信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】井上尚弥vsポール・バトラー!日本国内初の4団体統一戦で、日本人初のUndisputedチャンプ誕生なるか。

あっという間に12月。

つい先日、2022年になったと思ったらもう終わりというのは、まさに光陰矢の如し。

2022年はボクシング界にとってビッグイヤーで、コロナで開催が危ぶまれはしたものの、ゲンナディ・ゴロフキンというビッグネームを日本に呼ぶ事に成功したほか、3団体統一戦として開催された井上尚弥vsノニト・ドネア2、そして寺地拳四朗vs京口紘人という日本人同士の王座統一戦が相次いで新たなプラットフォーム、Amazonプライムで放映。

他にも様々な素晴らしい試合が開催されましたが、ここまで多くの統一戦が開催されたことは過去に例がありません。

そして井上尚弥の4団体統一戦、井岡一翔の待望の統一戦が控える12月。

いつの間にやら、もう井上尚弥の4団体統一戦までは2週間を切ってしまいました。

ということで今回のブログでは、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦のプレビュー記事です。

 

12/13(火)東京・有明アリーナ

WBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦

井上尚弥(大橋)23勝(20KO)無敗

vs

ポール・バトラー(イギリス)34勝(15KO)2敗

 

めぐり合わせとは不思議なもので、まさか井上尚弥の4団体統一戦、最後の相手がポール・バトラーだとは思いませんでした。

2022年6月、井上尚弥はノニト・ドネアをたったの2Rでノックアウト、WBC王座を吸収して3団体統一王者となっています。

2021年はマイケル・ダスマリナス、アラン・ディパエンが相手だったことを考えると、2022年はタイトルが増えた充実した年だと考える事ができます。

それでも、「まだまだこんなもんじゃない」感は強く、王者とはいえバトラーが物足りない相手と思ってしまう事もまた事実。

井上尚弥というボクサーについて、ここで今さら説明する必要もないでしょうし、ポール・バトラーについても過去に書きました。

↓ポール・バトラーというボクサーについて

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3階級制覇王者の井上尚弥、バンタム級のツータイム・チャンピオンであるポール・バトラー、その肩書以上に実力差を感じるマッチメイク、とも言えますね。

さて、プレビューとは言いつつも、結局ポール・バトラーは井上尚弥に対して何ができるのか。

ポール・バトラーというボクサーは、オーセンティックなボクサーファイターで、比較的アウトボクサーより、ディフェンシブに数えられるボクサーだと思います。

これは本人や陣営も重々わかっていることだと思いますが、井上尚弥との打ち合いは圧倒的不利は否めません。

12Rにわたってしっかりとアウトボックスを敢行する、ということがバトラーの勝ち筋なのですが、井上のパンチは非常に迫力があり、派手であり、仮に両者にクリーンヒットがないラウンドだとしても、ややパワーレスな印象を受けるポール・バトラーがポイントをピックアップしていく姿は想像できません。

 

井上がこれまで戦った中で、最もバトラーよりのボクシングをするのはジェイソン・マロニーであり、それはまさに納得。あの日のマロニーはややディフェンシブな戦い(これはそういう作戦だったというよりも、そうさせられた、が正しいように見える)で、しっかりと足を使ったボクシングをしていました。

しかし、井上陣営はマロニーがダブルジャブで攻めてくることを見越しており、それにカウンターをあわせるトレーニングをしていた、という驚きの事実があります。

 

これは、今回のバトラー戦でも油断せず、何かしらの必殺技を用意してくることが予想されます。

上体が柔らかく動く、とは言えないバトラーは、細かなステップワークで井上の距離を外しながら、要所要所でのカウンター、そしてコンビネーションで攻め入る場面をつくり、12ラウンズを戦いきっての判定勝利をするしかありません。

しかし、攻めることは非常にリスキーであり、カウンターを取ろうにも萎縮してしまうとそのカウンターをとれるチャンスは一気に減衰してしまいます。

初回から、エマニュエル・ロドリゲスのようにカウンターを警戒させることができたとしても、結局はあの結果。井上尚弥はカウンターに対し、警戒して手が出なくなるようなボクサーでもなく、バトラーにとっては本当に勝ち筋が見えない状態です。

これはかなりの無理ゲー。。。クリア不可のくそゲーとでもいうべきか。

(ちなみに私のゲーム歴はスーパーファミコンで終わってます笑)

 

バトラーが初回から突っ込めば、矢吹正道vs寺地拳四朗2のようになるか?いや、どう考えてもなりません。

井上の鋭い踏み込みを、バトラーが足でかわせるか?バトラーのバックステップ、サイドステップは井上の踏み込みを凌駕するように思えません。どころか、バトラーの全力のフロントステップを、井上のバックステップは軽々と凌駕するでしょう。

バトラーが井上相手にカウンターがとれるか?というのもかなり高難度のことで、しかもそれが決まったとして井上が倒れる姿は浮かびません。

ポール・バトラーの武器は、基本に忠実なボクシングでも、ステップワークでも、ハイガードでもなく、ガッツがあって勇気があって、ハートが強いところかもしれません。

負けはしましたがロドリゲス戦も最後まで粘りましたし(体重超過はしてますが)、井上戦は逃げてもよかったのに逃げなかった。

 

正直な話、バトラー勝利にベットできる人は少ないでしょうし、バトラーがフルラウンド戦うことにベットできる人も少ないでしょう。

井上本人が長丁場を見込んでいる、とはいうものの、バトラーは残念ながらマロニーと比べてもその実力が霞みます。

それでも、何が起こるかわからないのがリングの上。

あまりに楽々と井上尚弥が4団体統一を果たすのか、それとも一瞬でもバトラーが強いハートを誇示して意地を見せてくれるのか。

4団体統一戦としては、非常にさみしい注目ポイントではありますが、日本人初の偉業を現地で見届けようと思います。

 

放送・配信

今回の放送は、残念ながらAmazonプライムビデオではなく、dTV。

12/13(火)14:30~生配信とのことで、おそらくメインは19:00頃になるのではないでしょうか。これは普通に仕事をして帰っては間に合わない時間帯かもしれまえせんし、さすがにそれより早くするわけにはいかないでしょうから、興行の進み具合によっては現地観戦組もかなりの待ち時間を強いられるかもしれません。

ひかりTV、dTVとしては、ずっと井上尚弥をサポートしてきた関係性、Amazonプライムビデオの成功から、この放映に乗り出したのだとは思いますが、ファンにとっては迷惑この上ない、というのは失礼でしょうか。

低料金で見れるのは非常にありがたいのですが、会場も有明アリーナという超アクセスの悪い会場で、試合開始に至っては平日にもかかわらず15:00。これは仕事が終わって、または早上がりして急行しようとしていた関東圏に住んでいる方や、遠方からこの日のために東京に行く人は面食らったでしょう。

 

私はというと、15:00くらいに東京について、先にホテルにチェックインしてから行こうと思っていたので、15:00の試合開始に間に合うか間に合わないかくらいの時間で有明アリーナにつく予定だったので、第1試合のピーター・マクレールはもしかすると見れないかもしれません。

ということで、愚痴、不平、不満が先行してしまいましたが、多くの人がそうだからなのか、dTVもがんばってくれてはいます。

 

現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。

初回一ヶ月は無料なので、今入れば井上vsバトラーは無料で見れます。その後一ヶ月を継続すれば1,000ptがもらえる、というキャンペーンですね。エントリーも必要だそうなので、ご注意下さい。なお、アプリで登録すると無料期間がなく、お金がかかってしまうようなので、ブラウザで登録してください。

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【プレビュー】タイソン・フューリーvsデレック・チゾラ!ダニエル・デュボアも登場の英国ヘビー級祭り!

12月第一週はボクシング三昧!!

12/3(土)15:00〜はWOWOWでジョンリエル・カシメロvs赤穂亮!

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12/3(土)17:45〜は日テレG+で阿部麗也vs前田稔輝のダイナミックグローブ!

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12/4(日)10:00〜はエストラーダvsロマゴン3!!

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そして順番は前後しますが、12/4(日)にはイギリスではタイソン・フューリーの登場。vsデレック・チゾラ、この一戦もWOWOWが生放送。ここにはダニエル・デュボアも登場するので、英国のヘビー級の人気ボクサーたちがこぞって登場する、という、お祭りのような興行ですね。

ということで今回のブログは、このフューリーvsチゾラのプレビュー。

12/4(日)イギリス・ロンドン

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ

タイソン・フューリー(イギリス)32勝(23KO)無敗1分

vs

デレック・チゾラ(イギリス)33勝(23KO)12敗

「ジプシー・キング」タイソン・フューリーは、当代随一のヘビー級。

ヘビー級にあるまじきスピード感、ステップワーク、ボクシングテクニックを持っているボクサーで、その体型に似合わず非常によく動けるヘビー級です。

なんだかんだで思いっきり強打を放つのがヘビー級の醍醐味ですが、それとは違ったボクシングで、きっとモハメド・アリが出てきたときもこんな感じだったのかもしれないな、と感じます。アリがソニー・リストンをノックアウトしたときのようにセンセーショナルに、ではなかったですが、当時の絶対王者、ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)を降して世界初戴冠をなしたのは2015年のこと。

 

アリは外の世界で色々とありましたが、このフューリーは内なる世界で色々とあり、メンタル面出の問題を抱えるも復帰。フロックかと思われたクリチコ戦は実力だったということを次々と証明して見せ、デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)とのトリロジーを経てさらなる評価を獲得し、現在はオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)との4団体統一戦が待たれるのみ。

いつ引退してしまうともしれない、不思議で危ういボクサーではありますが、その人気は絶大です。

さて、その対戦相手がウシクではなく、デレック・チゾラなのは、多くの人の不満でしょう。

ただ、イギリスでのチゾラ人気は非常に高いようで、実際のところ世界タイトルへは届いていないボクサーではあるものの、この人気者が自国の絶対王者、フューリーに挑むという構図はそれなりに盛り上がっているのかもしれません。

チゾラは前戦、クブラト・プレフ(ブルガリア)にスプリットの判定勝利してフューリーへの挑戦権を得ています。

 

ただ、その前はジョセフ・パーカー(ニュージーランド)に2連敗、その前もウシクに敗れているので3連敗。

打倒フューリーに期待できるボクサーではありませんが、このレベルの相手だとフューリーのモチベーション、というか危機感が高くないことから、意外と善戦はするのかもしれません。

タイソン・フューリーvsデレック・チゾラも3戦目だそうで、これは「トリロジー」とかいうほどの大仰なものではありません。

1度目の対戦は2011年7月で、フューリーが12R判定勝利。そして2度目の対戦は、2014年11月、フューリーのRTD(棄権)勝ち。

今回は、何もなければフューリーはチゾラをストップしてしまうでしょう。

このメインイベントは、流石に「超たのしみ!!」とか言えないので、早起きするかどうかはあなた次第です。

 

セミファイナル

WBA世界ヘビー級タイトルマッチ

ダニエル・デュボア(イギリス)18勝(17KO)1敗

vs

ケビン・レリーナ(南アフリカ)28勝(14KO)1敗

こっちの方がまだ興味深いかもしれない、セミファイナル。

ダニエル「ダイナマイト」デュボア、個人的には非常に好きなボクサーです。ジョー・ジョイス(イギリス)とのプロスペクト(?)対決に破れたものの、WBA暫定王座決定戦の機会を得て、この暫定王座廃止にともない指名挑戦権を得、2022年6月、当時無敗の(そして非常に謎の多かった)WBAレギュラー王者、トレバー・ブライアン(アメリカ)を4Rで粉砕し、正規王座を初戴冠。

ヘビー級ということを考えると、しっかりとボクシングができるダニエル・デュボア。ジャブから入ってコンビネーションを穿つ、上下の打ち分けも良いし、中量級くらいのボクシングを見ている気になります。それでこのKO率というのは凄まじいダイナマイトですね。

 

さて、ケビン・レリーナというボクサーについてはよく知りませんが、そしてごめんなさい、下調べをする気にもあまりなれないのですが、唯一の敗戦はプロ12戦目のものなので、まあ、キャリア初期と言っても良いでしょう。

ニックネームは「The KO Kid」とのことですが、50%以下のKO率のヘビー級で、このニックネームはいかがなものか。これは逆に気になりますね。

当然、ここまで上がってきたボクサーなので気を抜くなんてことはしてはいけませんが、ここ数戦のデュボアのパフォーマンス、ジョイス戦で大きな挫折を味わったものの、相変わらず早く倒す健在さを考えると、さすがにここはデュボアが上回るでしょう。

まあ、そんなわけで、ダニエル・デュボアが豪快なノックアウト勝利を挙げてくれる事に期待しています。

そして今後はWBC暫定王者のジョー・ジョイスとの再戦が見てみたい。

↓デュボアの正規王座戴冠戦の観戦記

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放送・配信

この興行は、WOWOWで生放送です!ネット配信だけでなく、久々にテレビ放送も付きますね。

日時は、日本時間で12/4(日)AM5:00〜ということで、おそらくセミファイナルからの中継となるでしょうから、見たい方はちょっと早起きしなければいけません。

ともあれ、WOWOWは前日にはカシメロvs赤穂もオンデマンドで生配信。これはありがたいですね!これまでのことを考えると、おそらく井上尚弥vsポール・バトラーだって年明けくらいにディレイで放送してくれそうな気がします。

今後もWOWOWさんにはがんばってもらいたいですね。

↓WOWOWへの加入はこちら

wowow

 

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そしてもう一ヶ月を切った、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。

同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。

この興行はひかりTV及びdTVで生配信、現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。

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【プレビュー】ファン・エストラーダvsローマン・ゴンサレスのラバーマッチ!決着戦の行方は!?

もう11月も終わり。

ライトフライ級の最強決定戦とも言える寺地拳四朗vs京口紘人ではじまった11月は、ドミトリー・ビボルvsヒルベルト・ラミレス、サニー・エドワーズvsフェリックス・アルバラード、そしてつい先日のホセ・セペダvsレジス・プログレイスといった非常に興味深い戦いが次々と行われました。

そして12月のはじまりは、12/1のWATANABE PROMOTION & VICTORIA興行で、谷山佳菜子vs晝田瑞希がメイン、こちらはBoxingRaiseで生配信してくれます。

そして12/3ジョンリエル・カシメロvs赤穂亮、そして阿部麗也vs前田稔輝とのっけからフルスロットルです。

そしてその翌日、イギリスではタイソン・フューリーの登場と、アメリカではファン・フランシス・エストラーダvsローマン・ゴンサレスのラバーマッチ、ボクシングファンは息つく暇もありません。

そんなわけで今回のブログは、12/4、私の43歳の誕生日となる日に行われる、エストラーダvsロマゴン3のプレビュー記事です。

 

12/3(日本時間12/4)アメリカ・アリゾナ

WBC世界スーパーフライ級王座決定戦

ファン・フランシス・エストラーダ(メキシコ)43勝(28KO)3敗

vs

ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)51勝(41KO)3敗

ファン・フランシス・エストラーダ、ローマン・ゴンサレス。

二人のライバルが戦うのはもう3度目のことで、1度目は2012年11月、WBA世界ライトフライ級王者だったロマゴンにエストラーダが挑んだ一戦。

当時、無敵の強さを誇ったロマゴンにエストラーダは肉薄、ロマゴンに過去最大の試練を与えたと言って良い内容でしたが、3-0の判定負け。

これは当時のロマゴンの勢いを考えると至極当然の結果でしたが、ここから奮起したエストラーダは勝利に勝利を重ね、WBAとWBOのフライ級王座を獲得、その後スーパーフライ級に転級してシーサケット・ソールンビサイ(タイ)に敗れるも2019年4月にリベンジしてWBC世界スーパーフライ級王座を獲得、2階級制覇を成し遂げます。

 

この勝利でスーパーフライ級最強はエストラーダ、と認知されることになりました。

ロマゴンは、というとエストラーダ第一戦のあと、WBC世界フライ級王座を獲得、圧倒的な力を誇示して軽量級としては珍しくPFPキングへと君臨するほどのボクサーとなります。

スーパーフライ級初戦でカルロス・クアドラス(メキシコ)に判定勝利してWBC世界スーパーフライ級王座を獲得し、4階級制覇。しかしその初防衛戦で迎えた元王者、シーサケット・ソールンビサイに敗戦、初黒星をなすりつけられます。

非常に微妙な判定で僅差の判定を落としてしまったロマゴンでしたが、この敗北でスーパーフライ級におけるフィジカル面の危うさを露呈してしまった形となり、シーサケットとのダイレクトリマッチではまさかの4RKO負け。

シーサケットは2度目の防衛戦でエストラーダを退けるも、4度目の防衛戦でエストラーダに破れ、王座を陥落しています。

ロマゴンはニカラグア内戦の絡みもあり、リング登場が1年に1回程度となり、ショッキングな敗戦も相まって「もう終わった」という認識をされることもあったかと思います。

 

ロマゴン復活の狼煙は、2020年に挑んだWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ。

当時無敗のカリド・ヤファイを9RTKOして王座に返り咲きました。

そしてこのWBA王座の2度目の防衛戦として、WBC王者のエストラーダと統一戦に望んだのが2021年3月のことで、これがエストラーダとの2度目の対戦となりました。

↓観戦記

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初戦同様、激闘となったこの一戦は、2-1のスプリット判定でエストラーダの勝利。

僅差の判定で、どちらが勝ってもおかしくないようなシーソーゲームだったにもかかわらず、一人のジャッジは117-111でエストラーダを支持、これは物議を醸しました。

「ビバメヒコ判定」に守られるボクサーの一人であるエストラーダは、その後アルジ・コルテス(メキシコ)とのノンタイトル戦に苦戦の末勝利、そしてロマゴンは一階級下の王者であるフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)に完勝。

流れはロマゴンに来ているはずです。

しかし、アリゾナ州はメキシコの国境沿いにある州で、今戦も多くのメキシカンがエストラーダの応援に訪れるはず。今回もまた、ビバメヒコ判定が発動される恐れはあります。しかも、賭けられる王座はWBC王座。

正直、ふたりの力にさほどの差はありません。

 

どちらかがどちらかを倒す、という姿は、あまり想像できるものではありません。

そうなると、ジャッジの仕事は非常に重要なものであり、どうか公正な判断を降してくれる事を祈るのみです。

いずれにしろ、今回も12ラウンズにわたる大激闘となるはずです。

ロマゴンとしては、いかに「エストラーダに与えようのないラウンド」を多くつくるかがキーポイントとなりそうです。

WBC世界フライ級タイトルマッチ

フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)18勝(14KO)2敗

vs

サムエル・カルモナ(スペイン)8勝(4KO)無敗

本来、この試合はフリオ・セサール・マルティネスvsマックウィリアムス・アローヨの一戦でした。しかし、直前でアローヨが怪我を理由に辞退、サムエル・カルモナというボクサーが代役で出場する、ということになっています。

