2021年、2月の国内興行は先週末の全日本新人王決定戦を以て終了。
そもそも国内興行は、2/11のダイヤモンドグローブ、2/21の全日本新人王決勝戦しかありませんでした。何とも寂しい。
↓ダイヤモンドグローブの観戦記
↓全日本新人王決勝戦の観戦記
boxingcafe.hatenablog.com
ただ、コロナによりエンターテイメントというもの自体が大きく制限されるこの頃、致し方のないことでもあります。今月末で首都圏以外の緊急事態宣言は明け、感染者数を見る限り首都圏でももう少しで明けるのでしょう。
ワクチンの効能はよくわかりませんが、多少のリスクはあろうとも、普通に出かけられる日常に戻ってもらいたいものです。
ボクシングでは、少なくとも2ヶ月ほど前にはアナウンスがほしいものですが、現在、日本人世界王者7名のうち、現在、次戦の日程が決まっているのは京口紘人のみ。
今回のブログでは、世界王者たちの待望の防衛戦はいつになるのか。。。噂レベルも含めて考察していきたいと思います。
WBA世界ライトフライ級スーパー王者
京口紘人(ワタナベ)
次戦、3/13(日本時間3/14)にアクセル・アラゴン・ベガ(メキシコ)との防衛戦が決定しています。京口の防衛戦の舞台はアメリカ、テキサス州ダラス。
この一戦はリング誌のPFPランカーでありWBC世界スーパーフライ級王者、ファン・フランシス・エストラーダ(メキシコ)と元PFPキングでWBA世界スーパーフライ級スーパー王者、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との王座統一戦のアンダーカードにセットされています。
おそらくセミファイナルになろうかと思いますが、現地での注目度はまだ低いと思います。
マッチルームと契約し、アメリカ進出を果たした京口、向こうではしっかりプロモーションしてもらった上で良い勝ち方をして、名を挙げて日本に戻ってきてほしいですね。
ただ勝つだけでなく、問われるのは勝ち方。海の向こうで「Brutal K.O.」と呼ばれるような勝ち方で話題になることを祈っています。
そしてそれに勝つ前提で考えれば、次こそは待たせてしまったタノンサック・シムシー(タイ)戦をやってもらいたいですね。
WBC世界ライトフライ級王者
寺地拳四朗(BMB)
泥酔し、マンションで住人の車を傷つけてしまい、そのキャリアを停滞させてしまった拳四朗。12月に予定されていた防衛戦はキャンセル、こちらも挑戦する予定だった久田哲也(ハラダ)は残念でした。
↓事件発覚前の記事です。
3ヶ月のライセンス処分、制裁金、そして社会貢献活動。
現在は社会貢献活動の真っ只中との報道もなされましたが、個人的にはまたリングの上で素晴らしいパフォーマンスを期待しています。
久田には1度ならず2度までも戦う約束を破ってしまったので、3度目の正直、禊の意味もこめて戦ってもらいたいですね。
拳四朗は、その経緯からも今年は一戦できれば良いほうであり、相手は久田哲也でしょう。
WBO世界フライ級王者
中谷潤人(M.T)
昨年11月、ジーメル・マグラモ(フィリピン)相手に完璧なボクシングを展開、見事初戴冠を果たした中谷。
↓観戦記
そろそろ次戦の情報がほしいところですね。ただ、日本は現在も海外選手を招聘するのは厳しい状況であり、ここから交渉を始めるくらいなのかもしれません。
この階級は、アジア系のボクサーが多いように思いますが、WBOのランキングを見渡すと1位〜4位はプエルトリコ、イギリス、ドイツ、アメリカといずれも遠く。
評価が高い1位のアンヘル・アコスタ(プエルトリコ)とやれれば御の字ですが、まだ見通しは立たないかもしれませんね。
WBO世界スーパーフライ級王者
井岡一翔(Ambition)
大晦日に田中恒成(畑中)を一方的に降し、海外でも評価を高めた井岡。
↓観戦記
次戦で、というわけにはいかないかもしれませんが、エストラーダvsロマゴンの勝者との一戦を希望しています。
次戦はシーサケット・ソールンビサイ(タイ)との噂も一時流れましたが、IBF王者のジェルウィン・アンカハス(フィリピン)とも。
エストラーダvsロマゴンの勝者に、シーサケットが挑戦するという規定路線もあるそうなので、もしここで井岡がシーサケットとやって先に叩くことができれば、井岡vsエストラーダorロマゴンに誰も文句はないでしょう。
変に一戦はさまず、強豪との試合を見てみたい。
WBAスーパー・IBF世界バンタム級統一王者
井上尚弥(大橋)
日本ボクシング界の至宝は、あくまでこの階級での4団体統一を目指しているようです。
次戦は、マイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦が濃厚です。
