信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】1/31、スーパーウェルター級で2つのタイトルショット!バフラム・ムルタザリエフvsジョシュ・ケリー、そしてザンダー・ザヤスvsアバス・バラオウの結果は!?

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

大激戦階級のスーパーウェルター級。

誰がどう戦っても、それが王者同士であろうとも防衛戦であろうとも、とにかく話題になるであろうこの階級で、イギリス、アメリカでそれぞれタイトルマッチが実施された1/31。

ことテオフィモ・ロペスvsシャクール・スティーブンソンというビッグマッチの裏に隠れてはいるものの、これらのファイトは今後のスーパーウェルタ級を見ていく上で非常に重要なファイトです。

ということで今回のブログは、1/31(日本時間2/1)に行われた、IBF世界スーパーウェルター級タイトルマッチ、そしてWBA・WBO世界スーパーウェルター級王座統一戦、2つのスーパーウェルターの観戦記。

 

 

 

1/31(日本時間2/1) イギリス・ニューカッスル

IBF世界スーパーウェルター級タイトルマッチ

バフラム・ムルタザリエフ(ロシア)23勝(17KO)無敗

vs

ジョシュ・ケリー(イギリス)17勝(9KO)1敗1分

さて、このアンダーカードにはジョシュ・パドリー(イギリス)が登場です。シャクール・スティーブンソン(アメリカ)に代役挑戦者として挑戦したパドリーは、スーパーフェザー級の地域タイトル戦に登場、非常にアグレッシブで、上下に打ち分けるコンビネーションは素晴らしく、ジャウアド・ベルメディ(フランス)を圧倒的なノックアウトに降しています。

これにてEBUのヨーロピアンタイトルを獲得したパドリー、今後はこの階級で存在感を増していくかもしれません。要注目です。

さて、ともあれメインイベント、Time has comeです。

コールされたチャレンジャー、ジョシュ・ケリーには当然のように大歓声。大人気のこのボクサーのホームに乗り込んだ王者、バフラム・ムルタザリエフには大きなブーイング。とはいえ、ここで心を乱されるわけもないでしょう。

初回のゴング、強いプレスをかけていくムルタザリエフ、ミズノのボクシングシューズにライバル社のグローブ。そしてサークリングするケリーはアディダスのシューズに、お馴染みFLYのボクシンググローブです。

プレス、フェイントから攻め入ろうとするムルタザリエフ、ケリーはカウンター狙いからスピードあるコンビネーション、このカウンターは非常にキレがありますね。

ケリーは非常に速くまた距離感も抜群。ジャブでムルタザリエフを煽り、ムルタザリエフのリターンを躱して打つ。そこに放たれるムルタザリエフのリターンは遅れており、スピード差を感じる初回です。ただ、ムルタザリエフも微妙に頭の位置を変えており、クリーンヒットは免れているように見えます。

 

 

 

2R、展開は同じ、プレスをかける方がスピードのある相手に若干出遅れる事がある、というのは尋常のことですから、ムルタザリエフは焦ることもありません。ケリーとして問題なのは、やはりこのスピードに慣れられてから、というところです。

ムルタザリエフはこのラウンド、ブロッキングを使い始めており、これによりケリーが感じるプレッシャーはより強くなるように思います。

ケリーはムルタザリエフの距離になろうかというところで体を寄せる頭の良さもあり、後半にはカウンターもヒット。ここまで非常に巧く戦っています。

3R、快調に飛ばすケリー。ムルタザリエフはプレスをかけて攻めますが、ケリーのキレキレのカウンターを警戒せねばならず、思ったようにはプレスをかけられていない印象。

ケリーが攻め込んだ時は距離が詰まる分、ムルタザリエフにとってもチャンスですが、とにかく速すぎるケリー、ムルタザリエフがリターンを出す時にはすでに距離を取っているという状況です。

4R、相変わらずケリーのスピードを持て余しているムルタザリエフ。そして中盤、強引にワンツーを振っていったムルタザリエフに対して、ケリーが左ジャブカウンター!これでバランスを崩したムルタザリエフがなんとダウン!!

