信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】UKベルファストにマイケル・コンランvsミゲル・マリアガ!そしてシェフィールドにダルトン・スミス!

なんとか色々と書きたいプレビュー記事は間に合いそうです。

いくつかをまとめて書くと、一つ一つは薄くなってしまいますがご容赦ください。

週末はアメリカではバージル・オルティスJrの病気からの復帰戦であったり、国内ではダイナミックグローブとクラッシュボクシングという東西での注目興行があったり、ですが、個人的に非常に楽しみにしているのがイギリスの興行。

アメリカではESPNで放送されるトップランク興行には、リー・ウッド(イギリス)戦での敗戦から復帰戦を戦うマイケル・コンランが、そしてDAZNで放送されるマッチルーム興行には、ダルトン・スミスが登場です。

どちらも非常に基礎的な事がしっかりとしているいかにもイギリス的なボクサーで、こういうボクサーはボクシング競技をやる上で大変参考になるボクサーたちです。

ということで今回のブログでは、週末、2会場で行われるイギリス興行のプレビュー記事。

 

8/6(日本時間8/7)イギリス・ベルファスト

マイケル・コンラン(アイルランド)16勝(8KO)1敗

vs

ミゲル・マリアガ(コロンビア)30勝(26KO)5敗

イギリス、とはいっても北アイルランドのベルファストで行われる一戦は、アイルランド国籍でベルファストを拠点にしているコンランのどホームです。

イギリス、アイルランドでのコンラン人気は凄まじいもので、マリアガはおそらく大きなブーイングに包まれることになるのでしょう。

こういう場合、マリアガを応援したくもなりますが、今回、私が応援するのはマイケル・コンラン。

コンランは2012年のロンドン五輪で銅メダルを獲得し、2016年のリオ五輪にも出場。準々決勝でウラディミール・ニキチンに判定負けを喫しますが(ちなみにプロできっちりと雪辱)、判定を不服として中指をたて、それが大きく問題視されたボクサーです。

 

そのことを機にアマを去り、プロ転向したコンランは連戦連勝。決してエキサイティングとはいえないボクシングではあるものの、イギリスボクシングのオーセンティックなものを継承した、由緒正しき(?)イングリッシュ・ボクサーです。

2021年にTJドヘニー(アイルランド)を破ってWBA世界フェザー級暫定王座を獲得も、程なくWBAが王座削減に動き、この暫定王座はあっという間に無くなりました。それでも、指名挑戦権は有しており、2022年3月にWBAレギュラー世界フェザー級王者のリー・ウッド(イギリス)へ挑戦。

超がつくほどの大激闘で大接戦、2022年のファイト・オブ・ザ・イヤーの最有力候補に数えられようか、というほどの白熱した一戦は、最終12R、リー・ウッドが劇的なノックアウト勝利。

下馬評では優位と見られていたコンランでしたが、初挑戦で初戴冠とならず、初黒星を喫してしまいました。

それでも決して評価を落とすような内容ではなかったこの敗戦からの復帰戦が今回の一戦です。

対戦相手のマリアガは、これまで3度の世界挑戦を果たしているハードパンチャーで、ここ最近はやや負けが混んできているように思えるボクサー。

 

2015年にニコラス・ウォータース(ジャマイカ)、2017年にオスカル・バルデス(メキシコ)、同年にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に挑んでいますが、ストップ負けはロマチェンコ相手のみ。(ストップ負けというかこの頃はロマがノー・マス無双をしていた頃。)

2020年以降はジョエト・ゴンサレス(アメリカ)に負け、再起戦では勝利するも前戦ではエドゥアルド・ラミレス(メキシコ)に判定負け、そして今回の一戦となります。

ここはコンランに良いところを見せてもらいたいですね。そして世界戦線に復帰してもらいたい。

WBAレギュラー世界フェザー級王者、リー・ウッドとの再戦はまた激闘になる予感で非常に興味がありますが、ウッドにはWBAスーパーの同級王者であるレオ・サンタ・クルス(メキシコ)との試合が持ち上がっています。

ちなみに、先日WBC王座への挑戦権を獲得したアイザック・ドグボエ(イギリス)がウッドと戦いたい(逆にいうとWBC王者のナバレッテとは戦いたくない?)と話しており、その流れで「マイケル・コンラン戦も同様に興味がある」としています。

コンランvsドグボエなんて、これはまた垂涎のマッチアップ。ドグボエも現在の国籍はイギリス(拠点はアメリカのフロリダ)ということなので、コンランがここに勝てばワンチャンありそうな感じが、しないでもありません。

是非実現してもらいたいですね。実現したらどっちを応援するか迷うのですが。

 

放送・配信

この興行は、アンダーカードにはアイルランドのプロスペクトたちが大集合です。アイルランド人にとってはお祭りみたいな興行ではないでしょうか。

コンラン人気からか、(それともただトップランク興行だからなのか)アメリカでもESPNが生中継。

そして日本では、FITE.TVがPPV配信をしてくれる予定です。

配信日時は、日本時間で8/7(日)AM3:00〜。多分メインはAM6:00かAM7:00頃ではないかと思います。

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そんなマイケル・コンランと契約を結んでいる、(おそらく試合でも使用するでしょう)FLYのグローブは、なかなか日本では手に入りません。

私の始めたボクシング用品専門ショップでは、8/1〜正式な取引を開始し、現在(8/7まで)はなんと5%OFFで提供可能です。

7月までは本国でも在庫切れを起こしており、本国で在庫補充があったことから取り扱いを開始しましたが、いつ無くなるともしれません。是非、買えるうちにどうぞ。

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8/6(日本時間8/7)イギリス・シェフィールド

ダルトン・スミス(イギリス)11勝(9KO)無敗

vs

サム・オメイソン(イギリス)17勝(7KO)3敗1分

イギリス・イングランドのヨークシャー州、シェフィールドといえばあのナジーム・ハメドを生み出したお土地柄ですね。

シェフィールド出身の25歳プロスペクト、ダルトン・スミスのプロ12戦目です。

このスミスについてはよく知らなかったので、いくつかのハイライトを視聴。非常にガードが高く、そして固く、足が使えてカウンターを打てる、というボクサーで、総合力としては非常に高いですね。

KO率ほどのパンチングパワーは感じませんが、前々戦のレイ・モイレッティ(アイルランド)を倒した試合を見る感じでは、非常にタイミングに優れています。

 

このスミスも、伝統的な英国ボクサーの流れを組むオーセンティックなボクサーファイターで、やっぱり私はこういうスタイルが好きです。(こういうスタイル「も」かもしれません。)

キャリア4戦目までは明らかなアンダードッグ相手だったスミスの相手は、その後それなりの相手となり、今回もその続き、という印象。今回はスミス初の12ラウンズということで、おそらく初のメインイベントに抜擢。

前戦は尾川堅一(帝拳)vsジョー・コルディナ(イギリス)、その前はキコ・マルティネス(スペイン)vsジョシュ・ウォーリントン(イギリス)といったイングリッシュヒーローたちのアンダーカードに抜擢されている分、期待値は高いと見ます。

2022年のリング登場は3度目と頻繁にキャリアを積み重ねており、順調に勝っていってジョシュ・テイラー(イギリス)の後継王者に座らせたい、ということでしょう。

サム・オサリバンというボクサーについてはもっと知りませんが、前戦は2022年5月、4回戦で戦っています。(判定勝利)

その前が2019年9月ということで大きくブランクをつくっているので(コロナの影響か?)、完全に調整試合として一試合挟んだ、ということで4回戦だったのかもしれませんね。

ともあれ、ここはダルトン・スミスのお手並み拝見。DAZN放映の興行のメインを張る、ということであれば、期待して良いのではないでしょうか。

 

放送・配信

この興行はDAZNで生配信。

日時は、日本時間8/7(日)AM3:00〜と北アイルランド・ベルファスト興行とモロかぶり。日本でもそうですが、ちょっとは配慮したほうが良いのでは。

イングランドに住む人はDAZNを見て、北アイルランドに住む人はFITE(イギリスでもFITEで中継)を見るのでしょうか。というか、同時視聴か。

イギリスも、アメリカも、そして日本も、ボクシングはアツい。

そういえば誰かがK-1やRIZINに負けている、と言っていたようですが、何をもって勝ち負けとするのかは私にはよくわかりません。ボクシングはあまりエンターテイメントに走らないでほしい。たとえどんなに注目を集めたとしても、イロモノの試合は私にはいらない。あくまでも、競技性の高いスポーツであってほしいと願います。

 

 

 

 

 

 

 

【プレビュー】週末国内興行、豊嶋亮太vsアブドゥラミド!下町俊貴vs水野拓哉!

足を怪我しているにも関わらず、フジロックフェスティバルに行ってきた私。

一応PCは持っていったものの、そんな状況でブログの更新はできるわけはなく、書きたいプレビュー記事と観戦記は予定が詰まってしまっています。

なので今週〜来週にかけてはサクサクとアップしていきたいな、と思っています。

ということで今回は、週末の国内興行、ダイナミックグローブとグリーンツダ興行のCRASH BOXINGのプレビュー記事です。

 

8/6(土)ダイナミックグローブ

WBOアジアパシフィック・ウェルター級タイトルマッチ

豊嶋亮太(帝拳)15勝(9KO)2敗1分

vs

アダム・ディウ・アブドゥラミド(フィリピン)17勝(9KO)10敗

2021年、王座初挑戦で非常に評価を高めていた長濱陸(当時角海老宝石)を破り、初防衛戦が当時WBOアジアパシフィック王者だった別府優樹(当時久留米櫛間&別府優樹)とのアジア2冠統一戦、そして極めつけは無冠の強豪、坂井祥紀(横浜光)を明確に降して2冠王座を防衛。

間違いなく、2021年に最も大きく飛躍した日本人ボクサーの一人でしょう。

なんとも激動の2021年を過ごした豊嶋が、2022年初登場となるのが今回の一戦です。

対戦相手はアブドゥラミドというフィリピン人ボクサー、ウェルター級のフィリピン人ボクサーというのはなかなか珍しい部類ではありますね。そう言ってしまえば、アジア圏全域がそうなのですが。

このアブドゥラミドは前戦が2022年3月で、ロシアで戦って無敗のビタリ・ぺトリャコフ(ロシア)に6RTKO負け。これまでに10敗していますが、アブドゥラミドが負けた相手の多くは無敗、もしくは敗戦の少ないボクサーで、逆に勝利しているボクサーは勝ちと負けが半々か、負け越しのボクサーが多い状態。

 

しかも、OPBFランキングには入っているようですが、WBOアジアパシフィックのランキングには(このブログを書いている8/2時点では)入っていません。これからねじ込むのでしょうか。そもそもこのWBOアジアパシフィックのランキングはあまり更新されていませんね。

このアブドゥラミドは、フィリピンの国内王者、とのことですが、フィリピンは日本同様に中量級は活性化していません。豊嶋にとっては、防衛戦とはいえ調整試合とも言えますね。豊嶋の強さを知っているからこそ、この辺りのボクサーには負けはおろか苦戦もしてほしくはありません。

そのファイトスタイルも相まって、村田諒太の後継者(まだ引退とは言っていませんが)といえばこの豊嶋しかいません。是非とも日本の中量級の力を世界に示してもらいたい。

 

アンダーカード

李健太(3勝1KO無敗1分)、矢代博斗(2勝2KO無敗)、浦川大将(7勝4KO1敗)、嶋田淳也(1勝無敗)、野田賢史(2勝2KO1敗)、小川寛樹(今戦デビュー)といった帝拳ホープたちが続々と登場です。

対戦相手の力量次第ではありますが、前回のダイナミックグローブ同様、進行が早くなる可能性は大いにありますね。

帝拳ホープたちはコロナとそれにプラスしてGGGvs村田のためにジムに通えない期間があったはずで、結構なブランクをつくっています。是非ともその鬱憤を晴らすような勝ちっぷりを期待したいものです。

放送・配信

このダイナミックグローブは、日テレG+で録画放送。そう、残念ながら録画放送です。

なのでもう全体的に早い回のノックアウトで終わってくれても良いくらいですね。

放送日は、8/9(火)21:30〜とのことなので、同日にFODプレミアムで生配信されるダイヤモンドグローブと時間がかぶるのかな?かぶらないのかな?くらいですね。

まあ、正直ダイヤモンドグローブを見てからダイナミックグローブを見る、というのは非常に疲れると思うので、どちらかは後日にするかもしれません。。。

 

8/7(日)CRASH BOXING

フェザー級8回戦

下町俊貴(グリーンツダ)14勝(10KO)1敗2分

vs

水野拓哉(松田)17勝(14KO)3敗1分

2017年の全日本新人王であり、元日本ユース・スーパーバンタム級王者である下町。現在5連続KO勝利中と勢いがあり、一つの引き分けを挟んで12連勝中でもあります。一つの敗戦はデビュー3戦目のことであり、今となっては過去のこと。

しかも対戦相手の質も非常に高く、現日本ユース・フェザー級王者英洸貴(カシミ)を5RTKOで降す等、関西のホープと言って差し障りがありません。

その下町の相手が松田ジムの水野。こちらも元日本ユース・スーパーバンタム級王者。

これまでのキャリアではデビューから水野の一歩先を歩いていたイメージで、2019年にはWBOアジアパシフィック王者、森武蔵(現志成)への挑戦経験もあります。

 

森武蔵戦で判定負け、続く再起戦となった松本亮(大橋)戦でも判定負けを喫してはいますが、一定以上の実力を示し、特に松本戦は互角の内容。不運なダウンポイントにより判定負けを喫し、ランキングさえも失ってしまいましたが、この下町戦は捲土重来の大チャンスと言えます。

強豪相手とはいえ2連敗中の水野は、ここで結果を残したいところ。下町のホームに乗り込むことも含め、モチベーションは非常に高いはずです。

対してホームで迎え撃つ下町にとっては、水野は高い壁。現在はノーランクとはいえ、水野拓哉という実力者を退けることができれば、タイトルに絡んでいくボクサーになれるはず。

これは非常に勝敗不明、両者にとってもかなりタフなマッチメイクに思えます。これはすごい試合を組んだものだと感心しますね。

 

大注目のホープ対決です。

58.0kg契約8回戦

前田稔輝(グリーンツダ)9勝(4KO)無敗

vs

ジュンリエル・ラモナル(フィリピン)17勝(10KO)10敗6分

そしてまた、超強気なグリーンツダ。前戦で木村蓮太朗(駿河男児)との接戦を制した前田は、日本でもお馴染みのジュンリエル・ラモナルとのノンタイトル戦。

フェザー〜スーパーフェザーで戦っている前田にとっては、1、2階級下のボクサーとなるラモナルではありますが、ラモナルの破壊力といえば日本のボクシングファンにはお馴染み。

前戦で(今度武居由樹と戦う)ペテ・アポリナル(フィリピン)に10RKOで敗れて王座陥落しているものの、前OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者。

その前はランディ・クリス・レオン(フィリピン)というボクサーにノンタイトル戦でアップセットを食らってもいますが、もともと安定しているイメージはないだけに、あまり驚きはありません。

 

圧巻なのはその前の2試合で、日本が誇るスーパーバンタム、和氣慎吾(Flare山上)、久我勇作(ワタナベ)を続けてアップセットで倒してしまっています。

前田は元々距離感に秀でた慎重なボクサーですが、ここはより慎重にならざるを得ません。

同い年である下町と共に、グリーンツダのホープは試練とも言える一戦ですね。

下町、前田、揃って勝ってタイトル戦線に名乗りを挙げてもらいたいものです。

そのほかのアンダーカード!