さて、いっときはフライ級最強かも、と思っていたマルティネスは、旺盛な手数で攻め入るプレッシャーファイター。しかし、前戦ではロマゴンに完敗、前々戦ではアローヨにダウンを奪われる(奪い返して、結果バッティングによりノーコンテスト)等、さほど冴えるパフォーマンスではありません。怪我だの何だので試合を幾度も流している、というところも気になります。

 

なので今回はカルモナに勝ってもらいたいですが、このカルモナは挑戦資格を有する、というほどのボクサーでもない感じがして、これまで強豪との対戦経験がほとんどないボクサーです。

マルティネスが終始圧倒して6RTKOに屠ったジョエル・コルドバ(メキシコ)に小差の判定勝利、打ち合うときは打ち合い、足を使って逃げ回るときは完全に逃げる、という、完全に攻防分離のボクサーに見えます。

間違いなく、地力ではマルティネスが上回るはず。しかし、一世一代の大チャンスであるカルモナと、ここ数戦を見ると何かしら難がありそうなマルティネス、「もしかしたら」が起こるかもしれません。

 

↓ロマゴンvsマルティネス

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フライ級10回戦

ホセリート・ベラスケス(メキシコ)15勝(10KO)無敗1分

vs

クリストファー・ロサレス(ニカラグア)34勝(21KO)6敗

フライ級のメキシカン・プロスペクト、ベラスケスが、元王者のロサレスとの対戦。

「ハリケーン」のニックネームを持つベラスケスは、非常にアグレッシブなファイターで、ガツンガツンと打ち付けるハンマーのように固い拳を持っているファイター。

BoxRecには、身長163cm、リーチ147cm(!)とありますが、小柄なファイターで、それでも強いフィジカルでぐいぐいと押していきます。

ロサレスは2018年4月、比嘉大吾を破ってWBC世界フライ級王者となりましたが、2度目の防衛戦でチャーリー・エドワーズ(イギリス)にその王座を奪われ、その後のキャリアではフリオ・セサール・マルティネス、プロスペクトのアンヘル・アヤラ・ラーディザバル(メキシコ)に敗北。ややアンダードッグ的な扱いを受ける中でも勝つべきところはしっかりと勝ち、その力、地位を維持しています。

 

つまりはこの一戦はベラスケスにとっては世界戦線へ上がっていくためのテストマッチであり、ロサレスにとっては相変わらずサバイバルマッチです。

これは非常に面白い試合ですね。

ベラスケスは非常にアグレッシブなファイターで、ハンドスピードもあり、硬質なパンチを持っていますが単発気味。ロサレスは身長168cm、リーチは180cm(!)とのことで、リーチの差がエグい。ほかにも、ロサレスは非常に柔らかいボクシングをするため、ベラスケスのパンチも喰いにくいのではないか、と予想します。

おそらく、この試合はベラスケスを大きくするための試合なのでしょうが、ここはロサレスがしっかりと勝利し、フライ級世界戦線に残ってくれると信じます。

 

放送・配信

その他のアンダーカードでは、スーパーミドル級のプロスペクト、ディエゴ・パチェコ(アメリカ/16勝13KO無敗)、同じくスーパーフェザー級のマーク・カストロ(アメリカ/8勝6KO無敗)が登場です。

両者ともにまだキャリアの形成時期であり、ここでの敗戦は考えられませんが、このプロスペクトは要チェックです。

この興行の配信はDAZN、日本時間で12/4(日)10:00からの配信開始となっています。

↓DAZNはこちら

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そしてもう一ヶ月を切った、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。

同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。

この興行はひかりTV及びdTVで生配信。現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。

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【プレビュー】阿部麗也vs前田稔輝!!!一瞬たりとも目が離せない切り合いを制するのは?

11/27(日)は非常にプロボクシング興行が多い一日ではありますが、注目度としては翌週末の方が大きいでしょう。

12/3(土)は韓国でジョンリエル・カシメロvs赤穂亮をメインイベントとするトレジャーボクシングプロモーションの第一弾興行、その後夕方からはダイナミックグローブで日本・WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ。

そして翌4日(日)はエストラーダvsロマゴン3、フューリーvsチゾラ3とライブで見られるボクシング興行が続きます。あと4日は私の誕生日笑。

ということで今回のブログは、ダイナミックグローブのプレビュー記事です。

↓ジョンリエル・カシメロvs赤穂亮のプレビューはこちら

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12/3(土)ダイナミックグローブ

日本・WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ

阿部麗也(KG大和)23勝(10KO)3敗1分

vs

前田稔輝(グリーンツダ)10勝(5KO)無敗

国内フェザー級は群雄割拠。現在、その中で最も多くのタイトルを保持するのは阿部麗也です。

「天才」阿部は、バスケットボールの経験を活かした素晴らしいステップワークを持ち、それを活かした出入り、そして素晴らしいカウンターを武器とするボクサーです。

高校時代にアマチュアボクシングを経験し、2013年にプロデビュー、2014年の全日本新人王に駆け上がります。

そのセンス溢れるボクシングは徐々に注目されていきましたが、大きかったのは2016年にフェザー級ホープ対決として注目された溜田剛士(当時ヨネクラ)戦、2017年にのちのWBOアジアパシフィック王者ジョー・ノイナイ(当時はジョー・ミサコの名前で三迫ジム所属)戦、そして世界挑戦経験者でもあった「バズーカ」細野悟(大橋)戦、ここを3タテして名を上げます。

その後順調にキャリアを重ねた阿部は、2019年5月、指名挑戦者として当時の日本フェザー級王者、源大輝(当時ワタナベ)に挑戦。この試合は、阿部優位と言われた試合でもありました。

しかし、この試合で初回からダウンを奪われた阿部は、続く2Rにもダウンを奪われる予想外の展開、それでもその他のラウンドの多くを明確に奪ったこともあって、1-0のドロー。負けはしなかったものの、タイトルを獲る事はかないませんでした。ボクシングでは上回っていたと思いますが、源のハートに押されてしまった印象です。

 

再戦すれば、おそらく阿部の勝利は固かったのではないか、と思う一戦でしたが、再戦は実現せず、源は減量苦もあって王座を返上。しかし、前戦の善戦が評価されたことで、この源が返上した王座をめぐり、佐川遼(三迫)との王座決定戦のチャンスが巡ってきました。

当時、世界挑戦経験者松本亮(大橋)を破り、勢いに乗っていた佐川との一戦は、なかなか噛み合いづらい技術戦。ここでも判定負けを喫し、タイトル獲得ならず。

自分のボクシングを崩してでも、勝利への執念を見せられないボクサー。これが、この頃の阿部の印象です。技術で上回る事ができればめっぽう強いですが、それが互角だった場合や、距離感が合わない場合、思い切って戦法を変える事ができないのではないか。佐川戦のあと、3戦していますが、このイメージが変わる事はありませんでした。

そして迎えた大注目試合、2022年5月15日の日本フェザー級タイトルマッチ。日本王者、丸田陽七太(森岡)は世界を見据えるホープで、おそらくより箔をつけるためにWBOアジアパシフィック王座決定戦も付随され、2冠戦として開催されました。

 

ここはおそらく、丸田優位の声が多い状況だったと思います。

しかし、見合った初回を除き、阿部はリングの中で躍動。丸田は阿部に対して非常にやりづらそうな印象で、手が出ず、今考えると減量苦の影響もあったのかもしれませんが、阿部がダウンを奪っての完勝という内容。

↓丸田陽七太vs阿部麗也

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特に、4Rに丸田のパンチで阿部がカットした後、吹っ切れたような動きを見せた阿部麗也には、タイトルへの執念とタイトル獲得への自信、ボクサーとして一段回上がったハートの強さを見ることができたと思います。

この勝利により、更に評価を高めた阿部麗也。しかし鬼門と言われる初防衛戦の相手は、一筋縄ではいかない関西の無敗ホープ、前田稔輝です。

日本拳法をルーツとする前田稔輝のプロボクシングデビューは、2019年。その年の全日本新人王で、西軍代表決定戦では福永輝、全日本新人王決定戦では亀田京之介を退けています。

キレのある左ストレートは遠い距離からでもまっすぐに飛ぶし、近い距離でもノーモーションの左を決められる当て勘の持ち主で、細かいステップでの距離の調整、そしてここ最近は上体の動きも加わっており、非常に完成度の高いボクサーに昇華してきています。

 

全日本新人王獲得後、関西の興行でキャリアを築いていた前田が、ホールに2度目の登場となったのが2022年2月、木村蓮太朗(駿河男児)との東西ホープ対決。

この大きな注目を集めた試合で、木村からダウンを奪っての僅差判定勝利を挙げ、その存在を大いにアピールすることとなりました。

↓前田稔輝vs木村蓮太朗の観戦記

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その勝利から6ヶ月後には元OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者、ジュンリエル・ラモナルくを招聘し、衝撃の2RTKO勝利。ラモナルは決して弱いボクサーではありませんが、ちょっとムラがあるとも言えるボクサー。それでも、OPBF王座を陥落したてのラモナル相手に、このパフォーマンスは戦慄を覚えます。

木村戦での勝利は、前田に自信をつかせたのかもしれませんし、その左には更に磨きがかかったのかもしれません。ラモナルをワンパンチで倒した左は、ラモナルがほんの少し、前かがみになったところにドンピシャで当てた左ストレート一発でした。

試合展開としては、最初はおそらく両者見合っていく流れになるのではないか、と思います。比較的静かな立ち上がりから、おそらく序盤でどちらかの好パンチがヒットする場面があり、そこからヒートアップしていく印象か。

いずれにしても、抜群の距離とタイミングを持つ両者、ヒリヒリした試合展開となることは確実です。

よく「初防衛戦は鬼門」などといいますが、阿部にとってこのことがどれほどの影響があるのか。そして、丸田戦と同等のモチベーションを持ってこの初防衛戦に臨む事ができるか。

 

個人的には、キャリアもある阿部の方が引き出しがある分、地力が上回るような気がします。ただ、阿部は特に序盤、前田の左に集中して備えなければなりません。序盤に前田の左をもらってしまうと、ダウンを奪われる可能性は大いにあります。

どちらにもチャンスのある、非常に勝負論のある試合。阿部にとって、ここでの勝利は確実に大きく、世界へ近づく一歩であり、「絶対に負けてはいけない一戦」ということもできるのですが、その辺りが阿部にとってどのような影響をもたらすのかもわかりません。

前田としてはここに勝てば、阿部の持っている分全てを奪えるわけですから、モチベーションは高いでしょう。いずれにしろ、好試合に期待したいものです。

 

ライトフライ級8回戦

安藤教祐(KG大和)11勝(5KO)3敗

vs

狩俣綾汰(三迫)8勝(4KO)1敗

2016年プロデビュー、2019年に2度目の新人王トーナメント出場で東日本新人王となった安藤は、プロ叩き上げのボクサー。この年の全日本新人王決定戦はマジョリティ判定で惜敗、その後再起を飾るも2021年1月、川満俊輝(三迫)を相手にまさかの初回46秒TKO負け。

この頃は阿部麗也とともにはじめたYoutubeも好評で、おそらくファンの間でも知名度が上がってきた頃だったはずです。この時の試合は、まだ身体が固い序盤で思い切りもらってしまい、実力を発揮する前に終わってしまったのが非常に痛いところ。

その痛烈な敗戦から復帰した安藤は、現在3連勝と絶好調です。

この安藤は非常に冷静な判断ができるボクサーだと思われ、比較的オーセンティックで、オールラウンダーな雰囲気がありますね。プロ叩き上げの割に、非常にしっかりと基本をトレーニングしてきた様が窺えます。

 

そして今戦で迎えるのは宮古島出身のファイター、狩俣綾汰。

この狩俣は、比嘉大吾、そして安藤にワンパンチKOで勝利した川満と同学年で、高校時代は3人でともに汗を流したトレーニング・メイト。

上下の打ち分けも得意なプレッシャーファイターで、しっかりとパンチを打ち込むタイプのオキナワン・ファイター。

2021年7月に川満が重岡銀次朗(ワタナベ)から初黒星をつけられたのに続き、2022年7月に浅海勝太(ハラダ)に6RTKO負けで初黒星を喫しています。しかしこれは狩俣にとって初となるフライ級戦であり、今戦はおそらくベストウェイトであるライトフライ級なので、本来の力が出せるはず。

これはどちらが格上か、というと、日本ランクを持つ安藤です。ただ、狩俣の評価は高く、ボクモバの勝ち予想は狩俣が優位という予想。しかしこれは、非常に難しい、50-50の対戦だと思えます。

狩俣は非常に強力なボディブローを持ち、パワーもありますが、基本的には戦術としてはただひとつ、プレッシャーをかけて前に出て、強力なパンチを放つ、というもの。

 

この圧に安藤が飲み込まれてしまうと、決着は早いかもしれませんが、安藤もここまでのキャリアの中で、そのプレスをさばく術を見つけているのもまた事実。そして、安藤はおそらく逃げのアウトボクシングではなく、闘うためのアウトボクシングを徹底し、狩俣が出てくるところに合わせるカウンターも使ってくるでしょうし、浅海がそうしたように、打ち終わりのジャブを忘れないようにすれば、狩俣の追撃を妨げる事ができるでしょう。

比較的引き出しが多いと思われる安藤が、浅海の戦い方を参考にしたボクシングで、これまでの敗戦も糧としたキャリアと技術で上回るのか、それとも狩俣がそのアララガマ魂を見せつけ、それすら飲み込むプレッシャーを与え続けられるのか。

これはどちらも応援したい、どちらを応援するか非常に困る一戦です。

好ファイトとなることを期待しています。

 

配信・放送

その他のアンダーカードは、4回戦が2試合、6回戦が2試合、8回戦が1試合です。

中でも注目なのは、第4試合で登場する山口臣馬(帝拳)、元世界王者の山口圭司の息子ですね。対戦相手は2020年の全日本新人王平野和憲(KG大和)、新人王獲得後はまだ勝ち星に恵まれていません。その他昨年の東日本新人王、高橋烈(KG大和)も登場します。

このダイナミックグローブは、日テレG+が生中継。

ここ最近、ジータスは生放送をサボっていたので、非常に不安ではありましたが、この興行を生放送しないなら、ジータスにはいっている意味はないとすら思っていました。ちょっと安心。

ということで、日程は以下の通り。

WOWOWは15:00〜なので、終わっている頃かと思いますが。

12/3(土)17:45〜 日テレG+で生放送!

 

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そしてもう一ヶ月を切った、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。

同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。

この興行はひかりTV及びdTVで生配信、現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。

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【プレビュー】ジョンリエル・カシメロvs赤穂亮!TBプロモーション初興行は、エキサイティング・マッチ確実!

発表された時はまだ先の話、と思っても、時がすぎるのは早いものでもうあと一週間。

12/3(土)は韓国でジョンリエル・カシメロvs赤穂亮の超大注目試合がある上、更に後楽園ホールでは阿部麗也vs前田稔輝という超大注目試合があり、この日の午後から夜にかけてはテレビの前に鎮座しないといけなそうですね。

ということで今回のブログでは、この2022.12.3に開催される大注目試合の一つ、韓国は仁川で行われるジョンリエル・カシメロvs赤穂亮のプレビューです。

 

12/3(土)韓国・仁川

韓国、仁川(インチョン)はパラダイスシティホテルで開催される、伊藤雅雪によるプロモーション会社「トレジャー・ボクシング・プロモーション」第一弾のボクシング興行です。

所信表明でも伊藤氏が発表していたとおり、今後このボクシングプロモーションはイロモノに走らず、本物のボクシングを見せてくれると心から期待しています。

第一弾はカシメロvs赤穂をメインに据え、セミファイナルにはレジェンド、まさかのジョニー・ゴンサレス(メキシコ)が登場。

この豪華興行は、基本的にはカジノホテルのプロモーションとして行われる興行だそうで、基本的に大きな収入はホテル側から供給される、とのことです。なのでゲート収入自体はさほどなくても赤字の可能性はない、という、日本の興行ではできない、日本では新しいカタチの興行。

このような事業計画であれば、信頼を得ている限りは長続きしそうで良いですね。井岡vsニエテス第一戦のマカオのホテルでの興行も、この形だったと推察できます。

 

スーパーバンタム級10回戦

ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)31勝(21KO)4敗

vs

赤穂亮(横浜光)39勝(26KO)2敗2分

実はこの両者の対戦については、以前に2度もブログを書いているので、さほど書く事がありません。ただ、好戦的で、ハードパンチを持つ両者の戦いは、間違いなくエキサイティングな試合になるはずです。

過去ブログに記した2度の機会は、カシメロ側が正式発表を待たずしてSNSで発表した時と、正式発表時。

カシメロが正式発表を待たずに発表したのは、A-SIGN側の指示であり、A-SIGNが何故、その発表をさせたかというと、当時井上拓真がカシメロと交渉うんぬんと出ていたりとSNS上でカシメロの動向が非常に不安定だったことがあり、赤穂にとって良い状況ではなかったから、とのことです。

それとは別に、カシメロ側にもMPプロモーション(というかショーン・ギボンズ)からの妨害工作等々もあったようですが、今はもう一段落しているはずです。

↓カシメロSNS発表時

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↓正式発表時

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上の記事でも書いているのですが、私は正直に言うとカシメロ優位、と見ています。

フィリピンのパワフルな3階級制覇王者は、下の階級から上げてきたとは思えないほどのパワーを有しており、またその攻め時、タイミング、そして大振りながらもパンチを当てるアングルが非常に良いボクサー。

基本的にはガンガン攻めるボクシング、というよりも、「間」をとって闘うボクシングですが、それが理論的というよりも動物的勘で降りてくる、というようなボクシング。

一瞬のパンチセレクト、これがカウンターとなって、更に強振するパンチで、となると、もらったほうはひとたまりもありません。どんな強敵相手でも、一発でアップセットを決める力を持っているボクサーです。

 

反面、試合ごとにムラがあるのもまた事実で、これはモチベーションというよりもどちらかというと肉体的なコンディションに影響を受けていそう。

現状、(A-SIGNのメンバーシップ動画によると)カシメロは非常に節制を続けており、各国をまたいでの比較的不自由に見えるトレーニングをコツコツとこなしている、とのこと。スーパーバンタムということでバンタムよりも減量が楽で、しっかりと整えてきてくれそうな気がします。

さて、赤穂亮も、同じく天性の勘に優れたボクサーであることは間違いありません。両者は似たタイプのボクサーではありますが、赤穂の方がより考えているようなイメージがあります。