思わず苦笑いですが、これはケリーの素晴らしいカウンター。ダメージが大きいわけではないですから、ケリーも倒しに行こうとはしませんが、ムルタザリエフ、これは大きなビハインド。

ダウンを獲られただけではなく、カウンターをクリーンに決められた事で、より攻めづらくなってしまった感があります。これはいよいよ、ムルタザリエフはピンチ。

逆二ケリーは余裕十分で、もう見切ったと言わんばかりのノーガードスタイル。このあとはもはやパンチを出さずともリングジェネラルシップという項目でポイントをピックアップできる下地が整ってしまったかもしれません。

 

 

 

5R、当然、プレスを強めるしかないムルタザリエフ。ケリーは右に左に動いてカウンター、特に左フックを狙っています。

中盤、ようやく距離を詰められたムルタザリエフは、数発のパンチをヒット、ボディへもパンチを届かせます。しかし後半に入る頃、攻め際にケリーの右カウンター、依然として戦いやすさはケリーが保持している状態です。

そして終盤、ケリーは前ラウンドでダウンを奪った左カウンターと同じパンチ。ワンツーで攻め込んでくる事の多いムルタザリエフにとって、このカウンターは鬼門になりそうです。

6R、ジリジリとプレスをかけるムルタザリエフ、距離を詰めるのにこれは良いと思います。距離がつまればケリーはクリンチ、このクリンチの立ち回りも上手いケリーですが、この密着状態からダメージを与えていかなければ、中間距離では難しい。

ムルタザリエフにやや焦りが見える状態、もしかするとこれまでのラウンドでムルタザリエフのプレスに加点しているジャッジがいるかもしませんが、それは少数と考えると、すでに結構なポイント差が開いているかもしれませn

7R、ムルタザリエフは強いプレス。パンチを出しながらいくとケリーのカウンターが待っている分、手数は控えめにならざるを得ません。そうなるとケリーは逃げやすくなる、という状態の中で、やはり余裕を見せているのはジョシュ・ケリーの方です。

8R、ケリーは手数こそ控えめですが、カウンターを起点として、攻められるタイミングではしっかりとコンビネーション。このラウンドも中盤、ワンツーボディから左フックを顔面に返し、これをヒットさせています。

このステップワークは衰えそうになく、このままの展開が続けばタイトルは移動になることが濃厚です。

9R、追いかけるムルタザリエフ、逃げるケリー。ビッグパンチで回るケリーの方が、見栄えは良いか。と思った中盤、ムルタザリエフのショートの左フックがケリーの額の先をかすめ、ケリーがダウン!!これはダメージがありそうです!

立ち上がったケリーに対してここは仕留めに行くムルタザリエフ、なりふり構わずクリンチに逃げるケリー!!残り時間は1分と少し、仕留められるか!!

ケリーの足は回復しないまでもしっかりと動いています。しかし終盤、ムルタザリエフのボディジャブでバランスを崩したケリー、踏ん張りがきかなかったか、そのままロープへとなだれ込み、そのままマットに跪きます!ダウンです!

再開後、ラウンドが終了!このラウンドはムルタザリエフにとってのビッグラウンド!ケリーはこの1分間でどれくらい回復できるか!

 

 

 

10R、倒されずに逃げ切れれば、たとえポイントを取られてももしかしたら、という感じのケリー、倒さなければならないムルタザリエフ。

苛烈さを増すムルタザリエフの攻撃は、ケリーをロープに詰める事もしばしば。ここでのケリーの立ち回りは上手いですが、当然、序盤ほど余裕があるわけではありません。

11R、余裕を見せようとするケリーですが、カウンターを強振して足を滑らすなど、余裕がないことは明らか。ムルタザリエフは変わらず愚直に、よりしつこく攻め、このラウンドは近づいてのボディショットが良い。

ラストラウンド、もはやポイントもわからないところまで来ました。

ムルタザリエフの攻撃に対し、ケリーもブロッキングをする機会が増えており、このラストラウンドにかける意気込みが垣間見えます。

ムルタザリエフにもやや疲れが見えるこのラウンド、ケリーをロープに詰めたところで思いっきりミスブロー、そこからケリーが体を入れ替えて渾身のラッシュ。クリーンヒットはありませんが、ジャッジへのアピールとしては良いでしょう。このボクサーは、リングIQが高い。

終了後、勝利を確信してロープに登って勝利をアピールしたジョシュ・ケリー。ただ正直、これはわかりません。

判定は、113-113、115-111、114-113、2-0の判定でジョシュ・ケリー!