ウェルター級8回戦

アッチャリア・ブーンモ(タイ)12勝(11KO)無敗

vs

石脇麻生(石田)9勝(7KO)5敗1分

石田ジムのボクサーたちは、これでもかというほどハードなマッチメイク路線を歩んでいますが、その筆頭こそが石脇麻生。

近藤明広(一力)、粕谷雄一郎(当時角海老宝石)、李健太(帝拳)、池田竜司(竹原&畑山)、等々と拳を交えています。

今回はタイのナショナル王者ということで、戦績がまたものすごい。

BoxRecを確認すると、タイ人ボクサーにありがちな戦歴(ほとんどが未勝利や負け越しボクサー)ではあるものの、デビュー戦以外をKO勝ちして現在11連続KO勝利中。

 

実力者があってもここまで倒せるものではないと思いますし、みてみると早い回でのKOが多いことから、ハードパンチを持っているはずです。

序盤に行きすぎず、後半勝負の気持ちで準備してもらいたい。

ライトフライ級8回戦

シットヒサク・シムシー(タイ)12勝(12KO)無敗

vs

川満俊輝(三迫)6勝(3KO)1敗

グリーンツダジムと契約する、タノンサック・シムシーの実弟であるというシットヒサク・シムシー。こちらはパーフェクトレコードで、戦歴は言わずもがな。

弱冠20歳というシムシーですが、兄・タノンサックを見たツダジム陣営が、その才能に惚れ込んで契約をした、という話で、弟もきっと同じように才能溢れるボクサーなのだと推察ができます。(弟もグリーンツダと契約しているのか?)

かつて京口紘人(ワタナベ)への挑戦が決まっていた兄・タノンサックは元世界王者、矢吹正道(緑)との一戦を控えています。弟としても、ここを勝って兄につなげたいところでしょう。

ちなみにこのシットヒサクは世界ランクも持っているようで、WBAで10位。川満としては、前戦WBOアジアパシフィックタイトルへ挑戦するも跳ね返され、後退したところではありましたが、ここは大きなチャンス。

兄同様、強打を活かすファイトスタイルを持っているであろう(映像は見ていません)シットヒサクと、重岡銀次朗(ワタナベ)に敗れるまで3連続KO勝利と勢いづいていた川満、ミニマム級という最軽量級ではありますが、KO決着濃厚の一戦と言って良いと思います。

 

放送・配信

この大阪の注目興行は、残念ながらライブ配信がなさそうです。(あればまたお伝えします。もし知っている方がいれば教えて下さい!)

BoxingRaiseでは録画配信予定、とのことで、当日深夜にはメインの試合はアップされるのではないか、と思います。

これは翌日までしっかりと情報遮断して、注目試合を楽しむことをおすすめしたいですね。

 

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【プレビュー】バージル・オルティスJr.がリングに復帰!!アンダーは女子F級統一王者、マーレン・エスパルサ!

日本時間8月7日。

興行が多すぎて、チェックしきれないのが現状です。

世界タイトル戦こそ少ないものの、この日に登場するボクサーを見てみると、バージル・オルティスJr、モーリス・フッカー、ベクテミル・メリクジエフ、マイケル・コンラン、ミゲル・マリアガ、アマンダ・セラノ、ブランダン・リー等々、枚挙に暇がないとはこのことです。

翌週のウィークデイには国内ボクシングのライブ配信、録画放送もたくさんあり、どこまでタイムリーに見られるか、が勝負になってきますね笑。

ということで今回は、その中でも個人的には最も注目しているDAZN配信のGBP興行、バージル・オルティスJr.vsマイケル・マッキンソンのプレビュー記事です。

 

8/6(日本時間8/7)アメリカ・テキサス

ウェルター級12回戦

バージル・オルティスJr(アメリカ)18勝(18KO)無敗

vs

マイケル・マッキンソン(イギリス)22勝(2KO)無敗

海外ボクシングのファンで、このバージル・オルティスJrとジャロン・エニスを知らない人はもういないのかもしれない、というほど逸脱したプロスペクトのうちの一人である、オルティス。

その戦績を見ればどういうボクサーかということもわかりそうなものですが、このデビュー以来18連続KO勝利という記録は、決して作られた記録ではありません。

特にこの直近では、あのテレンス・クロフォード(アメリカ)から幻のダウンを奪う等善戦したエギディウス・カバラウスカス(リトアニア)を8RでTKO、その前は元WBO世界スーパーライト級王者、モーリス・フッカー(アメリカ)を7RKOとその勢いは止まるところを知りません。

↓観戦記

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グローブに何かを仕込んでいるんじゃないか、とも思えるほど硬質なパンチと、その土台となる強靭なフィジカルを持つオルティス。そして何よりも、その魅力は「超」がつくほどのアグレッシブネスにあると思います。

常に攻めの姿勢を崩さないオルティスは、その代償としてややディフェンス面には難があることも事実。ここが、ジャロン・エニスに評価面でやや劣るところ、と言って良いでしょう。そしてそここそが、やはりオルティスが人気者である理由の一つでもあると思います。

オルティスに、天は二物を与えませんでしたが、だからこそこのボクサーはおもしろい。このオルティスのボクシング、いや「拳闘」にはロマンを感じざるを得ず、その豪快な倒しっぷり、溌剌としたリング上の雰囲気とは裏腹に、ある種の儚さすら感じてしまいます。私はこのボクサーのキャリアを、最後までしっかりと見届けたい。

さて、マイケル・マッキンソン。2014年にプロデビューしたボクサーで、2017年にWBCウェルター級のユース王座を獲得。その後、WBCインターナショナル同級王座、WBO欧州同級王座、WBOグローバル同級王座を獲得してステップアップしてきたボクサーです。

 

ボクシング一家に育ったようで、父であるマイケル・バリンガルのもとでボクシングをはじめ、弟のルーカス・バリンガルもプロボクサー。

決して期待されるようなキャリアを築いてきたわけではなかったようで、曰く、「何度もBサイドとして戦った」とのこと。ここ数戦は、好戦績の相手をしっかりとポイントアウトしているようです。

これまでの最大の勝利は、前々戦であるクリス・コンゴ(イギリス)戦とのことで、この一戦は初めてイギリス国外で戦った、ともあります。

前々戦はプレゼミスロウ・ルノウスキー(ポーランド)戦。

この映像を見ると、右ジャブとステップワークで距離をキープする、やりづらいボクサーに見えます。この試合ではKO率の高くないルノウスキーを相手に逆にプレスをかける場面も目立ちますが(ハイライトだから?)果たしてオルティス相手にこれができるかというと難しいでしょう。

 

かといって、オルティスのプレスを12Rにわたり躱し続けられるか、というとそれもまた難しいと思います。

ちなみに前戦はオルティスが辞退した後も興行には登場、アレックス・マーティン(アメリカ)をアグレッシブに攻めて問題なく勝利を得ています。前々戦と前戦を比べるとボクシングの幅があり、コンビネーションのつなぎは速く、全体的にスピードのあるボクサーではありますが、その攻撃力には疑問が残ります。

↓観戦記

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ここはあくまでもオルティスにとっては調整試合。

ただ、オルティスが前回の試合をキャンセルしたのは「横紋筋融解症」という難病が理由であり、これは恒久的な障害を伴う、と言われていました。オルティスがどの程度まで復調しているのか。それを確かめる一戦にはなりそうですね。

本来は2022年3月に行われる予定だったこの試合は、試合数日前のオルティスの病気発覚により延期。というか中止だと思っていましたし、オルティスはこれで引退かもしれない、とも思っていました。

たったの(かどうかわかりませんが)5ヶ月弱でリング復帰は、果たせるものなのか。トレーニング期間が2〜3ヶ月ほどだとしても、療養期間は非常に短いように思います。

これまでの勢いからすれば、この調整試合に勝ってスペンス挑戦(クロフォード戦が決まらなければ)と行きたいところでしたが、それもかなりの危険が伴います。

まずは何事もなかったかのようにリング復帰を果たしてもらいたいものです。

 

WBA・WBC女子世界フライ級タイトルマッチ

マーレン・エスパルサ(アメリカ)12勝(1KO)1敗

vs

エバ・グスマン(ベネズエラ)19勝(11KO)1敗1分

マーレン・エスパルサ。前戦で日本が誇るレジェンド、藤岡奈穂子(竹原&畑山)に勝利して王座を統一したボクサーです。

↓観戦記

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藤岡を降したことで、名実ともに女子フライ級のトップボクサーとなったエスパルサは、統一王座の初防衛戦に臨みます。

エスパルサは非常に強いフィジカルを持っていますが、KO率は低い。これは女子ボクシングにありがちな事(1R2分のため、KOは非常に生まれにくい)ではありますが、対戦相手のグスマンのKO率は「女子」「軽量級」にあるまじきKO率。

BoxRecを確認すると、これまでの戦歴の半分以上の対戦相手が未勝利(デビュー戦のボクサーも含む)のボクサーで、この記録自体は眉唾もの。

とはいえ、キャリア初期(2015年の5戦目でドロー、2016年の6戦目で判定負け)を喫している以外には勝ち続けており、そのKO率を含めて侮れないボクサーかもしれませんね。

という、女子フライ級のタイトルマッチがおそらくセミファイナル。

 

モーリス・フッカー(アメリカ)27勝(18KO)2敗3分

vs

ブレア・コブス(アメリカ)15勝(10KO)1敗1分

モーリス・フッカーの1年4ヶ月ぶりの復帰戦は、ブレア・コブス。コブスも前戦でアレクシス・ロチャ(アメリカ)と激闘を繰り広げて敗れていますので、復帰戦となります。

フッカーは久々のリング登場ではありますが、前戦ではバージル・オルティスJr.を大いに困らせました。その頃からどれほど力が落ちているのか、それとも上がっているのか、というところですが、まだまだ若手の踏み台になるには早いでしょう。

コブスは前戦でロチャと好勝負を繰り広げましたが、プロスペクトのアレクシス・ロチャよりも実力においてやや下回るか、という戦いぶり。

32歳という年齢を考えると、ここから大きく向上するボクサーではないと思われるので、ここはフッカーに力の差を見せてもらいたい一戦です。

フッカーのフッカつに期待したいですね。(ごめんなさい。)

 

その他のアンダーカード

その他には、前戦でマイケル・マッキンソンに敗れたアレックス・マーティンがベテラン、ヘンリー・ランディ(アメリカ)と8回戦。マーティンはなぜマッキンソン戦にピックアップされたのか謎でしたが、今回も出場するということはGBP所属の選手なんでしょうね。

そしてベクテミル・メリクジエフ(ウズベキスタン)はスラダン・ジャンジャニン(ボスニア)と8回戦。

メリクジエフはガブリエル・ロサド(アメリカ)戦で痛烈なノックアウト負けを喫してから、今後のチャレンジが遅れてしまった印象がしますね。今回のジャンジャニンも32勝(24KO)11敗というボクサーで、まだまだキャリアの形成期、の感が強い。

ボスニア・ヘルツェゴビナというボクシング界ではあまり聞かない国のボクサー、どのようなボクサーか楽しみです。

【放送・配信】

このGBP興行は、DAZNで生配信。

配信時間は、日本時間8/7(日)のAM10:00〜です。メインはお昼頃からかと思われます。

↓DAZNはこちらから

 

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【プレビュー】ダニー・ガルシアvsホセ・ベナビデス!アンダーカードに全勝全KO、アントワン・ラッセル!!

昨日アップしたブログ。

週末の国内戦について書きました。

boxingcafe.hatenablog.com

その中で、石川県の興行の配信の情報があれば教えて下さい、と書きましたら、何と本日英洸貴選手が直接教えてくれました!

石川県でおこなわれる日本ユース・フェザー級タイトルマッチは、北陸朝日放送公式Youtubeチャンネルで生配信の予定だそうです!

まだ公式チャンネルにそのアナウンスがないのですが、確かな情報かと思います。北陸のローカルチャンネルだけに、地元カシミジム所属選手の戦いを流すでしょうから、きっと第1試合から流してくれるはず。ということは、14:00頃からの配信開始になろうかと思います。

↓チャンネル登録して待ちましょう。

www.youtube.com

さて、ということで7/31(日)は国内興行が盛り沢山。もちろん海外興行も興味深いものがありますが、残念ながら今のところ見る術がありません。。。ということで、今回のブログは週末に行われるShowtime興行、ダニー・ガルシアvsホセ・ベナビデスです。

 

 

7/30(日本時間7/31)アメリカ・ニューヨーク

スーパーウェルター級12回戦

ダニー・ガルシア(アメリカ)36勝(21KO)3敗

vs

ホセ・ベナビデス(アメリカ)27勝(18KO)1敗1分

ダニー「スウィフト」ガルシア。スーパーライト級とウェルター級で世界王座を獲得した2階級制覇王者です。

ダニー・ガルシアといえばやっぱり左フック、この思い切り撃ち抜く左フックカウンターは、ガルシア最大の武器であり、ブルータルで印象的なノックアウトをいくつも生み出してきた必殺パンチです。

ダニー・ガルシアはフィラデルフィア生まれですが、両親はプエルトリコ。プエルトリカン・アメリカンのガルシアが左フックが得意、というのはやはり体の使い方的にはプエルトリカンの血が大きいのかもしれませんね。

これまでエリック・モラレス、アミール・カーン、ザブ・ジュダー、ルーカス・マティセ、ロバート・ゲレーロ等から勝利を挙げ、わずかに3敗はキース・サーマン、ショーン・ポーター、そしてエロール・スペンスJr。

 

まさに「歴戦の雄」と呼ぶにふさわしいボクサーであり、まだまだ王者としての力を持っているボクサーだと思います。

対してホセ・ベナビデスは、「破竹の快進撃で進んだかと思えばウェイトオーバー等の不祥事でブレーキをかける」ことを繰り返すデビッド・ベナビデスの兄で、こちらはテレンス・クロフォードに敗れています。

クロフォード戦で話題になったのはその試合の前のフェイスオフ、あれは今思い出しても台本があるようにしか見えない反射神経をしています。

そのイメージが強いベナビデスはやはり反応は良く、そして兄弟だけにデビッド・ベナビデスによく似ています。

ブロッキングの時にほんの少し体を後ろに引き、ダメージを逃しているところや、左ボディなんかは手打ちに見えて当たる時、最後にクッと下半身をこめるという打ち方。

この二人がスーパーウェルター級で王座を目指すのかどうなのかはわかりませんが、いずれにしろ非常に興味深いサバイバルマッチと言えます。

 

ガルシアにとっての不安事項は、おそらく初のスーパーウェルター級リミットの試合である、ということと、このガルシアのサイズ(身長173cm)にあります。

ベナビデスは179cmという体格ですが、スーパーウェルター級として173cmはあまりにも小さい。その分、厚い体で仕上げてくるのでしょうが、この辺りのフレームの差は、ウェイトが上がれば上がるほど大きいような気がします。

ガルシアは基本的には絵に描いたようなカウンターパンチャーなので、やや待ちのボクシング。これまでの戦いでは、動き回る相手にやや苦戦という傾向なので、このベナビデス相手であればスタイル的にそこまでのディスアドバンテージはなさそうです。

ベナビデスのブロッキングは非常に堅牢ですが、やはり打つ際にはどうしてもガードが開きます。そこに、ガルシアのカウンターがジャストミートすれば、いかにタフなベナビデスとしても無事ではいられないはずです。

ダニー・ガルシアの大復活に期待!