これはおそらく、カシメロと違って赤穂は長い長いスランプがあり、そこでもがき、苦しみ、耐え抜いてきたからこそ、戦い方やトレーニングを考えるボクサーになっているのだと思っています。

ただ、今回、カシメロはあまりインテリジェンスに優れるボクサーではない、と思われるため、考えすぎはよくありません。どちらかというと正面衝突した方が、赤穂の良さは活かせそうに思っています。

赤穂もどちらかというとコンディションに左右されるボクサーだと思っていますが、こちらは心のコンディションを整える事が、まず勝利のカギの一つ。これは、ここまでのキャリア集大成の試合ということもありますし、その心のコンディションづくりの失敗(プンルアン戦はそうだったと思っています)も経験していますので、最高の状態に仕上げてくれると信じています。

 

まあ、一体何を書いているのかわからなくなってきたわけですが笑、ともかく赤穂に勝って欲しい。しかしそれは、当然のごとく易しい道のりではなく、険しい道のり。

これは前にも書きましたが、赤穂亮にとって過去最大、過去最強の相手であると言って良いでしょう。過去に赤穂が負けたプンルアンはもちろんのこと、佐藤洋太と比べてもカシメロは強いと思われます。

それでも、赤穂もその頃よりも精神的に成熟したこと、家族を持ったことで強くなっていること、そしてボクシングの幅や引き出しといったものは増えているということは事実で、今回の赤穂亮は、試合へのモチベーションも含めて「赤穂亮史上最強」と言っても良いと思います。

過去最強となった赤穂の勝利に期待しましょう。

 

スーパーフェザー級10回戦

ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)68勝(55KO)11敗

vs

渡邉卓也(DANGAN AOKI)38勝(22KO)11敗1分

ジョニー・ゴンサレス、まだやってたのか、が第一印象。

80戦目というメモリアルバウトは、日本の誇る大ベテラン、渡邉卓也。

渡邉は33際、キャリアは50戦ということで、ふたりあわせると129戦というこの令和の時代になかなかないベテラン対決です。

ジョニー・ゴンサレスももう41歳、元世界王者とはいえ、かつての輝きはないはずです。

対して渡邉も苦労人で、勝ったり負けたりを繰り返しつつも長く日本のスーパーフェザー級をサバイブしてきています。

そのフィジカルは頑健さを誇り、11度にわたる敗戦のうち、KO負けはたった一つ。

そのハートは、幾度も敵地で戦ってきた経験から、頑強といえるでしょう。

この試合は勝敗を超えたところに見どころがありそうで、日墨の英雄たちのアツい戦いに期待です。

 

ウェルター級8回戦

岡田博喜(角海老宝石)20勝(13KO)2敗

vs

キム・ジンス(韓国)8勝(4KO)5敗

元日本王者で元WBOアジアパシフィック王者、岡田が久々のリング。

かつて、日本のスーパーライト級を圧倒し、国内最強という称号をもってアメリカで勝負に出た岡田でしたが、老いたレイムンド・ベルトラン(メキシコ)に敗北、続いてノーランカーのハビエル・モリナ(アメリカ)にも敗戦、これは現実を突きつけられた感じで非常に残念でした。

2020年12月、富岡樹(当時REBOOT.IBA)に勝利して再起を飾るも、内容的には相手が強敵ということもあり物足りない内容でもありました。

そこからもう2年のブランクが空き、ようやく試合の機会に恵まれます。

どうでも良いですが、岡田と戦ったアオキ・クリスチャーノ、細川バレンタイン、富岡樹と次々と角海老宝石ジム入りしているのはなにか理由があるのでしょうか。。。岡田には人を呼び寄せる魅力があるのかもしれません。

 

まあ、置いておいて、今回の試合は完全に格下相手。

国内で相手を見つけられないためなのか、ブランクがあるからこその慎重なマッチメイクなのかはわかりませんが、ここで岡田に期待される事は圧倒してのストップ勝利でしょう。

万が一のないように、がんばってもらいたいものです。

その他のアンダーカード

その他のアンダーカードには、元トップアマたちが登場です。韓国人ボクサーとの国別対抗戦の様式。

58.0kg契約8回戦 嶋田淳也(帝拳)2戦2勝無敗

スーパーフライ級6回戦 増田陸(帝拳)1勝(1KO)無敗

バンタム級6回戦 内構拳斗(横浜光)1勝(1KO)無敗

このほかに、ボクモバのサイトには松永宏信vsTBAの表記があるのですが、A-SIGNのチケットサイトにはその表記がありませんので、よくわかりません。

 

放送・配信・試合時間

この興行は、WOWOWオンデマンド・エキサイトマッチで生配信。

配信日時は、12/3(土)午後3時頃、とのことです。

WOWOWのレギュラー放送でも12/5(月)21:00からの放送があるようですね。

A-SIGNのチケットサイトの表記は、

12/3(土)15:30第1試合開始→17:00メインイベント開始

とありますが、ボクモバのサイトには

12/3(土)14:00開始

とあります。

まあ、公式が間違えるわけはないと思うのですが、それにしても1時間30分でアンダーカード全てが終わるか、というと終わらないと思うので、17:00のメインイベント開始というのは、岡田vsキムからの3試合がメインイベント、としているということでしょうか。(アメリカ等ではこういう表記がよくされます。)

おしえてえらいひと!

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wowow

 

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【プレビュー】ホセ・セペダvsレジス・プログレイス、カリフォルニア州カーソンで激突!視聴方法は、海外版FITE一択!

11/27(日)はボクシング三昧。

お金を一切かけなくとも、昼から夜にかけて、ほぼ一日中ボクシングを観戦できる状態になっていますね。それは、ABEMAが無料生配信してくれる、3150FIGHT SURVIVALがあるからで、更にトヤマボクシングジム主催の「拳闘の道」の興行はsakanaさんのYoutubeチャンネルで生配信をしてくれます。

↓sakanaさんのYoutubeチャンネル

https://www.youtube.com/@sakana.channel/videos

ただ、海外ボクシングファンにとって最も重要な試合は、ホセ・セペダとレジス・プログレイスが闘う、WBC世界スーパーライト級王座決定戦で異論はないはずです。

ということで、今回のブログではセペダvsプログレイスのMarvNationプロモーション興行のプレビュー記事と、その視聴方法について。

 

11/26(日本時間11/27)アメリカ・カリフォルニア

カリフォルニア州、カーソンで開催されるこの興行は、マービン・ロドリゲス率いるマーブネイション・プロモーションというプロモーション会社が主催する興行です。

だからなのか、試合の放映はESPNやShowtime、FOXといった大手のケーブルテレビではなく、FITE.TVという全世界でインターネット配信を行っている配信事業者が放映します。

このFITE.TVは基本的にPPV形式で興行を売り出していますが、住んでいる国によって購入できる興行は限られてしまうのが難点で、ここ最近は特に、「買えると思っていたのに」直前でなくなってしまう興行が多く、全く信用ができません。

まあ、日本に力を入れていないだけで、他の国に住む格闘技マニアの人たちには、大変ありがたいサービスなのかもしれませんが。

視聴方法はこのプレビュー記事の後ろの方にリンクを貼っておきますので、参考にして下さい。

 

WBC世界スーパーライト級王座決定戦

ホセ・セペダ(アメリカ)35勝(27KO)2敗

vs

レジス・プログレイス(アメリカ)27勝(23KO)1敗

なぜ、ホセ・セペダがこれまで一度も世界のベルトを巻いていないのかは、世界の7不思議の一つと言えます。

ここ最近でも、ホスエ・バルガス(プエルトリコ)を初回TKO、イバン・バランチェク(ベラルーシ)も5RKO、ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)という強豪たちを退けています。

まさかペドラサに勝てると思っていませんでしたし、バランチェク戦は倒し倒されの大激闘、秒でチャンスとピンチが入れ替わるような試合で、心臓が破裂しそうな大激戦。からの、当時実質無敗と言えたホスエ・バルガスを相手に一発で試合を決めてしまった試合にもしびれました。

↓セペダvsバランチェクの死闘

boxingcafe.hatenablog.com

↓セペダvsホスエ・バルガス!

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これまでセペダが世界タイトルにチャレンジしたのは2度。

1度目は、2015年のテリー・フラナガン(イギリス)とのWBO世界ライト級王座決定戦で、これはセペダが2Rの途中で肩を脱臼しての棄権負けで初黒星。これは運がなかったとしか言いようがありませんが、果たしてあのまま続けていればどうなっていたのでしょうか。

2度目は2019年2月、当時のWBC世界スーパーライト級王者、ホセ・ラミレス(アメリカ)に挑んだ一戦で、こちらは僅差の2-0判定負けに終わっています。

比較的遠い距離から戦えるテクニカルなスタイルで、ステップワークも使えます。やはり強力なのはサウスポースタンスから放たれる左のオーバーハンド、何よりもバランチェク戦で見せたハートの強さは尋常ではありません。

その対戦相手が「ルーガルー」(狼男)レジス・プログレイス。元WBA世界スーパーライト級王者であり、同じくWBCのダイヤモンド王者であるレジス・プログレイスは、WBSSの準優勝者です。

 

プログレイスの初戴冠はジュリアス・インドンゴ戦で、まずWBC世界スーパーライト級暫定王座を獲得。この王座はダイヤモンド王座という今となっては謎の王座に昇格?というか変更させられることになりました。

その後日本のリングにも登場した、キリル・レリク(ベラルーシ)を破って獲得したWBAタイトルとともに、WBSSの決勝で雌雄を決したライバル、ジョシュ・テイラー(イギリス)に奪われてしまいましたが、そのニックネーム通りの凶暴性、攻撃力を持って、試合前にはのちの4団体統一王者をして若干優位だったように記憶しています。

テイラー戦は素晴らしいファイトで、プログレイスは敗れこそしたものの尚強し、をアピール。しかし、その後の試合では格下を相手に体重超過(試合は余裕の3RTKO勝利)、続く再起2戦目も非常に妙な勝ち方(プログレイスのローブローで一度は負傷判定がコールされるも、覆りプログレイスのTKO勝利に)をする等安定しません。

 

最新試合のタイロン・マッケーナ(イギリス)戦ではようやくスッキリとした勝ち方(パンチのカットによる6RTKO勝利)を挙げた、という印象ですね。以前、猛獣的な強さ、獰猛さを持っていたプログレイスは、今やボクシングも非常に巧い、総合力の高いボクサーで、才能やセンスを感じます。

BoxRecによると、身長は173cmで同じ。しかしリーチはセペダ179cmに対してプログレイスは170cmと、10cm近い差があるようです。

どちらかというと、プレスをかけるのはプログレイスかもしれませんが、セペダは思ったより遠いかもしれません。

現在のところ、オッズはプログレイスが優位。プログレイスが-400、セペダが+280くらいが平均的なところなのですが、これはプログレイスがその人気により、オッズを獲得していると思っています。

実際のところプログレイスやや優位、と言われればそうなんですが、両者の間にそこまでの差はないように思っています。

私はテイラー戦ではプログレイスを応援していましたが、今回はホセ・セペダを応援させていただきます。という宣言はいらないでしょうが、私はセペダのボクシングが好きですし、大好きなペドラサに勝利したセペダには絶対に世界王者になってほしいと思っています。

 

IBF・WBO世界女子ライトフライ級タイトルマッチ

エバリン・ベルムデス(アルゼンチン)17勝(6KO)無敗1分

vs

ヨカスタ・バジェ(コスタリカ)26勝(9KO)2敗

世界女子ライトフライ級、統一王座の防衛戦がセミファイナルにセットされています。

王者はエバリン・ベルムデスで、現在無敗。

しかし挑戦者のヨカスタ・バジェもIBF・WBO世界女子ミニマム級王者であり、今回2階級制覇を狙っての挑戦となるようです。

ともに非常に積極的にリングに上がっているボクサーで、世界チャンピオンながらもこの試合が4試合目。他の3試合も全て世界タイトルマッチという非常にタフなボクサーですね。

どのようなボクサーなのか、映像を調べてはいませんが、実績十分の両者、軽量級ならではのテクニカルでスピーディなファイトが見られそうです。

チャールズ・コンウェル(アメリカ)17勝(13KO)無敗

vs

ファン・カルロス・アブリュー(ドミニカ共和国)25勝(23KO)6敗1分

セミファイナルに登場するふたりの女子ボクサーについてはよく知りませんが、このセミセミに登場するチャールズ・コンウェル、そしてファン・カルロス・アブリューは馴染みのあるボクサーです。

 

コンウェルはスーパーウェルター級のプロスペクト、リオ五輪への出場経験もあるオリンピアンです。

2017年のプロ入り後、連戦して連勝のキャリアを築いていたコンウェルでしたが、2019年10月、プロスペクトのパトリック・デイ(アメリカ)を10Rでストップしたあと、そのデイが能に負傷して亡くなってしまうというリング禍を経験します。

デイが療養中には手紙を送る等、対戦相手の無事を願ったコンウェルにとっても、このリング禍はそのキャリアに影を落とすものだったはずで、何かしらの後遺症に苦しめられてもおかしくはありませんでした。

しかし、戦友の思いを背負ってリングに立つ事を決めたコンウェルはそのリング禍から4ヶ月後には再起、2020年10月には同じく無敗のプロスペクト、「ハイチアン・ファイアー」のニックネームを持つウェンディ・トゥーサン(アメリカ)をノックアウト、続いて同じく無敗のカザフスタン人プロスペクト、マディヤール・アシュケイェフも9Rでストップ。

地域タイトルの防衛戦で次々と無敗のチャレンジャーを片付けるチャールズ・コンウェルは、スーパーウェルター級において非常に重要なプロスペクトの一人となりました。

 

黒人ボクサーには珍しく、身体能力頼みのスタイルとはやや異なり、ガードを高めに掲げてインサイドに入り、フック、アッパーを主体としてインファイトを仕掛けるというスタイル。不規則に動く上体は、クネクネ、というよりはグイグイと動くプレッシャーファイターです。

決め時を逃さず、ワイルドにパンチを振っていくこのファイティングスタイルであれば、エキサイティングな内容になることも多いでしょうから、非常に人気も出そうですね。身体も非常に頑強そうです。

対してファン・カルロス・アブリュー、こちらはジャロン・エニス(アメリカ)に敗れたボクサーとして記憶しています。エニス戦はウェルター級の契約ウェイトでしたが、アブリューは3ポンドもの体重超過を犯した上、エニスに行くどもダウンを奪われての6RTKO負け。全く良いところがありませんでした。

しかし、このボクサーは過去、ジャマル・ジェームス(アメリカ)、エギディウス・カバラウスカス(リトアニア)、アレクサンダー・ベスプーチン(ロシア)等の強豪を拳を交えており、それらは判定まで粘ってはいるためにこのキャリアは侮りがたし。

これまでのKO負けは、エニスに喫した敗戦のみということで、今回、コンウェルがこのアブリューをノックアウトできるかどうか、は興味深い焦点となりそうです。

 

バホディル・ジャロロフ(ウズベキスタン)11勝(11KO)無敗

vs

カーティス・ハーパー(アメリカ)14勝(9KO)8敗

東京五輪、スーパーヘビー級のゴールドメダリスト、バホディル・ジャロロフ。決勝では、「アメリカの夢」金メダルを目指したリチャード・トーレスJr(アメリカ)に思わぬ善戦を許しましたが、結果的には盤石でもありました。

ジャロロフは東京五輪前からすでにプロで戦っており、もう11戦のキャリア。それも、全てをノックアウトで決めてもきています。

いまだキャリアの形成時期、ということなのでしょう。

カーティス・ハーパーはデビュー戦を初回KO負けで躓いたからなのか、無敗のプロスペクトとの対戦が非常に多いボクサー。チャン・ツィーレイ(中国)やエフェ・アジャグバ(ナイジェリア)といったアメリカ国籍でない(且つ、アメリカで活動している)プロスペクトたちの踏み台となっているパターンが多いようです。

 

それでも、前戦では当時8戦全勝6KOというプロスペクト、クリスチャン・サン(ドイツ)からは勝利を挙げているので、決して完全なアンダードッグとも言えないかもしれません。

ともあれ、ここでジャロロフが躓くとは考えづらく、ここは連続KO勝利を12に伸ばせるかどうか、というところが焦点です。

【放送・配信】

この興行は、全世界でFITE.TVのPPV形式で配信されます。

しかし、この「全世界」には日本は入っていないようで、日本版FITEのリストには出てきません。(正確には、早々にリストアップされていたものが、一週間ほど前になると消えてしまいました。)

しかし、VPNを別の国に設定して購入、視聴は可能です。

↓やり方は、過去記事ですがこちらを参照下さい。

boxingcafe.hatenablog.com

 

①VPNと契約、今回はアメリカ以外にして下さい。

(アメリカのFITE.PPVは9,800円、イギリスのFITE.PPVは2,400円です。)

②VPNを(仮に)イギリスにしてPPVを購入。当日でも構いません。

③当日はPPVを購入した国につなぎ、視聴。

以上、簡単です。

この興行は、日本時間で11/27(日)AM11:00〜の配信となっています。

なのでおそらくメインは13:00頃、序盤のKO決着が続けば少し早くなるかもしれません。

週末大注目の試合が見れないのは、寂しいですからね。

 

 

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【プレビュー】11/27、3150FIGHT SURVIVAL!!初の昼夜2部興行、全17試合は圧巻のボリューム!