ここはIBF王座を保持し続けるために、この指名防衛戦はクリアしなければいけません。大橋会長も、次戦はダスマリナスと交渉中と名言していますので、あとは場所と日程の問題。
できれば日本で、という思いもあるようですが、渡航の問題がありますので、アメリカで良いので早めに決まってほしいですね。
もし、拓真の不倫スキャンダル云々で発表や日程の調整が遅れているのなら、こんなにもくだらないことはありません。
IBF世界スーパーバンタム級暫定王者
岩佐亮佑(セレス)
次戦はIBF正規王者(WBAスーパーの王者でもある)ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との一戦が規定路線のはずです。
当初2020年の12月開催という報せから、3月開催だという話、はてはエストラーダvsロマゴンのアンダーカードに組み込まれるという噂すらも出ていました。(これは結果、京口の防衛戦が組み込まれたので、もしかすると日本人ボクサーが、、、という噂がひとり歩きした結果なのかもしれませんね。)
そして2/25現在、未だその決定のニュースは出てきません。
ただ、アフマダリエフが4/2(日本時間4/3)に次戦をウズベキスタンで計画しているということなので、この相手が岩佐なのかどうか。
ウズベキスタンでの戦いとなると、完全アウェー、岩佐不利は免れません。
しかし、岩佐はここまで、海外での試合経験も豊富、個人的には期待が持てますし、前回に続き「強い岩佐」を見せるチャンスでもあります。
決まってほしいですし、勝ってほしいですね。
WBA世界ミドル級スーパー王者
村田諒太(帝拳)
1月初頭、WBAミドル級スーパー王者だったサウル・アルバレス(メキシコ)がミドル級の王座を返上、村田がスーパー王者に昇格しました。
このニュースを聞いた時、正直特になにも思わなかったんですが。。。
よく考えてみると、IBFは、村田が保持していたWBAの第2王座との統一戦は認めていません。
以前からカネロかGGG、と最後の標的を絞っていた村田からすれば、カネロがスーパーミドルを主戦場とすることを決めたならば、狙う標的はGGGのみ。
そしてそのGGGは、IBF世界ミドル級王者です。
村田が、ゴロフキンと統一戦をするためには、このWBAのスーパー王者となる必要があったのですね。
ファイトマネーの上で、日本に来る事はまんざらでもないであろうゴロフキン、最新のニュースでマッチルームはゴロフキンvs村田の統一戦を、大晦日につくる予定だと発表しました。
さて、そこまでに村田は絶対に負けられません。とはいえ、今年の年末までの間試合を挟まなければ、ブランクは丸2年になってしまいます。
最低でも一戦は挟まなければならないでしょう。
次戦の相手は、ロンドン五輪決勝で村田に敗北したエスキバ・ファルカオ(ブラジル)が名乗りをあげ、レジェンド、セルヒオ・マルティネス(アルゼンチン)も前々から村田の王座を狙うとアピールをしています。
ファルカオは対戦候補として可能性はあるかもしれません。マルティネスは、現在の人気が如何ほどかよくわかりませんが、日本開催は厳しそうな雰囲気がありますね。
他のランカーでいえば、ムンギアは論外、暫定王者のクリス・ユーバンクJrも村田に関しては食指を動かさないでしょう。彼らは、より強い王者を追い求めていそうです。
他の若く、無敗のランカーは実力が未知数なことを考えると、ファルカオはうってつけの相手にも思えます。ただ、今のところWBAのランクには入っていません。これはきっとどうとでもなるのでしょうが。
いずれにしろ、次戦は調整試合で全く問題ありません。
とにかく負けずに、ゲンナディ・ゴロフキン戦にたどり着いてもらいたい。
そして、世界をアッと驚かせるのは、そこからで良いのです。
きっと次戦は余計なプレッシャーがかかり、村田本来のボクシングを見せられないかもしれません。ただ、きっとGGG戦ではやってくれる、そう信じています。
さて、思いのままに書き終わってみて、雑な考察だと自分でも思います。
とはいえ、最近の試合が交渉中→そのあと続報なしみたいな流れは若干辟易してますので、ちょっとまとめてみた次第です。
とりあえず、井上尚弥vsマイケル・ダスマリナスは場所はどこでも良いので早めの日程を出してもらいたいですし、ムロジョン・アフマダリエフvs岩佐亮佑も同じく早く決まってほしい。これはできれば日本開催かアメリカ開催がありがたいですが、完全アウェーでも岩佐はきっとやってくれると思います。
いずれにしろ、日本の誇る世界王者たちのキャリアが、停滞せぬよう、切に願っています。