 

ヘビー級10回戦

アダム・コウナッキ(ポーランド)20勝(15KO)2敗

vs

アリ・エレン・デミルセン(トルコ)16勝(12KO)1敗

私にとってやや弱く感じるセミファイナルは、アメリカの観戦者にとっても少し弱いのではないか、と感じます。

アメリカからは遠く離れた国、ポーランドのボクサーであるコウナッキは、現在ニューヨークを本拠地として戦っています。

2020年3月、無敗で臨んだロバート・ヘレニウス(フィンランド)とのWBAゴールド・ヘビー級タイトルマッチでは、まさかの4RTKO負け。何かの間違いだ、と臨んだ再戦でも、6RTKO負けで連敗を喫してしまいました。

外国から来て、遅咲きのプロスペクトとも呼ばれたコウナッキにとって、同じ相手に連続KO負けというのは、いったいどれほどの商品価値の低下を招いたのでしょうか。

 

今回の一戦はその連敗からの再起戦、拠点のニューヨークでファンに良いところを見せたいところ。

対してデミルセン、こちらはトルコ出身のボクサーで、拠点はドイツ。

つまりニューヨークはコウナッキにとっては(対デミルセンで考えると)ホームで、デミルセンにとっては完全アウェー。

「アイスマン」デミルセンは、2019年7月にエフェ・アジャグバ(ナイジェリア)に敗れているものの、そのほかは全勝で、アジャグバ戦でも判定までは粘っています。

このボクサーの実力がどれほどか、というのは、実は映像を見ていないのでわかりませんが、「アイスマン」と呼ばれるくらいだから非常にクレバーな戦い方をするボクサーなのかもしれません。ただ、戦い方関係なくニックネームをつけられるボクサーも多いですから、わかりませんけど。

 

スーパーライト級10回戦

ゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)15勝(15KO)無敗

vs

ランセス・バルテレミー(キューバ)29勝(15KO)1敗1分

セミセミ、Showtimeの本放送のオープニングアクトは、セミファイナルよりも楽しみな戦いです。

15戦してパーフェクトレコードというだけで目を引くのに、あのボクシング一家、ラッセル家の最終兵器、体格にも恵まれたアントワン・ラッセル。

バンタムやフェザーあたりの兄たちよりも、世界中での注目度はのちに上回っていくのかもしれません。しかも、試合も面白い。

そんなわけで、のちのち「ラッセル」といえばこの「アントワン」の事を指す事になるかもしれないプロスペクトの次戦は、元2階級制覇王者のランセス・バルテレミー。

 

アマ大国キューバの出身でアメリカに亡命、ですが、アマで目立った実績は持っていません。

それでもプロでは非常にやりにくいキューバン・スタイルを駆使して無敗のまま2階級を制覇。2018年3月、日本でもお馴染みの(?)キリル・レリク(ベラルーシ)との再戦(初戦は2017年5月で、バルテレミーの判定勝利)で初黒星を喫し、これはWBA世界スーパーライト級の王座決定戦でしたが3階級制覇はならず。

その後も2019年にWBA世界ライト級王座決定戦でロバート・イースターJr(アメリカ)と引き分ける等、力は保ったままのイメージです。

力を保っている、というよりも、この「曲者」という言葉がよく似合うバルテレミーは、基本的に全体の力が抜けており、スタンスもアップライト、相手の邪魔をするためだけのジャブ(これが裏拳のような、フリッカーのような。。。)を放つもので、バックステップも速く相手からすると相当攻めづらいボクサー。

この一戦の何が興味深いかというと、アントワン・ラッセルは、このバルテレミーすらも倒しきってしまうのか、というところです。

 

バルテレミーは自ら打って出ないことから隙が少なく、また危機察知能力にも優れているボクサー。この非常にディフェンシブな相手を倒しきってしまうのであれば、アントワン・ラッセルはもう完成されたボクサーなのかもしれません。

前戦ではビクトル・ポストル(ウクライナ)を最終10RTKOでストップしたものの、ポストルの衰えは明らかだった上、ややアントワンのパーフェクトレコードを継続させるためのような早めのストップ。

ゲイリー・アントワン・ラッセル、今回は元2階級制覇王者を完璧なストップで屠ってもらいたいですね。

アンダーカード

その他のアンダーカードには、これまで3度に渡り世界タイトルに挑戦した、セルゲイ・デレビヤンチェンコ(ウクライナ)が登場です。そういえばデレビヤンチェンコは戦争へは行かなかったのでしょうか。

現在3連敗中(といってもそのうちの2敗はGGG、チャーロ)のデレビヤンチェンコは後がない状況で、流石にここは勝ってほしい。対戦相手はジョシュア・コンリー(アメリカ)、前戦でデレビヤンチェンコが判定負けしたカルロス・アダメス(ドミニカ共和国)には2018年に2RTKOで敗れています。

このカードも非常に興味深い(というか、デレビヤンチェンコの状態を確かめたい)一戦ですが、残念ながら放送カードには載ってきていません。

 

放送・配信

この興行は、日本時間で7/31(日)10:00〜、米国Showtimeで生放送。

しかし、残念ながら日本での放送はありません。。。FITEに頑張ってほしかったですが、日本版FITEはおろかイギリス版FITEでの放送もないようです。

私は仕方ないので米国Showtimeに入り直しますが、リアルタイムで視聴できません。Showtimeはアーカイブがすぐに上がらず、翌日にならないと見れないので、私が視聴するのは日本時間で8/1(月)となりそうです。それまで情報遮断に努めます。多分。

一応、日本でShowtimeと契約する方法を載せておきますが、今もこの方法で契約できるか、保証はできません。

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【プレビュー】神戸では亀田和毅vsエンカーナシオン!石川県では英洸貴vs高橋利之!

7月の最終週!

このブログでは報告してありましたが、6/25(土)に仕事で大怪我を負って、1ヶ月。

驚異的な回復力を見せて、マスボクシングくらいまではできるようになりました!まだ走れませんけど笑。

その事があっていつもと違う1ヶ月で、歩くのにも、階段を昇るのにも気を使っていたので、なんだか長く感じた1ヶ月でした。年をとると時が過ぎるのが早く感じる、ということは生きる上でやっている事に対する慣れ、というものが大きいのかもしれないな、と思う今日このごろです。

 

ということで7月最終週、平日にはDAZNでの海外興行、Showtimeでダニガルvsベナビデス兄もありますが、日本のボクシングファンの注目は国内ボクシングでしょう。

井上尚弥戦を目指し、那須川天心との一戦も辞さない、とハッキリ発信している亀田和毅が、強敵、ウィリアム・エンカーナシオンを迎えます。

そして石川県では、前戦で亀田京之介から殊勲の勝利を上げた英洸貴が、ユース王座の防衛戦。これも非常に楽しみな一戦。

今回のブログでは、週末の国内戦のプレビュー記事です。

7/30(土)REAL SPIRITS

フェザー級10回戦

亀田和毅(トライボックス)38勝(20KO)3敗

vs

ウィリアム・エンカーナシオン(ドミニカ共和国)19勝(15KO)3敗

 

元WBO世界バンタム級王者、亀田和毅。2008年にメキシコでデビュー、その後も活動拠点はメキシコにおいてあったがために日本での知名度は長男、次男ほどはありませんが、この3男和毅が最もボクサーとして完成されており、評価も高いはずです。

2013年にWBO世界バンタム級王座を獲得。

2014年11月の3度目の防衛戦の後、WBOを返上し、2015年5月にWBA王者だったジェイミー・マクドネル(イギリス)に挑戦も失敗(初黒星)、同年9月の再戦でも敗戦。

その後はノンタイトル戦で4連勝、2018年にWBC世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦でアビゲイル・メディナ(スペイン)を退け、暫定王座を獲得、正規王者のレイ・バルガス(メキシコ)との統一戦では敗れ、無冠となります。

ちなみにこの亀田vsメディナの暫定王座決定戦は無理矢理感があったために、個人的にはあまり好きではありませんので、これで「2階級制覇」には違和感を感じています。

2021年、バルガス戦からの再起戦で三宅寛典(ビッグアーム)にダウンを奪われるもそれ以外は完封、同年12月のヨンフレス・パレホ(ベネズエラ)とのWBA世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦に勝利して、挑戦権を獲得しています。

今戦はウィリアム・エンカーナシオン(ドミニカ共和国)戦、これはなかなかに強敵を選んだ、と言えますね。

 

エンカーナシオンは現在2連敗中ですが、前戦(2022年5月)にはアダム・ロペス(アメリカ)、前々戦(同年1月)にはエイブラハム・ノバ(アメリカ)とアメリカ期待のホープたちに敗れています。

もちろんロペスにしても、ノバにしても、トップどころとは言い難いですが、アメリカ国内の著名ボクサーであることに間違いはありません。そういった期待のボクサーの相手になるボクサー、ということで、ある一定の実力を有していると見えます。

そして何より、前戦となったロペス戦では2度のダウンを奪う大健闘。判定結果はややロペス優位にバイアスがかかってしまったように思った試合でもありました。

ロンドン五輪に出場経験のあるエンカーナシオンは現在34歳、正念場を迎えています。

元王者が相手とはいえ、ここで3連敗を喫してしまうと商品価値としてはかなり落ち、今後浮上の芽はほとんどなくなるように思います。

エンカーナシオンは、強敵です。

ディフェンス面で穴はありますし、3敗中2敗はKO負けだということを考慮すると、タフネスも持ち合わせていません。そして私が見たところで言うと、ややスタミナ難を抱えている、とも言えます。

ただ、その分、序盤に欠けてくる攻勢は非常に厄介であり、怖さがあります。

 

亀田としては、序盤は細部に気を遣ったアウトボクシングを展開し、中盤以降に衰えるであろうエンカーナシオンに持ち前のスピードを活かしてカウンターを狙う、という展開が理想ではないでしょうか。

エンカーナシオンのディフェンスが甘く、タフではない、だからといって無理にKOを狙わず、10Rを戦い抜くつもりでやっていけば、パンチをまとめてストップ勝利もあり得るかもしれません。

決戦の地は日本、神戸で、無論亀田が優位。ただ、フェザー級戦という、亀田にとっては未知の階級での一戦であり、エンカーナシオンにとっては4戦目、ウェイトへの慣れはエンカーナシオンにあります。

亀田和毅は、タイトルから遠ざかってはいるものの、スーパーバンタム級の王者時代から比べると、衰えるどころか当然のように向上しているように思います。

非常に冷静な試合運びは、「格上」相手には機能しないことはあっても、攻めてくる相手を冷静に見切ること、自分の掌の上で相手を踊らせること、諸々の面でクレバネスを発揮できるようになっている、とも思います。

おそらく献身的にボクシングトレーニングをしているであろう亀田、この「王座挑戦待ち」の期間に間違いを起こさぬよう、安全圏で戦い切ってもらいたいですね。ここは、「勝ちさえすれば良い」という一戦だと思います。が、妙な地元判定だけはやめてもらいたい。

 

【放送・配信】

真正ジム主催興行であるREAL SPIRITSは、いつもであれば真正ジムのYoutubeチャンネルである「BOXING REAL」で生配信。

しかし今回は、大物登場ということもあって有料配信プラットフォームであるU-NEXTで生配信、となったようです。お金を払うのは全然構いませんが、とにかくプラットフォームが多すぎて、本当に本当に困ります。

ということで、U-NEXTで7/30(土)16:30〜生配信。お見逃しなく!そして、見た後の解約もお忘れなく!(これは自分宛て)

ちなみに見逃し配信もあるようなので、もしリアルタイムで見れない方も安心です。

↓U-NEXTはこちらから

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7/30(土)拳の嵐

日本ユース・フェザー級タイトルマッチ

英洸貴(カシミ)9勝(3KO)2敗3分

vs

高橋利之(KG大和)7勝(4KO)4敗

実は、同日行われるREAL SPIRITSよりも、こちらの試合のほうが楽しみ、という方もいるかもしれません。

好試合が多いユースタイトル戦は、前戦で亀田京之介(ハラダ)を破って戴冠した英に、好調のKG大和ジムから高橋が挑みます。

英(はなぶさ)というのは普通読めない名字ですが、この英のおかげで読めるようになったボクシングファンは多いでしょう。私もその一人。

石川県金沢市、カシミジムという地方ジムの英は、新人王トーナメント時代からかなりのハードマッチメイクをこなしている印象です。

新人王時代に戦った相手は溝越斗夢(ドロー)、原優奈(判定勝利)、三尾谷昂希(ドロー)と戦い、全日本新人王に。

その後も下町俊貴(5RTKO負け)、福井勝也(判定負け)と戦い連敗を喫するも、先日の亀田戦では判定勝利。

濃密な14戦を駆け抜けてきた英は、前戦でとうとうユース王者となり初戴冠、その初防衛戦です。

行くべきところで行き、行ってはいけないところでは行かない、素晴らしいクレバーさをもったボクサーで、試合の作り方が非常に巧い、という印象。もともとスーパーバンタム級を主戦場としていましたが、亀田挑戦のためにフェザー級にアップ、フェザー級初戦での戴冠、しかも敵地での戴冠だったので驚きでしたね。

 

非常にバランスのとれたファイトスタイルで、実力者ではあったので、ここからより大きく飛躍をしてほしいと思うボクサーの一人です。

対して高橋は、湘南山神ジム(当時は協栄山神ジム)からプロデビュー、KG大和ジムへ移籍して2戦目です。湘南山神ジムはなにかあったのか?同ジムの先輩であるそれいけ太一とともにKG大和ジムへ移籍しているようですね。

KG大和ジムといえば、阿部麗也がとうとう日本タイトルを戴冠、おまけにWBOアジアパシフィック王者にもなって勢いのあるジム。それに加えて、それいけ太一も当時日本ランク2位の大里拳(大鵬)をスプリット判定で破る金星を挙げ、大いに盛り上がっているはずです。

2017年のプロデビューから7戦目までは3勝4敗、そこから4連勝で一気にB級を通り越し、今回のチャンスを掴んだ高橋は、自身にも勢いがあります。

細かなステップワークを使え、踏み込みは鋭い、好ボクサーです。

両者の身長は同じくらい(英が170cm、高橋が169cmとのこと)ですが、英がストレートパンチャーよりのボクシングを展開するのに対し、高橋はフッカーという印象で、その分英の方が距離が長く見えます。

このあたりの距離感、というものがこの戦いを作るキーになりそうで、高橋の踏み込みに対して英が距離をキープできるか、というところ。

 

戦歴を見ると、勿論英が優位。高橋はA級初戦、そしてフェザー級でも初戦というキャリアの差もあるかもしれません。

ただ、タイトル初挑戦のボクサーと、タイトル初防衛戦のボクサー、ここはモチベーションの差はあるでしょう。

英が、「地元開催」、「凱旋防衛」を変に意識してしまい、失うものがない高橋が猛烈なアタックを試みるとすれば、試合は混戦模様となるかもしれません。

先にも言いましたが、私としては英にここから大きく飛躍してほしい、と願っています。英洸貴の勝利を期待したい。

【放送・配信】

地方興行こそ、どうしても見たい人用にPPVで良いので配信してもらいたい、と思うのですが、叶いませんね。

BoxingRaiseでの配信予定もなく、非常にもったいない石川興行。

どこかで見られればありがたいですが、今の所そのような情報はないと思います。もし、情報があれば教えて下さい。

追記!

メインに出場の英選手が、ライブ配信情報を教えてくれました!

北陸朝日放送公式のYoutubeチャンネルで、ライブ配信!アンダーカードから配信してくれると思うので、おそらく14:00〜だと思われます!

www.youtube.com

 

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イギリスで大人気、「FLY」のグローブの取り扱いを開始!

