信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

2022年を少し早めに総括。最も印象的な活躍をした、信太的ファイター・オブ・ザ・イヤーは?

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2022年ももう終わりです。

ちょっとバタバタしていて、今年の振り返りが遅れてしまいましたが、一応、個人的ファイター・オブ・ザ・イヤー(以下FOTY)を考えてみます。

あくまでも個人的に、「誰が最も印象的な活躍をしたのか」を基準に考えてみたいと思います。

パンチドランカー気味の私は、あの試合って今年だったっけ、去年だったけ、みたいな感じになってしまうので、自分で作っているカレンダーを振り返りながら見ていきます!

 

1月

この月、最もインパクトを残したのはマーク・マグサヨだと思います。ゲイリー・ラッセルJrに対してビッグアップセット!ラッセルが途中怪我をして、奥の手のみで戦った事にも驚きましたが、これはマグサヨ大殊勲。残念ながら初防衛戦でレイ・バルガスに敗北してしまったので、FOTYとはいきません。

2月

シーサケット・ソールンビサイの代役として、本来の階級だったライトフライ級から2階級上げて突然世界王座へ挑んだジェシー「バム」ロドリゲス。対戦相手は4強の一角、カルロス・クアドラスで、これはバムのパフォーマンスに驚愕しましたね。

他にはこの月、アミール・カーンvsケル・ブルックで英国が大いに盛り上がったり、ルイス・ネリがプロスペクトのカルロス・カストロに勝利したり、ホルヘ・リナレスが負けてしまったりといろいろとありました。

年始にタンク・デービスに挑むエクトル・ルイス・ガルシアがクリス・コルバートに勝ったのもこの月で、このアンダーカードではゲイリー・アントワン・ラッセルがビクトル・ポストルを降し、当時勝てば井岡との統一戦を再セットする予定だったジェルウィン・アンカハスがフェルナンド・マルティネスに負けるという番狂わせもありました。

「バム」ロドリゲスは、のちにシーサケットをTKOで退けていることもあり、FOTY候補と言って良いでしょう。

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3月

ホセ・カルロス・ラミレスvsホセ・ペドラサの超大注目マッチ、そしてロマゴンvsJCマルティネス。

更には年間最高試合とも言われるリー・ウッドvsマイケル・コンランのWBA世界フェザー級タイトルマッチという死闘もありましたが、個人的にこの月に最も印象深かったのは矢吹正道vs寺地拳四朗。

あの日、初回から思いっきりプレスをかけた拳四朗のパフォーマンスには本当に腰が抜ける思いでした。

さらに、のちの話にはなりますが、拳四朗は京口紘人との王座統一戦にも勝利。非常に評価の高い王者ふたりをしっかりと倒して勝利したという2022年は、拳四朗にとっても非常に大きな年になったはずです。

 

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4月

ようやく実現したGGGvs村田諒太の世界ミドル級王座統一戦がこの月のハイライト。「ミドル級」の「王座統一戦」が日本で開催される日が来るなんて、夢にも思いませんでした。

先日、WOWOWエキサイトマッチの総集編に出演した村田は、未だ進退を保留としていますが、どのような道に進む事になっても応援したいと思います。

とにかく夢の様な時間は、アマゾンプライムのおかげもあって、沢山の人に認知してもらえた感じもします。この試合は、日本ボクシング界の分岐点となったやもしれません。

海外ではエロール・スペンスJr.vsヨルデニス・ウガスが実現。これは素晴らしいファイトでした。

このGGGvs村田、スペンスvsウガスというのは、結果的に勝つべきボクサーが勝ったという試合ではありましたが、敗者も存分に力と存在感を示した好ファイト。

 

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5月

日本時間で1日、なので本当は4月末なのですが、シャクール・スティーブンソンがオスカル・バルデスを一方的に降します。ただ、同日に行われたケイティ・テイラーvsアマンダ・セラノの一戦は、女子ボクシングながらもそれを大きく上回るインパクトを残しました。本当にハイレベルで、熱のこもったアツいファイトでしたね。

翌週には「カネロ」アルバレスがまさかの敗戦。ドミトリー・ビボルは見事なボクシングでカネロを降し、更にはのちにヒルベルト・ラミレスも降し、間違いなく各媒体でのFOTY候補の一人となったはずです。

この翌週、日本時間で5/15にはジャーメル・チャーロがブライアン・カスターノを降してスーパーウェルター級の4団体を統一、更に翌々週の5/29(日本時間)にはジャーボンタ・デービスがロランド・ロメロを素晴らしいカウンターで切って落としており、インパクトだらけの5月となりました。

 

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6月

この辺は本当によくボクシングファンの体が持ったな。。。という程のファイトだらけですね。

日本時間6/5、ジョージ・カンボソスvsデビン・ヘイニーの第一戦は寝てしまった人も多かったかもしれませんが、同日はスティーブン・フルトンvsダニエル・ローマンもありました。

