ホセ・ラミレスvsジョシュ・テイラー!!
本日3/3、待ちに待ったビッグファイトが発表されました!
WBC・WBO世界スーパーライト級王者、ホセ・カルロス・ラミレス(アメリカ)と、WBAスーパー・IBF世界スーパーライト級王者、ジョシュ・テイラー(イギリス)の一戦です。
26戦全勝(17KO)のラミレスと、17戦全勝(13KO)のテイラーの一戦は、これまでそれぞれでコレクトしてきたスーパーライト級のタイトル4つを統一する、非常に意義のある一戦です。
本当のスーパーライト級最強を決める一戦とみて、異論はないはずです。
この一戦は、ともにトップランク所属であったために、締結は時間の問題ともいえました。
4団体統一戦がここまでスムーズに運んでくれると非常に嬉しいですね。
2012年デビューのラミレスは、2018年3月にアミール・イマム(アメリカ)との王座決定戦を制してWBC王座を獲得しました。
アントニオ・オロズコ(アメリカ)、ホセ・セペダ(アメリカ)という実力者を降し2度防衛のあと、2019年7月にモーリス・フッカー(アメリカ)を6Rで倒し、WBO王座を吸収。
豊富な手数、終わらないプレス、旺盛なスタミナが武器。
対してテイラーは2015年デビュー、2018年にWBSSに出場し、翌2019年5月、イバン・バランチェク(ベラルーシ)を降してIBF王座を初戴冠。これは井上尚弥vsエマニュエル・ロドリゲス戦のメインで行われた試合でした。
そして同WBSS決勝で、レジス・プログレイス(アメリカ)に競り勝ってWBA王座を吸収、2冠王者となりました。このとき、確かWBCのダイヤモンド王座もかけられていましたが、いつの間にかどこかへ消えましたね。
このテイラーも非常に好戦的なファイター。ただ、攻撃一辺倒ではなく、その場に合わせた戦い方ができる万能型のボクサーであり、ボクシングIQも高そうです。
さて、このふたりの好戦的ファイターの戦いには、好試合が約束されています。
そのことと、4団体統一戦という肩書が、この試合が待ち望まれていた理由でしょう。
非常に楽しみです!
私は、大好き(だった、と過去形にしておきます。)なプログレイスを攻略したテイラーを応援するか、好みのファイトスタイルのラミレスを応援するか決めかねていますが、5月までには決めようと思います。
両者の前戦
これは勝敗予想も非常に難しいのではないでしょうか。
ちなみに、両者ともに2020年は1戦のみ、試合感覚としては同じようなものです。
ラミレスは2020年8月、元王者で返り咲きを狙うビクトル・ポストル(ウクライナ)の技巧に悩まされ、薄氷の勝利。前々戦は2019年7月のフッカー戦なので、そこまでは1年のブランクでした。
↓ポストル戦の観戦記
そして、テイラーは、前戦2020年9月。近藤明広(一力)を右アッパー一発でのした、IBFの指名挑戦者アピヌン・コンソン(タイ)を相手に左ボディ一発で試合を決めました。
前々戦は2019年10月のプログレイス戦。
↓コンソン戦の観戦記
12Rフルに戦い、薄氷の勝利を得たラミレスと、1Rで試合を終わらせたテイラー。
前戦の勝ち方はテイラーに分があり、テイラー優位に思えますが事はそう簡単には運ばないと思っています。
前戦からのブランクでいえば同じようなものですが、12Rフルに戦った場合と、3分にも満たない戦いだった場合であれば、試合勘という部分でいうと大きく違うでしょう。
それが予想を難しくする要素の一つでもあると思います。
おそらく、これから出てくる予想はテイラー優位になると思われますし、ボクシングの幅を考えるとそれも頷けます。ただ、非常に素晴らしい勝ち方をした次戦は、なかなか上手くいかないことも多いのがボクシングのおもしろさ。
その他にも注目ニュース!
さてさて、このビッグマッチに関連するニュースが、同日に流れました。
それは、ライト級の4団体統一王者(WBCはフランチャイズ王者なので、この表現が正しいのかは微妙)、テオフィモ・ロペス(アメリカ)が、トップランクからの離脱を宣言したというニュース。
IBFの指名防衛戦で、入札に参加したトップランクが提示した金額が、あまりにも低かった事が発端となったのかもしれません。ただ、このコロナ禍でゲート収入が見込めない可能性がある事等を考えると、仕方のないことなのかもしれませんが。
ともあれ、このロペス、このタイミングでトップランク離脱はあまり賢い選択とは言えないような気がします。
というのも、このスーパーライト級4団体統一戦で、ラミレスが勝つにせよ、テイラーが勝つにせよ、もしくはドローだった場合も含めて、4本のベルトは全てトップランクに残るからです。
階級をスーパーライト級に上げる予定だというロペスがもう少し我慢して、トップランクに居座れば、階級アップして難なくこのスーパーライト級のタイトルに挑戦できるはずなのです。
そして勝利を手にする事ができれば、現在のところは史上初めての2階級にわたる4団体制覇王者が誕生するのです。
とはいえ、スーパーライト級で4団体統一がなされれば、その勝利者はもしかすると全てのタイトルを返上し、転級する可能性も否めません。4つのタイトルを同時保持し、それを継続していくことは並大抵の事ではありません。
それを狙ってのことなのかもしれませんが、まあ何とも、判断が早すぎるような気がします。
ともあれ、今後のスーパーライト級のタイトルの変遷には注目です。
2021年5月は注目試合が目白押し
そして、もうひとつ興味深いニュースは、WBC世界スーパーバンタム級王者、ルイス・ネリ(メキシコ)とWBA世界スーパーバンタム級王者、ブランドン・フィゲロア(アメリカ)の一戦が5/1(日本時間5/2)に決まったとの報せ。
WBAは、各階級の最上級の王者であるスーパー王者以外、他団体との統一戦は認めていないはずです。このスーパーバンタム級には、スーパー王者としてムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)がいるはずですが、自分たちのルールを無視しての愚行。今に始まった事ではありませんし、前々から対戦合意の報はあったので驚くことはありませんが、本当に統一戦になるのかはよくわかりません。
↓対戦合意のニュース
やるからにはフィゲロアに、ネリ退治をお願いしたい。ここはフィゲロア応援、ネリにはしっかりと体重をつくってくること、そして禁止薬物を使わない事だけを期待したい。
この他、5月には5/8(日本時間5/9)にサウル・アルバレス(メキシコ)vsビリー・ジョー・サンダース(イギリス)という統一戦も控えており、注目試合が目白押しです。
更にはレジェンド、マニー・パッキャオ(フィリピン)が、4階級制覇王者のマイキー・ガルシアとの一戦に合意。これも5月。5月。。。ものすごいことになっています。もう1ヶ月くらい会社休みたい。
3月に入ったばかりですが、今後のビッグマッチに思いを馳せて、生きる活力が湧いてきました!まだまだコロナ時代、無事に全ての試合が開催されることを祈っています。