したのですが、意外と反響が少ない笑。張り切って用意したのに笑。

イギリスのトップボクサーといえば「FLY」、というぐらい、イギリスでは浸透しているはずですが、日本で使っている人はほぼ皆無なためか、認知度が低いためでしょうか。

「Casanova」はオールドファンたちが知っていたためか、反響は大いにあったんですが。。。

サイトの説明文にも書いてありますが、「FLY」は日本でいうとWinning。

非常に手に入りづらいグローブで、たまたま本国で在庫補充を始めたタイミングなので売り出せています。手に入りにくくなる前に、手に入れてほしいな、と思っています。

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【プレビュー】亀田京之介vsエストラーダ!野中悠樹vs能嶋宏弥!週末の国内ボクシング!

7月の後半は、国内ボクシングが非常にアツい。

個人的には海外ボクシングでは注目興行が少ないような気がしていますが、国内に目を向けてみればタイトルマッチでなくても注目試合、というのはいくつも出てきます。

ビッグマッチがなくても興味を持っていられる、しかもオフシーズンもない、これこそがボクシングファンの数ある利点の一つなのだと思っています。

ということで今回のブログでは、7/23(土)、7/24(日)に行われる国内興行をプレビュー。

 

7/23(土)Fighting Beat Boxing

フェザー級8回戦

亀田京之介(ハラダ)7勝(6KO)3敗1分

vs

ジョンジョン・エストラーダ(フィリピン)15勝(14KO)8敗1分

「亀田」と聞くとアレルギー反応を起こすボクシングファンも、まだいるのかもしれません。それについては私もその時代を生きてきた人間なので、否定することができません。

個人的には、引退後の亀田興毅氏の業界を盛り上げようという頑張りも評価しているので、「亀田」という事自体に関してはフラット。(になりました。そうなるまでには結構な時間を要したのが現状です。そして、実はその亀田興毅氏の努力の全てを肯定する気になれないのもまた事実です。。。なので、フラット。申し訳ない。)

ということで、フラットな目で見ると、亀田京之介というボクサーは、非常に魅力的なボクサーです。

卓越したスピードとカウンターを持つボクサーで、やや待ちの姿勢なのも事実なのですが、決める時のフィニッシャーぶりもすごいもの。とりわけ前々戦の奈良井翼(RK蒲田)戦は見事としか言いようがありませんでしたね。

前戦、2021年11月の英洸貴(カシミ)戦ではメンタル面の弱点を突かれた、と言って良いと思うのですが、判定負けで3敗目を喫しています。

 

そこからの再起戦の相手がジョンジョン・エストラーダ。3度目の来日となるエストラーダは、既に日本でもお馴染みの存在であり、「未知」ではありません。

2018年の来日では中川祐(当時竹原&畑山)に7RTKO勝利、2019年の来日では竹嶋宏心(当時松田)に判定負けを喫しています。

当然底の知れたボクサーで、33歳、それでも危険度の高いボクサーであると言えます。

竹嶋戦後、チャーリー・スアレス(フィリピン)に判定負けがありましたが、その後は4連続KO勝利で好調をキープ。現在はWBOアジアパシフィック、OPBF東洋太平洋のランカーに留まっており、亀田としてはここに勝ってランキングを奪いたい、というところなのでしょう。

亀田のスピード、カウンタースキルを持ってすれば、このエストラーダからカウンターを取れる、とは思いますし、そうなればタフなエストラーダすらも倒せる可能性はあります。相性的には亀田が優位。(ただし、前半には気をつけなければいけません。)

しかしエストラーダもプロ24戦というキャリアを持ち、経験豊富なボクサーです。当然一筋縄ではいかず、万が一、エストラーダが本気で亀田に勝利するための研究をしてきたならば、ホームとはいえ亀田危うし、かもしれません。

いずれにしろ亀田京之介というボクサーはその言動に疑問の残るボクサーではあるものの、しっかりと強敵を選んでキャリアを積んでいるボクサー。この一戦は非常に楽しみですね。

 

フライ級8回戦

浅海勝太(ハラダ)9勝(4KO)10敗

vs

狩俣綾汰(三迫)8勝(4KO)無敗

これまた、ハラダジムのハードマッチメイクには恐れ入ります。

浅海は2022年3月、真正ジムのホープ、井上夕雅との日本ランカー対決に惜敗し、連敗を喫してしまいました。この試合は矢吹正道vs拳四朗2という世界タイトルマッチのアンダーカードで行われましたが、大いに会場を盛り上げてくれた素晴らしい大激闘でした。

しかし浅海はこれで2連敗、黒星先行となってしまいました。後がない状況にも思えますが、ここで自ジムの興行で1階級下とはいえ強敵、日本ランカーである狩俣を迎える勇気たるや。

狩俣は比嘉大吾の同級生、2020年度の全日本新人王。アマキャリアもしっかりとある、オキナワン・ファイター。非常にフィジカルが強そうで、そのパンチはダイナミック。ライトフライという軽量級にあるまじき戦い方をする、エキサイティングなファイターです。

 

浅海も非常に打撃戦が得意で、狩俣も非常に強いプレスからグイグイと攻めるでしょうから、打撃戦は必至。これは互いが得意な土俵で戦うわけですから、お互いに負けられない意地もあるでしょう。

通常をフライ級で戦う浅海の方がウェイト面では分があるかもしれませんが、ファイターとしてのテクニックは狩俣の方が上のように感じます。

これもまた、非常に面白い打撃戦が見られそうです。

 

放送・配信と注目のアンダーカード

この興行は、BoxingRaiseで後日録画配信。遅くとも当日の深夜には、メインカードはアップされると思うので、気になる方はBoxingRaiseに登録(月額980円)、そして情報遮断してみてください。

尚、このほか、4回戦の試合が5試合あり、全7試合で行われる興行です。

その中でも注目なのは、第一試合にあります。

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引きこもりだった少年が、ボクシングと出会い、その才能を開花させていくストーリー。。。とはいかないが、この山田定幸というボクサーはみんなの応援の対象となるボクサーではないでしょうか。

対戦相手の北島利樹(ハラダ)も1戦1敗と未勝利のボクサー。

互いに初勝利を目指すボクサーですが、ここはずっと我慢して、ずっと辛い思いをしてきたであろう山田に、勝利への執念を見せてもらいたい。

 

7/24(日)LA FIESTA DEL DIAMANTE×ミツキ杯SURVIVE

WBOアジアパシフィック・ミドル級タイトルマッチ

野中悠樹(渥美)35勝(10KO)10敗3分

vs

能嶋宏弥(薬師寺)9勝(4KO)1敗

44歳、野中のWBOアジアパシフィックタイトルの3度目の防衛戦。

世界でも数少ない、私より年上の現役王者です。

歴戦の雄、野中は2019年2月に細川チャーリー忍(金子)からOPBF東洋太平洋王座、WBOアジアパシフィック王座を強奪。初防衛戦では韓国のヤン・ヒョンミンを相手にスプリット判定、2度目の防衛戦では越川孝紀(一力)をユナニマス判定で撃破。

ベテランらしく老獪で、試合の作り方に長けている印象で、圧倒的な強さこそ感じませんが非常に安定感のある王者です。

そんな安定王者に挑むのは、新鋭、能嶋。

2019年プロデビューの能嶋は、2020年の全日本ウェルター級新人王となりました。その後3連勝してのタイトル挑戦となりますが、これまでの戦いはほとんどがウェルター級で、前戦のみがスーパーウェルター級、今回は初のミドル級戦となっています。

 

ランキングがどうなっているのかはわかりませんが、WBOアジアパシフィックの最新ランキング(今の所6月更新が最新?)では能嶋の名前はランキングにありません。まあ、この辺はうまくやるのでしょうが、何とも不可解ではありますね。

ともあれ、この能嶋はテクニックのあるストレートパンチャー。

純粋な技術では野中にも負けていないのではないか、と思うほど、能嶋は新人時代から巧みなアウトボクシングを見せています。

しかし、相手は老獪さも兼ね備えた、キャリアのある大ベテラン、野中。しかもミドル級戦ということで、体格も野中に分があります。

能嶋としては、何か秘策を持って望まなければ、勝利を手繰り寄せるには難しそうですが、果たして。能嶋のアップセットに期待したい。

 

50.0kg契約8回戦

冨田大樹(ミツキ)17勝(5KO)2敗

vs

アディサク・ケトピアム(タイ)8勝(7KO)3敗

2020年、堀川謙一(三迫)とのOPBF東洋太平洋王座決定戦に敗れて、2敗目を喫した冨田。しかしその後は井上夕雅(真正)、浅海勝太(ハラダ)、山下祥希(KG大和)とランカーを3タテ、しっかりと実力を証明して現在は日本ランク1位をキープしています。

改めて見るとすごい戦歴ですね。

冨田は日本のトップコンテンダー、アジアのランクや下位ながらも世界ランクを手にしているボクサーで、今はひたすら「待ち」の期間だと思います。

しかし、この試合もただの調整試合とは言えず、8勝中7KOというハードパンチャーを呼んできたようですね。

ただ、戦績だけでは判断できないタイ人ボクサー。戦歴を見てみます。

このケトピアム、プロデビュー戦の相手はパンヤ・プラダブスリ(タイ)。あのワンヘンに勝利した、現在のWBC世界ミニマム級王者ですね。このケトピアムのデビュー時、すでに23勝していたパンヤの調整試合に抜擢される辺り、やはりタイのマッチメイクはよくわかりません。

 

やはり勝利しているボクサーのほとんどは、負け越しのボクサー相手。前々戦ではデビュー戦の相手にTKO負けを喫しています。

そう考えると(映像を探す気にもなりませんが)、ここは冨田に快勝してもらい、ランキングをキープすることで堀川vs岩田の勝者に挑戦、もしくはその勝者が返上による、王座決定戦が巡ってきそうですね。(後者の可能性の方が大きいか?)

放送・配信

このほか、4回戦が4試合、男子6回戦が1試合、女子6回戦が2試合、合計9試合で行われます。配信予定は今の所不明です。またわかったらお伝えします!

 

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取り扱いブランド一例

・「UNIQ」(ポーランド)日本初販売、ミニマルデザインで唯一無二のグローブです。他の人が持っていない、高品質グローブが欲しい、という方は是非!

・「Casanova」(メキシコ)メキシコでReyesと並ぶ大人気、日本での取り扱いは非常に少ないです。工場直なので、カラーオーダーも安価に可能です!

・「FLY」(イギリス)今後、世界的人気ブランドのFLYも取り扱い予定です!現在は数量限定で即納できます!

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【プレビュー】ジョエト・ゴンサレスvsアイザック・ドグボエ!極上の挑戦者決定戦は、至高のマッチアップ!

おそらく多くの人がお世話になっている、BoxRecの表示が変わりました。

私は主にスケジュール欄を見ていて、タイトルのかかる試合をまとめてくれていたので非常に助かっていたのですが、今回のアップデートでその表示が少なくなってしまったため、見づらい。馴れの問題でしょうか。。。

ボクシングファンにとっては大変貴重なサイト、BoxRec。馴れるしかありませんね。

ともあれ、今回のブログでは、週末に迫った注目ファイト、ジョエト・ゴンサレスvsアイザック・ドグボエについて。

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7/23(日本時間7/24)

WBO世界フェザー級挑戦者決定戦

ジョエト・ゴンサレス(アメリカ)25勝(15KO)2敗

vs

アイザック・ドグボエ(イギリス)23勝(15KO)2敗

ドグボエの出身地はガーナで、国籍もガーナだと思っていたのですが、BoxRecにはイギリス国籍だと。いつ変わったんでしょうか?

WBOインターナショナルのタイトルもかかる一戦は、WBO王者のエマニュエル・ナバレッテ(メキシコ)への挑戦権をかけた一戦です。

ジョエト・ゴンサレスは2012年にプロデビュー、連戦連勝で2019年に世界タイトル戦にたどりつきますが、その相手は今をときめくシャクール・スティーブンソン(アメリカ)。

当時空位だったWBO世界フェザー級王座決定戦は、シャクールがジョエトの妹と付き合っていて、それがジョエトが認めていない、みたいなことがあってリング外でも話題になりましたね。肝心の試合はシャクールの完勝、こればかりは致し方ありません。現在WBC・WBO世界スーパーフェザー級王者に君臨するシャクール・スティーブンソンは、今まで負けはおろか苦戦すらもない、将来のPFP候補ボクサーです。

 

そんなジョエトはシャクールに初黒星を喫したあと、2020年9月、11ヶ月のブランクを経て再起。ウォータースやオスカル・バルデス、そしてロマチェンコに挑戦経験のあるミゲル・マリアガ(コロンビア)に大差判定勝利を収めて再起しています。

その13ヶ月後、WBO王者、エマニュエル・ナバレッテに挑戦して敗北、2度目の王座挑戦も失敗に終わりました。

ただ、この試合で非常に技術力のあるファイタースタイルを完遂、そして打たれても打たれても攻撃を止めないハートを見せてくれたこのジョエト・ゴンサレスは、評価を高めたのではないか、とさえ思います。

続いてはかつてスーパーバンタム級時代のナバレッテに挑戦経験のある、ジョー・サンティシマ(フィリピン)を9RTKOで今回の一戦となります。

ちなみにご存知の通り、このアイザック・ドグボエもスーパーバンタム級時代のナバレッテに敗れているボクサーです。

ドグボエはかつてガーナの英雄、「アズマー・ネルソンの再来」と謳われたボクサーで、スーパーバンタム級で猛威を振るっていました。低身長ながらも筋肉の詰まった肉体、そして運動能力を武器に2018年1月にWBO世界スーパーバンタム級王座を獲得すると、その年のうちに2度の防衛に成功。戴冠戦から3度の連続KO、その前を含めると5連続KOという圧倒的な強さの中、挑戦者エマニュエル・ナバレッテを迎えました。

 

2018年12月、このナバレッテにまさかの判定負けを喫して王座陥落すると、翌年(2019年5月)の再戦では最終回TKO負け。

再起戦ではクリス・アバロス(アメリカ)を相手に8RTKO勝利を収めていますが、その後はアダム・ロペス(アメリカ)、クリストファー・ディアス(プエルトリコ)という強豪2人を相手に薄氷の判定勝利を飾っています。

メンタル面でやや成熟さを欠く、という印象のドグボエですが、ディアス戦では10Rにわたり集中力を切らす事なく、そしてスタミナも切れませんでした。

これは戦い方がやや落ち着いた事で、ダイナミックさはほんの少し失われたものの、様々な計算ができるようになった、ということに起因しているような気がしています。いずれにしろ、フェザーではスーパーバンタム時代のようなパワーは発揮できない、と見て良いでしょう。

ただ、そのパンチのキレは健在で、ブロッキングも非常に固かった事から、チャンスとなればその爆発力は通用するのでしょう。

ということでナバレッテに敗れた者同士、というボクサーですが、ともに世界トップレベルであることは疑いようのないふたりの挑戦者決定戦。

 

ゴンサレスは非常にバランスのとれたファイターで、総合力が高いボクサー、という印象。そしてドグボエは、それでもやはり火力があり、一瞬のタイミングを持っているボクサー。

色々とできるゴンサレスの方がやや優勢、かもしれませんが、ドグボエがどこかで効かせて、もしくは俊敏なフットワークで出入りボクシングを展開する姿も想像でき、この試合は50-50だと思いますし、どちらもアグレッシブ、激闘の予感がする一戦です。

どちらのスタイルが、相手をより上回るのか。フェザー級の世界一に挑む、ということになれば、これ以上のマッチアップはないのではないか、とすら思うマッチアップですね。

本当に楽しみな一戦です。

↓ジョエト・ゴンサレス前戦、サンティシマ戦

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↓アイザック・ドグボエ前戦、クリストファー・ディアス戦

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セミファイナル

ガブリエル・フローレスJr(アメリカ)21勝(7KO)1敗

vs

ジョバンニ・カブレラ(アメリカ)20勝(7KO)無敗

2017年にプロデビューし、現在22歳のプロスペクト、ガブリエル・フローレスJr。連勝街道をひた走っていましたが、2021年9月、オスカル・バルデスvsロブソン・コンセイサンのセミファイナルに登場、無印だったルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に判定負けを喫して初黒星。

この一戦はガンガンくるロペスに初回から効かされ、ステップワークでエスケープして何とか10R耐えきった、という内容。

その初黒星からの再起戦、2022年3月のエイブラハム・モントヤ(アメリカ)戦はESPN放送のプレリムス(放送枠がメインカードと別のアンダーカード放送)に格下げも、今回はセミファイナルということで本放送に復帰ですね。

ということでボブ・アラムの期待も大きい(?)フローレスですが、ロペス戦ではそのパワーに疑問を呈しました。代わりにハートの強さとタフネスは示したものの、やや線が細い印象は残り、乱戦に持ち込まれるとまた弱さを見せてしまうかもしれません。

 

私の印象は、やはり少し弱さの残る、若いプロスペクト。

さて、このカブレラについては約2ヶ月前、見ています。が、あまり印象がありません。

戦績からするとややパワーレスの感がありますが、たしかにそのとおりで、前戦ではレイモンド・ムラタヤ(アメリカ)に5RTKO負けしたエリアス・ダミアン・アラウホ(アルゼンチン)に判定勝ち。

このカブレラもトップランク所属ながら、Aサイドはフローレスかな、と思っていますが、フローレスにとってあまり危険な相手ではない、それでも全勝のプロスペクトを選んだ、という感じが伝わってきます。邪推か??