ムルタザリエフにとって、よくてドローか、とは思っていましたから、この判定に不満はありません。ケリーはムルタザリエフにとって非常に速く、12ラウンドで捕まえられる相手ではありませんでした。

ケリーはこの大一番で素晴らしいボクシングを披露、これまでのベストファイトでしょう。

スーパーウェルター級の王者たちの中で、どこまでやれるのか。いずれにしろ、まずは英国での防衛戦を優先させるでしょうから、またこのボクサーが誰と戦うのかを楽しみにしましょう。

 

 

 

1/31(日本時間2/1)プエルトリコ・サンファン

WBA・WBO世界スーパーウェルター級王座統一戦

ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)22勝(13KO)無敗

vs

アバス・バラオウ(ドイツ)17勝(9KO)1敗

この興行は、TopRank Classicsで放映され、日本での配信はありませんでした。Facebookでライブ配信されているようですが、これも日本のFacebookには含まれていないようで、フィリピンとかではあったみたいですね。いずれにしろ、リアタイ視聴は厳しい。

さて、ザンダー・ザヤスの地元凱旋の初防衛戦にして、王座統一戦となる今戦。

互いに初防衛戦ということもあり、かつ、アメリカではテオフィモvsシャクールが行われている、ということでどうしても注目度は低くなってしまいますね。

ともあれ、大激戦のスーパーウェルター級、ザヤスが問題なく勝利するのか、それともバラオウがまたもアップセットを起こすのか。

注目のゴングです。

まずジャブの差し合いでスタート、両者ともやや前傾であり、最近多い後傾のボクサーたちと違い、なんだか昔の雰囲気を感じさせますね。

ガードを固めてグイグイと出てくるバラオウに対して、ザヤスはステップワークを使いながらジャブ、右アッパー。サークリングしつつも上手くパンチを当て、右に左に躱しています。

ザヤスはバラオウが出てこようとするタイミングでパンチを放っており、バラオウはなかなかパンチを出すことすら出来ない状態。とはいえ、良いプレスのかけ方をしていますから、このままフルラウンドいくことはないでしょう。

2R、やっぱりジャブのタイミングが良いザヤス。ジャブで止め、自らコンビネーションで攻め込んでは距離を取るザヤス、打った後にその場にいない、という超基本的なことを徹底し、それでなかなかバラオウが手が出ないのだから、本当に基本というのは大切ですね。

3R、バラオウは時折強引に攻めますが、まだ足りません。このラウンドは前半にザヤスに右をヒット、そこからいくかと思いましたがさほど手は出ず。

このアバス・バラオウ、エリートを狂わせるなにかを持っていると思いますが、ザヤスを相手に強引にはいけないのは、やはりザヤスのカウンターが待っているからでしょうか。

4R、ザヤスは常にポジションを変えつつ、ジャブ、そしてコンビネーション。この目まぐるしいポジション変更を追いきれないバラオウは、被弾覚悟でガードを固めて前進。しかしそのガードの間隙をザヤスの右ストレートが割って入ります。

どんどん動きがよくなるザヤス、アッパーをヒットしてまたもポジション変更、その打ち終わりを狙ったザヤスのリターンにもスイスイとステップで躱しています。

 

 

 

5R、バラオウはこれまでよりも激しく頭を振って、右も左もなく攻めていきます。やや変則のファイタースタイル、これはザヤスを相手にも一定の効果を生んでいると思います。

しかしそれでもザヤスの方が手数は多く、しかもそのアングルも非常に多彩、バラオウとしてはどんなに頭を振ってもこれをかわせるものではありません。

6R、更にプレスを強めたバラオウ。亀のようになって、今度は全く手を出さずに近距離まで近づこうという心づもりのようです。完全な追いかけっこと化したこの試合、それでもザヤスはこのバラオウのプレスをスルリするりと抜けて、要所でパンチをヒットしていきます。