ローマン相手にフルトンが見事なボクシングを展開し、ライバル王者ムロジョン・アフマダリエフを大きく上回る勝ち方をしてみせました。

更に同日には大ショックな尾川堅一vsジョー・コルディナ。コルディナの素晴らしい右ストレートは敵ながら天晴、初防衛戦を怪我のキャンセルで王座剥奪は可哀想としか言いようがありません。

そして我らが井上尚弥が6/7にさいたまスーパーアリーナに登場、ノニト・ドネアを2RでTKO。空いた口が塞がりませんでした。下手したら、今も塞がっていないかもしれません。。

6/11には京口紘人がエステバン・ベルムデスを敵地で倒しきって団体内統一を果たし、日本人世界王者の1週間での3連戦は、2勝1敗と勝ち越し。

そして6/19はアルツール・ベテルビエフvsジョー・スミス。ライトヘビー級も3つのベルトが出揃うところまで来ました。試合内容は、圧倒的な内容でベテルビエフが勝利。タフなスミスを物ともしないベテルビエフは、ビボル戦が待たれます。

6/29には田中恒成が橋詰将義を圧倒して大復活、素晴らしいパフォーマンスでした。

濃密すぎる6月、本当のMVPは全ての試合をしっかりと見たボクシングファン。

 

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7月

少し落ち着いた雰囲気でしたが、7月は井岡一翔がドニー・ニエテスに完勝。幾度もWBOの指名戦をクリアしてきた井岡は本当に忍耐強い。

ゾラニ・テテはジェイソン・カニンガム戦で素晴らしいノックアウトを演出しましたが、薬物反応が出て現在はどこかへ行ってしまいました。。。スーパーバンタムで、井上の好敵手となれる存在だっただけに、非常に残念。

 

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8月

バージル・オルティスが筋肉の病気から復帰、これは嬉しいニュースでした。ブランクは1年ほどだったでしょうか、ちょっとこのまま競技引退かもみたいな報道だっただけに、本当に安心しましたね。

その他、ウッドに負けたコンランも早々に復帰。あとはテオフィモ・ロペスもジョージ・カンボソスJr戦での敗北からようやく復帰。再起二戦目はサンドール・マーティンと行いますが、薄氷の勝利でした。

そして8/21にはウシクvsジョシュアの再戦。戦争を経て、状態が危ぶまれたウシクでしたが、再戦でもジョシュアにしっかりと完勝。ジョシュアはフィジカルを活かした戦いはできず、ウシクのボクシングにちゃんと負けた感じ。ジョシュアの去就は如何に。

他にはエマニュエル・ナバレッテが登場したり、ペドラサvsコミーといったマッチアップがあったりと、これもまた大変な月でしたね。

国内では武居由樹がOPBFタイトルを獲得。

 

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9月

3150FIGHTはそれまでも好試合が多かったですが、この日の坂晃典vs奈良井翼は果てしなくスリリング、まるで「はじめの一歩」を見ているような錯覚に陥りました。

やっぱり「日本タイトル」がかかっている試合といのは面白い試合が非常に多い。

この他、国内では矢吹正道の再起もありましたし、栗原慶太が千葉開にTKO負けを喫するというアップセットも起きました。

そして世界ではカネロvsGGGのトリロジー。今回はカネロの勝利が揺るがない試合内容だったにもかかわらず、これまでのようなカネロ贔屓の採点は出ず。公平か、下手したらほんの少しGGG寄りとも言える採点だったのではないでしょうか。

この月に推したいのはジョー・ジョイスvsジョセフ・パーカーで、ジョイスがパーカーをストップ。あのパーカーをストップ、というのは結構とんでもないことだと思うのですが、なかなか陽の光の当たらないジョー・ジョイス。個人的には非常に応援しています。

 

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10月

デビン・ヘイニーとジョージ・カンボソスJrが立場を変えての再戦。とはいえ。。。という試合内容で、ヘイニーのあのボクシングは決まっていて、非常に崩しにくい。

同日にはデオンテイ・ワイルダーがロバート・ヘレニウスを一撃ノックアウト、ワイルダーはちょっと足を使おうとしましたが、結局は早々に豪打が爆発。

ジョセフ・ディアスvsウィリアム・セペダなんかもありましたが、まずはワシル・ロマチェンコがプロスペクト、ジャーメイン・オルティスを相手に無事に再起できたことにホッとした月。

 

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11月

そのホッとしてから1日開けると、すぐにアマゾンプライムビデオプレゼンツLIVE BOXINGの第三弾がやってきました。

11/1、寺地拳四朗vs京口紘人です。

本当に素晴らしいマッチアップを詰め込んだようなこの興行のハイライトは、やっぱりメインの拳四朗vs京口の第5ラウンド。

あの感情を揺さぶられたラウンドは、2022年の最高ラウンドかもしれません。

感情を揺さぶられたといえば1週間後の日本スーパーウェルター級タイトルマッチもそうで、川崎真琴vs出田裕一という一戦も感動を呼ぶものでしたね。

海外戦もビボルvsスルドという大注目マッチアップでビボルがその技巧をまざまざと見せつけたり、デビッド・モレルvsアイドス・イェルボシヌリではモレルが強さを見せつけたり。

