信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】LIVE BOXING第5弾!メインは2冠統一タイトル戦、寺地拳四朗vsヘッキー・ブドラー!!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

9月に入って一週間。

もうあと10日もすれば、Amazonプライムビデオpresents.LIVE BOXING。

これでもかと名勝負を製造してきたこの興行は今回も期待ですが、今回は「神興行」とはならないはず。

ことメインにおいては2団体統一王者、寺地拳四朗(BMB)の圧勝が期待されます。

当初、この興行は行けない予定だったのが、なんだかんだで行けるようになったので現地観戦。ボクシングチケット.comさん経由で拳四朗からチケットを購入、早速手元に届きました。

ということで今回のブログは、寺地拳四朗vsヘッキー・ブドラーのプレビュー記事。

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9/18(月・祝)LIVE BOXING

WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ

寺地拳四朗(BMB)21勝(13KO)1敗

vs

ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)35勝(11KO)4敗

Amazonプライム第5弾興行のメインイベントは、寺地拳四朗。

いつの間にか「名勝負製造メーカー」となった拳四朗の次の防衛戦の相手は、ヘッキー・ブドラーです。

ブドラーは2007年にプロデビュー、もうプロキャリア16年にもなる大ベテランで、2013年にWBA世界ミニマム級暫定タイトルを獲得しています。

ちなみにこのタイトル獲得前も、IBOでライトフライ級、ミニマム級を制して2階級制覇を成し遂げています。

WBA世界ミニマム級タイトルは、暫定で獲得して正規王者に昇格、5度の防衛に成功しています。

6度目の防衛戦で僅差の判定を落としたブドラーは、ライトフライ級に転級、当時ミラン・メリンド(フィリピン)が持っていたIBF世界ライトフライ級タイトルへ挑戦しますが、スプリットの判定負け。

 

しかしその後、このミランドを破ってWBA・IBF世界ライトフライ級統一王者となっていた田口良一(当時ワタナベ)に殊勲の勝利を上げ、見事メジャー団体2階級制覇を達成します。

一気に2団体統一王者となったブドラーでしたが、IBFタイトルは即刻返上、WBAの単一タイトル保持者となって初防衛戦で迎えたのが京口紘人(ワタナベ)でした。

この試合では10Rで初のTKO負けを喫したブドラーでしたが、再起戦ではWBC世界ライトフライ級シルバー王座を獲得、2022年6月には元王者のエルウィン・ソト(メキシコ)を破って世界タイトルへの挑戦権を獲得しました。

「試合巧者」とか「曲者」とかいう言葉がピッタリなこのブドラーのボクシングは、やはりかなりやりづらいスタイル。パワーが突出しているわけでもなく、スピードが突出しているわけでもありませんが、ミニマム級で5度のタイトル防衛、2階級制覇、2団体統一王者に勝つなど実績は十分で、前々戦では元王者のソトを破るなどまだ衰えを見せてないイメージ。ブドラーのボクシングは、インテリジェンスと戦法が基幹となっているため、身体的な衰えというのは出にくいパターンなのかもしれませんね。

 

さて、そんな実績十分なブドラーではあるものの、果たしてライトフライ級最強とうたわれる拳四朗に、そのボクシングが通用するのか、否か。

拳四朗は2014年にプロデビュー、WBCライトフライ級ユースタイトル、日本ライトフライ級タイトル、OPBF東洋太平洋ライトフライ級タイトルを経て、2017年にWBC世界ライトフライ級タイトルを獲得しています。

このタイトル獲得戦はガニガン・ロペス(メキシコ)を相手に2-0のマジョリティ判定、初防衛戦もペドロ・ゲバラ(メキシコ)を相手に2-0のマジョリティ判定ととそのパフォーマンスは振るいませんでしたが、3度目の防衛戦からは3連続KO防衛。

世界初挑戦前から取り組んできた三迫ジムの加藤トレーナーとの取り組みがモノになった、というタイミングで、一皮どころか十皮くらい剥けたようなイメージです。

 

その後、防衛記録は8度まで伸ばし、更にその圧倒的な勝ち方から「いよいよ具志堅用高の記録が抜かれる」と思ったファンは非常に多かったと思います。

しかし9度目の防衛戦、矢吹正道(緑)にまさかの10RTKO負け。

ジャッジにペースを乱された、ということにも加え、矢吹の執念たるや凄まじく、この試合、拳四朗は「気持ちで負けた」とも言える試合だったと思います。

しかし、逆説的に言うとこの試合では普段と違い打ち合う姿も見せてくれて、ファンは非常に興奮した試合でもありましたね。

↓感動の第一戦をもう一度!