この試合は、トップランクのプロスペクト同士の対決。

ここに勝利しなければ、明日はありません。

個人的には、ガブリエル・フローレスJrが、あの敗戦を契機として強くなっているぞ、という姿を見せてもらいたい。

 

【放送・配信】

このトップランク興行は、アメリカではESPNが生中継。日本時間ではAM7:45〜となっています。

日本ではFITE.TVがPPVで生配信してくれます。

こちらは日本時間7/24(日)AM10:00〜とのことで、上記のセミファイナル、メインを放送予定です。

FITE.TVの配信リストはこちらから!!

 

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皆さん、「FLY」というイギリスのボクシングブランドを知っていますか?

信太調べによると、まだ日本国内での取扱はない、と思われますが、この度このFLYと提携しました!(当然、独占契約などではありません。)

先日尾川堅一(帝拳)を鮮やかなノックアウトで降したジョー・コルディナ、そのファイトスタイルに反して日本でも大人気(?)、中谷潤人の対抗王者、サニー・エドワーズ。

その他、英国の名だたるボクサーが使っているこの「FLY」。

あっという間に品切れ状態になるボクシングブランドなのですが、7月中旬に本国で在庫を補強、私のサイトでは8月からの取り扱いを開始させてもらうことにしました。

先行して頼んでおいたグローブが届いたので、2ペアだけですが現物のみの先行販売も行っています。もし気になる方は是非サイトを覗いてみて下さい!

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【プレビュー】ライアン・ガルシアvsハビエル・フォルトゥナ!アンダーでは個人的注目、リカルド・サンドバル!

海外ボクシングのことを放っておいたら、7/15(日本時間7/16)にアーノルド・バルボサJr(アメリカ)vsダニエリト・ソリラ(プエルトリコ)という全勝対決があるらしい。そしてアンダーカードにはレイモンド・ムラタヤ(アメリカ)、ステファン・シャウ(アメリカ)といったプロスペクトたちも登場する、個人的にはなかなか注目の興行となっていました。

これについてはプレビュー記事は書きませんが、観戦記は書こうかと思います。

さて、今回はその翌日、現地時間7/16(日本時間7/17)に行われるGBP興行。

メインはいよいよ激突する、ライアン・ガルシア(アメリカ)vsハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)という一戦。アンダーカードには個人的な推しボクサーでもあるリカルド・サンドバル(アメリカ)も登場するDAZN配信の大注目興行、本日のブログはそのプレビュー記事です。

 

7/16(日本時間7/17)アメリカ・カリフォルニア

ライト級12回戦

ライアン・ガルシア(アメリカ)22勝(18KO)無敗

vs

ハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)37勝(26KO)3敗1分

世界のライト級は混戦模様、というか、一体誰がナンバーワンなのか。4団体統一王者に君臨するのはデビン・ヘイニー(アメリカ)であり、別にズルをしてタイトルを手に入れたわけでもありません。

しかし、Undisputed=「議論の余地のない」王者と呼ぶには、まだ証明することが多すぎるとも言えます。

もしかしたら、ヘイニーは同世代のボクサーの中で最もボクシング競技に優れているかもしれません。ボクシングとは、相手のパンチを貰わずにパンチを当てる競技であるからです。

ただ、ヘイニーの打たれ脆さを考えると、このライアン・ガルシアやタンク・デービス(アメリカ)のハードパンチを、12Rにわたって躱し続けられるのか、とか、10月に復帰と噂されるワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の多角的な攻撃、そしてさまざまな距離でのテクニックですらもあのヘイニーの距離を打破できないか、というとそうは思いません。

全てはやってみなければわからないことです。

ライアン・ガルシアは、体型としては長身痩躯、と言われる部類に入りますが、とてつもないパワーパンチを持っているボクサーです。

 

ディフェンス面はやや荒く、被弾もしますがその分、試合は非常にエキサイティング。

端正なルックス、派手な発言、SNSチャンプと揶揄されはするもののその実力は折り紙付きで、ライト級最強ボクサーの一角であることは疑いようがありません。

派手なノックアウトを量産するガルシアは、前戦ではエマヌエル・タゴエ(ガーナ)を相手に12ラウンズを戦い抜きました。タゴエは非常にディフェンシブに戦い、早々にサバイバルモード。とにかくフルラウンド戦えば(試合に負けても)勝ち、みたいな戦いぶりでした。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

例えタゴエを倒せなかったとしても、ガルシアの評価を落とすようなものではなかった、と個人的には思っています。もう少し、ボクシングの幅は必要かもしれませんが。

そして今回の相手は、ハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)。

未知の部分が多かったタゴエと違い、フォルトゥナはすでに名のしれた元王者。2021年7月に元スーパーフェザー級王者のジョセフ・ディアス(アメリカ)に判定負け。2022年2月に初回KO勝利で復帰しています。

ここはライアン・ガルシアにとっては、インパクトを残す大チャンス。

フォルトゥナは3敗していますが、前述のディアス、2018年のロバート・イースターJr(アメリカ)戦は判定負け。唯一のストップ負けである2016年のジェイソン・ソーサ(アメリカ)戦は、フォルトゥナの方にかなり油断があったと思われる一戦であり、南国特有のルーズさが出てしまったような一線でした。

今回、フォルトゥナはガルシアを喰うことで大きな飛躍ができるでしょうから、しっかりと準備をしてくるはずです。そのフォルトゥナを、印象的なノックアウトで降すことは、ライアン・ガルシアの評価を高めることにつながるはずです。

 

しかし、ガルシアに求められているのはこういう戦いではないはずです。

デビン・ヘイニー、ジャーボンタ・デービス。そしてロマチェンコ。

戦うべきライバルは他にいます。

ヘイニーはトップランクと契約、タンク・デービスはメイウェザープロモーションからGTDプロモーション。ロマチェンコもトップランク。

そしてガルシアはゴールデン・ボーイ・プロモーションと様々であることから、実現は非常に困難なのかもしれません。

ただ、このあたりの戦いが行われない、というのは、ボクシング界にとってマイナス以外の何者でもありません。

まずはデービス、というのがガルシアの希望だそうです。タイトルはWBAレギュラーという世界的には認められていないタイトル戦となりそうですが、問題はそこではありません。タイトル云々ではなく、是非ともこのライト級のリーグ戦を開催してもらいたいですね。

 

ウェルター級10界戦

アレクシス・ロチャ(アメリカ)19勝(13KO)1敗

vs

ルイス・アルベルト・ベロン(アルゼンチン)19勝(9KO)4敗2分

空位のNABOウェルター級王座決定戦。このアレクシス・ロチャというボクサーは、かつて2019年、坂井祥紀(現横浜光)に勝利したボクサーですね。

その後も勝ち星を積み重ねましたが、2020年10月、ラシディ・エリス(アメリカ)との無敗プロスペクト対決に敗れて一歩後退。その初黒星から復帰4戦目を迎えます。

対戦相手のベロンは、Bサイドによく登場するボクサーです。

まあ、これはロチャのための試合、と考えて良いでしょう。

スーパーフェザー級12回戦

レイモント・ローチ(アメリカ)22勝(9KO)1敗1分

vs

アンヘル・ロドリゲス(ベネズエラ)20勝(10KO)1敗

ここからは試合順はよくわかりません。が、前戦で元王者、レネ・アルバラード(ニカラグア)に勝利したレイモント・ローチもアンダーカードに登場します。

かつてジャメル・ヘリング(アメリカ)に挑戦し、初黒星をなすりつけられたローチも復帰4戦目となります。

対戦相手はベネズエラのロドリゲス、こちらの1敗はキャリア初期、2013年のものなので約9年に渡り、連勝中です。

映像は見ていませんが、前戦ではマーク・ウルバノフ(ロシア)を撃破、これはなかなかの強敵かもしれません。

セミファイナルのロチャ戦よりも、非常に面白いマッチメイクなのかもしれませんが、ロドリゲスが勝てば是非チャンスを与えてもらいたいものですね。

 

フライ級12回戦

リカルド・サンドバル(アメリカ)20勝(15KO)1敗

vs

デビッド・ヒメネス(コスタリカ)11勝(9KO)無敗

フライ級のプロスペクト、リカルド・サンドバル。2021年6月にはフリオ・セサール・マルティネスへの挑戦経験のあるジェイ・ハリス(イギリス)を8RKOで倒し、同年12月には幾度かの世界挑戦経験を持つカルロス・ブイトラゴに7RKO勝利。

現在大豊作の日本フライ級の面々にとっても、大いにライバルとなりうる存在で、このサンドバルにもっと人気が出て、サンドバルとアメリカで戦うとなったら「ビッグマッチ」と言われるほどになっているといいな、と勝手に期待しているボクサーでもあります。

ファイトスタイルは、しっかりとした構えから思い切り振り抜くパンチが非常に爽快で、またパワーを感じるボクサー。詰めも鋭く、KO率には大いに納得できるボクサーです。

なので、試合は誰が見ても面白い。

ところで、このサンドバルはリングマガジンのランキングで5位。リングマガジン王者不在のこのフライ級は、1位に中谷潤人、2位にJCマルティネス、3位にサニー・エドワーズ、4位にアルテム・ダラキアンときての5位なので、世界王者に最も近いボクサーと言えますね。

 

唯一の敗戦は、2016年(プロデビューした年)のものなので忘れて良いレベル。

とにかく倒せるフライ級は、魅力満点です。

さて、対戦相手はデビッド・ヒメネスというボクサー。こちらもKO率がものすごい。軽量級とは思えません。

2021年にはWBAゴールドのタイトルを獲得しており、その時も当時無敗のエドウィン・カノ・エルナンデス(メキシコ)というボクサーを3RKOで退けています。

ちょっと怠慢で映像を見つけていませんが、これはもしかしたらサンドバルにとっても厳しい戦いになるのかもしれません。いずれにしろ、この試合はKO決着必至。非常に楽しみです。

この試合順が正しいかどうかはわかりませんが、日本人ボクサーに立ちはだかる可能性の大きいサンドバル。見たことがない、という人はぜひDAZNでみましょう!

もしサンドバルが負けても、このヒメネスが立ちはだかるかもしれませんし、ね。

 

【放送・配信】

大人気、ライアン・ガルシア登場のこの興行は、DAZNで生配信。

日程は、日本時間で7/17(日)9:00〜です。

↓DAZNはこちらから!

 

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【プレビュー】比嘉大吾、森武蔵、堤駿斗が井岡vsニエテスのアンダーカードに登場!!

もうすぐ井岡一翔vsドニー・ニエテスの再戦です。

あっという間の6月が過ぎて、7月ももう中旬ですね。

6月はボクシングファンにとって非常に忙しい月であり、個人的には怪我もあってバタバタ。

あれよあれよのうちに迎えた感のある7月に入れば、颯爽ともう世界タイトルマッチです。

そしてそのアンダーカードも非常に興味深い試合ばかり。

ということで今回は、井岡vsニエテスのアンダーカードのプレビュー記事。

 

↓メインはこちら

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7/13(水)

バンタム級8回戦

比嘉大吾(志成)17勝(17KO)2敗1分

vs

フローイラン・サルダール(フィリピン)32勝(22KO)5敗1分

セミファイナルにセットされているのは、比嘉大吾の復帰戦。

一応、時間は19:30頃〜となっていますね。8回戦なので、メインまでの時間は空きそうです。

2018年4月にクリストファー・ロサレス(ニカラグア)との防衛戦では体重超過の上、タイトルを明け渡し、復活ロードを歩んでいた比嘉。

以降の戦績は、2勝(2KO)1敗1分と奮いませんが、やはり応援したくなるボクサーなのでここからの巻き返しに期待したいものです。

前戦の西田凌佑(六島)戦では、自分のボクシングをさせてもらえない完敗。比嘉にかつての勢いはなく、西田に完璧に対策されてしまったことも敗因と思えます。

勝ち星は全てKO、というハードパンチを持つ比嘉ですが、バンタム級ではそのパワーは目減り。もっと他の武器を身につけなければいけないところですが、長身サウスポーの西田の遠い距離でのアウトボックス、そして近づくことができればさらに距離を詰められて、比嘉にとっては非常にフラストレーションの溜まった試合だったと思います。

 

とはいえ、我々は比嘉大吾というボクサーに完璧を求めてはいけない、と感じたのもまた事実。バンタム級では、試合巧者のボクサーを力づくで押し切ることができませんが、それでも比嘉大吾らしい気持ちの良いボクシングを貫いてもらいたいものです。そこに待っているのが、例え敗北だろうとも。

さて、フローイラン・サルダール。日本ではメジャーなフィリピン人のもとWBOアジアパシフィック王者です。

前戦は2021年12月、アンドリュー・マロニー(オーストラリア)に完封負け、おそらくですがこのサルダールもちょこまかと動くマロニーは苦手なタイプだったと思います。

サルダールはやや振りが大きく、ステップワークを使われるとなかなか追い足がありません。

ただ、前に出てきてくれる日が第五のようなボクサーだとやりやすく、その持っている力を発揮しやすいのではないか、とも思います。

距離的にはおそらく、サルダールの得意な距離の方が長く、比嘉としてはやはりそのサルダールの得意な距離から半歩〜1歩くらい詰めて、インサイドでボクシングをしたいところですね。

比嘉大吾にはかつての勢いを取り戻してもらいたい。それには、おそらく技術面とかフィジカルではなくて、メンタル面だと思っています。

1年強のブランクで、心身ともにリフレッシュした比嘉が見れることを楽しみにしています。

 