時折、バラオウの右が届く事がありますが、それを続けられないのは非常に残念なところ。

7R、ジャブだけでは当たらないバラオウの攻撃ですが、ツーは当たるようになってきていますね。ザヤスの左ガードが低い事が関係していそうですが、ザヤスはジャブと左フックカウンターをスムーズに放つために左をあげる気はないようです。

バラオウの右には耐えられるという算段もあるのでしょう、ザヤスは足を使いながらもロープに詰まることもなく、ポジションを変えてコンビネーションを放つ等しています。

8R、バラオウはどんどんプレスを強め、パンチを打ちながら歩くように、いや走るように攻めますが、それでも捉えきれず。徐々にバラオウのプレスが効いてきているおは事実ですが、まだ足りません。残り4R、バラオウのプレスはザヤスを捉えるのに間に合うか。

9R、このままで良いザヤスは戦い方を変えませんし、より強くプレスを賭けるほかないバラオウも戦い方自体は変えません。序盤、バラオウの右がヒットしますが、これでザヤスに火がついたのか、打撃戦へ。ここで勝るのはザヤスの回転力、バラオウはおそらくダメージを受けて動きを止めます。

ここまでかなりの被弾をし、ダメージもありそうなバラオウですが、このボクサーは本当にタフですね。ザヤスの攻勢のあとも変わらずプレスをかけまくり、ザヤスを追いかけていきます。

 

 

 

10R、後半に入ってから、バラオウのプレスは苛烈で、もしかするとポイントがバラオウについているラウンドもあるかもしれません。ただ、序盤から中盤にかけて、その多くがザヤスに流れていると考えれば、バラオウはこのままでは勝てないのではないでしょうか。

どこかでダウンが欲しい。

11R、驚くべきことに、バラオウの突進は一向に衰えません。ザヤスにバランスを崩される事もままありますが、距離を詰める事はできており、そこでパンチを放つ分、もう距離で外されることは少なくなっています。この思い切りの良さを序盤から出せていれば、ちょっと違った展開になったかもしれません。

とにかくしつこく、そして強く追っていくバラオウ、ザヤスもロープに詰まることも増えてきています。後半はバラオウの強引な左右のフックがヒット、頭を下げて、被弾を覚悟して攻めるバラオウは、いつの間にかザヤスのパンチで全く止まりません。

ラストラウンド、最後の望みをかけてプレス、いや突進をかますバラオウ。明確にダメージを与えられているわけではありませんが、ここまでくればかなり削れてはいるでしょう。

ザヤスも疲労からか雑になっており、力を込めてのリターンだけにもう回転力は両者ともに変わらないぐらいになっています。

 

 

 

近い距離で死力を尽くしたファイト、王座統一戦にふさわしい、魂のこもったファイトです。

次々と出てくるバラオウの手数、原始的な殴り合いとなった統一戦。

残り30秒ほどのところでもバラオウの手数は落ちる事はなく、ザヤスも懸命にパンチを返してラウンドが終了。両者ともに本当にあっぱれ、非常に気持のこもったファイトを見せてくれました。

判定は、116-112バラオウ、116-112ザヤス、そして116-112、ザンダー・ザヤス。

会場は割れんばかりの歓声、ハコも非常に大きいところですね。これでバラオウについたのは非常にびっくりしましたが、逃げ切った感じのあるザヤス。

非常に強いプレスを捌くスキルは素晴らしかったですが、後半は押されてしまった感も否めず、このアバス・バラオウも次戦も誰と戦うのか気になるところですね。

両者ともに本当に素晴らしかったです。

▼NEW!中谷潤人のドキュメントが発刊されるそうです!発売は3/5、予約受け付け中!

 

 

 

【宣伝】

日本で手に入りにくいボクシング用品のセレクトショップやってます。

ぜひ覗いてみてください。

<NEW ITEM COMING>FLYのニューグローブ、入荷しました!

 boxingcafe.base.shop

 

プライバシーポリシー お問い合わせ