私はポリシーとしているわけではなく、小規模興行のプレビュー記事を書いていません。
時間が足りなかったり、出場ボクサーをよく知らなかったり、あまり興味の持てるマッチアップでなかったり、理由は色々です。
ただ、これこそは日本のボクシングファンこそ見た方が良いのではないか、と思うのが2/23(日本時間2/24)に行われるゴールデンボーイ・プロモーションの興行。
GBP興行はスーパーフライ級がメイン!
小規模興行とはいえ、メインに抜擢されたのはスーパーフライ級のボクサーであり、このジョン・ラミレス(アメリカ)というボクサーは現在WBA世界スーパーフライ級の挑戦者決定戦の指令がくだっています。
今回行われる試合は、エリミネーションバウトではなく、ラミレスからすると調整試合。
ここはサクッと勝利して、ヨドモンコン・CPフレッシュマート(タイ)との挑戦者決定戦に進み、キャリアに惑わされる事がなければあっという間にWBA世界スーパーフライ級王者の前に姿を現すかもしれません。
ときのWBA世界スーパーフライ級王者は、ジョシュア・フランコ(アメリカ)なのか、それとも井岡一翔(志成)なのか。いずれにしろ、非常に興味深い。
「スクラッピー」というニックネームを持つラミレスは、もともとフットボール(アメフト?)の選手で、ランニングバックのポジションでした。163cmという非常に小柄なラミレスは、このフットボール競技でも大活躍したようで、大学にも進学したそうです。
ただ、その大学をドロップアウト、軍隊への入隊も試みましたがタトゥーのため認められず、夢を失ってしまったラミレスが選んだ競技が、ボクシングだったようです。
ラミレスがボクシングを始めたのが20歳の頃、ということなので、最近のボクシング界では非常に遅い。ただ、フットボールの経験が彼を助け、その強靭なフィジカルを前面に押し出したプレッシャーファイトで連戦連勝、軽量級らしからぬ印象的なノックアウトの山を築いてきています。
ボクシング競技に出会ってたった6年、アマチュアでは25戦して18勝7敗というレコードは、ボクシング大国アメリカにあって非常に少ない方です。
その倒しっぷりを見ればもともとプロ向きだったのだろう、ジョン・ラミレス。体全体をバネのように使って打つパンチは非常に迫力があり、スタイルの違いこそあれどどこかタンク・デービスを彷彿とさせるものです。タンクはリングIQが高く、やや待ちのボクシングではありますが、このラミレスはまだ経験が浅いからこそ、先手を主体としたボクシングで、力でねじ伏せるという傾向にあるから見ていてより面白い。
2020年12月に初回TKO勝利でプロデビューを飾ったラミレスが注目されたのは前戦、ヤン・サルバティエラ(メキシコ)戦で、初回2分25秒でのKO勝利だったわけですが、サルバティエラをリング外に落下させるというセンセーショナルなものでした。
この勝利をもってNABA北米タイトルを獲得したラミレスは、一気に世界タイトル挑戦圏内へと駒をすすめるとともに、大きな注目を集める事になったのです。
↓ラミレスvsサルバティエラのノックアウトシーン
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=jqQL_oljO6A
この勢いのまま、今回の試合とヨドモンコン戦に勝利し、フランコor井岡への挑戦権を勝ち取ってくれれば、またスーパーフライ級が面白くなりますね。
放送・配信
こちらの興行はDAZNで日本時間2/24(金)11:00〜の生配信。
メインイベントはお昼過ぎくらいからかと思います。おそらくそんなに長い時間の試合にはならないので、アーカイブでも何でも見る事をおすすめします。
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翌日は我らがギジェルモ・リゴンドーが登場!
そしてその翌日、2/24(日本時間2/25)はギジェルモ・リゴンドー(キューバ)がアメリカのリングに登場。
ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)、そしてビンセント・アストロラビオ(フィリピン)と連敗を喫したリゴンドーについては、その人気のないファイトスタイルもあいまって試合枯れが常態化していたこともあり、正直もう見納めかと思っていました。
しかし、フロリダとロシアをベースにおく「ウォリアーズプロモーション」というプロモーターの興行で、再起戦のはこびとなっています。
この興行には、キューバ人ボクサーたちがAサイドとして多く出場しており、このウォリアーズプロモーションというところが窓口になっていそう。フロリダ拠点、という事はそういう事なんでしょうね。今後も亡命に成功したキューバ人をどんどん受け入れてほしいものです。
そんなリゴさんの対戦相手は、若く勢いのあるプロスペクトでもなんでもない、リゴンドーと公式上は(リゴさんのほんとうの年齢は誰も知らない)同い年であるヘスス・マルティネス(コロンビア)。どこかで聞いた名前であり、よくある名前ではありますが、日本人との対戦経験はありませんね。
戦った相手はルイス・ネリ、アザト・ホバニシャン、TJドヘニー、ゲイリー・アントニオ・ラッセル等々、まんべんなくしっかりと負けてはいるものの強豪も多い。
リゴンドーvsマルティネス、この試合はふたりあわせて84歳という対決。
さすがにここはクリアするだろうリゴンドーですが、その先は果たして、あるのかどうか。
放送・配信
この興行の配信の有無は、わかりませんでした。
こういう小規模興行は、Youtubeとかでやってくれると良いんですけどね。
Worriors PromotionでYoutubeを調べると、イギリスの同名プロモーションとかも出てくるのですが、おそらく別会社。まあ、あと数日あるので、どこかで出てくるかもしれません。
その場合は、Twitter等でお伝えします。
っていうか誰か見つけたら教えて下さい!!
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是非覗いてみて下さい。