スーパーフェザー級8回戦

森武蔵(志成)12勝(7KO)1敗

vs

プレスコ・カルコシア(フィリピン)10勝(9KO)1敗1分

森武蔵も比嘉と同じく、敗戦からの復帰戦で、ブランクは1年強。

前戦は2021年5月、清水聡(大橋)戦で、清水のダイヤモンドレフトをゴツンゴツンと浴びながらも頑張る姿には感銘を受けました。

素晴らしい戦歴を紡ぎならも、まだ22歳と若く、非常にバランスが良くて完成度が高い森武蔵のボクシングには、期待しかありません。

なのに、この試合だけ生配信から外されるなんて、本当に信じられません。情報に載っていないだけで、本当は配信します、とかないものか。

ともあれ、森は清水戦での敗戦後、尊敬する井岡一翔に相談、志成ジムへの移籍を決断。今回は移籍初戦となります。

対戦相手のカルコシアというボクサーは聞いたことがありませんでしたが、KO率の高さと戦績の良さには驚きです。

まだ強豪との対戦経験はないWBOアジアパシフィックの下位ランカー、Youtubeで検索するとそれなりに試合映像が出てきます。最新試合を視聴。

対戦相手が小さいのか、体が大きく見えます。BoxRecによると168cm(森より2cm小さい)、リーチは175cm。

比較的ゆったりしたリズムから鋭いジャブを飛ばし、ステップも悪くありません。リズムをとりながら足も結構動くボクサーファイターで、特にストレート系のパンチには自信がありそうな感じがしますね。

KO率通りのパワーはありそうで、この試合では左ボディでもダウンを奪っています。

ブンブン振り回すタイプではないものの、パワーは明らか。ストレートは結構押しているくらいのパンチなので、ここは空振りさせたいですね。

 

フェザー級8回戦

堤駿斗(志成)デビュー

vs

ジョン・ジェミノ(フィリピン)23勝(13KO)13敗1分

ネクスト・モンスター、堤駿斗のプロデビュー戦。

異例のA級プロデビューは、Paraviで生配信。こちらは18:00頃から、とのことですね。

堤については、多くを語る必要はありません。いや、あるか。

 

このジョン・ジェミノは、プロキャリア37戦と、はっきりいってプロデビュー戦の相手をするようなボクサーではありません。

これまでのキャリアを振り返ってみると、2018年に来日して中澤翔に2RKO勝利、その前に戦った相手としてはエマニュエル・ナバレッテ(メキシコ)、ツグスソグ・ニャンバヤル(モンゴル)等々と後に世界トップレベルとなるボクサーも多いです。

 

敗北は主にプロスペクト相手であり、Bサイドで呼ばれた時に負けている印象ですね。ただ、その中でも当時無敗のプロスペクト、アーノルド・アレハンドロ(アメリカ)に勝利した試合なんかもあり、当然ですが侮れません。

ネクストモンスター、井上尚弥の後継者、と騒がれる堤駿斗には、プロデビュー戦となる今回、是非とも印象深い勝ち方をしてほしいものですが、相手は歴戦の大ベテラン。

うまくいくか、それともいかないか。

堤はフェザー級でデビュー、そしてこの階級で世界王座を目指すのならば、もしかすると、もしかすると井上尚弥がフェザーに上げてきた時に立ちはだかってくれるのかもしれません。

万が一、そうなれば、日本ボクシング史上最大のビッグマッチになり得ます。

私は、この堤が志成ジム所属だと聞いた時には、堤はこういうポジションを求めているのでは?と思ったものです。

実現の可能性は、なくはない、と思います。少なくとも、那須川天心選手と井上尚弥が戦うよりは、もっと現実的で、実現可能性が高い気がします。

そのためには、堤は圧巻のパフォーマンスを持って、最短かそれに近い道のりを駆け上がらなければいけません。期待したい。

 

【放送・配信】

この欄は、Paraviへの罵詈雑言を並べ立てていましたが、本日(7/10)志成ジムから発表があって結局全試合見れそうです。

ただ、その内訳は

第1試合 志成ジム配信(伊藤沙月)

第2試合 Paravi(堤駿斗)

第3試合 志成ジム配信(森武蔵)

第4試合 Paravi(比嘉大吾)

第5試合 TBS&Paravi(井岡一翔)

その他の予備カードは志成ジム配信

と超微妙な視聴状況。

まあ、全部見れるだけでありがたいですね!!(無理やり)

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比嘉大吾は今回もレイジェスを使うのでしょうが、メキシコではそのレイジェスと人気を二分するグローブブランド、「カサノバ」の商品を工場から直接仕入れしています。

現在5〜10%オフで提供できますので、この機会に是非!(7/18までです。)

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【プレビュー】井岡一翔vsドニー・ニエテス!超大接戦の再戦は、どうなる??

七夕も過ぎ、あっという間に7月も中旬に差し掛かります。

われらがボクシング界では、唯一の地上波プレイヤーである4階級制覇王者、井岡一翔が登場です。

ボクシング興行としては久々の地上波、それもそのはずで現在地上波のボクシングといえば井岡を除いて他には登場しません。

私もめっきりテレビはつけなくなりましたが、ちゃんと一般層にも届くようにプロモーションされていれば良いな、なんて思います。

ということで今回のブログでは、大注目の井岡一翔vsドニー・ニエテスのプレビュー記事です。

↓アンダーカードはこちら

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7/13(水)大田区総合体育館

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ

井岡一翔(志成)28勝(15KO)2敗

vs

ドニー・ニエテス(フィリピン)43勝(23KO)1敗6分

井岡一翔、4階級目の5度目の防衛戦はドニー・ニエテス。

よくもまあ、厄介な相手ばかりを防衛戦で指名されるものかと思いますが、これこそが現在のスーパーフライ級の現実なのでしょう。

引退から復帰した後の井岡のキャリアは、ものすごい。←語彙力!

アメリカでマックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)を完封し、4階級制覇をかけてマカオでニエテスと激突。

この試合は僅差の判定で落としたものの、ニエテスがすぐさま王座を返上したため、再起戦がWBO世界スーパーフライ級王座決定戦となりました。

以前、ニエテスと引き分けているアストン・パリクテ(フィリピン)との王座決定戦となりました。

強豪、パリクテを会心のパフォーマンスで10RTKOして4階級制覇に成功した井岡は、初防衛戦で技巧派ジェイビエール・シントロン(プエルトリコ)を退けます。

 

2度目の防衛戦は3階級制覇王者、田中恒成(畑中)。

非常に勢いのある若き王者の勢いを殺す、いぶし銀のパフォーマンスで5RTKO勝利を飾り、続く3度目の防衛戦も元王者、フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)を相手に成功。そして前戦となる4度目の防衛戦は角海老宝石ジムの福永亮次を完封しています。

ロドリゲス戦、福永戦は統一戦が囁かれる中での防衛戦となり、モチベーションとしては非常に難しかったのではないか、と思いますが、そこでしっかりと勝ち切ることについては流石としか言いようがありません。

そして次こそは、というところで交渉中だったIBF同級王者、ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)がこけてしまい、またも不運な通常の防衛戦に落ち着いてしまいました。

しかし、このニエテスに対しては、一度敗れているボクサーということもあり、ここ数戦の防衛戦の中でも井岡のモチベーションは高い方だと思われ、それに応じてパフォーマンスも向上するのではないか、と思っています。

 

さて、ドニー・ニエテス。

ニエテスは2018年末に井岡に勝利して4階級制覇を成し遂げたあと、王座を返上。

理由は、指名挑戦者だったパリクテとの対戦を避けた(同国人対決は嫌だ、と。)とのことだったと記憶しています。

ここからのカムバックに時間を要し、リング復帰は2021年4月。井岡、ルイス・コンセプシオン、フランシスコ・ロドリゲスとも対戦経験のあるパブロ・カリージョ(コロンビア)を無難に退け、再起を果たしています。

その後、同年12月にノルベルト・ヒメネス(ドミニカ共和国)とドローを演じ、今回の一戦となります。

このヒメネス、2014年末に河野公平(当時ワタナベ)の持つWBタイトルに挑戦して、ドローで失敗に終わっているボクサー。世界王者と同等の力を有してはいるものの、世界タイトルに縁のないボクサーですね。

ニエテスもヒメネスもドローが多く、当時ふたりあわせて10分という戦績というのはおもしろい。

さて、ふたりは3年半ぶりの再戦となります。

初戦から、どちらがより濃密なキャリアを描いてきたか、というとその差は明白で、当然井岡。

 

前戦は、接近戦を仕掛ける井岡、それに対してカウンターを狙うニエテス、という構図で、ニエテスのほうがパワーパンチの見栄えがよく、ポイントを徐々に蓄積していった、という感じがします。

ただこの試合、日本でやれば井岡が僅差で勝っていたのではないか、とも思える試合。

おそらく、いや十中八九、井岡は再戦に強い、インテリジェンスの高いボクサーであり、前戦の反省を活かしてより対策を練れるのは井岡だと思います。

具体的には、前戦で狙われた打ち終わりのケア(これについてはバース・デイという番組で井岡が言及している場面もありました)、そしてやや突っ込みがちになってしまったことの修正。

この「突っ込みがちになってしまった」部分については、ニエテス第一戦の前のアローヨ戦でもそうで、この時は「アグレッシブになった」とも思っていましたし、パリクテ戦でもそのアグレッシブネスは有効に作用していたと思うので、この時の井岡の戦略としては間違っていなかった、と思います。ただ、この時はニエテスがやや上を行った、という結果。

ここ数戦の井岡は、以前の「待ち」の戦い方に戻しているように感じ、同じ轍を踏むとは考えづらい。それでいて、そのフィジカルはよりスーパーフライ級にフィットし、そのブロッキングには非常に安心感を覚えます。

 

ニエテスに関しては、前戦の出来が悪かった(見ていないですけど。)とはいえ、安心できるようなボクサーではなく、今回はタイトルもかかるということでそのモチベーションは高いでしょう。

ただ、一度勝利している相手との一戦では、どちらがより対策を練れるか、どちらがより気持ち的に追い込めるか、というと、ニエテスにとっては戦いづらい(はず)の一戦でもあります。

いずれにしろ、この勝負の勝敗は、井岡一翔のパフォーマンスと戦略にかかっており、井岡の戦略がどう出てくるのかわからないニエテス側にとっては対策が立てづらく、前戦の感覚をもとに戦略を組み立てるしかありません。ニエテスが前戦からそのボクシングを大きく変えてくるということは予想しづらく、試合前の準備段階においては優位なのは井岡のほう、と言えます。

以上のことから、個人的には、井岡一翔の圧巻の勝利を期待したいものです。

 

放送・配信

この井岡一翔vsドニー・ニエテスの興行は、TBSで生放送。

地上波!!!

ボクシング中継においては絶滅危惧種である地上波生中継、これは井岡のあとは誰かが引き継いでくれるのか。そこに堤駿斗(志成)を当てはめようということなのかもしれませんが、海外での活躍も期待される堤をそこに入れるのはもったいない気もします。

21:00~22:00という放送枠で組まれているのは井岡vsニエテスの一戦のみ、アンダーカードは18:00頃からParaviで配信とのこと。これもセミセミの森武蔵はぶっ飛ばされるという謎のイジメを受けているのは意味不明なことですが、セミの比嘉大吾、堤駿斗のデビュー戦の配信はあるらしい。何ですかね、大人の事情?ただただ、画像が載っていないだけで、本当は配信してくれることを願うのみですね。

とにもかくにも、1試合だけでもお茶の間に届く試合があることは悪いことではありません。井岡にはインパクトのあるKO勝利を期待するのみです。

↓Paraviはこちら

www.paravi.jp

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【プレビュー】チゾラvsプレフ2!マドリモフvsソロ2!inUK、ロシアではクルバノフvsティシエイラ!

7月は暑いが、ボクシングも熱い。

7/9(土)、7/10(日)の週末は、国内外でボクシングが目白押しです。

残念ながら全ての興行を見れるわけではありませんが、とにかくたくさんあるのは良い事です。

ということで、今回のブログでは、現地時間7/9(土)に行われる興行のプレビュー記事。DAZN放映のイギリス興行と、ロシアで行われる興行です。

 

7/9(日本時間7/10)イギリス・ロンドン

デレック・チゾラ(イギリス)32勝(23KO)12敗

vs

クブラト・プレフ(ブルガリア)29勝(14KO)2敗

現在3連敗中、デレック・チゾラ。ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)に2連敗、そしてその前はオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)に敗北、なので勿論恥じるキャリアではありません。

ただ、どうしてもすでに一線級とはいえない38歳のチゾラと、アンソニー・ジョシュア(イギリス)に余裕綽々の9RTKOで敗れた41歳のプレフの一戦は、果たしてメインイベントに相応しいのか。しかもこの試合は、再戦です。(初戦はプレフの僅差判定勝利)

負けても負けても人気のあるチゾラは、英国人にとってなにか特別な物を持っているボクサーなのかもしれませんね。

個人的には、最重量級において50%前後のKO率である二人のボクサーの対戦は、興味をそそるものではありません。そもそも6年も前に再戦したことすら記憶にありませんでしたし。

ということで、本当のメインイベントはセミファイナルではないでしょうか。

 

イスライル・マドリモフ(ウズベキスタン)8勝(6KO)無敗

vs

ミシェル・ソロ(フランス)35勝(24KO)3敗1分

2021年12月、WBAスーパーウェルター級の挑戦者決定戦として行われた試合の再戦です。

初戦は、マドリモフの9RTKO勝利。序盤から歴戦の雄、ソロにダメージを着実に与えていっていたように見えました。

迎えた9Rはソロ優位のラウンドか、というところでしたが、終了直前にマドリモフが右を効かせて大チャンス!からの猛ラッシュで試合をストップしましたが、実はすでにゴングは鳴っており、それが聞こえなかったレフェリーはゴング後もしばらく打たせてからのストップ。

これが物議を醸し、ダイレクトリマッチという運びになりました。

マドリモフは今度こそ、ソロを倒しきれるか。

ソロは経験豊富で実力のある大ベテラン、初戦の経験を糧にできるはずです。

イスライル・マドリモフにとっては一度勝っている相手との再戦ということで、非常にやりづらさはあるでしょうね。

順当にいけばマドリモフ勝利も、ここを苦戦して評価を落としかねない一戦とも言えますね。

ここの勝利者は、世界王座に限りなく近づく事になります。

 

放送・配信

この興行は、DAZNで生配信。

開始日時は日本時間で7/10(日)、AM3:00〜となっています。

メインはおそらくAM6:00かAM7:00くらいでしょう。

そして同日(日本時間では前日)、ロシアでも興味深いスーパーウェルター級戦が行われます。

7/9(日本時間7/9)ロシア・エカテリンブルグ

マゴメド・クルバノフ(ロシア)22勝(13KO)無敗

vs

パトリック・ティシエイラ(ブラジル)31勝(22KO)3敗

ダゲスタン共和国出身のマゴメド・クルバノフ。スーパーウェルター級の27歳、アマ経験も豊富なプロスペクトです。

前戦となった2021年5月、強豪リアム・スミス(イギリス)に判定勝利を収めているようですが、これは(私は試合内容を見ていませんが)非常に微妙な判定だったようですね。

元トップアマらしいバランスのとれたボクサーであり、穴は少ない分際立ったところもない、そんなイメージのクルバノフ。ロシアンボクサーらしく、体の強さは感じます。

 

これで驚異的なパンチ力があればベテルビエフのようになれるのかもしれません。

さて、そんなクルバノフが様々な地域タイトルをコレクトしながら、22戦全勝で迎えた23戦目はパトリック・ティシエイラ。元WBO世界スーパーウェルター級王者という肩書を持っています。

2019年11月にカルロス・アダムス(ドミニカ共和国)を破ってWBO世界スーパーウェルター級暫定王座を獲得、その後正規王者に昇格しています。そこにブライアン・カスターノ(アルゼンチン)を挑戦者に迎え、完敗して王座陥落。再起戦では当時27勝11敗という微妙な戦績のアンダードッグ、ポール・バレンズエラ(メキシコ)というボクサーに敗北していますが、これは反則負け。2Rでティシエイラのラビットパンチにより続行不可能となったバレンズエラの勝利となっているようです。あまり参考にはなりません。

さて、クルバノフにとっては前戦の汚名を晴らすチャンスでもあります。

おそらく、パトリック・ティシエイラは、まだ力を有しているボクサーだと思われるからです。

とはいえ、ここでティシエイラが勝ったとしても、4団体統一王者であるジャーメル・チャーロ(アメリカ)を頂点とした同級のライバルたちとは一線を画す評価となってしまいそう。

 

同日(日本時間では翌日)に登場のマドリモフ、ソロもそうですが、この階級にはティム・チュー(オーストラリア)、セバスチャン・フンドラ(アメリカ)、チャールズ・コンウェル(アメリカ)といった無敗の若手選手や、エリクソン・ルビン(アメリカ)、リアム・スミス(イギリス)、ブライアン・カスターノ(アルゼンチン)といったそうそうたる顔ぶれが名を連ねています。

ここでまたロシアン・デシジョンで勝った日には何を言われるかわかりませんから、勝つなら明確に勝ってほしいものです。

 

放送・配信

このロシア・エカテリンブルグの興行は、RCCボクシングプロモーション主催。

放送はロシアではあるようですが、日本ではなさそうですね。アメリカでも、放送はありません。

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【プレビュー】マーク・マグサヨvsレイ・バルガス!フィゲロア、カストロも登場のPBC興行!

