信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

正式発表!井岡一翔、大晦日の相手は昭和の香り漂うリトルパッキャオ、福永亮次!!!

今週、正式発表があるとの噂だった大晦日興行。

予想通り、と言ってもいいカードが本日12/16(木)に発表されました。今週は火曜日に井上尚弥vsアラン・ディパエンという話題の興行があり、それが落ち着いた時に発表というのはタイミングを見計らっていた感じがありますね。

おそらく志成ジム、井岡一翔陣営としては、アンカハスが来日できないと知るやすぐさまオファーをかけていたはずで、当時のWBOランキングに入っている日本人は田中恒成、石田匠、福永亮次の3名。

田中は2020年の大晦日に退けており、石田は元ジムメイト。そう考えると、「アンカハスと同じサウスポーだから」という理由は後付で、福永しか該当するボクサーはいませんでした。

井岡がブランクをつくらず、春か夏くらいの統一戦に臨めると考えればこれは非常にありがたいマッチアップながら、相手があの福永亮次だというのは個人的には非常に複雑。

ということで今回は、正式発表と相成った井岡vs福永についてです。

 

12/31(金)

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ

井岡一翔(志成)27勝(15KO)2敗

vs

福永亮次(角海老宝石)15勝(14KO)4敗

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TBSの都合、というのも正直あると思います。政府が「新型コロナウィルス感染症に関する水際対策強化」として外国人の来日を不可としたのが11/29。その後、年末の興行でリングに立つ予定だったゲンナディ・ゴロフキンにしても、ジェルウィン・アンカハスにしても、来日ができない、という報道がなされたのがその数日後。

おそらく上記の理由から、もしこの大晦日の試合をやるならば、福永しか相手はいませんでした。

日本・WBOアジア・パシフィック・スーパーフライ級王者(OPBF王座については返上済)の福永亮次は1/15に中村祐斗(市野)を迎えて防衛戦の予定でしたが、大きなチャンスが巡ってくればこの防衛戦をキャンセルするのは致し方ないところでしょう。

最近で言えば、ティム・チューと対戦した井上岳志(ワールドスポーツ)も決まっていた試合を流してチャンスに飛びつきました。

 

もともと1月に試合を予定していた福永は、その調整を2週間ほど早めれば良いだけ、もともとさほど繊細なタイプのボクサーではないため、準備期間云々はさほど気にしないと思います。むしろ、この大きなチャンスに燃えているでしょう。

しかし、これまでの実績ではPFPファイターである井岡が大きく上回り、井岡にとっては格下。昨年末に戦った田中恒成戦よりもはっきりしたカタチで、この「代役挑戦者」を仕留めなければいけません。井岡にとっては状況的にやややりづらいかな、とも思います。「勝って当たり前、勝ち方を問われる」という試合は非常に難しい。

その「勝って当たり前、勝ち方を問われる」試合だった前戦、フランシスコ・ロドリゲスJr(メキシコ)戦。ロドリゲスのしつこい攻撃になかなか手を焼かされ、個人的には3者ともに116-112という判定結果よりももっと競っている試合内容に見えました。

要は、井岡はあまり良いパフォーマンスは見せられなかった、と思っています。

その前、2020年末の田中恒成戦は、非常に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたが故、期待も大きくなってしまったことも、井岡を見る我々の目が厳しくなってしまった一因だとも考えられます。

 

↓井岡の思わぬ苦戦?ロドリゲス戦の観戦記

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↓井岡のベストかもしれない、田中恒成戦の観戦記

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そして福永亮次、このボクサーは非常に個性的です。

そもそもプロデビューが26歳と遅く、このデビュー戦は判定負け。(試合の20日後に27歳)当然アマ経験もなく、この遅いプロデビューの叩き上げボクサーが、世界戦線まで上がってこれたことは近年のボクシング界において奇跡に近いものです。

2013年12月に行われた2戦目を初回KOで飾りますが、そのごエディ・タウンゼントジムから宮田ジムへ移籍、3戦目は1年以上のブランクをつくり、2015年1月。その年の新人王戦にエントリーしますが準決勝で敗退。

翌2016年も新人王戦にエントリーし、2度目の挑戦で全日本新人王となり、この大会の技能賞を獲得しています。

その後は2連勝していますが、2連敗。このあと角海老宝石ジムに移籍したことで、福永の運命が花開く時が訪れる事になります。

 

2019年5月、移籍初戦を初回KOで飾ると、2020年2月、移籍2戦目で当時のWBOアジア・パシフィック王者、フローイラン・サルダール(フィリピン)へ挑戦。世界挑戦経験者であるサルダールは上手く、序盤から福永は劣勢。ボディで反撃を試みるも、サルダールの的確なパンチで右目下が腫れ上がり、大ピンチ。

しかし攻撃は最大の防御、と言わんばかりにサルダールを攻め立て、ついにはボディで逆転のダウンを奪います。立ち上がったサルダールを猛攻にさらしたところで、レフェリーがストップするという大逆転KO。私はたまたま他のボクサーの応援で現地観戦していましたが、この福永の試合は本当に感動させてもらいました。

見事WBOアジア・パシフィック王者となった福永は、初防衛戦で当時の日本王者、中川健太(三迫)を迎えます。この一戦は、空位だったOPBF東洋太平洋王座も賭けられ、3冠統一戦となります。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

ここで福永は、「強さ」だけでなく「うまさ」も見せ、日本王者中川をテクニックでも上回ってみせました。非常にドラマティックな死闘を10RTKO勝利で勝ち上がり、続いての防衛戦では藤井貴博(金子)をほとんど何もさせずに圧勝。