11/27(日)は国内外でボクシングが大漁!のはずでした。

が、ここにきて、FITE.TVのレジス・プログレイスvsホセ・セペダの配信予定が行方をくらましています。またか。。。FITEさん。。。

日本版FITEではこのまま消え入ってしまいそうですね。ちなみに、イギリス版FITEでは配信があるようです。なぜに日本版FITEはこうも使えないのか。

週末、最も楽しみにしていたでしょう試合がなくなり、日本のファンは失意のもとにあるかもしれませんが、国内にも注目興行はありますのでお気を落とさずに。

ということで今回のブログは、無料で見られる3150FIGHT SURVIVAL、2部興行のvol.2とvol.3を一気にプレビューです。

 

11/27(日)12:00開始 3150FIGHT vol.2

日本スーパーウェルター級挑戦者決定戦

中島玲(石田)5勝1敗

vs

越川孝紀(一力)9勝(6KO)4敗

アマチュアボクシングでしっかりと実績を残した中島は、2019年にB級でプロデビュー。デビュー4戦目では細川チャーリー忍(金子)を破る殊勲を挙げ、その勢いを駆って当時の日本スーパーウェルター級王者、松永宏信(横浜光)に挑戦するも完敗。

2022年4月、前年のミドル級全日本新人王、中田勝浩(井岡弘樹)を破って再起しています。

対して越川もアマキャリアは十分で、2014年にセレスジムからプロデビュー。

2019年に同じく松永宏信の日本タイトルヘアタックも、4RTKO負けを喫してジムを移籍しています。

大きなチャンスを次々に与えられた越川でしたが、松永戦後、野中悠樹(渥美)とのWBOアジアパパシフィック・ミドル級タイトルマッチ、川崎真琴(RK蒲田)との日本スーパーウェルター級王座決定戦で連敗、現在3連敗中です。

両者ともにチャンピオンの称号まであと一歩、届かなったボクサー。

 

ただ、そのファイトスタイルは対照的です。

スピーディでテクニカルなボクシングをする中島と、パワーヒッターである越川。越川がプレスをかていく、という展開にはなりそうですが、越川が前に出る瞬間を寸断して先に攻撃する、もしくは越川の打ち終わりに速いコンビネーションを展開する、という展開、もしくは、中島の動きに翻弄されず、越川が終始プレスをかけて中島を下がらせ、押し切ってしまう展開、非常に見応えのあるファイトが展開されそうですね。

今現在、日本のウェルター級国内戦線は非常に混沌としています。

先日、出田裕一(三迫)が新王者となりましたが、それはあの試合にかける意気込み、覚悟というものが、頂点を知って「しまった」川崎を押し切ったとも言える内容です。

これは、川崎が越川に競り勝った時もそうで、結局は気持ちの勝負だったということです。

越川はその敗戦を糧に、タイトルへの貪欲な執念を見せられるか。中島は、それを技術で凌駕することができるか。

この挑戦者決定戦において、いずれが勝つにせよ、周りからしてタイトルへの期待は大きなものになるでしょう。

 

スーパーフライ級8回戦

宮崎亮(KWORLD3)26勝(16KO)3敗3分

vs

近藤冬真(蟹江)8勝(1KO)7敗2分

そして興味深いのはこのセミファイナル。

元世界王者の宮崎からすると、ギリギリ勝ち越している近藤冬真というボクサーは、調整試合の域をでては行けないものだと思います。

それでも、ボクシングモバイルの予想は近藤がやや優位で、近藤の勝利が57%、宮崎の勝利が38%、ドローが5%(11/21現在)という内容だから驚きです。

これは、近藤への期待の現れでもあるし、近藤を応援するファンが多いということもあるのでしょう。

宮崎は前戦、アサエル・ビラール(パナマ)に初回TKO負け、何もできませんでした。

対して近藤は、前戦で評価の高い中垣龍汰朗(大橋)とドロー、勝ち星こそつかなかったものの、これは殊勲と言って良いドローです。

近藤はその前に重里侃太朗(仲里)に敗北も、その前は中嶋憂輝(角海老宝石)ともドロー。

 

強豪との対戦は、このボクサーを大いに成長させているのではないでしょうか。

それでも、近藤は2019年9月以来、白星から遠ざかっていることも事実であり、どうしてもここで勝利し、「善戦マン」からは卒業したいところ。

何よりも、このボクサーはそろそろ報われても良い頃です。

元世界王者に勝利し、日本ランク入りを果たす。たとえボクシングモバイルの予想が近藤優位でも、これまでの実績、地力を考えれば宮崎優位であることは間違いのないことだと思います。

それでも、このノーランカー、近藤冬真に期待したい。

 

アンダーカード

その他には、竹嶋宏心(KWORLD3)vs干場悟(蟹江)の60.0kg契約8回戦。アマチュアで大きな実績をつくった竹嶋ですが、プロ入り後は思うように結果を残せず、現在3連敗中です。対して干場も2連敗中、連敗を脱するのはどちらか。

あとはモンゴル出身のボクサーが2人出場しますね。小林廉(エスペランサ)、プロデビュー戦となる中川凌太(KWORLD3)とそれぞれ対戦します。今回出場するモンゴリアン・ボクサーはキャリアも浅く、期待はできないかもしれませんが。

全8試合というこの興行は、ABEMA.TVで無料生配信です。

11/27(日)17:00開始 3150FIGHT vol.3

但馬ミツロ(KWORLD3)2勝(2KO)無敗

vs

ナタポン・プランピマイ(タイ)16勝(13KO)3敗

急遽参戦の但馬ミツロ。これに深い意味はさほどなく、探していた対戦相手が見つかった、というだけのことかもしれません。

ともあれ、日本国内、アジア地域で戦っているならば、なかなか先が見えない階級であるヘビー級。このアジア・オセアニアで戦うならば、対戦相手はオーストラリアくらいにしかいないのではないでしょうか。

対戦相手が見つかった、といっても、このナタポンはかなり微妙なボクサーで、身長は178cm。それもそのはず、前戦こそクルーザー級で戦っていますが、その前はスーパーミドル級、その前はミドル級の試合であり、その全てが2022年の試合です。

そもそも2017年にライトヘビー級でデビュー(棄権負け)、2戦目が2020年でスーパーウェルター級戦、タイの重量級にありがちな無茶な戦歴をこなしてきているボクサーで、好戦績ながらもスーパーウェルター級〜スーパーミドル級のウェイトでしか勝利を収めていません。

今回はヘビー級戦なのでしょうか、ナタポンにとっても初めての階級で、これは全く期待ができそうにありません。

 

スーパーフライ級8回戦

岩﨑圭祐(オール)7勝(2KO)3敗2分

vs

中村祐斗(市野)11勝(8KO)6敗2分

これが本当のメインイベント。岩﨑、中村、ともに日本スーパーフライ級のランカーであり、実力者同士の50-50に近い戦いです。

岩﨑は今年5月、徳山洋輝(千里馬神戸)にマジョリティの判定勝利、その前は浅海勝太(ハラダ)を3RTKOで降して日本ランク入りを決めています。

6回戦時代も、神崎靖浩(倉敷守安)とドロー、森青葉(和泉北)には5RTKO負けもマンモス和則(中日)に競り勝つ等、関西圏の実力者たちと戦い、腕を磨いてきた感のある岩﨑にとって、このランカー対決は日本タイトル挑戦をかける非常に大切な試合となります。

方や中村は、随分長い間勝ち星に恵まれていないものの、その戦績たるや恐れを知らないマッチメイク。

前戦では現・WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王者村地翼(駿河男児)とバンタム級の契約ウェイトで引き分け、これは敵地に乗り込んでのドローという価値あるものです。

 

その前は現フライ級王者、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)とのノンタイトル戦を調整失敗により飛ばしてしまう、ということもありましたが、その前は12月にカシメロに挑む赤穂亮(横浜光)戦。

その前は井上太陽(広島三栄)戦でドローなので、前回の勝ち星は2019年8月のインドネシア人ボクサー戦まで遡らなければなりません。

それでも、三重県という地方から様々なところで強敵と戦ってきたキャリアは、ここで活きるはずです。

3年ぶりとなるスーパーフライ級戦ということで、やや心配もありますね。(ユーリ阿久井戦はスーパーフライ級の契約ウェイトでしたが、それを作れませんでした。)

比較的リズムを大切にしているように見える両者のボクシング。ジャブの差し合いで相手に勝る方が、試合を優位に進められるのではないか、と思います。

どちらかというと岩﨑はディフェンスから組み立てる選手のように見えますが、初回から見すぎるとよくないかもしれませんね。

 

アンダーカード

この興行は、その他のアンダーカードでヘビー級4回戦、高山秀峰(スパーダー根本)が韓国人ボクサーと対戦、女子ミニマム級6回戦で緒方汐音(KWORLD3)vs葉月さな(YuKOフィットネス)等々、全9試合で行われます。

vol.2から見る人は、かなりのボリュームになりますね。

放送・配信

この3150FIGHT SURVIVAL vol.2及びvol.3は、ABEMA.TVで生配信の予定。

ずっとABEMAに張り付いている、というのは結構きついんじゃないでしょうか。

ABEMAプレミアムに入会しておけば、追っかけ再生、見逃し配信が可能なので効率良く見る事ができます。

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多くの興行が配信されるこの時代、全ての試合を見る事はほとんど不可能に近い。興味あるものをピックアップして見るのも、ボクシングを長く見る秘訣だと思います。

ということで、週末のボクシングライフも楽しんでいきましょう。

 

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そしてもう一ヶ月を切った、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。

同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。

この興行はひかりTV及びdTVで生配信、現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。

初回一ヶ月は無料なので、今入れば井上vsバトラーは無料で見れます。その後一ヶ月を継続すれば1,000ptがもらえる、というキャンペーンですね。エントリーも必要だそうなので、ご注意下さい。

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【プレビュー】宇津木秀vsジロリアン陸!大注目の日本L級TM、セミに日本Mm級TM、重岡優大vs仲島辰郎!

ウィークデイは国内ボクシングがアツい!

11/15(火)は志成ジム主催のLIFE TIME BOXING、比嘉大吾や佐々木尽が登場します。

↓プレビュー記事

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このLIFE TIME BOXINGは比較的実力差があるであろうマッチメイクが主になっており、いわゆる「勝負論」たるものがある興行ではないと思われます。その中で、思っても見なかった苦戦を強いられるボクサーもいるかもしれませんし、想像以上に強い外国人ボクサーもいるかもしれません。

しかし、やはりボクシングファンとしてはどちらに転ぶかわからない、良い試合が見たい、ということが本音。そう考えると、11/15から2日後、11/17(木)のワタナベジムとDANGANによる共同開催の興行は、非常に興味深いものです。

ということで今回は、W日本タイトルマッチ、11/17のWATANABE PROMOTION & DANGAN興行のプレビュー記事です。

 

11/17(木)WATANABE & DANGAN

日本ライト級タイトルマッチ

宇津木秀(ワタナベ)11勝(9KO)無敗

vs

ジロリアン陸(フラッシュ赤羽)14勝(13KO)3敗

2022年、大きく飛躍したボクサーの一人である宇津木秀。

2021年、中井龍(角海老宝石)戦では1階級下のノーランカー(当時)を相手に大苦戦、この試合を機に中井の評価を上げてしまった、という内容でした。

しかし、2022年2月に行われた日本ライト級王座決定戦では、1階級上の前日本王者、鈴木雅弘(角海老宝石)にコンパクトで強いパンチをコネクト、最初から最後まで集中力を切らさず9RTKO勝利で日本王者に。

初防衛戦でも富岡樹(角海老宝石)を8RTKOで退け、早くも盤石の強さを誇っています。

非常にバランスの良い出で立ちから、ジャブをしっかり突き、ボディを打ち、後半に仕留めてしまう、というこの姿は、先輩王者である内山高志に重なるものがあります。

オーセンティックなストロングスタイル、あまり小細工を要しないボクシングは、個人的に非常に好みです。

 

そんな強い日本王者に挑戦するのが、待望のチャレンジャー、ジロリアン陸。

マジシャンであり、またラーメン二郎をこよなく愛する異色のボクサーは、テレビ等のメディアへの出演経験も豊富であり、非常に人気のあるボクサー。

その人気はミーハー人気なわけではなく、そのボクシングも非常に魅力的で、幾度も印象的なノックアウト勝利を積み重ねてきているハードパンチャーです。

前戦は2022年3月の粕谷雄一郎(角海老宝石)戦で、ド派手な5RTKO勝利。打撃戦を展開したあとのBrutalノックアウトで、結果的にはワンパンチで意識を根こそぎ刈り取ってしまうようなノックアウト劇が非常に多い印象です。

とにかく倒し方が派手で、少々のディフェンスの甘さはあろうとも、結果的に倒してきているこのジロリアン陸は、誰とやっても面白い内容になることは請け合いです。

さて、この試合はボクシングモバイルの勝敗予想でほぼ五分、ややジロリアン優勢(11/14現在)というものです。

この状況には驚きですが、ボクシングをさせれば宇津木の方が数段上だと思います。

ジロリアンの魅力は、その意外性であり、パンチングパワー。比較的荒々しくパンチを振るってくる、更にスピードがものすごく速い、というわけではないので、それを封じるのはさほど難しくないようにも思います。

 

しかし、おそらくそれが落とし穴であり、このジロリアンは非常に当て勘に優れたボクサー。普通に考えれば当たらないパンチを、独特なタイミング、軌道、アングルのセレクトにより当てる事が可能なボクサーなのだと認識しています。

前半、そのジロリアンの独特なボクシングを、宇津木がしっかりと見切る事ができれば、後半のストップ勝利があり得る、と思いますし、もし、ジロリアンのその独自性が、宇津木を混乱させる事ができるほどのものであれば、もしかすると前半決着でジロリアン、というの有りなのかもしれません。

個人的には、7-3くらいで宇津木優位と思える試合ではあるものの、ジロリアンが一発で試合を終わらせる可能性も捨てきれず。だからこそ、この試合は非常に面白く、興味深いものになるのだと思います。

 

日本ミニマム級タイトルマッチ

重岡優大(ワタナベ)5勝(3KO)無敗

vs

仲島辰郎(平仲)11勝(7KO)3敗1分

弟、重岡銀次朗は世界挑戦が2023年の1月6日に決まりました。兄として、ここで躓くわけにはいかないでしょう。

重岡優大は、弟銀次朗から遅れること1年後の2019年10月にプロデビュー。デビュー2戦目で当時のOPBF王者、リト・ダンテ(フィリピン)にノンタイトル6回戦で完勝、その後も三迫のホープ、堀川龍(三迫)、WBOアジア・パシフィック王座決定戦では小浦翼(E&Jカシアス)と非常に濃密なキャリアを歩み、2022年7月にWBOアジア・パシフィックタイトルの初防衛戦をクリアしてこのタイトルを返上しています。

そして、弟が返上したこのタイトルを巡って、すでに日本タイトルに2度チャレンジしている仲島辰郎との決定戦に臨みます。

仲島は2017年の西部地区新人王で、地区対抗戦を勝ち上がるも、西軍代表決定戦では井上夕雅(当時尼崎亀谷)とドローの敗者扱い。

 

2018年4月の日本初代ユース王座決定トーナメントで石澤開(M.T)に敗北して初黒星。その後は連勝で勝ち上がり、2021年6月に谷口将隆(ワタナベ)の持つ日本ミニマム級タイトルに挑戦して失敗、再起戦で重岡銀次朗(ワタナベ)との王座決定戦でも敗北を喫し、今回が3度目の正直の日本タイトル戦となります。

ワタナベジムとの3連戦となる仲島ですが、何かしらの秘策を持って望まなければ、この重岡の壁を超える事はできないでしょう。

重岡優大は、弟と同じく非常に優れたボクシングテクニックを持ち、フィジカルも強く、パワーもあります。インテリジェンスにも優れるという印象で、およそ穴の少ないボクサー。

小浦戦に関しては、どちらが勝ってもおかしくない一戦ではありましたが、それは相手が小浦翼だったからであり、総合力は日本国内のミニマム級戦線において頭ひとつ飛び抜けているグループのうちの一人。

谷口将隆、重岡銀次朗、小浦翼、そしてこの重岡優大が、世界タイトルを独占してもおかしくないくらいの所まで来ていると思います。

 

なので重岡としては、できれば銀次朗以上に仲島相手にはっきりと勝ちたい、というところでしょう。それが力みにつながらなければ重岡の勝利は固い、と見ます。

ただ、仲島にとって、3度目の王座挑戦、これはしかも3試合連続の王座アタック、ということで、期するものは絶対にあるはずです。仲島は平仲ボクシングスクール、沖縄からわざわざこの戦いに出向いてきます。東京近郊の大手ジムとは違い、チャンスは豊富にある、とは言えません。

ともすればラストチャンスにもなり得るこのチャンスを活かす事ができるか、はたまた重岡が順当な勝利を手にするのか。重岡にとってはどうしても弟と比べられてしまう一戦であり、仲島にとっては3度目の正直というものが叶うかどうかという一戦。両者の意地がどのような結末を連れてくるのか、非常に楽しみな一戦です。

 

その他のアンダーカード

その他のアンダーカードでは、前戦、オーストラリアに乗り込んで地元ホープのサム・グッドマン(オーストラリア)にダウンを奪う善戦を見せた富施郁哉(ワタナベ)が4勝(2KO)3敗のタイ人ボクサーと対戦です。

ここは復帰戦であり、調整試合の意味合いが強いでしょうが、富施はグッドマン戦の前に芦屋大元主将の田井宜広(RST)、2020年の全日本新人王の冨田風弥(TRIBE SHIZUOKA YAMAGUCHI)ら強豪との対戦ばかりだったので、ここはしっかりと再起を果たしてもらいたいところですね。

グッドマンは富施戦でWBOとIBFの地域タイトルを獲得、世界ランカーとなっていますが、富施にもここから巻き返してほしいですね。

そして関根幸太朗(ワタナベ)も登場。今回のワタナベプロモーション&DANGAN興行はワタナベホープたちが次々登場しますね。

2021年の全日本新人王、関根は、圧倒的な力でトーナメントを制し、前戦ではその勢いを駆ってビッグネーム、佐々木尽(八王子中屋)との6回戦。もしかするともしかするんじゃないか、と思っていましたが、ここは惜しくもドロー、大物食いはならなかったものの、広く認知を広げたと言って良いと思います。

今回は2勝2KO無敗というタイ人が相手なので、ここはスカッと勝たなければいけないところ。

上のふたつはどちらかというと調整試合、富施にしても関根にしても、勝ち方を問われる試合ではありますが、その前に予定されているテンプル神原(DANGAN AOKI)vs高根秀寿(角海老宝石)は50-50の戦いに思え、非常に楽しめそうですね。

4勝2敗という戦績の神原は、天台宗の僧侶という変わりダネ、2022年5月に行われた諸岡直樹(セレス)戦でまさかの初回TKO負けを喫しています。

 

高根はデビュー後4連勝もその後3連敗、現在の戦績は4勝(1KO)3敗というもので、それでも現在の日本ランカー、安藤教祐(KG大和)に2度の判定負け、狩俣綾汰(三迫)に判定負けとKO負けはありません。

両者の意地と意地がぶつかる6回戦となりそうで、非常に楽しみですね。

以上の5試合が今回の興行の全試合、これに久我勇作氏の引退式があります。

 

【放送・配信】

この興行は、11/17(木)17:50〜ABEMA.TVで全試合生配信の予定です。

もしライブで配信を見れない、という場合は、ABEMAプレミアムに加入しておけば追っかけ再生も見逃し視聴も可能ですので、便利です。私は何だかんだずっと入りっぱなしです。

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【観戦記】サニー・エドワーズvsフェリックス・アルバラード!UKシェフィールドのプロベラム興行!