7月は落ち着いている、と思いましたが全然そんな事はありませんでした。

今週末は日本でも、海外でも、注目興行が目白押しです。

日本では佐々木尽vs関根幸太朗という、ボクシングファン垂涎のマッチアップ。

そしてイギリスではチゾラvsプレフ、そしてアメリカではマーク・マグサヨvsレイ・バルガス!

海外戦では、とりわけこのマグサヨvsバルガスは、アンダーカードも含めて非常に興味深い一戦ですね。

ということで今回は、このShowtime興行についてのプレビュー記事。

 

↓国内戦はこちら

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7/9(日本時間7/10)アメリカ・テキサス

WBC世界フェザー級タイトルマッチ

マーク・マグサヨ(フィリピン)24勝(16KO)無敗

vs

レイ・バルガス(メキシコ)35勝(22KO)無敗

前戦で大方の予想を覆し、ゲイリー・ラッセルJr(アメリカ)を破って世界初戴冠を果たしたマーク・マグサヨ。超安定王者のラッセルを降した事は大いに評価できることなのですが、このマグサヨが「王者」と呼ばれるには、この初防衛戦をクリアしなければいけません。

なぜなら、あの日、ラッセルは序盤に(というか試合前から)右肩を怪我し、ほとんどリードを使わずにアウトボックス。結果的に攻め続けたマグサヨに凱歌があがったものの、マグサヨが圧倒的に勝っていたか、というとそうではありません。片腕のラッセル相手に、です。

 

勿論勝ちは勝ち、負けは負け、なのですが、あの状態のラッセルに勝ったからといって評価がうなぎのぼりに高くなるわけではありません。

私はマグサヨを応援していますし、ビッグになってもらいたいと思っています。そしてさらに、マグサヨはあのフレディ・ローチのもとで第2のパッキャオを目指しているということも応援したくなる理由です。

なので、この初防衛戦は絶対にクリアしたもらいたい、という思いが強い。

それは、挑戦者となったレイ・バルガスのことが、「好き」な部類のボクサーではない事にも起因しているのだと思います。

レイ・バルガスは、元WBC世界スーパーバンタム級王者で、2階級制覇を狙います。

マッチョの国、メキシコにおいては非常に異質ともいえるボクサーで、とにかくいつからか「マチズモ」を忘れてしまっているボクサー。

179cmという長身を充分に活かしたボクシングは、メキシカン・ソルトと呼ぶにふさわしく、エキサイティングさがありません。

 

マグサヨとの身長差は11cm、マグサヨが前戦でラッセルを捕まえられなかった事から、このバルガス相手にもあまり相性は良いとはいえないかもしれませんね。

とはいえ、ラッセルとバルガスとではタイプが全く事なります。

身体能力に優れ、反応速度に優れたラッセル、体格を活かした戦い方、自分のことが良く分かっているバルガス、そんな違いです。

ここはマグサヨ頑張れ、しかありません。

とにかく攻めて攻めて、バルガスを打ち合いに巻き込む他ありません。

中長距離では相手にならない、ただ、だからこそ対策だって立てやすいと思います。

フレディ・ローチ&マーク・マグサヨ、このコンビに期待です。

↓マグサヨの戴冠戦

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ブランドン・フィゲロア(アメリカ)22勝(17KO)1敗1分

vs

カルロス・カストロ(アメリカ)27勝(12KO)1敗

セミファイナルはこれまた興味深い一戦です。

ブランドン・フィゲロアは前戦、2021年11月にスティーブン・フルトン(アメリカ)とのスーパーバンタム級王座統一戦に惜敗。試合後のインタビュー時、「負けてない」と詰め寄っていた姿も印象的ではありましたが、もともと減量がきつかった事もありリベンジを果たさずフェザー級へ転級。あの試合は確かにどちらが勝っていてもおかしくありませんでした。

対してカルロス・カストロは前戦、2022年2月にルイス・ネリ(メキシコ)との地域王座戦でダウンを奪われての惜敗、これはカストロに期待していただけに非常に残念な敗戦でした。

さて、ともに階級を上げてのフェザー級戦。

謎の長身エンドレスファイターであるフィゲロアは、粘り強くしつこい手数でカストロを「まいった」と言わせる事ができるか。

 

技術に優れるカストロは、このフィゲロアの攻撃をいなし、躱し、自分のパンチを当てられるか。

正直、フィゲロアには一発のパワーを感じません。あるのは、無尽蔵のスタミナとタフネス、そしてネジ部分がイカれて止まらなくなったブリキのおもちゃのような手数。

この突進を、フルトンはステップワークを使わず、打って出て、接近戦のスキルをもって叩いてみせました。これはもしかしたら正解なのかもしれません。

果たしてそれがカストロにできるか、というとちょっと微妙。カストロは動いてこのフィゲロアを躱すべきでしょう。それができなければ、フィゲロアの圧に飲み込まれてしまうはず。

とはいえ、純粋に技術のみを比べると、カストロの方が上。ネリ相手には初回にダウンを奪われ、ビビってしまった感のあるカストロですが、そこは修正できますし、フィゲロアのパンチ力に対してビビるということはないでしょう。

どちらも負けられない一戦で、どちらの勝ち筋も見えそうな一戦。そしておそらく、この試合の勝者をマグサヨvsバルガスの勝者に挑戦させようというハラなのでしょう。これは非常に興味深い一戦です。

 

↓フィゲロアの前戦

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↓カストロの前戦

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フランク・マーティン(アメリカ)15勝(11KO)無敗

vs

ジャクソン・マリネス(ドミニカ共和国)19勝(7KO)2敗

知っていますか、ライト級のプロスペクト、フランク・マーティンを。

Showtime興行、TV放映のオープニングバウトはフランク・マーティンvsジャクソン・マリネス。

「ゴースト」のニックネームを持つマーティンは、ステップワークが非常によく、下がりながら強いカウンターを打てるボクサーで、更にハードパンチを持ち、それでいて詰めも鋭い。

これは非常に強いボクサーで、次期世界王者候補といっても全く言い過ぎではありません。

現在27歳のサウスポー、身体能力も高く、現在のところ全く底を見せていないボクサーです。

前戦は2022年1月、ロメロ・デュノ(フィリピン)を難なく4RTKOしています。

 

対してジャクソン・マリネスは、連敗中ではあるものの、前戦の対戦相手はリチャード・コミー(ガーナ)であり、その前はロランド・ロメロ(アメリカ)。このロランド・ロメロ戦は、大いに議論を呼ぶ判定でもありました。

コミーには6RTKOで敗れているとはいえ、このマリネスは強豪です。

果たしてプロスペクト、マーティンは、ここをクリアして世界戦線に打って出る事ができるか。それとも、初めての試練を経験することになるのか。

Undisputed王者が君臨しながらも、そのUndisputed王者を差し置いて盛り上がるライト級戦線。(むしろこのUndisputed王者に絡むと盛り上がらない説)

ここからのフランク・マーティンには要注目です。

 

放送・配信

この興行は、アメリカではShowtimeが生中継。

そして非常に残念ながら、WOWOWでの放映も7月中のラインナップにありません。8月とかに入ってくるのかなぁ。

FITEも今の所中継なし。

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【プレビュー】再びなるか、神興行。佐々木尽vs関根幸太朗!ほか、週末の国内ボクシング!!

今週も国内ボクシングがアツい。

7/6(水)、7/8(金)、7/9(土)、7/10(日)と立て続けに興行がありますね。

海外戦もあるので、全ては見切れないとは思いますが、その中でも配信も多くて有り難い。

ボクシングファンには様々な方がいると思うので、プラットフォームは別れてはいるものの、少しでも見れる興行が多い事は良い事です。

ということで今回は、上述の4日間に渡る興行をプレビューしている第二回。7/9、7/10の興行についてです。

 

7/9(土)ファイティング・スピリット

64.5kg契約6回戦

佐々木尽(八王子中屋)12勝(11KO)1敗

vs

関根幸太朗(ワタナベ)3勝(3KO)無敗

この日のメインは、ノックアウト決着必至のマッチアップ。

佐々木尽は一撃必殺のハードパンチを持つロマンあふれるボクサーで、すでにメジャーボクサーの部類でしょう。

2021年10月の平岡アンディ(大橋)戦では体重超過した上に初黒星を喫してしまいましたが、湯場海樹(ワタナベ)戦、石脇麻生(寝屋川石田)戦、宮崎辰也(当時マナベ)戦、赤岩俊(マナベ)戦。。。。と、どんどんさかのぼってもとんでもない倒し方をしているボクサーです。

前戦は2022年4月、ベテラン、マーカス・スミスを5Rでストップし、再起に成功しています。

対して関根幸太朗は、こちらも衝撃的な内容で昨年の東日本新人王トーナメントを勝ち上がり、全日本新人王決定戦でも圧巻のKO勝利。

 

全日本新人王となるも、C級卒業の「4勝」とならなかったため、B級のプロテスト(これは関根以外にも多くいたそういった境遇のボクサーたちへの救済措置なのか?)を受験、合格して3勝でのB級ボクサーに昇格。

B級ボクサーとしての初戦で、対戦相手が佐々木尽というのは知らない人から見れば無謀に思えるでしょう。

しかし、この関根はハードパンチを持っている上に、ボクシングスキルにおいては佐々木よりも上でしょう。

新人王戦では、その才能の一端を示すのみで、全く底を見せていません。

佐々木に比べバランスがよく、ディフェンスがよく、スキルに秀でる関根。

そして、一発のパンチングパワーに優れる上に、「思い切り振れる」という武器を持つ佐々木。

今回は6回戦で行われますが、この事がどちらのボクサーに幸運をもたらすのか。

長いラウンドになれば、スキルに秀でる関根がコントロールしそうな気もしますが、長いラウンドになればなるほど、佐々木の圧を躱しきれないのかもしれません。

 

6回戦という短いラウンドであれば、双方が強いパンチを当てようと距離が近くなるため、スリリングな展開となり得、ディフェンスに秀でる関根が先に一発を当てそうな気もしますが、関根が佐々木のパンチに慣れる前に終わってしそうな気もします。

つまり、この試合、私には勝敗が全くわかりません。

「神興行再び」このキャッチフレーズは、2021年同時期に行われたファイティングスピリット興行、佐々木vs湯場のダウン応酬の神試合をメインとした興行の再来を示すわけですが、これは全くもってその可能性をはらんでいます。

瞬き厳禁、非常に楽しみな一戦です。

 

日本ユース・スーパーフェザー級王座決定戦

谷口彪賀(八王子中屋)5勝(1KO)3敗2分

vs

福田星河(エディタウンゼント)6勝(1KO)3敗

そしてセミファイナルもアツい。

2021年7月、佐々木vs湯場のアンダーカードに出場し、一道宏(T&T)を3度倒すも大逆転ノックアウト負けを喫してしまった谷口彪賀。

2021年12月にはカリエンテ子安(E&Jカシアス)を相手に再起戦、判定勝利を飾っています。

前戦でB級を卒業、晴れてA級ボクサーに昇格した初戦で、ユースタイトル戦(24歳以下のA級ボクサーが出場できる)への出場というチャンスをものにしました。

2019年の全日本新人王である谷口は、新人王→ユース王者という理想的なステップアップを勝ち取る事ができるか。

対して福田星河、こちらは2020年の西日本新人王、全日本新人王決定戦でも西軍代表として戦っています。(結果は奈良井翼に初回TKO負け)

 

その後6回戦で一勝しますが、A級に上がってからは2連敗を喫しています。

前戦は岸田聖羅(千里馬神戸)との日本ユース・スーパーフェザー級王座決定戦で、判定負け。この岸田は年齢のこともありすぐさま王座を返上、その返上した王座を巡って再びチャンスが巡ってきたことは非常に運を持っているボクサーといえます。

ゴリゴリのファイタータイプの福田、スピードがあり、バランスが良いボクサーファイターの谷口。

どちらがより自分のスタイルを貫き、また相手のスタイルの良いところを消していけるのか、という勝負で、若き二人のボクサーの熱戦に期待です。

ミニマム級8回戦

伊佐春輔(川崎新田)9勝(1KO)4敗1分

vs

高田勇仁(ライオンズ)8勝(3KO)8敗3分

この試合もまた、勝敗予想が難しい一戦。

伊佐は前戦で保持していた日本ユース・ミニマム級王座の初防衛戦として森且貴(大橋)の挑戦を受け、接戦の末に陥落。その前(2021.8)に高田勇仁とこの王座をかけて決定戦で戦っています。

森戦の伊佐は非常に良いボクシングをしており、大橋ホープ・森に対しても決して負けてはいませんでした。この一戦で、結果的にスプリットで敗れはしたものの、多くの人の目に触れ、評価を改めたファンも多かったのではないか、と思っています。(というか私のこと)

 

そしてその伊佐と過去1勝1敗の高田。

高田勇仁(ユニ)と印象的な名前のこのボクサーは、(本人にとっては有り難くないでしょうが)誰とでも好勝負を演じられるというボクサー。

前戦2021年11月の山下祥希(KG大和)戦ではドロー、同年8月の伊佐戦でスプリットの判定負け、その前には同年4月の石澤開(M.T)戦では0-2の判定負け。

「マイクロ・タイソン」石澤が、勝利すれども倒せなかった唯一のボクサー(石澤は10勝中9KO)とは、この高田です。

その前も田中教仁(三迫)に判定負け、のちに王座挑戦を果たす佐宗緋月(T&T)とドローと、国内トップレベルのボクサーたちとの対戦経験がめちゃくちゃ豊富。

ここ数戦のパフォーマンスを見るに、個人的には伊佐優位。あと一歩のところで勝ちきれない感の強い高田が、この一戦にかけて化けてくればおもしろい。

宿命のラバーマッチのゴングはもうすぐです。

 

放送・配信

このファイティング・スピリット興行は、ABEMA.TVで生配信が決定しています。

ABEMA.TVの格闘チャンネルにおいて、ライブ配信時間は、12:45〜18:30とのことです。

勿論私はこの時間帯は仕事なので、ライブ視聴はできませんが、有料のABEMAプレミマムに加入していれば放送終了後、アーカイブ視聴が可能とのことです。

なのでどうしてもライブ視聴できない、という方は、(折角なので情報遮断して)ABEMAプレミアムで楽しみましょう!