ジャニベック・アリムハヌリ、アルセン・グラミリアン、ハイメ・ムンギアといった注目ボクサーの登場、そしてレジス・プログレイスvsホセ・セペダといった素晴らしいマッチメイクもありましたが、個人的にはモンタナ・ラブvsスティーブ・スパークが大好き。スパークには本当にがんばってもらいたい。

 

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12月

私の誕生日(4日)はファン・フランシス・エストラーダvsローマン・ゴンサレスの第3戦と、タイソン・フューリーvsデレック・チゾラの第3戦。

翌週にはJBCが管轄する国内興行だけでも6興行、海外ではジョシュ・ウォーリントンやテレンス・クロフォードの防衛戦のほか、テオフィモ・ロペスもサンドール・マーティンと戦ったり、マイケル・コンランがカリム・ゲルフィと戦ったりともうてんやわんや。結局全ての観戦記を書くことは不可能でした。(下書きに書きかけのものがありますが、諦めました。)

この中ではクロフォードのパフォーマンスは出色で、1/16のWOWOWで是非確かめてほしいほどのKO劇です。

そして13日にはとうとう井上尚弥が4団体を統一。今年(も)2戦、その内容はWBC王者のドネアと、WBO王者のバトラーを屠るという内容であり、実績的にはFOTYに相応しい。

そして年末には井岡一翔も王座統一戦を控えていますね。

 

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で、結局FOTY

2022年、4団体統一を成したのは3名のボクサーで、ひとりはジャーメル・チャーロ、ひとりはデビン・ヘイニー、そして最後に井上尚弥。

このうち、チャーロは一度引き分けたブライアン・カスターノとの再戦であり、非常に良い勝ち方をしているもののあくまでも再戦である、という点は考慮に入れるべきかもしれません。

そして、ヘイニーはジョージ・カンボソスJrとの連戦、これはタイミングがもたらした運、という側面もあり、正直な話、「Undisputed」と呼ぶに違和感を感じるファンもいるかもしれません。この階級には、やはりワシル・ロマチェンコがいる、という事実もあります。

4団体統一王座を2度も戦う、というのは、ヘイニーにとってもカンボソスにとってもかなりのプレッシャーと戦った事は想像に難くありませんが、如何せん試合内容はもの足りるものではありませんでした。

対して井上尚弥は文句のつけようのないUndisputedチャンプであり、バンタム級では敵なし、というか、敵になりそうだったボクサーを軒並み片付けています。

対戦相手の質ガーとか言われがちな井上ですが、階級の評価の高い王者たちを全員片付けている点については、評価されるべきであり、「この階級でもう証明することがない」という状態は、昨今まれな状態ではないでしょうか。

ただただ、タイトルの数だけを考慮すれば、FOTYは井上尚弥で良いかもしれません。

しかし、やはり無視できないのはドミトリー・ビボルであり、ビボルによるサウル「カネロ」アルバレスへの勝利というものは、ボクシング界の勢力図を大きく変えた、と言っても過言ではないものです。

 

また、再戦でジョシュアがフィジカルを活かして戦えば、ジョシュアの方が強いだろうと言われてきたウシクが、自国の戦争によるメンタルダメージを乗り越え、ジョシュアをシャットダウンした、ということも、たった一戦ながらもそのインパクトは大きい。

あとはライトフライ級やフライ級あたりで日本人ボクサーの驚異になりそうだったジェシー・ロドリゲスが、スーパーフライ級でカルロス・クアドラス、シーサケット・ソールンビサイを連破、想像以上のボクシングを見せつけた事には戦慄を覚えます。クアドラスに挑戦、なんて聞いた日には、「急ぎすぎ」なんて思ったりもしたわけですが、あのパフォーマンスには本当に驚きました。

後はやっぱり私は日本人なので、寺地拳四朗の強さが際立った2022年を無視する事ができないのも事実で、これは非常に迷うところ。拳四朗は、昨年の矢吹正道戦での初黒星を経て、更に強くなった、というのが感想です。今年はWBC王座を取り戻し、WBAスーパー王座を吸収、しかもその二つの戦いで、素晴らしいパフォーマンスを披露しています。やはり、中谷潤人や井岡一翔を差し置いて、井上尚弥に次ぐ日本人PFPには拳四朗を推したい。

あとは井岡がフランコに勝てば、このFOTY候補ともなり得るかもしれません。それは私が日本人だから、なのでしょうが、ドニー・ニエテスに完勝、そしてライバル王者であるフランコに完勝、となれば、それは評価してしかるべきでしょう。

ただ、やっぱり私が一番衝撃を受けたのはドミトリー・ビボルvsサウル「カネロ」アルバレスで、それは何故かというと、ビボルの地味なボクシングがカネロを攻略できるなんて思っていなかったからです。

なので私のFOTY(誰が最も印象的な活躍をしたのか)は、ドミトリー・ビボルです。

そしてこのビボルが、2023年、カネロとの再戦はどうでも良いので、アルツール・ベテルビエフとの4団体統一戦に臨んでくれることを心から楽しみにしています。

ということで、振り返りはやっぱり疲れます。

ではみなさま、(12/31もありますが)良いお年を。

 

 

 

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