結局、日本版FITE.TVでの配信は無し。

これは非常に残念でしたね。

ただ、アメリカ版FITE.TVではしっかりと配信があったので、私はそちらで視聴。

↓アメリカ版FITEはVPNを使えば見れます。非常に便利です。

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ということで今回は、みんな大好きシニカルSNS王者、稀代のアウトボクサーであるサニー・エドワーズに、破格のハードパンチャー、フェリックス・アルバラードが挑むIBF世界フライ級タイトルマッチの観戦記です。

 

 

11/11(日本時間11/12)イギリス・シェフィールド

この興行は6回戦のアンダーカードからしっかりと流れています。その中には、無敗ボクサー同士のスーパーウェルター級8回戦があったり、と、なかなか興味を唆られるものもありましたが、今回は時間もないのでセミとメインをディレイ視聴。

ジャック・ベイトソン(イギリス)17勝(4KO)無敗

vs

シャバズ・マスード(イギリス)10勝(3KO)無敗

スーパーバンタム級の無敗世界ランカー対決、WBAインターコンチネンタルタイトルがかかります。

どちらも長身の部類に属するボクサーファイターです。プレビュー記事では「マサウド」と表記していますが、リングコールを聞くと明らかにマスードなので、「マスード」表記にします。

初回、まずはリングの中央、足を置くポジション争いからスタート。鋭く踏み込むのはベイトソンですが、中間距離から閃きのある左ストレートを決めたのはマスード。

 

後の先を制しようとするマスード、鋭い踏み込みを見せて右ボディストレートを叩き込むのはベイトソン。ともにライバル感丸出しの、非常に緊張感のある良い立ち上がり。これは好試合が期待できそうです。

2R、細かな左手の動きでフェイントをかけつつ、踏み込むタイミングを測るベイトソン。マスードは比較的どっしりと構え、小さなバックステップからのカウンターを多用します。

距離が近くなり交錯する一瞬、コンビネーションが小気味よく出るのはオーソドックススタンスに構えるベイトソン、ただ、中間距離から突然のパンチをヒットできるのはマスードの方です。

3R、中間距離で上手くジャブを当てるのはマスード!中盤には左ストレートもヒット、対してベイトソンの攻撃は芯を捉えません。マスードは身体が柔らかく、ダッキングも良いですね。そして、今日はしっかりとガードをあげています。

4R、先手を取るのはベイトソン、しかしその後のリターンを上手く決めるのがマスード。マスードはこれまでの試合のいくつかを見ると、ガードを低く構え、しっかりと距離をとって、遠い距離で戦うボクサーだと思っていましたが、今日はガッチリとブロッキングも駆使して巧いリターン。ヘッドムーブも堂に入っており、そこからのカウンターも秀逸です。ちょっと接近戦のときに状態が立ちますが、オールラウンダーの部類と言って良さそうです。

 

対してベイトソンは非常に素早いスピードを持ち、コンビネーションも手数もよく出ますが、ちょっとマスードを攻めあぐねている印象。ただ、カウンターを恐れず自分から攻めれる姿は評価すべきものです。

5R、このラウンドも中間距離でのボクシング、中盤、マスードの左カウンターでベイトソンの動きが一瞬止まったようにみえました。その後もマスードはボディショットをヒット、ジャブとカウンターで本当にうまく戦っています。

6R、ベイトソンがエネルギッシュに攻め立て、マスードをロープに詰めようとする場面もおとずれますが、中盤、やはりマスードの左カウンターがヒット。この試合を通して、印象的にヒットしているこのカウンターは、サウスポーであれば練習すべきプルカウンターですが、これが非常に速い。

7Rもマスードの距離感が絶妙。自分のジャブを当て、ベイトソンの攻撃は小さなバックステップ。軽めながらも良いタイミングでの右フックカウンター。何とかしようとベイトソンはサウスポーにスイッチも、効果があるとは言えません。

8R、ここは接近戦の時間が多い。この距離でも的確性にまさるのはマスードで、後半には右ボディをいくつもヒット、ベイトソンは腰を折れてきたにもみえます。

 

9R、このラウンドも接近戦スタート。ベイトソンの手数は多いですが、マスードは強固なブロッキングとボディムーブに優れ、被弾を避けます。そして狙いすましたカウンター。単発ではあるものの、マスードのカウンターは多彩ですね。

10R、アグレッシブに攻めるベイトソン、左右のボディから入るパターンは良い感じ。しかし、その後パンチをつなげているところに、矢のように飛んでくるのがマスードのカウンター。これは見栄えの面で非常に良い。

中盤にも右フックカウンターで会場を沸かせたマスード、距離をとったり詰めたりとコントロール、やや待ちの印象ではあるものの、ここまでのラウンドのほとんどを支配しているように見えます。

11R、ベイトソンは後がないことを知ってか、グイグイとプレス。マスードは比較的余裕をもってステップワークで距離をとり、完璧に距離をコントロールしてカウンター。ちょっとベイトソンは厳しい。マスードは完全にベイトソンを見切っているようなので、ここはストップしてしまいたいところです。

 

ラストラウンド、マスードは明らかに狙っていますが、その虎穴に入らなければ虎子を得られないベイトソンは突進。1分頃、マスードがこの試合何度目かの左カウンターから右フックをフォローするとベイトソンはダウン。

立ち上がったベイトソンに明らかに力を込めてチャージするマスード、ベイトソンは固まってしまい、膝をおって二度目のダウン!

ここからマスードはまたもラッシュをかけ、ベイトソンがコーナーに詰まって打ちまくられたところでようやくレフェリーがストップ!

シャバズ・マスード、最終12RTKO勝利!!!!

エキサイティングな試合にはならなそうだった、このベイトソンvsマスード。

打撃戦の展開ではありませんでしたが、中間距離での白熱の攻防は非常に見応えのあるものでしたし、ほとんどのラウンドで少しずつ上回ったマスードが、結果的に倒してしまうという素晴らしい試合でした。

非常に面白い試合で、これはベイトソン、マスード両名を知らなくても十分に楽しめる試合です。Youtubeに上がれば、是非見てもらいたいものです。

スーパーバンタム級という階級から、もしかしたら日本人ボクサーとの絡みも見られるかもしれないシャバズ・マスード、ジャック・ベイトソン。ともに素晴らしいボクサーなので、覚えておいて損はないかもしれません。

 

IBF世界フライ級タイトルマッチ

サニー・エドワーズ(イギリス)18勝(4KO)無敗

vs

フェリックス・アルバラード(ニカラグア)38勝(33KO)2敗

初回、グイグイと出ていくのはアルバラード。惜しげもなく右オーバーハンドを振るい、プレスをかけます。エドワーズは落ち着いたもので、早々に右へ左へと動きジャブからストレート、フック。右構えとも左構えともいえない状態からのコンビネーションは、意外と力強さがあります。

アルバラードはこのラウンドではまだ捕まえる事はできませんが、この強いプレスはおそらく後半に活きてくるものでしょう。

 

2R。初回は両者ともにやや固さもあったか、アルバラードが前ラウンドよりも鋭いプレスをかけ、それをうわまわるステップワークでエドワーズがエスケープ。

アルバラードはガードを固めて頭を振って前進、力強い左右のフックを振るいます。この打ち終わりにエドワーズのカウンター、もしくは、アルバラードが止まった瞬間にエドワーズのコンビネーション。

アルバラードが常に攻めて、エドワーズが交わしながらカウンターを狙う、この構図はきっとこの先も変わらない筈です。

ここまで、エドワーズの的確なカウンターが勝っていると思います。

3R、揉み合いの展開が増えます。アルバラードが攻めた時、エドワーズがクリンチに行って起こるものですが、このクリンチの際に手を出したいアルバラード。

4R、早々にアルバラードの右クロスがヒット、直後、エドワーズもフックをリターン。こういう場面が得っっこうあって、アルバラードのパンチも稀にヒットはするものの、エドワーズは必ずリターン。臆する素振りも見せませんが、このエドワーズはもしかして打たれ強さも有しているのかもしれません。

中盤に近い距離でサイドステップを使ってパンチを打ち込んだエドワーズは、アルバラードの猛攻をかわしてラウンドを終えます。

 

5Rも同様。エドワーズは躱しながらのカウンターが非常に得意で、そのパンチの見切りたるや本当に素晴らしい。すんでのところで躱しています。

規則的にも見える動きですが、その実は不規則で、左から攻めれば右が当たらない位置にかわされ、右から攻めれば左の追撃が当たらない位置までかわされてしまうので、アルバラードは打つ手なし。仮に1発目が届いたとしても、2発目を当てられる道理がなく、しかもそもそも1発目を当てるのは非常に困難。

6R、変わらず強いプレスをかけるアルバラードですが、さすがに疲労も出てきたか。もしくは温存か、追いかけはするものの手数は減っています。アルバラードのセコンドでしょう、「BODY BODY BODY」と非常にリズミカルな、掛け声にも似た指示がとんでいます。

エドワーズも相手にあわせてややトーンダウン、しかし折に触れてカウンターをとっており、このラウンドもエドワーズでしょう。

 

7R、勝負をかけてきたアルバラード!指示通りボディから入り、序盤に右オーバーハンドをヒット!その後も力強いパンチで攻め入るアルバラード、中盤、エドワーズはロープ際、ブロッキングからリターンで対抗。

このラウンドのアルバラードは鬼気迫るものを感じます。幾度かのボディブローを着弾させ、後半の左ボディはサニーも苦笑い。これは効果があるかもしれません。

8R、プレスするアルバラード、前半のラウンドと違いボディがよく打てています。前ラウンドに手応えを感じたためでしょう。

エドワーズはよく動き、カウンター。近い距離でも怯まずカウンター、本当に上手いカウンターですが、やはりここはパワーレス、腹を括ったアルバラードを止められるものではありません。

9R、アルバラードはリーチがある分、かなり遠くからでもボディが届きます。顔面には当たらないアルバラードのパンチも、ボディには結構当たってきている印象です。

前半はエドワーズのラウンドですが、7R以降はここまでアルバラードがまくってきている印象。

 

10Rにはいってもアルバラードの攻撃は非常にパワフルで、ダイナミック。中盤、エドワーズをコーナーに詰めてチャージをする場面がありますが、このパワフルなパンチの全てをブロッキング、スウェーでかわすエドワーズ。

この後エドワーズの細かなパンチの反撃にあうアルバラードですが、退かず、力の限り、渾身のパンチをエドワーズに打ち込んでいきます。

これをガードしているとはいえ、バランスが崩れないサニー・エドワーズは、非常にフィジカルが強く、タフ。このディフェンス能力、カウンタースキルをもって、この戦い方でタフ、というのは結構相手にとって厳しい能力です。

ただ、攻勢で引き続きエドワーズか。

11R、追うアルバラード、躱してカウンターのエドワーズ。初回から変わらない構図です。このラウンドもアルバラードはボディも交えて攻撃していきますが、捕まえられません。エドワーズの巧さが光るラウンド。

ラストラウンド、チャージするアルバラードは、まだ勝負を投げていません。玉砕覚悟で攻めるアルバラードですが、このサニー・エドワーズというボクサーは玉砕すらさせてくれません。

エドワーズは俯瞰でこの競技を見ているかのようなボクシング。残り数秒のところでは右手を挙げて勝利をアピールしたエドワーズ、強打者フェリックス・アルバラードを12ラウンズにわたり躱し続け、試合終了。

判定は、115-113、116-112、115-113でサニー・エドワーズの勝利。

 

7R以降のフェリックス・アルバラードのチャージは、エドワーズを脅かすものでした。それでも、リングに横たわるエドワーズは想像し難く、唯一の希望としてはボディがよく当たっていたし、それを嫌がる素振りを見せていた、ということ。それでもやはり、数発続けてもらうというようなことはなく、エドワーズ盤石の印象。

やはり全体的に試合を支配していたのはサニー・エドワーズであり、採点的には(イギリスという地であるから)もっと開いていてもおかしくはない内容で、点差以上に開きがあった、という印象です。(ただ、採点結果については妥当だと思います。)

サニー・エドワーズ、巧いですね。ライトフライ級までいける、と言っていたのは本当でしょうか。本当なら、拳四朗との対戦は見てみたい気もします。

フライ級なら、ジェシー・ロドリゲスも来ますし、無名ながらもフライ級最強かもしれないアルテム・ダラキアンもいます。今後、統一戦に進むという選択肢も非常に興味深いものですね。そしてフライ級といえば日本にはユーリ阿久井政悟がいますが、是非その挑戦を受けてもらいたい、とも思いますね。

 

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【プレビュー】目指すはミドル級統一、ジャニベック・アリムハヌリ!vsデンゼル・ベントレイ!

日本時間で11/13(日)、最も注目の試合は、アメリカ、ラスベガスで行われるジャニベック・アリムハヌリvsデンゼル・ベントレイで間違いはないでしょう。

しかし、同日にイギリスで行われるジョナスvsディケアはFITE.TVで生配信、そしてアメリカで行われるモンタナ・ラブvsスティーブ・スパーク、あとはフィンvsベイルスキーもDAZNでの生配信が決定しています。

しかし、このアリムハヌリvsベントレイのライブ配信は、日本では無いようです。

これは非常に残念なことですね。

DAZNは中規模、というか、小規模興行を連発しており、このあとも11月は期待薄。WOWOWよりも高額なサブスクなんですから、もっとがんばってもらいたいものです。

ということで今回のブログでは、米国ではESPNが放送するトップランク興行、ジャニベック・アリムハヌリvsデンゼル・ベントレイのプレビュー記事です。

 

11/12(日本時間11/13)アメリカ・ラスベガス

WBO世界ミドル級タイトルマッチ

ジャニベック・アリムハヌリ(カザフスタン)12勝(8KO)無敗

vs

デンゼル・ベントレイ(イギリス)17勝(14KO)1敗1分

GGG擁する中央アジアのボクシング大国、カザフスタン。その国を代表するかのように「カザフスタイル」というニックネームを持つジャニベック・アリムハヌリは、前戦、ダニー・ディナムを相手にWBO世界ミドル級暫定王座決定戦を争いました。

結果はたった2RでのKO勝利、無敗対決を制して見事王座初戴冠となりました。

↓アリムハヌリの戴冠戦!

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そして、既定路線ではあったものの、当時のWBO世界同級王者、デメトリアス・アンドラーデはスーパーミドル級進出のためにこの王座を降り、アリムハヌリは正規王者へと昇格。

自身のSNSでは、ミドル級のUndisputedチャンプを目指す意図があることを語っています。

さて、非常に獰猛なイメージのある(若かりし頃の)ゴロフキンと比べると、蛋白にうつるジャニベック・アリムハヌリ。ちなみに比べられる事を良しとせず、「ネクストGGG」と呼ばれたくない、私は「QAZAQ STYLE」だとも豪語しています。

このボクサーは、非常に冷静で、というかリングの上では冷徹にさえ見えるボクサーで、理詰めで倒してきているように見えます。もっと強引にいけば、もっともっと早くのノックアウトを狙えるパワー、スピード、テクニックを持っているにもかかわらず、おそらく彼にとってはゆっくりじっくり攻めていくものですから、その分隙も少ない。

ジリジリとプレスとダメージを与え続けるマシーンのようなボクシング、決して強引には行かないボクシングで、3年間ストップ勝利を逃していないということは非常に驚異。

 

中央アジアというところは、アジア人種と東ヨーロッパの混血も多いところで、カザフスタンという国はやはりそのフィジカルの強さ、体格の良さから東ヨーロッパ人の特徴を色濃く受け継いでいるように見えますね。

今の所穴がない、そんな王者が「カザフ・スタイル」ジャニベック・アリムハヌリ。

初防衛戦の相手は、デンゼル・ベントレイというボクサーで、アリムハヌリが前戦で戦ったディナムと同じく、イギリスに国籍を置くボクサーです。

唯一の敗戦は2021年4月のフェリックス・キャッシュ(イギリス)戦。この試合ではキャッシュの強いプレスに非常にディフェンシブに戦い、最後は右を何発も当てられて3RTKO負け。

黒人ボクサーらしく、非常にスピードがあり、瞬発系のパワーを擁するベントレイですが、フィジカル面ではあまり強いとは言えないかもしれません。

 

逆に前戦のマーカス・モリソン(イギリス)戦では、コンビネーションがよく出て、4RTKO勝利。パンチの伸びもよく、強さを見せつけました。

やや荒々しさを持つこのベントレイは、ベントレイのワイルドな攻撃に怯まずに攻撃してくるようなボクサーと相性が悪く、ベントレイの勢いに押されてしまうボクサーとの相性は良い、というふうに思え、ではアリムハヌリがどうかというと、間違いなく前者。

もし予想をたてるとするならば、アリムハヌリのプレッシャーにベントレイが圧し潰されてしまう、というのが普通の見方だと思います。

 

このデンゼル・ベントレイは世界初挑戦。そして、アリムハヌリは初防衛戦。

獲るのと守るのとでは随分とモチベーションに差がでるはずで、今回のベントレイは通常の3〜4割増しで出てくるはずです。それでもなお、アリムハヌリ優位は動かないでしょう。

アリムハヌリはここにノックアウトで快勝し、連続KO記録を更新していってもらいたいですね。先輩王者の17連続KO防衛などという記録は目指さなくても良いとは思いますが、是非とも自身の望む統一戦へと進んでもらいたいものです。

そうなると、ゴロフキンともぶつかるのでしょうか。。。?