boxingcafe.hatenablog.com

 

ボクシングを始めたきっかけは「高校に入るため」(勉強はできなかったらしく、高校受験は危うかったらしい)、そしてプロボクサーになったきっかけは「競艇選手になるため」(日本ランカーになると競艇選手になる試験が一部免除されるらしい)。

そんな「命どころかさして何も賭けずにリングに上がる」ボクサーが世界王者となり、8度もの防衛を成功させる、というのは本当に素晴らしい才能だと思います。(とはいえ、練習はしっかりしていたのでしょうが。。。)

動機が上記のようなものなので、辞めてほしくはない、と思いつつも辞めてしまうのかも、とも思っていました。

しかし、拳四朗はリングに帰ってきてくれました。

「ハート」という武器を携えて。

 

絶対王者を倒し、晴れて世界王者となった矢吹正道。その矢吹にダイレクトリマッチという形で挑んだ寺地拳四朗。さながら、ラオウとケンシロウ。

この矢吹vs拳四朗2では、初回からガンガン攻めて矢吹を屈服させての3RKO勝利。

明らかに変わった拳四朗のファイトスタイル、ボクシングへの向き合い方。

このファイトスタイルを180度変える、ということの怖さは、本当に筆舌に尽くしがたい。

今まで練り上げてきたものを一旦捨て、この日のためだけに練り上げたスタイルは、アマ時代ファイタースタイルだったという拳四朗の原点回帰のような戦い。これはものすごい勇気と、そして陣営への信頼がなせる業だったのだと思います。

↓空いた口が塞がらなかった矢吹vs拳四朗2

boxingcafe.hatenablog.com

 

その後、京口紘人(ワタナベ)戦、前戦であるアンソニー・オラスクアガ(アメリカ)戦と気持ちを見せて戦った拳四朗は、いつしか見る人を感動させるボクサーになっています。

「記録に残る」ボクサーから、「記憶に残る」ボクサーへの変遷。

かつて「日本のエース」と呼ばれた長谷川穂積氏も、世界王者となってから花開いたボクサー。バンタム級において「記録」を残したあとのキャリアは、勝っても負けても感動の連続でもありました。

拳四朗は、その道を歩んでいるように見えます。

ただし、今回は「感動」は不要、一蹴してもらいたいと思っているのは、ファンの共通認識でしょう。

ブドラーは2階級制覇王者ですが、京口に負けていること、技巧こそあれ怖さはないことを鑑みると、やはり格としては1段2段落ちるボクサー。拳四朗が「倒さなければならない」と気負いに気負わなければ、勝利は問題ないでしょう。(多少パフォーマンスが悪くても負けないとさえ思います。)

 

ライトフライ級の統一戦線!

「フライ級への転級も考えている」と発言したのは、いつだったか。すでに矢吹2戦目、つまりは1年半前からそのような発言は合ったように記憶しています。

すでにその頃限界に近かったのでしょうが、統一戦の可能性を探りながらいまだにライトフライ級にとどまり続ける拳四朗。ここは是非とも早々に4団体統一まで進んでもらいたい。

はっきり言って、ブドラーに拳四朗が負ける姿は想像できないので、気になるのはその後のキャリアです。

一度は対戦が決まったWBO世界ライトフライ級王者、ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)は10/27(日本時間10/28)にレイマン・ベナビデス(ニカラグア)との防衛戦を予定しています。

 

IBF世界ライトフライ級王者、シベナチ・ノンシンガ(南アフリカ)は7月に防衛戦を行い、11/4(日本時間11/5)にエイドリアン・クリエル(メキシコ)を相手に防衛戦を予定。

こちらもジョナサン・ゴンサレス登場の1週間後、という日程ですね。

たとえばこの二人のどちらかと年内に統一戦を組む、となると、早々に動かなければなりません。いやむしろ、もう動いていないと間に合いません。

そして、この試合でもしダメージを負ってしまえば、間違いなく破断になるでしょう。

さすがに年内は無理なのかもしれません。

ただ、私の希望としては、年内もう一度LIVE BOXING興行を行ってもらいたい。メインは拳四朗、セミファイナルはユーリ阿久井政悟(倉敷守安)のWタイトルマッチでどうでしょうか。

boxingcafe.hatenablog.com

 

現実的に考えると、ライトフライ級で王座統一戦があるとすれば来年の春以降、でしょうか。それまでに拳四朗のモチベーションが下がってパフォーマンスが落ちないこと、そしてウェイトの限界がきて調整失敗をしないことを祈りつつ。

↓拳四朗vsブドラーはAmazon Prime Videoで生配信!!

↓アンダーカードには那須川天心!!

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

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