全世界でコロナ禍。貴方の地方はどうでしょうか。
まだまだ外出自粛。一ヶ月前から不要不急の外出を控えましょう、という話でしたが、コロナの勢いは収まらず。。。
若者の不必要な外出がまだまだ目立つ。あなたの大切な人を守るために一人一人もう一度行動を見直す必要がある。
— 井上尚弥 Naoya Inoue (@naoyainoue_410) April 2, 2020
我らがスーパーチャンプ、井上尚弥も自身の発信力をきっと理解して、外出自粛を呼びかけます。
とはいえ、まだ一ヶ月前は私ものんきなものでした。今はボクシングジム自体も営業を控えている所も多いようです。
さて、我々にできることといえば、なるべく外出をせず、やむを得ず外出する際は人混みを避け、残念ながらジム通いも自粛する、という我慢のとき。
ロードワーク、シャドー等で体をなまらせないようにする、というところでしょうか。
私が教えている国立大のボクシング部では、部活動は4月中旬まで活動自粛、しかし4/8から学校は始まるらしいのです。まあ部活は仕方ないとして、全国から人が集まる国立大で、講義をはじめてしまっていいのか?と思いつつも、当然何の権限もないので指を加えて見ていることしかできません。
せめて、自分も含めて見知った人の中で、感染者が出ないことを祈るのみです。
さて、前回も少しボクシング関連のオススメ本を紹介しましたが、今回はノンフィクション、自伝又は評伝にしぼって、追加で紹介させていただきます。
ジョージ・フォアマンの自伝
かつて「象をも倒すパンチ」を持つとして恐れられたジョージ・フォアマン。モハメド・アリに「キンシャサの奇跡」と呼ばれた一戦で敗北を喫し、その後カムバック。復帰後、45歳でヘビー級王者に返り咲くという奇跡を起こします。
そのヘビー級王座返り咲きしたすぐ後くらいに発刊された本です。
私もあと少しでその時のフォアマンと同じ年齢。人は何度でも立ち上がれるんだ、と非常に勇気づけられる一冊。
イベンダー・ホリフィールドの自伝
そんな復帰したフォアマンが挑んだ世界チャンピオンがイベンダー・ホリフィールド。ホリフィールド戦の善戦(ホリフィールドの判定勝ち)が話題となり、フォアマンにチャンスがまた巡っていった、という敬意もあります。
ホリフィールドはフォアマンの他にも、マイク・タイソンやレノックス・ルイスといった時代を象徴するボクサーと、何度も激戦を繰り広げます。ザ・リアル・ディール(本物)というニックネーム、まさに強敵との対戦を恐れない、真実の男でした。
ちなみにこの本は1997年発刊、タイソンに耳を噛みちぎられる前です。共著のバーナード・ホリフィールドはお兄さんです。
ロベルト・デュランの伝記
パナマの英雄、ハンズ・オブ・ストーン(石の拳)ロベルト・デュランの伝記です。ライト級〜ミドル級まで4階級を制覇した怪物王者で、ガッツ石松や小林弘との対戦で日本にも馴染みが深い。黄金の中量級をささえたボクサーの一人でもあり、その中でも最もスリリングなボクサーでした。
特にライト級時代は無類の強さを発揮し、今だにライト級史上最強との呼び声も高い。
とにかく人気の高いデュラン、私もそのファイトスタイルが大好きなボクサーの一人、その半生記。
ロッキー・マルシアノの評伝
これは割りと最近出た本です。発売日に買いましたが、かなり読み応えがあります。
「ロッキー」といえばバルボアですが、そのバルボアが憧れたボクサー、マルシアノ。生涯戦績49勝43KO無敗、無敗のまま引退したヘビー級チャンプ。体格的に恵まれていたわけではありませんでしたが、20歳でボクシングをはじめると、ジョー・ルイス、ジャーシー・ジョー・ウォルコット、アーチー・ムーアといったヘビー級の強豪を次々とKO。
ムーア戦後、闘う相手がいなくなった、と引退。
決してボクシングセンスに秀でたボクサーではなかったと思います。本当に強打、ただそれだけで登りつめ、その頂上から突然引退したという空前絶後のファイター。
モハメド・アリ。
モハメド・アリの書籍は数あれど、この評伝は本当に素晴らしいものです。
アリ自身、アリをとりまく人々からのインタビューをまとめたものですが、その当時のことが生々しく語られています。
もう絶版になっているとのことですが、ボクサーとしてではなく、人としてのモハメド・アリを大いに知ることができます。
ザ・グレーテスト、20世紀最高のアスリート、アメリカと闘った男。数々のアリのニックネーム以上に、モハメド・アリという人物は世界に与えた影響はとんでもなく大きい。
モハメド・アリは、ボクサーとかアスリートとか革命家とかいう枠を全てとっぱらった、「The Greatest」なんだと痛感させられる一冊です。(あ、上下巻2冊です。)
今回は海外ボクサーを中心にピックアップしてみました。
昔、私が子供の頃はインターネットなんてなかったので、本を探すのにも一苦労でした。ボクシング・マガジンは近くの本屋に1冊だけ入荷するのを買いに行ったり、ワールド・ボクシング(当時)は売っていなかったのでその存在すら知らなかった。
今はネットで買える時代。
この恵まれた時代の恩恵を受けながら、外出自粛引きこもりライフを過去試合の観戦と、読書とともに楽しんでいこう!と思います。