決定戦でWBO王座を戴冠、続いて10月に寺地拳四朗が同じく王座決定戦でWBC王座を戴冠しています。
IBF王座も8月にアンヘル・アヤラがIBF王座を決定戦で戴冠、4人の王者のうち2人がまだ初防衛戦を迎えていない状態。
ただ、拳四朗についていえば過去に連続8度の防衛、返り咲いてからライトフライ級での王座統一と実績は十分です。
この階級はすでに明確に王座統一戦路線、同じアマプラ興行に出場する拳四朗とユーリ阿久井の間で交渉が行われているものと思われ、その日程は3月中旬と噂されています。
これもまたどちらを応援するのか非常に悩ましい戦いではありますが、おそらくこのメインイベントにしてアンダーカードにオラスクアガが登場、早ければ今年のうちに3団体統一戦も開催される可能性もあります。
もし3月にオラスクアガがリングに登場するとして、その相手がIBF王者のアンヘル・アヤラであるならば4団体統一もすぐそこ。
アヤラも稼ぎたければメキシコから出て日本で戦う必要性があるので、これはかなりの高確率で近いうちに4団体統一戦が実現しそうな感じはします。が、残念ながらオラスクアガの次の相手はファン・カルロス・カマチョだということです。
個人的に言えば拳四朗vsユーリ阿久井は決勝戦的な立ち位置ですが、タイミングを逃してしまえば実現しない可能性もあるのでこれはこれで覚悟を決めて見なければいけませんね。
アマプラのことだから、もしかすると矢吹vs岩田、拳四朗vsユーリ阿久井というマッチアップを同日開催という可能性もあり、今年も序盤から全く気のぬくことが出来ない日々を過ごすことになりそうです。
なお、WBCは統一戦を許可しており、指名挑戦者であるフランシスコ・ロドリゲスは暫定王者のガラル・ヤファイに挑戦する形になるとか。
バンタム級
・WBA王者:堤聖也(角海老宝石)
・WBC王者:中谷潤人(M.T)
・IBF王者:西田凌佑(六島)
・WBO王者:武居由樹(大橋)
井上尚弥が4つにまとめたタイトルを返上したのが2023年初頭、そこから井上拓真、ジェイソン・モロニー、エマニュエル・ロドリゲス、アレハンドロ・サンティアゴがタイトルを奪取。
そして2024年に入り、中谷潤人がサンティアゴから、西田凌佑がロドリゲスから、武居由樹がモロニーからタイトルを奪い、そして堤聖也が井上拓真からタイトルを奪取して年明けを迎えました。
それぞれの次戦はほぼ明確で、まず12月に防衛戦を予定していた武居由樹はサム・グッドマンの怪我により1月に延期、その後武居の怪我でその1月の戦いも延期されています。復帰は4月か5月、とのことで、相手はおそらく当初12月に戦う予定だったユッタポン・トンディーとなる見込みです。ここのところ激戦続き、試合のスパンも短かっただけに、ゆっくりと休養してほしいものです。
そして中谷潤人は無敗のメキシカン、ダビド・クエジャルを相手に防衛戦の予定で、堤聖也は比嘉大吾との防衛戦の予定、これがもう2月24日という日程で発表されています。
そして西田にしてもIBFからの指名戦オーダーを受け、ホセ・サラス・レイジェスとの指名戦の予定であり、これはIBFからのオーダーのため受けざるを得ません。交渉期限が1/20とのことですが、これはほぼ間違いなく日本側が興行権を獲得できる戦いであり、日本開催が濃厚。
おそらく早くて3月頃、遅くとも5月頃の対戦になろうかかと思います。
その後の戦いを考えると、中谷潤人vs西田凌佑の王座統一戦、というのが一番可能性としては高いですが、減量苦もあり、あまり短いスパンで試合ができそうにない西田のことを考えると、これは実現するとすれば今年の後半でしょうか。
中谷の対戦相手のクエジャルにしろ、西田の対戦相手のレイジェスにしろ、強敵ではあるものの、この流れがスムーズに行くことを願います。
WBAは予定が非常に詰まっており、堤vs比嘉が終わった後、前王者の井上拓真がオプションを行使して再戦に臨む可能性が大きく、この試合が今年の夏頃に行われるのではないでしょうか。
そしてそこから、先日謎で暫定王者になったアントニオ・バルガスが指名挑戦者としてWBA王座に挑むことになり、堤、比嘉、井上、いずれかと戦うはずなので、順調に行っても2025年は終了となりそうです。