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7/10(日)SPLENDID BOXING

 

中日本新人王戦を中心に、オール4回戦で行われる興行です。

今回もボクシング選手名鑑管理人のせきちゃんが配信主として、sakanaさんのYoutubeチャンネルで配信されます。

中日本の4回戦の試合は全くと言っていいほど詳しくありませんので、私がもし書いたとしても大した記事は書けません。是非ともボクシング選手名鑑を見て下さい!

生配信を見れる方は、是非ともチェックしておいた方が良いですね。いや、すべきでしょう。

↓直リンクにしてあります。

boxinglib.com

放送・配信

このSPLENDID BOXINGは、sakanaさんのYoutubeチャンネルで生配信。

配信日時は、7/10(日)12:40〜とのことなので、楽しみにお待ち下さい!!

2022/7/10 SPLENDID BOXING(メイン) 【放映権購入済】 - YouTube

 

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【プレビュー】7/6は重岡兄弟の凱旋試合!7/8は二瓶竜弥vs中川麦茶!国内WeekDay興行!

今週も国内ボクシングがアツい。

7/6(水)、7/8(金)、7/9(土)、7/10(日)と立て続けに興行がありますね。

海外戦もあるので、全ては見切れないとは思いますが、その中でもライブ配信も多くて有り難い。

ボクシングファンには様々な方がいると思うので、プラットフォームは別れてはいるものの、少しでも見れる興行が多い事は良い事です。

ということで今回は、上述の4日間に渡る興行を一気にプレビューです。(一気に、とか書いてから書き始めたら、結局長くなってしまったので2度に分けます笑。今回は前編、7/6と7/8の興行です!)

 

7/6(水)WATANABE PROMOTION

世界目前の重岡兄弟が臨む、熊本での凱旋防衛試合!

WBOアジアパシフィック・ミニマム級タイトルマッチ

重岡優大(ワタナベ)4勝(2KO)無敗

vs

グリス・ガノーサ(フィリピン)19勝(9KO)3敗

弟、銀次朗に続き、2019年にプロデビューした重岡優大。デビュー戦こそよくわからないタイ人が相手でしたが、デビュー2戦目では当時のOPBF東洋太平洋王者、リト・ダンテ(フィリピン)をノンタイトル戦(6回戦)で破り、続く3戦目では新鋭堀川龍(三迫)に5RTKO勝利して日本ユース・ライトフライ級タイトルを獲得。

前戦は2021年11月のWBOアジアパシフィック・ミニマム級王座決定戦で、元OPBF王者の小浦翼(E&Jカシアス)に僅差で競り勝って戴冠しました。

非常にバランスのとれたサウスポーで、アマ82勝10敗とキャリアも十分、こんなところで足踏みするわけには行きません。

対戦相手のガノーサについては映像を見ていませんが、「アイアイ」という愛称を持つサウスポー、あまり強豪との対戦経験はありません。唯一、エドワード・ヘノ(フィリピン/エルウィン・ソトの世界タイトルに挑んで判定負け)と戦っていますが、9RTKOで敗北しています。

 

19勝の内訳も、負け越しボクサー相手が多く、おそらく戦績ほどの強さはないのではないでしょうか。

唯一キャリアは重岡に勝ってはいるものの、危険な相手、とは呼べないような気がします。

日本ミニマム級タイトルマッチ

重岡銀次朗(ワタナベ)7勝(5KO)無敗

vs

春口直也(橋口)17勝(6KO)12敗

兄・優大よりも1年早くプロ入りした銀次朗は、プロ4戦目でWBOアジアパシフィック・ミニマム級王座を決定戦で戴冠。

初防衛戦ではベテランで世界挑戦経験もあるレイ・ロリト(大成)を5RKOで降し、世界ランク入りの躍進。次の防衛戦では勢いのある川満俊輝(三迫)を2RTKO、王座を返上して臨んだ日本ミニマム級王座決定戦では仲島辰郎(平仲)を判定で退け、オキナワン・ボクサーを2タテして今回の初防衛戦を迎えます。

 

世界ランキングは、最上位のWBCではトップコンテンダー、WBO3位、WBAとIBFで5位につけ、世界挑戦目前。リングマガジンのミニマム級ランキングでも8位につけており、世界的評価も高いといえるでしょう。

挑戦者の春口は、前戦となる日本ミニマム級挑戦者決定戦では石澤開(M.T)に敗れてからの再起戦となる試合での王座挑戦。ミニマム級自体、ランカーが少ないため仕方のないことですが、こうなると流石に重岡の地位を脅かすという脅威は少なく、(石澤が春口を倒した)4Rまでに勝負が決まるか否か、が焦点となってもおかしくはありません。

 

凱旋防衛は、ある種の鬼門

ともあれ、重岡兄弟に求められるのは、「相手に何もさせない圧勝」であり、「更に上のレベルを期待される試合内容」なはずです。

これまでの実績やパフォーマンスを考えると、王者圧倒的優位は明らかな中で、唯一の不安というのはこの試合が熊本で行われる「凱旋試合」という事なのです。

ただ勝てば良いだけの試合ではない上に、力みのもとになる凱旋試合。

これまでも凱旋試合で陥落してきた王座は数知れず、重岡兄弟には一層気を引き締め、リングに上ってもらいたいですね。

放送・配信

この興行は、BoxingRaiseが後日録画配信の予定です。

試合当日の深夜には、メインとセミ、くらいはアップされるのではないかと思っていますが、果たして。

なので私は情報遮断して、翌日にBoxingRaiseをチェックします。

 

7/8(金)A.sign Bee

56.5kg契約8回戦

二瓶竜弥(DANGAN郡山)7勝(1KO)2敗1分

vs

中川麦茶(一力)24勝(14KO)8敗2分

栗原慶太、近藤明広というふたりのOPBF東洋太平洋王者を擁し、「大手」とは言えないにも関わらず移籍するボクサーが非常に多いイメージの一力ジム。移籍してきたボクサーにも本当に多くのチャンスをつくる素晴らしいジム主催の興行です。

メインイベントは移籍2戦目、かつブランクからの復帰2戦目となる中川麦茶を抜擢です。

2019年8月、WBCの地域王座戦にフィリピンで挑み惜敗を喫した中川は引退、そこから2年8ヶ月後となる2022年4月に復帰。

その復帰戦は世界ランカーの赤穂亮(横浜光)だっただけに、大きな不利予想でした。

奥さんのパンツを振り回しながら入場した(!!)中川は、赤穂をイライラさせ続け、赤穂の悪い部分を引き出しに引き出して大いに善戦。ポイントは2〜6ポイントほどの差がつきましたが、これはもっと詰まっていても良い位だったように感じました。

 

奥さんのパンツを振り回して入場するほどの強いハートの持ち主だから、赤穂のハードパンチも全く怖くはなかったのでしょう。

さて、今回も好パフォーマンスが期待される中川、対戦相手は若きA級ボクサー、二瓶。

二瓶は前戦で溝越斗夢(緑)にスプリットの判定勝利、今回がA級初戦となるボクサー。さすがに赤穂と比べると、質において何段も落ちるものの、強敵と言って良いでしょう。

二瓶は「赤穂を苦戦させた」中川を喰えば大きく名前を売れる一戦、モチベーションは高いでしょう。

こういう下から突き上げてくるボクサーとの対戦は、リスクを伴いますが、二瓶のようにさほど経験のないボクサーを仮に完封したとしてもリターンは少ない。中川にとってはハイリスク・ローリターンではありますが、試合感覚を空けたくないということもあるのでしょうね。

どっちが勝っても今後がおもしろい、私にとってはそんな一戦です。

 

放送・配信

このブログを書いている7/4(月)現在、配信情報は出ていません。以前の興行(栗原慶太vs小國以載)はZAIKOでのPPVがありましたが、今回はPPVというわけにはいかないでしょう。

過去の実績を鑑みると、A-SIGN.BOXINGのYoutubeチャンネルで後日録画配信とか?

また情報があればお伝えします。

 

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【プレビュー】LF級世界目前のアジア3冠戦!堀川謙一vs岩田翔吉!!アンダーに帝拳ホープがわんさか!

怒涛の6月が終わりました。この6月、日本ボクシング界は大きく動きましたね。

一番のビッグニュースは井上尚弥vsノニト・ドネア2という試合そのものと、それにより井上が日本人初となるPFPキングに輝いた、というニュース。

その他にも京口紘人がどアウェーの敵地メキシコで防衛等々、ニュースが多かったですね。

さて、そんな6月が終わり、7月。

7月も注目試合が盛り沢山の国内興行、今回のブログでは、目前に迫ったライトフライ級アジア3冠戦、堀川謙一vs岩田翔吉のプレビュー記事です。

 

7/2(土)ダイナミックグローブ

OPBF東洋太平洋・日本ライトフライ級王座統一戦

WBOアジアパシフィック・ライトフライ級王座決定戦

堀川謙一(三迫)41勝(14KO)16敗1分

vs

岩田翔吉(帝拳)8勝(6KO)無敗

これは本当に素晴らしいマッチアップ。

現役最多のキャリアを誇る大ベテラン、堀川謙一と、新進気鋭、勢いのある岩田翔吉の一戦。

OPBF王者、堀川謙一、42歳。プロデビューが2000年、様々なタイトルへのアタックと失敗を繰り返し、日本王座を初めて獲得したのはなんと2015年。その王座は寺地拳四朗(BMB)に奪われますが、2017年にWBOアジアパシフィック王座、2019年に日本王座を獲得し、前戦となる2020年7月、新鋭冨田大樹(ミツキ)を退けてOPBF東洋太平洋王座を獲得しています。

この間にも敗戦を経験しながらも、着実にいぶし銀のボクシングを完成させてきた堀川は、「老獪」というよりも、キャリアを着実に、真っ直ぐなボクシングに昇華してきたようなイメージです。

 

それは、相手を騙すようなボクシングというよりも自分自身の戦い方を突き詰めていったかのようなスタイルで、非常に好感が持てます。1980年3月の生まれは、1979年12月生まれの私と同じ学年。これは応援するのに、これ以上ない理由です。

さて、相手の岩田翔吉。こちらはU-15からアマキャリアを築き、2018年にアメリカでプロデビュー。その後も着々とキャリアを積み、2021年に日本ライトフライ級王座決定戦で芝力人(真正)を9RTKOして初戴冠。初防衛戦では、大内淳雅(姫路木下)を初回TKOで降しています。

岩田は、プロデビュー以来圧巻のパフォーマンスを維持し続けており、接戦も苦戦もしていません。ライトフライ級という軽量級の戦いの中で、判定までもつれ込んだのはわずか2試合のみ。連打をまとめる力はもちろんありますが、前戦のように一発で倒すタイミングも持っているボクサーで、帝拳ボクサーらしく非常にバランスが良く、今の所穴というものが見当たりません。

 

こういう底を見せていないボクサーを崩せるのは、一発必倒のパンチングパワーを持って、振り回すボクサーか、もしくは総合的に技術力が上、そして「岩田が知らない、ボクシングという競技の一端」を示せるかもしれないベテランボクサーではないでしょうか。

なので、堀川謙一には岩田に勝利するための条件はあるのかもしれません。

とはいえ、この岩田翔吉というボクサーは、帝拳のお眼鏡に叶ったボクサーであり、村田諒太のお眼鏡にも叶ったボクサーでもあります。更には、現在の勢いは凄まじく、評価の高い芝力人を後半ノックアウトというのはまた評価を高める内容でしたし、一度判定で勝利しているベテラン大内を再戦で初回TKOというのも力を示したと言えます。ともかくこの勢いは侮る事はできません。

どちらかというと、岩田が勢いで押し切ってしまいそう、とも思えるこの一戦で、堀川は真っ向勝負というよりも、そのキャリアを存分に使っていく必要がありそうです。

 

前戦で良い勝ち方をした岩田だからこそ、「今回も」と思って力みがでるかもしれません。そうすれば、堀川にとってはやりやすいでしょう。

様々な要因がからみあって、ライトフライ級のアジアタイトルがまとまります。このライトフライ級という階級は、日本タイトルをはじめとしたこのアジアタイトルというのは世界に直結します。

日本人ボクサーを中心に盛り上がるライトフライ級、そこに食い込んでいくのは、どちらか。

↓京口、拳四朗に続くのは。

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フライ級8回戦

薮﨑賢人(セレス)vs亀山大輝(ワタナベ)

セミファイナルは薮崎と亀山のホープ対決!

薮崎は9勝(5KO)4敗2分、2021年は日本ランカー対決、宇津見義広(ワタナベ)とドロー→再戦で勝利というキャリアの24歳、日本フライ級11位にランクされています。

対して亀山は8勝(2KO)5敗1分という戦績で、A級初戦。

A級初戦でランカー挑戦、というのはなかなかですが、亀山はC級時代、一度はこの薮﨑に勝利しています。

前戦で薮﨑に破れた宇津見は亀山の同門(おそらく先輩)にあたるボクサー、亀山はここで先輩のリベンジを、薮﨑は自身の過去の敗北のリベンジを目指す、リベンジマッチと言えます。

 

帝拳ホープたちが次々と登場!

フェザー級・藤田健児(帝拳)1勝(1KO)無敗

スーパーフェザー級・齋藤麗王(帝拳)デビュー

スーパーフライ級・増田陸(帝拳)デビュー

ライトフライ級・高見亨介(帝拳)デビュー

これは錚々たる顔ぶれですね。東京五輪への夢が絶たれ、プロ入りした多くの元トップアマボクサーたち。そこにコロナショックが重なり、延びに延びていたプロデビュー。

 

ようやく日の目を迎えることになったこれらのボクサーたちは、すでにデビュー前から順風満帆とはいきませんでした。

ここまでの帝拳ジムは、村田諒太への注力が凄まじく、ジムを開ける時間を区切ったり、他のボクサーたちが出入り禁止になったりと、おそらくたくさんの我慢を強いられてきたのだと思います。その結果、GGGvs村田諒太という素晴らしいものを我々に見せてくれたわけですが、これらの若いボクサーたちの犠牲によっても成り立っていたものだということを、忘れてはいけません。

そして今回登場するこの帝拳ホープたちは、日本ボクシング界の未来そのもの。ここに登場するボクサーたちが、世界王者になったり、歴史に名を残すボクサーになれるかどうかはわかりませんが、すんなりと登って行っても、途中で足踏みしたとしても、それらは日本ボクシングを大いに盛り上げてくれる事でしょう。

そのためにも、今回は強さを見せつけての完勝を期待したいものです。

そして第1試合には、先だって監督デビューも果たした赤井英五郎(帝拳)も登場、昨年のデビュー戦での初回TKO負けからのリスタートです。

放送・配信

このダイナミックグローブの興行は、日テレG+で生中継!

第1試合から生中継してくれる上、録画もできるので見逃す事がありませんね。

放送日時は7/2(土)17:45〜となっています。

最近は、スカパー受信のためのアンテナがなくても、ネット視聴のみでの加入もできるようですね。私はこのG+を見るためにケーブルテレビに加入しているのですが、それもかなりもったいないと思っているところ。G+ネット加入で、アーカイブが残るのであれば検討したいですが、なさそうですね。

 

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