圧倒的な強さを見せつけた福永でしたが、また「世界」という言葉はここではでませんでした。

最新試合は2021年10月、迎える挑戦者は帝拳のホープ、梶颯。

当時15勝(9KO)のプロスペクトは、ここ最近、一時の勢いが亡くなっていたように思いましたが、やはりタイトルがかかればしっかりと仕上げてきます。

この日の梶は過去イチで強く、巧かった。

結果的には、最後の2ラウンドを攻めきった福永に軍配が上がった試合でありましたが、福永は劣勢を覆す事ができるボクサーです。

↓観戦記

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非常に評価の高い梶颯を相手に、大苦戦を強いられながらも初の判定勝利で接戦を制し、強い梶に勝った事でようやく福永本人も「世界」を口にします。

そして「世界」を口にした途端、巡ってきたこのチャンス。ここは燃えない訳がないでしょう。

福永は、メインイベントに出場する時、「片付けの時間が少ないから」という理由で、シューズやファールカップ等々、準備物をでかいビニール袋(たぶんゴミ袋)に入れて会場入りするそうです。頓着しない、洗練されていないところに「昭和」感を感じ、非常に応援したくなるボクサーです。

絶対に負けられない井岡と、KOでしか勝てない福永

井岡とジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との交渉は、まだ続いています。

アンカハスが日本に来れないとなって、すぐに出た情報によると、アンカハスは1月に防衛戦を挟む、とのこと。

そうなると井岡としてもこの年末を「試合中止」とするのではなく、一戦入れて、春、もしくは夏頃に相まみえる、というのが最も合理的なスケジュールでしょう。ともかく、一度は合意に至ったこの一戦の実現可能性は、「両者が勝ち残りさえすれば」非常に高そうな気がしています。

だからこそ、井岡一翔にとっては、「勝って当たり前」「勝ち方を問われる」試合ではあるものの、絶対に負けられない、勝たなければならない試合でもあるわけです。

 

ボクシングスキル、ボクシングIQ、距離感、引き出しの多さ、ボクシングに必要なほとんどのものは井岡が上回っているはずです。

福永は、「リトル・パッキャオ」と呼ばれるほどのアグレッシブネス、そして15勝中14KOというハードパンチ(一発の破壊力ではなく、連打できることが特性だと本人は言っていますが、充分にハードパンチャーに見えます)を押し出していくしかありません。

井岡が福永のパンチを捌き、いなし、阻み、カウンターをとって福永を倒し切る展開も、判定で勝利を掴む展開も容易に想像はできます。

しかし福永の踏み込みは非常に鋭く、そしてもともと12R戦う事を考えずに序盤から出ていけば、井岡のコンピューターを狂わせる事も可能なのではないか、とも思います。福永にとっては、フランシスコ・ロドリゲスJrの戦い方は参考になるはずです。

井岡にはここでは絶対に負けてほしくありません。アンカハスとの統一戦が見たい。

しかし福永には、絶対に世界王者になってほしい。35歳の福永には、次のチャンスがあるかどうかは疑わしい。

ということで、非常に悩ましい一戦。年末まで時間はないこともあり、応援するボクサーをどちらかに絞れる自信もありませんね。。。

 

セミファイナルもやばい

セミファイナルには64.5kg契約8回戦、近藤明広(一力)vs石脇麻生(寝屋川石田)。

世界挑戦経験者、近藤明広と、ハードマッチメイクが過ぎる路線の新鋭、石脇麻生という、本当にとんでもない、サプライズと言って良いようなマッチメイク。

36歳の近藤は32勝(18KO)10敗2分、負けの数も多いですが戦ってきた相手の質たるやものすごい。

2017年11月にセルゲイ・リピネッツ(ロシア)とIBF王座決定戦を戦っていますが、これはデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)のアンダーカードだったと思います。そこから4年、未だに国内トップ、2020年12月の日本スーパーライト級王座挑戦は、当時の王者永田大士(三迫)と負傷ドロー。最新の試合ではアオキ・クリスチャーノ(角海老宝石)に判定負けと勝ち星に恵まれていませんが、まだまだ力を残しているボクサーです。

 

石脇麻生は、9勝(7KO)4敗1分の22歳、前戦で粕谷雄一郎(角海老宝石)との大激闘を制し、ランキングに返り咲き。

粕谷戦の前は高校6冠のアマエリート、李健太(帝拳)、その前は佐々木尽(八王子中屋)、その前は日本王座挑戦経験者、池田竜二(竹原&畑山)に3連敗を喫しているものの、そのハードマッチメイクから学んだ事も大きいのでしょうね。

ともかく再浮上した石脇は、まだ若く、将来のこの日本中量級を背負って立ってくれそうなボクサー。スーパーライト級新旧対決と言っても過言ではないこの一戦は、年の差なんと14歳です。これも非常に楽しみな一戦。

放送・配信

メイン、セミの他のアンダーカードは4回戦が2試合。公式発表によると17:00興行開始、とのこと。

TBSボクシングの中継は、18:30〜とのことなので、セミのテレビ中継はおそらくないと思われますが、以前のようにネット配信してくれるとありがたいですね。

 

また情報がわかりましたら、ブログ内でお伝えしたいと思います。

ともあれ、この大晦日決戦が、TBSがゴリ押しで決めたものではない、ということだけ祈ります。もし井岡がこの一戦に乗り気ではなかった場合、本気でタイトルを奪いにくる福永は危険な相手だと思います。

福永にとっては一世一代の大勝負、転がり込んできたこの大チャンスに、過去最高の福永亮次を見せてもらいたいですね。

尚、チケットは12/17(金)から発売とのこと。これはいきなり発表してチケットは売れるのか。大晦日、皆さん予定なくて当たり前なんでしょうか。。。??

 

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