武居については那須川天心戦の機は熟していると思うので、今年の終わりには武居vs那須川を見たいもの。それには武居がトンディーに勝利することが絶対条件ですが、那須川は仮にモロニーに負けてしまってもこの試合はボクシング界のために実現してもらいたいものです。
スーパーバンタム級
・WBA / WBC / IBF / WBO4団体統一王者:井上尚弥
当初12月に予定していたサム・グッドマン戦が1月に延期。これで大きく仕切り直し、とならなかったことは良かったことで、たった1ヶ月の延期で済んだことは本当に不幸中の幸いだと思います。
グッドマンは非常によくまとまったボクサーで、見れば見るほどオーセンティックなスタイルは日本人の好むところ。おそらく、モロニー同様この試合が済めばグッドマンを応援する日本のファンは増えることが予想され、そうなると今後日本人プロスペクトとの対戦も増えていくでしょう。
グッドマンはアメリカのゴリゴリのプロスペクトだったライース・アリームを破るなどしており、世界的に実績十分の選手だと思います。まだ26歳と若く、井上尚弥戦後のセカンドチャンスを日本でものにする、という姿も想像できます。
そして気になるのは、井上尚弥のその後です。
12月の試合が1月になったことで、4月か5月と言われているラスベガスでのファイトスケジュールが変更になることはないでしょう。
できればここでムロジョン・アフマダリエフと戦ってほしいところではありますが、これがもしトップランク興行であればWBCの指名挑戦者、アラン「ダビド」ピカソの方がスムーズで、また可能性が高いと思われます。
そうなると今年後半の試合でムロジョン・アフマダリエフとなり、この場合はアメリカではなく日本、もしかしたらサウジアラビアということになるのでしょうか。
サウジの場合は放映プラットフォームの問題が出てくるので、海外ではDAZN、日本ではLeminoみたいな妙な感じになるかもしれませんし、そのあたりのやり方にLeminoが慣れているとは考えづらいので、ちょっとモタつきそうなイメージです。
全世界待望の井上尚弥vs中谷潤人については2026年の春頃が最も適切なタイミングでしょうか。中谷にはバンタム級でもう1つのタイトルを獲得してからスーパーバンタム級への転級が理想。アンドリュー・マロニーを相手にKOオブザイヤーを獲得してからというもの、米国メディアも中谷をPFPファイターとして大きく取り上げており、これは本当に全世界が注目するファイトになりそうです。なので、これは流石に日本時間の日曜日の午後イチぐらいにメインイベントが始まるように調整してもらいたいところ。
世界王者の「数」
もはや世界王者が何人いるか、はあまり意味をなさないかも知れませんが、やはり日本のボクシング界は黄金期に相応しい世界王者の人数を有しています。
そして他にも、2025年中の世界挑戦を期待されるボクサーも多い。仮に王座統一戦で日本人同士がぶつかり、タイトル保持者の数が減ったとしても、また新たなタイトルホルダーが生まれてくれることでしょう。
そしてそれに最も近しいのは、ともに3月と噂される重岡優大と亀田和毅。
3150FIGHTでの開催となりそうなこの二つの世界タイトルマッチは、重岡はタイトルを奪われたメルビン・ジェルサェムとの再戦、亀田は指名挑戦者としてIBF王者アンジェロ・レオとのタイトルマッチとなりそうです。
他には平岡アンディも2025年中の世界タイトルマッチに漕ぎ着けられそうでしょうか。平岡の狙うWBA王者、ホセ・バレンズエラはイサック・クルスとの再戦ののち、となりそうですが、バレンズエラが再戦に勝利したならばすんなりと日本に呼べそうな気がします。
そして力石政法、こちらも平岡と同様、日本ボクシング界を挙げてのマッチメイクに期待したいところ。個人的には高田勇仁の世界タイトルショットも期待したいですが、1月に小林豪己とのWBOアジアパシフィックタイトルを勝ち切ることが最低限として、統一路線の世界ミニマム級戦線にわってはいることができるかどうか。
兎にも角にも、まだまだ引き続き日本ボクシング界は黄金時代。
円安も何のその、エンタメ業界がボクシング界に目を向けてくれている今こそ、いろいろな勝負を見せてもらいたい。
▼Amazonの初売りは1/3〜!スマイルSALEはこちら▼
【宣伝】
日本で手に入りにくいボクシング用品のセレクトショップやってます。
ぜひ覗いてみてください。
▼最新情報はインスタで▼