 

WBA世界女子ミニフライ級タイトルマッチ

セニエサ・エストラーダ(アメリカ)22勝(9KO)無敗

vs

ジャスミン・ガラ・ビラリノ(アルゼンチン)6勝(1KO)1敗2分

セニエサ・エストラーダというボクサーは聞いたことがあります。2021年7月、日本の天海ツナミの持つWBO世界女子ライトフライ級王座へ挑戦し、奪ってみせたボクサーです。

この前からWBO世界女子ミニフライ級タイトルを保持していたエストラーダは、2階級制覇。この時獲ったライトフライ級王座は返上したのか、同年12月の戦いではミニフライ級王座の防衛戦を行っており、今回もミニフライ級王座の防衛戦となっています。

過去にはアナベル・オルティスにも勝っているし、フライ級戦でマーロン・エスパルサにも勝っている、強い王者ですね。

ちなみに、このミニフライ級という階級は、WBAでの表記はミニマム級です。日本では、女子のミニマム級はミニフライ級という呼称に統一されています。

対戦相手のビラリノはデビュー戦で黒星、その後は引き分けを挟んでの6連勝を記録しています。しかし、ここは大きくエストラーダ優位というオッズが出ています。

 

レイモンド・ムラタヤ(アメリカ)15勝(12KO)無敗

vs

ミゲル・コンテラス(アメリカ)12勝(6KO)1敗1分

セミセミには、ライト級プロスペクトのレイモンド・ムラタヤが登場です。この試合がおそらく、ESPNで放映されるメインカードに分類される放映枠のオープニングバウトとなるはずです。

このボクサーはまだ苦戦らしい苦戦を経験していない金の卵で、兄・ガブリエル・ムラタヤとボクシング界を席巻していくであろう兄弟ボクサーの弟。

ちなみに兄、ガブリエルは先日の井上尚弥のLA武者修行編で名前の出ていたボクサーですね。

↓井上兄弟のLA修行の記事

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実際、兄であるガブリエルよりも非常に強さを感じるボクサーであるレイモンド。

素晴らしいスピードとパワーを持ち、コンビネーションも秀逸でテクニックにも秀でます。

強弱をつけて打ち分けるコンビネーション、一瞬のカウンターも打てるオールラウンダーで、これまでには9連続KO勝利の記録も持っています。

前戦はタフなハイエ・バルティエラ(メキシコ)を相手にフルラウンドを戦い抜きましたが、ここで巧さを見せ、パンチを全くもらわずに当てまくるボクシングでフルマークの判定勝利。これが実に約4年ぶりとなる判定勝利でした。

徐々に対戦相手の質が上がってきた感じのあるムラタヤ、今回の対戦相手はミゲル・コンテラス。名前的にも、ヒスパニック系のアメリカ人でしょう。

 

唯一の敗戦は、2021年7月のスターリング・カスティーリョ(ドミニカ共和国)戦であり、その8ヶ月後の再起戦で強豪、ヘクター・タナハラ(アメリカ)と戦いドロー。その後判定勝利を得て再起に成功しています。

ここはムラタヤは圧倒して、世間に「ライト級にレイモンド・ムラタヤ在り」を印象づけたいところですね。

注目のレイモンド・ムラタヤのボクシングを堪能したいと思います。

【放送・配信】

この興行は、アメリカではESPNが生放送。イギリスでもSkysportsが生中継スルと思います。

しかし、その他の国々ではこの興行の配信はなく、日本ではFITE.TVが唯一の期待先でありましたが、残念ながら11/10(木)時点で情報がないので無し、でしょう。(通常、水曜日くらいに情報が出る事が多いと思います。)

残念ですが、ESPNを見れるという方がいればお楽しみ下さい。

観戦記は、放映当日の11/13(日)22:00〜23:00くらいにアップします。たぶん。

 

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【プレビュー】比嘉大吾、佐々木尽登場のKO祭!最速KO勝利は誰だ。

昨日アップしたプレビュー記事、日本時間11/12(土)に行われるリチャード・シェーファー率いるプロベラム主催のイギリス興行は、ボクシング技術が見られる興行だと思っています。

一転、その3日後に行われる志成ジム主催のLIFE TIME BOXINGという興行は、「KO祭」というタイトルが掲げられている通り、全てKO決着でもおかしくはない興行。

言うまでもなく、KOというのはボクシングの華です。

今回のLIFE TIME BOXINGのように、KO決着濃厚の、それも実力差のありそうなマッチメイクを連発した興行の是非については色々思うところもあるのですが、今回出場するAサイドの(日本人)ボクサーたちについてはやや慎重なマッチメイクにならざるを得ない事情を持つボクサーたちも多い。

今回の興行は、出場するボクサーたちの「様子を見る」という意味合いも強いからこそ、このようなマッチメイクでも良いのかもしれません。その中で、もちろんやってみなければわからないのもボクシング。

出場するAサイドのボクサーたちには、是非集中力を持って自分のボクシングを貫いて欲しいものです。

ということで今回のブログでは、目前に迫ったLIFE TIME BOXINGのプレビュー記事。

 

11/15(火)LIFE TIME BOXING KO祭

バンタム級10回戦

比嘉大吾(志成)18勝(17KO)2敗1分

vs

ソンセーン・ポーヤム(タイ)18勝(12KO)2敗

前戦、フローイラン・サルダール(フィリピン)にダウンを奪われ、「あわや」のピンチを迎えた比嘉大吾。4Rに右クロスを浴びてダウン、それもフラッシュダウンとは言えない思いっきりダメージのあるダウンでした。

そこから冷静に立て直し、スプリットながらも競り勝った経験は、比嘉大吾を強くしてくれた、と信じたい。

前戦、調子は悪くは見えませんでしたし、身体のキレもあったように思っています。

しかし、どこかが噛み合わないのか、それともバンタムの比嘉大吾の実力なのか、突きつけられた結果は「辛勝」。

くれぐれも油断なく、豪快な勝ちっぷりを見せてもらいたいものです。

 

対戦相手のポーヤムは、立派な戦績を誇るボクサーではあるものの、その内容はかなりスッカラカン。2敗というのは日本に呼ばれた時に喫した敗戦であり、それ以外は負け越しのボクサーかデビュー戦のボクサーに勝利して、「アンダードッグ」としての価値をキープしているとさえ思えるボクサーです。

勝って当然、その勝ち方にこそ注目される、比嘉にとっては決してモチベーション高く臨める試合ではないかもしれませんが、比嘉らしく勝ってくれる事をひたすら望みます。

↓比嘉vsサルダールの観戦記

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65.6kg契約8回戦

パティパーン・クロンクラン(タイ)10勝(6KO)3敗1分

vs

佐々木尽(八王子中屋)12勝(11KO)1敗1分

スター候補、佐々木尽も豪快な倒しっぷりに期待が寄せられるボクサーです。前戦はワタナベジムのホープ、関根幸太朗と倒しあい、ドローという結果。

関根は前年の新人王トーナメントで圧倒的な強さを誇っており、佐々木よりも技術的優位がある、と思っていたボクサーなので、その結果についてはさほど驚きはありません。

強敵、関根と演じたドローは、佐々木にとっても良い好敵手となる存在と出会えた、ということで良いのではないでしょうか。もっと上でまた二人が相まみえるところを見たい。

 

さて、今回のクロンクランなるタイ人ボクサーもそれなりの戦績を誇りますが、これも内容はスッカラカン。

佐々木は変に舐めず、なるべく早めに仕留めなければいけません。

↓佐々木vs関根の観戦記

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65.0kg契約8回戦

高橋拓麿(志成)6勝(6KO)無敗

vs

チャイヤラット・サワンソーダ(タイ)5勝(4KO)2敗

ワールドスポーツジム所属の高橋の移籍初戦。正直、高橋が志成ジムへ移籍したことは知りませんでした。何があったのでしょうか。

高橋の前戦は2020年の11月。デビューから5戦を外国人選手と戦い、初の日本人相手となる清田広大戦で初回TKO勝利、その強さを見せつけています。

対戦相手のサワンソーダももちろん、誇れるようなキャリアではありませんから、ここも高橋の快勝に期待したいところです。

 

スーパーフライ級8回戦

白石聖(志成)10勝(5KO)1分

vs

ジャックパン・サントーン(タイ)12勝(11KO)6敗

白石は高橋よりもブランクが空き、前戦が2019年12月なので、そのブランクは3年近い。

こちらは井岡ジムからの移籍組、井岡ジムはでていくボクサーが多いイメージ(ちなみに、ワールドスポーツは入っていくボクサーが多いイメージ。あくまでもイメージです。)なので、なんやかんや色々あるのだろう、という推察はできますし、このブランクも納得のあるものです。

なので、今回の試合は試運転、これまで3度来日して3度とも倒されているサントーンが相手。

3年のブランクを経てもまだ25歳と可能性十分な年齢の白石、ここでしっかりと錆落としをしてもらいたいものです。

スーパーフェザー級6回戦

トンテップ・テヤウォン(タイ)8勝(5KO)8敗2分

vs

李鎮宇(角海老宝石)8勝(4KO)無敗

2022年2月、全日本新人王決勝で戦った山名生竜(HKスポーツ)は、地方ジムの所属にもかかわらず、李との一戦のあとすでに2戦を戦っています。

李は久々の一戦で、インパクトのある勝利を飾ってもらいたい。

ちなみに、トンテップの戦歴もやはりひどいもので、李の相手になるとは思えないです。

 

ライト級6回戦

鈴木稔弘(志成)1勝(1KO)無敗

vs

アタノン・クンラウォン(タイ)17勝(13KO)8敗1分

デビュー2戦目に臨む鈴木は、この勝利でA級に上がるはずです。

デビュー戦を25秒で片付けた鈴木は、「それよりも早く」2戦目を終えると豪語しています。

クンラウォンも当たり前のようにスカスカの戦績ですが、キャリアとしては26戦もの数をこなしており、鈴木の26倍(笑)。

現在2連敗中と、鈴木のなにかを引き出してくれるボクサーとは思えないので、ここも鈴木の快勝を期待したいところです。

64.5kg契約6回戦

平安山太樹(オキナワ)6勝(4KO)1敗

vs

星大翔(角海老宝石)4勝(3KO)2敗2分

本来であれば2022年8月のLIFE TIME BOXINGで挙行される予定だったこの一戦は、当時平安山の怪我で試合中止。

2ヶ月半の延期を経て、開催されることになりました。

平安山は小柄なウェルター級で、非常に筋肉の詰まった体つきをしており、そのパワーは言わずもがなのファイター。2021年の西軍代表決定戦を勝ち、全日本新人王決定戦は相手の棄権により不戦勝で全日本新人王となり、日本ランク下位に名を連ねています。

 

星は3度目の新人王トーナメント参戦で初戦敗退、ただ3勝と2分(2つの引き分けで1勝分)でB級二昇格。前戦が2020年10月と約2年のブランクを作っており、不安な点も多い。

ただ、今回の興行の中で唯一の日本人対決は、最も勝負論のある戦いなのかもしれません。

KO祭について思うこと

ちなみに、私の最速KOの予想は鈴木稔弘。特段大きな理由はありませんが、比嘉にしても、佐々木にしても、「ボクシングを組み立てて」のノックアウトが見たいのと、高橋、白石に関してもブランクが気になるので、リングでの感触を確かめて欲しいという思いがあります。

そうなると李か鈴木、となってくるのですが、より強引に、ノックアウトを狙って出ていけそうなのは鈴木かな、という観点です。あ、理由はありましたね。予想というか希望です。

ノックアウトがボクシングの華、というのはわからないでもないのですが、どちらか一方が明らかにKO勝利をする、というような試合をいくつも組むというのは、正直コアなファンには響かないように感じます。

ボクシングのライト層のファンはこれで良いのでしょうか?だったら、完全なライト層をペルソナとして狙っているのであれば、ありなのかもしれません。

 

当然、キャリアの形成という面において、いわゆるアンダードッグとの試合も必要なものであり、ボクサーを売り込むために鮮烈なノックアウトを生まれさせる、ということもあって良いものだとは思います。ただ、この興行に関してはやりすぎ感が非常に強い。

帝拳ジムのダイナミックグローブとタメを張ります。

こういう試合は、真剣勝負と真剣勝負の間に、「お口直し」的にすっと挟み込んでもらいたい。全ての試合が緊張感のありすぎる試合であれば、(先日の11/1や、全日本新人王決定戦のように)見ている方が持たない場合もありますから。

個人的には、やはり美しいノックアウトというものは偶発的に生まれるものであり、どちらか一方が、実力差によりノックアウトを期待される試合、というものにテンションが上がる事は少ない。井上尚弥vsポール・バトラーは良い例で、試合そのものに興味関心のあるボクシングファンは少ないでしょう。いや、そうはいっても行くんですけどね笑。

ともあれ、興行全体の上がったり下がったりをもっと考えてくれれば良いのにな、とか思っていたりします。まあ、見るんですけどね笑。

 

【放送・配信】

この興行は、ABEMA.TVで無料配信。

日程は11/15(火)17:45〜の生配信だそうです。順当にいけば、めちゃくちゃ早く終わる短時間興行になるのではないでしょうか。

生配信に間に合わない場合、ABEMAプレミアムに加入しておけば見逃し視聴が可能です。

ただ、ABEMAプレミアムに入る意味合いとしては、この興行よりも、この興行の2日後に行われるWATANABE PROMOTION &DANGAN興行、これを見るために入る方が正解でしょう。

メインイベントに宇津木秀(ワタナベ)vsジロリアン陸(フラッシュ赤羽)の日本ライト級タイトルマッチという超絶大注目マッチを据え、セミファイナルには重岡優大(ワタナベ)vs仲島辰郎(平仲)の日本ミニマム級王座決定戦。その中に、富施郁哉(ワタナベ)や関根幸太朗(ワタナベ)が「お口直し」マッチをする、という非常にバランスの取れた興行。

こういうベストな布陣の興行こそ、私は現地で見たい。ということで、見に行きます。

その他にもABEMA.TVは11/27(日)に行われる3150FIGHT SURVIVAL(vol2及びvol3)も生配信、こちらもプレミアム加入で見逃し配信可能なので、本当に頑張ってくれていますね。

そんなわけで、今、入っておいて損はないABEMAプレミアムへの加入はこちら

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【プレビュー】フライ級ホコタテ対決はFITE.TV無料配信!サニー・エドワーズvsフェリックス・アルバラード!

この試合の配信はないのか、と色々と探していました。

プロベラム主催の興行は、プロベラムのYoutubeで見れたりもしますが、イギリス国内のみのプラットフォームの場合もあります。

日本での放映、というのは、さすがにWOWOWが乗ってくるとも思えず、絶望的に感じていましたし、アメリカでもサニー・エドワーズという軽量級の王者で、さらに一般的に見て試合が退屈だと思われる王者の防衛戦というのは、なかなかアメリカでの放映もハードルが高いのではないか、と思っていました。

しかしなんと、FITE.TVが放映してくれることが決まり、さらにPPVではなく、なんと無料。

二重のサプライズに驚き、感謝感謝です。

 

徹底してディフェンシブに戦う、完全なるアウトボクシングが武器のサニー・エドワーズ、そしてフライ級という階級にあって、いや、そもそもこれまでライトフライ級で戦ってきたボクサーとして、80%以上という脅威的なKO率を誇るフェリックス・アルバラード。

今回のブログでは、フライ級究極のホコタテ対決と言っても過言ではないこの試合をメインに据えた、プロベラム興行のプレビュー記事です。


11/11(日本時間11/12)イギリス・シェフィールド

IBF世界フライ級タイトルマッチ

サニー・エドワーズ(イギリス)18勝(4KO)無敗

vs

フェリックス・アルバラード(ニカラグア)38勝(33KO)2敗

サニー・エドワーズは、まだ底を見せていないボクサーです。

ジュニア時代、ユース時代から英国アマチュアボクシングでいくつものタイトルを獲得したサニー・エドワーズは、2016年にプロデビューしています。

BoxRecによると2016年5月にENE大会(全日本選手権のようなもの?)の決勝で敗れ、その4ヶ月後にプロデビューしていますので、もしかするとリオ五輪のヨーロッパ予選に出場できなかったため、プロになったということかもしれませんね。2015年のENE大会では準決勝でガラル・ヤファイを破って優勝しており、アマチュアボクシングでの活躍も伺えます。

キャリア初期は負け越しのボクサー等との試合が多いのは、プロスペクトにありがちな戦績で、その中でもKO勝利は極端に少なく、2017年に2度、2018年に1度、2019年に1度。

 

2018年後半頃から地域タイトルに絡み、対戦相手の質が上がっても、判定勝利ではセンセーショナルさに欠け、サニー・エドワーズの名前は世界的にプロスペクトの名前として知られることはありませんでした。

「チャーリー・エドワーズの弟」という存在だったサニー・エドワーズの評価が一気に覆ったのは、2021年4月に行われたIBF世界フライ級タイトルマッチの出来事。

当時の王者、モルティ・ムラザネ(南アフリカ)は、日本のボクシングファンにもよく知られた存在で、2018年に王座に返り咲いた古豪。一期目の王者時代ではゾラニ・テテ(南アフリカ)、ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)にTKO勝利を挙げているパンチャーで、年齢を重ねると共に老獪さが増し、非常に硬質なパンチは年を経ても衰え知らずのようにも見えました。

ムザラネは坂本真弘、黒田雅之、八重樫東という日本期待の挑戦者たちを敵地・日本で一蹴、そして4度目の防衛戦でももちろん敵地イギリスに乗り込んでの防衛戦。

ここで、当時25歳の新鋭、サニー・エドワーズは抜群の距離感と、素晴らしいタイミングのコンビネーション、フェイントを駆使して老雄ムザラネを寄せ付けず、大差の判定勝利。

↓観戦記

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上の記事にはムザラネが追いかけるのが下手だった、と感じているようでしたが、結局のところサニー・エドワーズが巧すぎて速すぎた、これに尽きると思います。

その後のサニーの試合も眠くなる、と思いながらも全て見ているわけですが、ジェイソン・ママ(フィリピン)、ムハマド・ワシーム(パキスタン)いずれも強打者に分類されるボクサーではありますが、これらのハードパンチを意に介さず、完璧にシャットアウト。

サニーの距離感は「絶妙」な訳ではなく、大きく躱すことも度々ありますし、ディフェンスが攻撃に直結しているか、というとそうではありません。相手が出てこようとするところに対してのカウンターやフェイント、そして「完璧に逃げ切る」ことに主眼を置いているであろうこのボクシングは非常にタチが悪く、そして物凄くスマート(賢い)です。

そのボクシングはお世辞にも面白いとは言えませんが、SNSでのドラッグやマッチメイク、ボクシング界への正論、シニカルなキャラクターで嫌いになれないボクサー。個人的には是非とも日本に来てもらいたい王者の一人です。(が、日本のライト層のファンたちはめちゃくちゃストレスが溜まるとおもいます笑)

さて、そんなハードパンチャーキラーとも言えるサニー・エドワーズ、3度目の防衛戦の相手は前IBFライトフライ級王者、フェリックス・アルバラード。

 

アルバラードも日本のファンに馴染みのある元王者で、2013年の大晦日には当時のWBA世界ライトフライ級王者、井岡一翔(当時は井岡)に挑戦、判定負けを喫して初黒星。

その半年後、何を思ったかWBA世界フライ級王座へ挑戦して、2連敗を喫しています。

当時の王者はファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)、打撃戦の展開で適正階級よりも重い王者への挑戦、王者のホームという内容ながらも大善戦の戦いでもありました。

そしてここから8年以上にわたり全勝、現在20連勝中です。

その中には、日本で小西伶弥(当時真正)の挑戦を受けたIBF世界ライトフライ級タイトルマッチも含まれていますが、この20連勝の中でKOを逃したのはこの小西戦ともう1試合のみ。とてつもない決定力を持ったボクサーです。

今回は2階級制覇を狙っての挑戦となりますが、双子の弟である元WBA世界スーパーフェザー級王者、レネ・アルバラードは強豪相手とはいえ王座陥落戦含めて4連敗中、キャリアの最終盤を迎えているとあって、フェリックスも思うところがあるのではないでしょうか。弟についても自身についても、年齢的にもキャリアの終焉を意識しそうなものでもありますから、アルバラード家としても正念場、非常にモチベーションは高いはずです。

 

フェリックス・アルバラードは魅惑的なパンチャーではありますが、その反面、ディフェンスには甘さがあるのも事実。その隙を突き、エドワーズが単発でのパンチを打ち込み、12Rにわたって優位に立つ、という展開が予想されます。

但し、アルバラードはその劣勢をひっくり返せるパワーを持っており、そのアルバラードのパワーをエドワーズがフルラウンド空転させられるか、というところが鍵となりそうです。

アルバラードはたくさんの攻撃の引き出しを用意しておくべきですね。アルバラードが単調になると、エドワーズも安全圏で戦う事が予想されるため、ノックアウトされるのは視聴者かもしれません。

モンスターエナジー必須(レッドブルでも可)、注目ファイトはすぐそこです。

 

ジャック・ベイトソン(イギリス)17勝(4KO)無敗

vs

シャバズ・マサウド(イギリス)10勝(3KO)無敗

28歳、イギリスはヨークシャー州、リーズ出身のジャック・ベイトソン。リーズといえばジョシュ・ウォーリントンのふるさとですね。年もそんなに変わらず、アマチュア時代はトップボクサーということもあって、親しいかもしれません。

ただ、いくつかの映像を見た限りではウォーリントンのようなアグレッシブネスはなく、ハイガードスタイルから足を使い、ジャブを突いてしっかりとボクシングを組み立てるスタイルのオーセンティックなアウトボクサーで、ウォーリントンというよりもポール・バトラーに近いイメージ。

 

そのベイトソンと戦うのがシャバズ・マサウドというボクサーで、こちらはランカーシャー州出身の26歳。「Marveric」(マーヴェリック)という異名を持つこのマサウドというボクサーは、その異名の通り、英国に多いオーセンティックなスタイルとは少し違ったスタイルで戦うボクサーですね。

サウスポースタイルでややオープンに構えたスタイルから、おそらく得意としているのは左ストレートカウンター。これで入り際に頭を弾き、ポイントを加算していく、というボクシングです。

非常にリーチがありそうで、かなり長い距離でも届くこの左ストレートは武器、カウンターセンスも良い物を持っていると思います。

反面、少し細身な体型は、耐久力に不安を感じさせもします。

かといって、ベイトソンがフィジカルエリートか、というとそうでもなく、ともに身長は170cmとこの階級としては長身です。

 

その中で、何と無くリーチはマサウドの方がありそうですね。

これはなかなか予想を立てづらい試合ですが、こちらもエキサイティングな内容にはならなそうです。

ちなみに海外のオッズでは、マサウドがやや有利。どっちが勝っても驚きはしませんが、スーパーバンタムという階級は日本人とも絡みのある階級であり、来年には井上尚弥がこの階級に殴り込んでいくでしょうから、このイギリスホープを見ておくのも悪くないでしょう。

ちなみにともに世界ランカー、WBAランキングで14位(ベイトソン)15位(マサウド)に入っています。今回の試合では、WBAインターコンチネンタルのタイトルがかかるようで、BBBofCかな?のタイトルエリミネーターもかかるみたいです。

アツい打撃戦や衝撃的なノックアウトは見られないかもしれませんが、打たれないボクシングはかくあるべき、というスタイルは見れるかもしれない今回のプロベラム興行。ボクシングをやっている人、たくさんボクシングを見てきた人にこそ見てもらいたい興行ですね。

 

【放送・配信】

この興行は、前述の通り、FITE.TVが生配信してくれます。しかも無料というのは嬉しい限り。

日程は、日本時間で11/12(土)AM2:30〜の配信で、6回戦が1試合、12回戦が1試合あって上記のセミ、そしてメインへとつながっていくので、AM5:00くらいのメイン開始のような気がします。(責任は持ちません!) 

アーカイブは残ると思うので、ディレイでも良いので暇な人は是非御覧ください!無料なので笑。

11/10追記

なんと、この無料配信が日本版FITEからは消えてしまいました。。。

どうしても見たい、という方は、VPNを使ってアメリカに設定すれば見れそうです。

↓以下はVPNを使ってFITEを購入する方法(今回はVPNの設定はアメリカです。)

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そして、この他にもFITE.TVは翌11/13(日・日本時間)に行われるナターシャ・ジョナスvsマリー・ディケアのWBC・IBF・WBO世界女子ウェルター級統一タイトルマッチも生配信。こちらは配信開始が11/13(日)AM4:00からですが、セミセミにはリッキー・ハットンexマルコ・アントニオ・バレラというレジェンドファイト。まあ、余興みたいなものでしょうが、怪我なく終えてほしいものです。

↓FITE.TVのリストはこちらから

 

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【プレビュー】打撃戦必至、デビッド・モレルvsイェルボシヌリ!U-NEXT第二弾は、マニアック・ファイト!

11/1、ライブボクシングの余韻が残る中、もう次の戦いが始まっています。

11/3には東日本新人王決勝がありましたが、私はまだ全ては見れていません。録画したので、また全日本新人王戦の直前に見返したいと思います。

さて、週末はドミトリー・ビボルvsヒルベルト・ラミレスという大注目試合、その他にアメリカでは多国籍のボクサーが登場するShowtime興行があります。

そして、この興行は日本ではU-NEXTが配信してくれるようですね。

是非この機会に、U-NEXTに登録して、日本に馴染みがあまりないながらも、プロたった3戦で暫定ながらも世界タイトルを射止めた傑物、デビッド・モレルJrを見てもらいたい。

↓U-NEXTへの加入はこちら

 

ということで今回のブログは、デビッド・モレルvsアイドス・イェルボシヌリの無敗対決のプレビュー記事。

11/5(日本時間11/6)アメリカ・ミネアポリス

WBA世界スーパーミドル級タイトルマッチ

デビッド・モレル(キューバ)7勝(6KO)無敗

vs

アイドス・イェルボシヌリ(カザフスタン)16勝(11KO)無敗

4団体統一王者として、サウル「カネロ」アルバレスが君臨する世界スーパーミドル級。

その4団体統一王座に含まれない、WBAレギュラー王座についているのがデビッド・モレルです。

2019年の8月にプロデビューしたモレルは、2020年の8月、わずか3戦目でWBA世界スーパーミドル級暫定王座を獲得。センサク・ムアンスリン、ワシル・ロマチェンコに並ぶ偉業ですね。

↓モレルの王座獲得試合

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しかし、初防衛戦でまさかの体重超過、これが王座剥奪とはならず、なんとノンタイトル戦で挙行されるという謎の優遇ぶり。

その後も暫定王座を保持し続けたモレルは、いつしか正規王者に昇格、なんだかんだでもう3度の防衛に成功しており、その全てをストップ勝ちしています。

↓モレルvsアランテス・フォックス戦の観戦記

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↓モレルvsカルビン・ヘンダーソン戦の観戦記

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サウスポースタンスから、固いガードを持って非常に強いプレスをかけ、素晴らしいコンビネーションで攻め込むデビッド・モレルの試合は、非常にエキサイティングです。

もっともっと評価されて然るべき王者ではありますが、どうにも露出が少なく、祖国がキューバということもあって、アメリカのボクシングファンでも知らない人も多いのかもしれません。

ここ数戦はPBC興行へでているため、少しずつ知名度が上がっているようだといいな、と思います。まだ全く底を見せていない王者でしかも24歳と若く、もっと試合をこなして知名度を上げてほしい、というのが個人的に望むことです。

対して、アイドス・イェルボシヌリについてはよく知りませんが、このカザフスタンというお国柄、更にはモレルがそのキャリアで唯一ノックアウトできなかったレノックス・アレン(ガイアナ)に前戦で10RKO勝利をしていることを考えると、超がつくほど危険なボクサーです。

 

こちらもモレルと同じくサウスポースタンス、ハイガードスタイルからアグレッシブなボクサーで、素晴らしい回転力を持っています。

同国のレジェンド、ゴロフキンほどの硬質さは感じないものの、中央アジアの選手としては比較的上体を柔らかく使える事や、サイドへのステップワークからのコンビネーション等、そのボクシングに柔軟性を持ち合わせているようにも感じます。

母国を離れ、アグレッシブに戦う者同士、この試合は打撃戦必至。

大いに盛り上がる展開になるのではないかと思います。

それでも、これまで苦戦らしいものが一度もないデビッド・モレルの勝利は固そうで、今回もモレルが強さを見せつけてくれると信じたい。

 

ミドル級10回戦

ジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)23勝(17KO)3敗1分

vs

ブライアン・メンドサ(アメリカ)20勝(14KO)2敗

元WBAスーパー・IBF世界スーパーウェルター級統一王者であるジェイソン・ロサリオ。この頃、この2つの統一王座はジャレット・ハード(アメリカ)からジュリアン・ウィリアムス(アメリカ)の手を経て、ロサリオのもとへ来ました。

非常に移り変わりの早かったこの統一王座は、ロサリオも初防衛戦でジャーメル・チャーロ(アメリカ)との統一戦に臨み、8RKO負けで無冠となっています。

 

↓チャーロvsロサリオの観戦記

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この日はめちゃくちゃ忙しかった日ですね、思い出しました。

この試合でロサリオはチャーロのボディジャブで痙攣、ノックアウト負けを喫してしまったわけですが、これは脆さを露呈した試合でもありました。

チャーロ敗戦からの復帰戦でもエリクソン・ルビン(アメリカ)に6RKO負けを喫しています。

その後、無事に再起したロサリオは現在3連続KO勝利中。

そして、今回のモレルvsイェルボシヌリのアンダーカードで、ロサリオの対戦相手は当初、キューバの至宝、ヨエルビス・ゴメスでした。

 

この6勝(5KO)無敗というキューバ人との対戦は、評価の高いゴメスの力量を図るという意味合いと、ロサリオの再浮上という観点で非常に興味深い一戦だったものの、10/26の報道でゴメスが撤退した、というニュースが流れています。

ロサリオの相手は、BoxRecによるとブライアン・メンドサというボクサーになっています。

2敗は最近のことで、2021年にプロスペクト、ヘスス・アレハンドロ・ラモス(アメリカ)にユナニマス判定負け、2019年にラリー・ゴメス(アメリカ)にスプリット判定負け。

国籍はアメリカですが、ヒスパニック系であり、ニックネームは「La Bala」(=弾丸)ということで、もう映像なんて見なくてもファイトスタイルがわかりますね。

前に出て戦うファイタータイプのボクサーだと思うので、脆さのあるジェイソン・ロサリオにとっては非常に危険なボクサー。

 

メンドサは非常に準備期間の少ない代役ボクサーではあるものの、これは大きなチャンス。モチベーションは高いでしょうし、ロサリオの状態もよくわからないので、アップセットの可能性は大いにある、とも言えます。

ミドル級10回戦

フィオドル・チェルカシン(ポーランド)20勝(13KO)無敗

vs

ナサニエル・ガリモア(アメリカ)22勝(17KO)5敗1分

フィオドル・チェルカシンって誰ですか?ナサニエル・ガリモアって誰ですか?

と思ったあなた。

私も知りません。

 

が、おそらくこのチェルカシンというボクサーはアメリカに呼ばれたボクサーだと思うので、非常に期待ができるのです。

ポーランドという国は、K-1やキックボクシングが盛んな国であり、MMAも人気なお国柄ではありますが、ボクシングが盛んとは言い難い国です。

そこから、「アメリカで戦う機会を得る」ということだけでも、おそらく大変なはず。

しかもこのチェルカシンは、生まれはウクライナ、現在の国籍がポーランドという26歳、これは強いバックボーンが揃っている、と言い切る事ができます。

前戦、2022年8月の興行でアメリカデビュー、今回がアメリカで2戦目。(前戦はプエリョvsアフメドフのアンダーカードで、TV放送は無し。今回ははじめてアメリカでのTV放送があります。)

気になるボクサー、ということで注目してみたいと思います。

 

【放送・配信】

この興行は、アメリカではShowtimeが生放送、放送カードは上記の3試合です。日本では、前述の通りFIGHT SPORTSと提携したU-NEXTが生配信してくれます。見放題とのことなので、見逃し配信もすぐに見れるのでしょう。

放送日時は、日本時間11/6(日)9:30〜とのことです。

私はShowtimeでみますが、是非皆さんはU-NEXTで見てください!

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【プレビュー】スルド・ラミレスはドミトリー・ビボルの牙城を崩せるか。セミはラヒモフvsバレット、大注目のDAZN興行!

11月最大のビッグマッチが終わり、放心状態。

非常に高い前評判を更に上回る激闘が繰り広げられたさいたまスーパーアリーナ。

しかし、ボクシングファンには休みがありません笑。

11/3(木)には関西でREAL SPIRITS、ホールでは東日本新人王決勝が開催されるウィークデイ、週末にはダイナミックグローブ、海外ではビボルvsスルドという注目興行。

今回のブログは、この週末の最注目興行、ドミトリー・ビボルvsヒルベルト・ラミレス、ドバイでのゴールデン・ボーイプロモーション興行のプレビュー記事です。

↓11/1、LIVE BOXINGの観戦記はこちら

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11/5(日本時間11/6)アラブ首長国連邦・ドバイ

WBAスーパー世界ライトヘビー級タイトルマッチ

ドミトリー・ビボル(ロシア)20勝(11KO)無敗

vs

ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)44勝(33KO)無敗

さて、この試合も実は拳四朗vs京口ほどではないにしろ、よく決まったな、と思えるような試合だと思います。

この評価がすべてではないにしろ、おなじみリングマガジンのライトヘビー級ランキングでは、王者が空位、1位にドミトリー・ビボル、そして2位はアルツール・ベテルビエフ、3位がこのヒルベルト「スルド」ラミレス。

リングマガジンランキングの1位と3位の激突は、ともすればリングマガジンベルトが賭けられても良いようなものですが、この階級にはベテルビエフがいるからか、その動きはないようです。

ともかく、このビボルとベテルビエフという2強をもし、崩すとするならばこのスルド・ラミレスであり、カネロですら崩せなかった牙城に挑む、最後の勇者とも言って良い。

ドミトリー・ビボルは、2016年にWBA世界ライトヘビー級暫定王座を獲得、その後正規王座の決定戦を経て正規王者に昇格、暫定王座から数えるとすでに11度の防衛を果たしている超安定王者です。

ヘビー、クルーザーに次ぐ重量級であるライトヘビー級において、決して高くないKO率。ジャブを主体とし、時にコンビネーションにつなげるボクシング。

 

相手の力量を測り、ジャブのみで勝てそうであれば本当にジャブだけで勝ってしまうような勝利至上主義にも見えるボクサーのため、手を抜いている訳ではないのでしょうが、おもしろいと言いにくい試合も非常に多い。

技術に秀で、戦略面にも優れたボクサーですね。

前戦では「判定で勝つのは不可能だろう」と言われたサウル・アルバレスを相手に見事なアウトボクシングを披露、ジャブとステップワークでカネロのプレッシャーをシャットアウト。

後半にはコンビネーションでカネロにダメージを与えた、ポイント差以上の完勝でした。

↓ビボルvsカネロの観戦記

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ここで一気に評価を高めたビボル、カネロに続いて強豪、ヒルベルト・ラミレスを迎えます。

ヒルベルト・ラミレス、相性は「スルド」、左利きという意味です。

カネロの次のメキシカンスターと言われたラミレスは、デビュー以来破竹の快進撃で2015年にWBO世界スーパーミドル級王座を獲得。

世界王座獲得までは豪快な倒しっぷりを目にする事が多い、倒し屋というイメージが強かったラミレスですが、世界王座獲得以降は落ち着き、判定勝利が多くなっています。これはありがちなことで、気持ちの面で守りに入ってしまうこと、そして必然的に対戦相手の質が上がってしまう事、両面ありますね。

世界王座の防衛戦では、5度の防衛戦のうちKO勝利は1つだけ、とやや停滞気味だったラミレスでしたが、ライトヘビー級に転級後は5連続KO勝利を挙げています。

前戦では、元IBO世界ライトヘビー級王者で、元WBA世界ライトヘビー級暫定王者でもあるドミニク・ボーセル(ドイツ)を4Rでストップ、会心の勝利を挙げています。

 

このボーセル戦はここ最近のパフォーマンスでは飛び抜けて良く、ボディムーブも非常に軽やかで、そのパンチにはキレがあり、大いに期待を感じさせる内容でもありました。

↓観戦記

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この一戦が非常に興味深いのは、前述のとおり、ともにリングマガジンから特別な評価を受けていることと、互いに前戦が最高のパフォーマンスを発揮していること、この2点です。

それこそ、寺地拳四朗も京口戦の前、矢吹第二戦では素晴らしいパフォーマンスを披露しましたし、京口も寺地戦の前、メキシコという完全アウェーの地で強さを見せつけての激突でした。

こういうタイミングで両者がちょうどぶつかる、というのは実は以外と少ない。

今回のビボルvsラミレス、大いに期待して良いのではないでしょうか。

個人的には、スルド・ラミレスが、ライトヘビー級という階級に大きな風穴を空けてくれる事を期待しています。

 

 

IBF世界スーパーフェザー級王座決定戦

シャフカッツ・ラヒモフ(タジキスタン)16勝(13KO)無敗1分

vs

ゼルファ・バレット(イギリス)28勝(16KO)1敗

IBF世界スーパーフェザー級王座は、2022年が始まった時、尾川堅一(帝拳)の手元にありました。

当初はシャフカッツ・ラヒモフと尾川の決定戦と報じられた試合は、ラヒモフの怪我によりアジンガ・フジレ(南アフリカ)と尾川の決定戦となり、2021年11月、王者が決定。

その後、指名挑戦者であったはずのラヒモフと尾川の試合はなぜか組まれず、マッチルーム傘下のジョー・コルディナ(イギリス)との防衛戦となりました。

完全アウェーの地に乗り込んだ尾川は、まさかの2RTKO負けで王座から陥落。

ここで新王者、コルディナとラヒモフの間に指名戦がオーダーされますが、今度はコルディナが怪我で離脱、そうするとIBFは王座を剥奪、ラヒモフとゼルファ・バレットとの間に王座決定戦が行われると決定されました。

突然の王座剥奪に、コルディナは不運としか言いようがありませんね。

 

これは果たして、待たされたラヒモフへの配慮によるものなのか、それとも、マッチルームが同階級で最も売り出したいプロスペクトであるバレットへの配慮によるものなのか、よくわかりません。

さて、タジキスタン出身のシャフカッツ・ラヒモフ、こちらは世界に聞こえた強豪です。

2019年にアジンガ・フジレとの無敗対決を8RTKOで制し、当時の王者、ジョセフ・ディアス(アメリカ)へ挑戦したのが2021年2月のこと。この間も非常に待たされていますね。

この試合で王者、ジョジョ・ディアスは1.6kgものウェイトオーバー。その不利条件ながらも、12Rにわたりディアスと打ち合い、ドローで王座獲得とならなかったラヒモフは、本当に運のないボクサーです。

その後、2021年12月に調整試合をクリア、怪我による離脱を経て11ヶ月ぶりのリングで、王座決定戦への出場と相成ります。

非常にタフで、フィジカルが強く、コンビネーションが武器のシャフカッツ・ラヒモフは、個人的には心から王者になってほしいと思うボクサーの一人。

 

対するのはゼルファ・バレットは、マッチルーム期待のプロスペクトです。

このバレットと、前王者となったコルディナとの戦いを画策しようとしているのがマッチルームの狙いであり、これが実現すれば英国ライバル対決の実現、非常に盛り上がる事でしょう。

「ブラウンフラッシュ」というニックネームを持つバレットは、いわゆるオーセンティックな英国ボクサーとはほんの少し違い、やや低めのガードスタイルからカウンターを得意とするボクサーです。

リンドン・アーサーのいとこだそうで、伯父も世界挑戦経験者のパット・バレット、ボクシング一家ですね。非常にセンスを感じるボクシングをします。

唯一の敗戦は2018年のロニー・クラーク戦で、下馬評優位の中、ダウンを奪われての判定負け。やや線の細い印象を受けますね。

 

2021年にキコ・マルティネス(スペイン)に勝利してはいるものの、これは判定に疑義を生じているという内容であり、ちょっとやぱり頼りなさがあります。

なので、やはりここはラヒモフが優位か、というのが一般的な意見でしょう。

まあ、このラヒモフは、シャクールが抜けた今、この階級最強のボクサーかもしれません。

もともとコルディナ戦も、どう考えてもコルディナ優位の予想を立てるのは難しかったと思います。

ただ、ゼルファ・バレット、今回初のタイトル戦となる一戦で、これまでの評価を一気に覆すパフォーマンスを披露する可能性は大いにあると思います。

「挑戦者」は常に3〜4割増し、どちらかというとモチベーションが高いのは、この偶然にも転がり込んできたチャンスを得た、バレットのような気もします。

こちらはきっとそのうちに日本人ボクサーも絡んでくれる階級だと思いますので、非常に楽しみですね。

 

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世界女子スーパーライト級4団体王座統一戦

シャンテル・キャメロン(イギリス)16勝(8KO)無敗

vs

ジェシカ・マッカスキル(アメリカ)12勝(5KO)2敗

この試合がセミファイナルかもしれません。

WBC及びIBFのスーパーライト級王者であるシャンテル・キャメロンに、ウェルター級の4団体統一王者、ジェシカ・マッカスキルが挑むという一戦。

ちなみに、なぜか空位のWBAタイトルとWBOタイトル、ついでに空位のIBOタイトルも賭けられたメジャー4団体王座統一戦となっています。ちょっと意味がわかりませんが、ウェルター級のUndisputedチャンプが挑むから、色をつけたという感じなのでしょうか。

 

女子では結構頻繁に4団体統一戦が行われていますね。

これは4団体王座統一戦、というよりも、4団体統一王座決定戦、といったほうが良いか。

その他のアンダーカード

その他のアンダーカードには、東京五輪フライ級金メダリスト、ガラル・ヤファイ(イギリス)、そしてその兄で元WBA世界スーパーフライ級王者、カリド・ヤファイ(イギリス)が登場です。

ガラル・ヤファイ(2勝2KO無敗)の相手を務めるのは12勝(1KO)1敗1分の戦績を誇るゴハン・ロドリゲス・ガルシア(メキシコ)。KO率こそ低いものの、好戦績のメキシコ人をあなどってはいけません、フィリピン、メキシコあたりはアップセットボクサーの宝庫です。

兄、カリドは2020年2月のローマン・ゴンサレス(ニカラグア)戦以来の復帰戦で、実に2年8ヶ月のブランク。ロマゴン復活の狼煙を上げさせてしまったヤファイ兄、ある程度のサビつきは致し方ないと思いますが、どのようなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみです。

 

放送・配信

この興行は、DAZNが生配信。

ドバイでの興行ですが、現地時間というよりもイギリス時間に合わせた興行のため、日本時間では11/6(日)AM2:30〜の放映開始です。

メインイベントは通常のイギリス興行であればAM6:00〜7:00くらいでしょうか。

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【プレビュー】11/1クアドラプルヘッダー!中谷正義vs吉野修一郎の頂上決戦、中谷潤人のSF初戦!

もういくつ寝ると、11/1(火)。

この日、日本人同士としては史上2度目の世界王座統一戦のゴング。

それだけでも非常に大きなことですが、そのセミファイナルにも同じ階級のタイトルをかけたタイトルマッチ、そしてフライ級王者の転級初戦、さらには日本人ライト級の頂上決戦。

この素晴らしいカードに注目しているのはボクシングファンだけで、どうやらチケットもまだあるらしい。しかも、井上尚弥のチケットに比べて随分と安いにも関わらず。

これは配信等で気軽に見れる弊害なのか、最近は好カードの後楽園ホールでも空席が目立つ感じもします。時代の流れかもしれませんね。

 

個人的にはボクシングに爆発的な人気が出てほしい、とは思いませんが、ちゃんと興行として成り立つくらい、好きな人が見続けられるくらいには業界として頑張ってほしいな、と思っています。

まあ、ともあれ、もし時間があるなら絶対見に行ったほうが良い11/1(火)ライブボクシング、今回はそのプレビュー記事の第二弾。

↓第一弾はこちら

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11/1(火)ライブボクシング

スーパーフライ級10回戦

中谷潤人(M.T)23勝(18KO)無敗

vs

フランシスコ・ロドリゲスJr(メキシコ)35勝(25KO)5敗1分

WBO世界フライ級王者、中谷潤人がスーパーフライ級に殴り込みをかけるという一戦!

中谷は日本国内で全日本新人王→日本ユース王座→日本王座→元世界王者撃破→世界王座獲得と本当に階段を1段ずつ登り、王座を射止めた本格派。

長い距離から接近戦までこなし、最近はスイッチにも手応えを感じている、という何でもできる24歳。

新人王トーナメントの頃から既に反則級の強さを持っていた中谷でしたが、全日本新人王決定戦では明確な勝利ではあったものの「苦戦」とも取れる内容でした。この時の相手は、のちのWBC世界ライトフライ級王者、矢吹正道(現在緑)ですので、それも納得です。

中谷が苦戦、というか困った、というのはこの矢吹戦か、もしく翌年の工藤優雅(マナベ)くらいのもので、その他は圧勝と言って差し支えありません。 

この後、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)を6RTKOに降して日本ユース王座を獲得、2019年には望月直樹(横浜光)を9RTKOで日本王座を獲得しました。

 

そして同年、元王者のミラン・メリンド(フィリピン)を6RTKOで完勝すると、2020年にジーメル・マグラモ(フィリピン)との決定戦を8RKOで制し、WBO世界フライ級王座を戴冠しました。

初防衛戦はアメリカの地で元世界王者、アンヘル・アコスタ(プエルトリコ)を4Rで仕留め、2度目の防衛戦は日本で山内涼太(角海老宝石)を8RTKO。

向かうところ敵なし、統一戦を希望しながら、またファンからも望まれながらも決まらず、今回の一戦はスーパーフライ級での戦いとなります。おそらく、よほどのことがない限りはこの試合のあとフライ級王座は返上、スーパーフライ級を主戦場として戦っていくはずです。

最近の中谷の近況写真を見ると、髭を生やして大人びた印象を受けるというのもありますが、明らかなサイズアップが見て取れます。もともとフライ級では減量がきつかったでしょうから、階級アップはせざるを得ない状況であり、更にしっかりとスーパーフライへの準備をしている事が窺え、何ら問題もなさそうです。

さて、スーパーフライ級初戦の相手はフランシスコ・ロドリゲスJr。このマッチアップは本当に素晴らしいマッチアップだと思います。

 

フランシスコ「チワス」ロドリゲスJrは元世界ミニマム級の世界王者です。

2010年にプロデビュー、2014年にメルリト・サビーリョ(フィリピン)を10RTKOで降し、WBO世界ミニマム級王座を獲得。同年、IBF王者だった高山勝成(当時仲里)との統一戦に勝利、ミニマム級の統一王者に輝きます。

この試合は大激闘、素晴らしい好試合となり、注目度の低い最軽量級の試合ながらも、ESPNはファイト・オブ・ザ・イヤーに選出しています。

当時、まだまだ珍しかった統一戦、それも(あまり人気がないため)なかなか試合が組みづらいと思われるミニマム級、これはなかなか稀有なことですね。

その王座はすぐに返上、これはウェイトの問題が大きかったからだと思われます。

その後は2015年にWBO世界ライトフライ級王座に挑むも、ドニー・ニエテス(フィリピン)に阻まれ、結局スーパーフライ級の地域タイトルを幾度も防衛してチャンスを待ちます。

そしてチャンスを掴んだのは2021年、日本での井岡一翔(志成)戦でした。

 

井岡絶対優位の中、意地を見せたロドリゲスは奮起、アグレッシブな姿勢を崩さずに井岡を攻め立て、結果は判定負けながらも「ロドリゲス強し」を日本のファンに植え付けました。はっきり言って、ロドリゲスが未だにここまでの力を有している、と思っていたファンは少なかったのではないか、と思います。私もそうでした。

ロドリゲスはその後2連勝、中谷戦で2度目の来日となります。

中谷はリングマガジンランキングでもフライ級の堂々たる1位、そしてロドリゲスも強豪だらけのスーパーフライ級ランキングで7位と、世界王者に次ぐ評価を受けているボクサー。

だからこそ、今回のマッチアップは素晴らしい、と思えるのです。

スーパーフライ級初戦、ただのテストマッチではなく、世界的強豪を選んだ、それも日本に馴染みのあるボクサー。

間違いなくこの階級の日本人ではNo.1の評価を受ける井岡を苦しめたロドリゲス相手に、中谷潤人というスター候補がどれほどのパフォーマンスを発揮してくれるのか、これは非常に楽しみです。

フライ級の王座決定戦で戦ったマグラモ、2度目の防衛戦で戦った山内よりも、このロドリゲスの評価は上でしょう。世界タイトルこそかからないものの、世界タイトル戦と同じ位、厳しい戦いだと思います。

それでも尚、中谷優位が変わらない、というのが、中谷の評価の高さを物語っているわけですが。

ともあれ、この試合、中谷のパフォーマンスに要注目。この先、井岡vs中谷が見たいか、と言われるとそうでもないのですが、このスーパーフライ級はまだまだ盛り上がりますね。

 

WBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチ

吉野修一郎(三迫)15勝(11KO)無敗

vs

中谷正義(帝拳)20勝(14KO)2敗

出典:【ボクシング】ライト級の国内頂上決戦! WBO・AP王者・吉野修一郎と中谷正義が激突 | BBMスポーツ | ベースボール・マガジン社

この一戦も含め、これまで紹介してきた4戦がアマゾンプライムビデオで中継されるようですが、これを海外のメディアも「クアドラプル・ヘッダー」と紹介してくれているのは嬉しい限り。これらの試合は、前座試合ではなく、メインカードという認識なのです。

アジア2冠を持つ吉野修一郎ですが、今回賭けられるのはWBOアジアパシフィック王座のみ。まあ、この試合にはタイトルはほぼ関係なく、この試合の勝者が日本を代表して世界へ乗り込む、という一戦に他なりません。

すでにアメリカで強豪との対戦を経験し、結果も残している中谷と、アジアトップを証明しながらも未だ大きなチャンスに恵まれない島国の王者、吉野。この一戦の行方、そして勝者のその後は非常に気になるところです。

吉野修一郎は2015年にプロデビュー、B級での2戦こそ外国人相手ではありましたが、4戦目で早くも元王者の加藤善孝(角海老宝石)を撃破。その後6戦目で日本タイトルを奪取すると、襲いかかるランカーをほぼ総ナメ、2019年にはOPBF及びWBOアジアパシフィックタイトルを吸収、アジア3冠王者に君臨します。

 

その後も国内の強豪を次々と退けた吉野は、前戦で元世界王者、伊藤雅雪(当時横浜光)に負傷判定ながらも完勝、その実力を示しています。

ややスロースターターなイメージがあるのは、富岡樹(現在角海老宝石)戦で奪われた初回のダウン、仲里周麿(オキナワ)でも序盤に良いパンチをもらっていることからなのかもしれません。

しかし、対戦相手が元気な序盤に攻め入られたり、ダメージを与えられたとしても、後半に盛り返すのが吉野のストロングポイントであり、吉野は初回から最終ラウンドまで変わらない、しっかりとしたボクシングを展開することができます。

コンパクトで隙のないファイティングポーズから繰り出す強打と、明らかに強いフィジカル。

相手を消耗させ、自分自身は初回からのボクシングを貫くと、相手が疲れてきた時、どうやっても差がでてきます。それが、吉野のボクシングスタイルと見て良いでしょう。

元地域王者、アジアの強豪、そして元世界王者を退け、一つひとつその価値を証明してきた吉野が挑むのは、現代のライト級日本人ボクサー最強、これまでは「別格」と言われてきた中谷正義。

海外で評価を高めた中谷に、吉野の評価、実績が追いついてきた、と言って良いのではないでしょうか。

中谷正義は2011年にプロデビュー、デビュー6戦目で当時の注目対決、土屋修平(当時角海老宝石)を3RTKOして注目を集めます。続く7戦目では加藤善孝(角海老宝石)を撃破してOPBF東洋太平洋王座を獲得。

 

この王座を防衛しながらチャンスを待つ中谷でしたが、その道は非常に長いものでした。

2014年1月に獲得したこの王座は、2019年のIBF世界ライト級挑戦者決定戦まで保持。じつに11度もの防衛記録をつくる、超安定王者でした。

国内、アジアの強豪相手に、モチベーションを崩すことなく長期連続防衛できるというのは、抜きん出た実力を持っていたからに違いありません。しかし、その防衛戦のすべては関西圏で行われており、当時は気軽に見れるプラットフォームもなかったため、その活躍はコアなファン限定というものだったように記憶しています。

コツコツ、というにはあまりにも長い期間、「上に行く」でもない勝利を積み重ねてきた中谷正義。その努力がようやく報われたのは、2019年に行われたIBF世界ライト級指名挑戦者決定戦でした。

IBFは比較的ランキングに厳粛な団体で、この挑戦者決定戦に勝てば指名挑戦者としてタイトル戦が確約されるもの。他の団体ではこうはいかず、挑戦者決定戦に勝ってもそのまま無視される、というのはままあるパターンです。

この千載一遇のチャンスに、その相手がのちの統一王者で当時大売り出し中のプロスペクト、テオフィモ・ロペス(アメリカ)というのは、ファン目線で見ると「不運」としか言いようがありません。

世界王座獲得、世界挑戦権獲得というのは水物であり、タイミングというものは非常に大事。中谷にとっても厳しい戦いが予想されました。

 

しかし、中谷はテオフィモ・ロペスに大いに善戦、個人的には「中谷が勝っていた」は言い過ぎなような気がしますが、ポイントはおそらく非常に僅差だったというのがまともな感覚。公式ジャッジはロペスの大差判定勝利、と出ましたが、そうでないことは明白で、ロペス自身も自身の不甲斐なさに試合後涙を流した、ということが語られています。

この敗戦で一度は引退した中谷ですが、種々のことがあって復帰、その復帰後はロペス戦での善戦が認められ、帝拳プロモーションも後押ししたことで活躍はアメリカのリング。

↓まずはフェリックス・ベルデホ戦!

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↓続いて、自力で手繰り寄せたロマチェンコ戦!!

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ベルデホに劇的な勝利を果たし、ロマチェンコ戦にたどり着いた中谷は、日本人のライト級として絶対的な評価を手にしました。

そしてロマチェンコ戦での敗戦から1年ぶりのリングでは、ハルモニート・デラ・トレ(フィリピン)を相手に初回KO勝利。

このデラ・トレは2019年に吉野ともアジア2冠の決定戦で戦っています。現在、22勝(14KO)4敗という戦績が示す通り、弱いボクサーではなく、アメリカのリングでも戦っていたボクサー。それでも、吉野にも中谷にも初回でストップ負け、実力がなかなか推し量れません。

ともあれ、無事に再起戦をクリアした中谷は、吉野との大一番に臨みます。

中谷は180cmの長身、リーチを持っているものの、それを完全に活かすボクシングではありません。非常に好戦的であるが故に、やはり被弾も多い印象。

その部分も補って余りあるパンチングパワーを有しており、そして帝拳ジム入り後は(これまで帝拳に移籍した選手と同様に)そのスタンスのバランスは非常に良くなっていると感じます。

ガッチリとしたファイティングポーズを取る吉野は、的確なパンチが武器であり、中谷はルーズめなファイティングポーズから打つパワーパンチが武器。一発のパンチングパワーに優れるのは中谷でしょうが、その分、隙は大きい。吉野は打ったところからディフェンスポジションへの戻しも早く、隙が少ないという印象を受けます。

 

ディフェンス面でいうと、ガードポジションがしっかりとしている吉野、距離や身体の使い方で外すのが上手い中谷。

おそらく持っている武器は、方向性が全く違いながらも総合力でいうとそうは変わらず、というのが個人的な見立てですが、あとは経験値としては中谷の方が上回りそうですね。

いずれにしても、肉体的に強く、ボクシングの技術を持ち、更にはハートの強い両者の一戦。

どちらにも勝ち筋がありそうで、カタにハマれば一方的な展開になってしまう可能性もありますし、接戦になる可能性もあります。

兎に角、この試合がAmazonプライム・ビデオの配信開始と同時に流れる、というのは驚きで、開始時間はなんと17:30。これは皆さん、仕事なんてしている場合ではありません。

 

放送・配信

この興行は、Amazonプライム・ビデオで生配信。

配信日時は、11/1(火)17:30〜で、配信開始の第一試合は上記の吉野修一郎vs中谷正義という後楽園ホールだったら超満員になるであろう一戦です。

平日開催、どうにかならないものか。これで終わる時間も遅いのですから、地方から行く人たちは行きづらくて仕方ないですね。あ、私は地方から参戦しますが、当然11/2も休みを取っています。なぜなら、試合終了時間にはもう電車がないからです笑。

そんなわけで、現地に行けない皆さんはAmazonプライムビデオをどうぞ。

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